刑事訴訟法 第309条
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- 検察官、被告人又は弁護人は、証拠調に関し異議を申し立てることができる。
- 2.検察官、被告人又は弁護人は、前項に規定する場合の外、裁判長の処分に対して異議を申し立てることができる。
- 3.裁判所は、前二項の申立について決定をしなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第309条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第309条の条文原文は「検察官、被告人又は弁護人は、証拠調に関し異議を申し立てることができる。」で始まります。
- 刑事訴訟法第309条は第一節 公判準備及び公判手続に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第309条の前の条は刑事訴訟法第308条です。
- 刑事訴訟法第309条の次の条は刑事訴訟法第310条です。
- 刑事訴訟法第309条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第309条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第309条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/309
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法309条は、検察官・被告人・弁護人が証拠調べや裁判長の処分に異議を申し立てることができ、裁判所は必ず決定で応じなければならないと定める。
Q · 法廷で『異議あり』って言わなかったら、後で何か困るんですか?
異議を述べないと控訴審で手続の違法を争いにくくなります
刑事訴訟法309条により、検察官・被告人・弁護人は、証拠調べに関し、また裁判長の処分に対して異議を申し立てることができ、裁判所は必ず決定で応じなければなりません(3項)。重要なのは、異議を述べないまま証拠調べが終わると、その手続の瑕疵を後の控訴審で「訴訟手続の法令違反」(刑訴法379条)として争いにくくなる点です(責問権の喪失・放棄)。異議は証拠の排除を保障するものではなく、裁判所に判断させる権利を保障するものです。
解説
法廷で検察官が証人に誘導尋問を始めた。弁護人が即座に立ち上がり「異議あり、誘導尋問です」と述べる。刑事ドラマで見るあの場面の法的根拠が、刑事訴訟法309条である。だが多くの人が知らないのは、この異議に二つの顔があるという点だ。一つは、その場で不当な証拠調べや裁判長の措置を止めること。もう一つ、そして決定的に重いのは、ここで異議を述べておかなければ、後の控訴審で「あの証拠調べは違法だった」と争う道がほぼ塞がれること。あなたが被告人なら、弁護人がどの瞬間に異議を出し、どの瞬間に出さなかったかが、第一審で負けた後の逆転可能性を静かに左右する。裁判所は異議が出れば必ず決定で応じなければならない(3項)。逆に言えば、沈黙は同意と扱われ、争点は記録から音もなく消えていく。
法的な位置づけ
刑事訴訟法309条は、公判における異議の申立てを定める規定であり、検察官・被告人・弁護人が証拠調べの方法や裁判長の処分の違法・不当を理由に異議を述べ、裁判所が決定でその採否を判断する手続を規律する。当事者が訴訟指揮を即時に争う手段として機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.不当な証拠調べ・処分をその場で察知する 誘導尋問、伝聞証拠の無理な採用、違法収集証拠の取調べ、裁判長の不当な処分など、違法・不当と考える場面をリアルタイムで把握する。傍聴する家族はメモに残し休廷時に弁護人へ即共有する
- 2.証拠調べが終わる前に異議を申し立てる 対象となる証拠調べが終了する前に、遅滞なく、理由を簡潔に示して「異議があります」と申し立てる(刑訴規則205条)。証人尋問が終わってから述べても遅く、瑕疵として記録に残らない
- 3.裁判所の決定を待ち、記録化を確認する 裁判所は申立てについて必ず決定をしなければならない(309条3項)。棄却されても、異議とその理由が公判調書に記録されることを確認する。記録化のための異議という戦術を意識する
- 4.控訴を見据えて公判調書を取り寄せる 第一審判決に不服がある場合、判決宣告日の翌日から14日以内に控訴する(刑訴法373条)。控訴趣意書作成のため、異議とその理由が公判調書に記録されているかを取り寄せて確認し、訴訟手続の法令違反(刑訴法379条)の素材にする
よくある質問 AI による整理
Q1刑事訴訟法309条とは何ですか?
公判で証拠調べや裁判長の処分に対して異議を申し立てられる権利を定めた規定です。裁判所はその申立てに必ず決定で応じなければなりません(3項)。
Q2異議は誰が申し立てられますか?
条文上、検察官・被告人・弁護人の三者が申し立てられます。被告人本人が自ら「異議があります」と述べることも法的には妨げられていません。
Q3異議を出すと証拠は必ず排除されますか?
排除されるとは限りません。309条が保障するのは裁判所に判断させる権利で、理由がなければ決定で棄却され、証拠はそのまま使われます。
Q4異議はいつまでに出す必要がありますか?
遅滞なく、理由を簡潔に示して申し立てる必要があります(刑訴規則205条)。証拠調べに関する異議は当該証拠調べが終了する前に出します。
Q5責問権の喪失とは何ですか?
異議を述べないまま手続が進むと、その瑕疵を後で控訴理由として主張しにくくなることです。沈黙が同意と扱われ争点が記録から消えます。
Q6異議が棄却されても意味はありますか?
あります。異議とその理由が公判調書に残ることで、控訴審で訴訟手続の法令違反(刑訴法379条)を争う素材になります。
Q7裁判員裁判でも異議は使えますか?
使えます。異議の仕組みは裁判員裁判でも同じく働き、市民裁判員の前で異議を出すかどうかは心証形成にも影響します。
Q8異議の根拠は刑事訴訟法のどこにありますか?
刑事訴訟法309条が本体で、申立ての理由・時期は刑事訴訟規則205条以下、裁判所の決定方式は規則206条が定めています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ドラマみたいに『異議あり!』って言えば、その証拠は消えるんですか?
消えるとは限りません。309条の異議は、証拠調べや裁判長の処分の違法・不当を理由に申し立てるもので、裁判所が決定で判断します(刑訴規則205条)。理由がなければ棄却され、証拠はそのまま使われます。実務のポイント:実務では、異議は「述べた事実が公判調書に残ること」自体に価値があります。たとえその場で棄却されても、控訴審で『訴訟手続の法令違反』を争うための布石になる。弁護人が棄却覚悟で異議を打つのは、勝つためではなく記録に残すためのことがある
Q2弁護人がその場で異議を出さなかったら、もう後で文句は言えないんですか?
原則として、異議を述べないまま証拠調べが終わると、その手続の瑕疵を後で控訴理由として主張しにくくなります(責問権の喪失・放棄)。だから「あのとき言わなかった」ことが致命傷になり得ます。実務のポイント:これを『責問権の放棄』と呼びます。重大な違法(証拠能力を欠く違法収集証拠など)は異議がなくても職権で問題にされる余地が残りますが、それを当てにするのは危険。気になる点は必ずその場で弁護人に言わせる、これが第一審での鉄則です
間違えやすい点 AI による整理
- 「異議が言えること」は多くの人が知っている。だが異議を述べなかったことの深刻さ、つまり後の控訴審でその手続の瑕疵を争えなくなる(責問権の喪失)という代償まで理解している人は少ない。知っているのと、その重さを知っているのは別である
- 「異議さえ出せば不当な証拠は排除される」という問いの立て方そのものが誤っている。309条が保障するのは「裁判所に判断させる権利」であって、証拠の排除を保障するものではない。裁判所は決定で異議を棄却することもできる
- 「異議は弁護人の専権」と思われがちだが、条文上は被告人本人も検察官も申し立てられる。被告人が自ら「異議があります」と述べることも、法的には妨げられていない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 309条:証拠調べ・裁判長の処分に対する異議の申立て | 294条:裁判長の訴訟指揮権(異議の対象となる権限) 379条:訴訟手続の法令違反による控訴理由 |
| 誰の行為か | 当事者(検察官・被告人・弁護人)が争う | 裁判長が公判進行を統制する 控訴審が第一審手続の瑕疵を審査する |
| タイミング | 公判中、証拠調べが終わる前に遅滞なく | 公判の全過程で随時行使 判決後、控訴期間内(14日)に主張 |
| 効果 | 裁判所が決定で採否を判断、記録化される | 進行を方向づけるが異議の対象になり得る 第一審で述べた異議が前提として作用する |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も当事者が審判長の証拠調べ・訴訟指揮の処分に対し法院へ異議を声明できる構造で、日本309条と機能が近い。
韓国は検事・被告人・弁護人が証拠調べに関し異議を申し立てられる点で日本とほぼ同型。裁判所が決定する構造も共通する。
ドイツは裁判長の訴訟指揮上の処分に対する異議(Beanstandung)について裁判所(合議体)が決定する。異議が手続瑕疵の上訴主張の前提になる発想も近い。
米国は適時の異議(timely objection)と理由の明示がなければ、上訴で証拠採否の誤りを原則として主張できない。責問権喪失と同趣旨の preservation 法理を持つ。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし弁護人が、違法な取調べで得た自白調書の取調べに異議を述べなかったら、どうなる? その証拠は争われないまま採用され、控訴審でも原則として蒸し返せない。法廷での沈黙の代償は、判決全体に及ぶ
- あなたが弁護人で、相手の証人尋問が露骨な誘導に傾いた。立ち上がるか、メモに留めるか。その一秒の判断が、そのまま公判記録に刻まれる
- 判決宣告から14日以内に控訴するか決めなければならない。控訴趣意書を書く段になって初めて、第一審で異議を述べていなかった証拠調べは攻めにくいと気付く。あのときの一言が、いま効いてくる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 被告人本人または家族として公判に臨むなら、不当だと感じた証拠調べ(誘導尋問、伝聞証拠の無理な採用、違法収集証拠)はその場でメモし、休廷時に弁護人へ即共有する2. 異議は「述べておくこと自体」に控訴審への布石としての価値がある、弁護人に積極的に確認する3. 弁護人が異議を出さなかった点に疑問があれば、判決前に理由を質す4. 控訴を見据え、公判調書に異議とその理由が記録されているかを後で取り寄せて確認する
訴えられた側:1. 弁護実務では、異議は遅滞なく、簡潔に理由を付して申し立てる(刑訴規則205条)、対象の証拠調べが終わる前に出す2. 棄却されても記録に残すことを意図した「記録化のための異議」を戦術として組み込む3. 相手方から異議が出されたら、自らの尋問・立証が違法・不当でない根拠を即座に述べて棄却を求める4. 第一審の異議の積み重ねが、控訴趣意(刑訴法379条等)の素材になることを常に意識する
時効(請求できる期限):異議は対象となる行為に対し遅滞なく、その理由を簡潔に示して申し立てる必要がある(刑事訴訟規則205条、205条の2)、証拠調べに関する異議は当該証拠調べが終了する前に。第一審判決に不服がある場合の控訴は、判決宣告日の翌日から14日以内(刑訴法373条)
学説
通説:309条の異議は、当事者に訴訟指揮や証拠調べを即時に争う手段を与える一方、その不行使は責問権の喪失・放棄を招くとされる。証拠能力を欠く重大な違法は職権調査の余地が残るが、原則として異議の有無が後の手続瑕疵の主張可能性を左右する。
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