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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

刑事訴訟法 第311条

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  1. 被告人は、終始沈黙し、又は個々の質問に対し、供述を拒むことができる。
  2. 2.被告人が任意に供述をする場合には、裁判長は、何時でも必要とする事項につき被告人の供述を求めることができる。
  3. 3.陪席の裁判官、検察官、弁護人、共同被告人又はその弁護人は、裁判長に告げて、前項の供述を求めることができる。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第311条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第311条の条文原文は「被告人は、終始沈黙し、又は個々の質問に対し、供述を拒むことができる。」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第311条は第一節 公判準備及び公判手続に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第311条の前の条は刑事訴訟法第310条です。
  7. 刑事訴訟法第311条の次の条は刑事訴訟法第312条です。
  8. 刑事訴訟法第311条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第311条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第311条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/311
裁判例 14件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法311条は、被告人が法廷で終始沈黙し、又は個々の質問に供述を拒める黙秘権を定める。ただし任意に供述を始めると、検察官や共同被告人の弁護人からも質問される。

Q · 法廷で黙っていたら、裁判官の印象が悪くなって不利になりますか?

黙秘自体は不利に使えない。中途半端な供述が危険

刑事訴訟法311条1項は、被告人が法廷で終始沈黙する完全黙秘も、特定の質問だけ答えない一部黙秘も認めます。黙秘それ自体を有罪認定や量刑の不利益に直接使うことは、憲法38条1項のもとで原則として許されません。ただし注意点があります。被告人が任意に供述を始めると、2項で裁判長が、3項で検察官や共同被告人の弁護人まで質問できるようになります。本当に危険なのは黙秘ではなく、感情のまま中途半端に話して矛盾を残し、防御の主導権を検察側へ渡してしまうことです。

解説

取調室と法廷は別の戦場だ。捜査段階で警察官に「黙秘します」と言い続けても、法廷に立った被告人にはもう一度、沈黙する権利が保障される。刑事訴訟法311条1項は、被告人が終始一言も話さない「完全黙秘」も、特定の質問だけ答えない「一部黙秘」も認める。だが落とし穴は2項と3項にある。あなたが法廷で一度でも自分から話し始めた瞬間、裁判長は必要なことを何でも聞けるようになり、しかも3項で検察官や共同被告人の弁護人まで、あなたに質問する扉が開く。つまり黙秘は「全部話す」か「全部黙る」かの二択ではないが、口を開くタイミングと範囲を誤ると、防御の主導権を一気に検察側へ明け渡すことになる。何を、いつ、どこまで話すか。その設計図を持っているかどうかが、同じ証拠でも結論を変える。

法的な位置づけ

刑事訴訟法311条は被告人の黙秘権を定める規定であり、被告人が公判廷において終始沈黙すること、及び個々の質問に対して供述を拒むことを認める。被告人が任意に供述する場合には、裁判長は必要な事項につき供述を求めることができ、陪席裁判官・検察官・弁護人・共同被告人らも裁判長に告げて質問できる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.口を開く前に弁護人を確保する 起訴後はまず弁護人を確保する。私選が難しければ国選弁護や当番弁護士を利用し、法廷で何をどこまで話すかの方針を相談してから供述方針を決める
  2. 2.検察側の証拠開示を踏まえて黙秘方針を設計する 第一回公判前に、完全黙秘・一部黙秘・全面供述のどれを取るかを検察官の証拠開示と立証構造を見てから決める。相手の立証の穴を確認してから口を開く範囲を決め、検察側の立証を自ら手伝わないようにする
  3. 3.供述するなら答える範囲を事前に固める 法廷で供述すると決めたら、311条2項・3項により裁判長・検察官・共同被告人の弁護人からも質問されることを前提に、主尋問で話す範囲を出し切る設計にする。中途半端な一部供述は反対尋問で崩されやすい
  4. 4.不利な捜査段階の供述調書を争う準備をする 捜査段階の供述調書(322条)が不利なら、その任意性・信用性を争う準備をする。法廷で黙秘しても過去の調書は消えないため、調書の証拠能力そのものを争点化する

よくある質問 AI による整理

Q1黙秘権とは何ですか?

被告人が法廷で供述を拒める権利です。刑事訴訟法311条1項が根拠で、終始沈黙する完全黙秘も、特定の質問だけ拒む一部黙秘も認められます。

Q2完全黙秘と一部黙秘の違いは何ですか?

完全黙秘は終始一言も話さないこと、一部黙秘は答えたくない質問だけ拒むことです。一部黙秘は答えた部分と拒んだ部分の落差が印象に影響するため設計が難しい技術です。

Q3黙秘権はいつ告知されますか?

公判の冒頭手続で、裁判長が黙秘権その他の権利を告知します(刑事訴訟法291条)。捜査段階では取調べの前に供述拒否権が告げられます(198条)。

Q4被告人が黙秘したら検察官は何もできませんか?

被告人が完全黙秘を貫けば、被告人質問で供述を引き出せません。検察官は供述調書(322条)や客観証拠で立証する必要があります。

Q5黙秘権と供述拒否権は同じですか?

ほぼ同義ですが、場面が違います。捜査段階の被疑者は供述拒否権(198条)、起訴後の法廷の被告人は黙秘権(311条)と呼ばれることが多いです。

Q6共同被告人が話し始めたらどうなりますか?

311条3項により、他の共同被告人やその弁護人も、裁判長に告げてその供述について質問できるようになります。黙っていた相手が追及対象に変わります。

Q7黙秘権は憲法のどこに根拠がありますか?

日本国憲法38条1項の自己負罪拒否特権が憲法上の基盤で、刑事訴訟法311条がこれを公判廷で具体化しています。

Q8黙秘権はどんな事件でも使えますか?

刑事被告人であれば事件の軽重を問わず行使できます。行使しても不利益推認は原則禁止ですが、行使するか否かは弁護人と証拠状況を踏まえて判断すべきです。

この条文についての質問 AI による整理

Q1黙秘したら、やっぱり裁判官の心証は悪くなりますよね?

建前と実務は分けて考える必要があります。黙秘それ自体を有罪認定や量刑の不利益に使うことは、憲法38条1項・刑事訴訟法311条のもとで原則許されません。ただし「反省による減軽」という加点は得にくくなります。実務のポイント:弁護士が完全黙秘を勧めるのは、検察側の立証が弱く、こちらが話すほど穴を埋めてしまう事件です。逆に証拠が固い事件では、認めて情状で戦うほうが有利。黙秘の選択は「証拠の強さ」を読んでから決まる

Q2捜査で話してしまったことは、法廷で黙秘すれば無かったことにできますか?

できません。捜査段階で署名した供述調書は、刑事訴訟法322条の要件を満たせば法廷で証拠になります。法廷の黙秘は「これから話さない」だけで、過去の供述を消す効果はありません。実務のポイント:だからこそ捜査段階の供述拒否権(198条)が決定的に重要です。「どうせ後で説明すればいい」と捜査で話すと、その調書が一生ついて回る。最初の取調べで弁護人を呼ぶかどうかが、法廷より前に勝負を分ける

Q3都合の悪い質問だけ黙って、一部だけ答えることはできますか?

できます。311条1項は「個々の質問に対し供述を拒む」一部黙秘を認めています。ただし注意が必要です。自分から供述を始めると、2項で裁判長が、3項で検察官や共同被告人の弁護人まで質問できるようになります。実務のポイント:一部黙秘は高度な技術で、答えた部分と黙った部分の落差が、かえって不自然な印象を生むことがある。弁護人は反対尋問で崩されない範囲を計算して線引きする。素人が法廷で即興でやると危険です

間違えやすい点 AI による整理

  • 「黙秘すると不利になる」と思われているが、憲法38条1項と刑事訴訟法311条のもとで、黙秘それ自体を有罪認定や量刑の不利益に直接使うことは原則として許されない。不利になるのは「黙秘」ではなく「中途半端に話して矛盾を残すこと」だ
  • 捜査段階の供述拒否権は知っていても、その深刻さを理解していない人が多い。法廷で黙秘しても、捜査でいったん署名した供述調書は322条で証拠になりうる。法廷の沈黙は、過去に話したことまで消してはくれない
  • 「黙秘すべきか、話すべきか」という問いの立て方そのものが誤っている。実務の問いは「どの質問に、どの順番で、どこまで答えるか」だ。全か無かではなく、回路ごとの設計問題である
比較の観点この条文ほかの条文
場面311条:起訴後の公判廷(被告人の黙秘権)198条:捜査段階の取調べ(被疑者の供述拒否権)
322条:捜査段階供述を録取した書面の証拠能力
効果法廷で終始沈黙・一部供述拒否ができる取調べで供述を拒否できる
一定要件で過去の供述が法廷の証拠になる
落とし穴任意に話し始めると2項・3項で検察官等からも質問される拒否しても任意に話せば調書化される
法廷で黙秘しても署名済み調書は消えない
対応の鍵証拠開示を見てから供述範囲を設計する最初の取調べで弁護人を呼ぶ
任意性・信用性を争点化する

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国刑事訴訟法第95条・第156条第4項

台湾も被告に緘黙権を告知し、緘黙を理由に不利益推認しない旨を明文化。日本の不利益推認禁止と同趣旨。

韓国
대한민국 형사소송법 제283조의2

韓国も被告人の進述拒否権を明文で保障。憲法12条2項の自己負罪拒否を具体化する点で日本と構造が近い。

ドイツ
StPO § 243 Abs. 5

ドイツは公判冒頭で被告人に供述するか否かが自由である旨を告知。沈黙の自由を手続的に保障する点で共通。

アメリカ
Fifth Amendment / Miranda v. Arizona (1966)

米国は自己負罪拒否特権を憲法修正第5条で保障。日本の黙秘権はこの英米法の特権を戦後継受したもの。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 起訴され、第一回公判が三日後に迫っている。あなたは「黙っていたら反省していないと思われて重くなるのでは」と眠れない。完全黙秘を貫くべきか、認める部分だけ認めるべきか。この判断を弁護人と詰めないまま法廷に立つと、取り返しがつかない
  • あなたは痴漢を疑われ、満員電車から駅事務室に連れて行かれた。捜査段階の供述拒否権(198条)と、起訴後の法廷での黙秘権(311条)は別物だ。捜査でうっかり話した内容は、法廷で黙秘してもすでに供述調書として証拠化されている可能性がある
  • 共同被告人の一人が法廷で自分から話し始めた。すると、あなたの弁護人もその共同被告人に質問できるようになる(3項)。沈黙していた相棒が、急に追及対象に変わる瞬間だ
  • 友人が刑事事件の被告人になり、「全部正直に話したほうが心証がいいよね」とあなたに相談してきた。だがその助言は危険かもしれない。何を話すかは、検察側の立証の穴を見てから決めるべきだからだ
  • あなたが被害者で、加害者が法廷で完全黙秘を貫いている。「なぜ真実を話さないのか」と憤る。だが黙秘は権利であり、それ自体を不利益に推認することは原則として許されない。あなたが取るべき道は、別にある

取るべき行動

被害を受けた側:1. 加害者が法廷で黙秘していても、それ自体を責める手段はない。黙秘は権利であり、不利益推認は原則禁止だ2. あなたが取る道は、被害者参加制度(刑事訴訟法316条の33以下)で公判に関与し、情状について意見を述べること3. 損害回復は刑事と別に民事(民法709条)で。刑事手続中の損害賠償命令申立も検討する4. 加害者の供述が得られなくても、客観証拠の積み上げで立証は可能。捜査機関と連携する

訴えられた側:1. 何より先に弁護人を確保し、当番弁護士や国選を含め、口を開く前に方針を相談する2. 起訴後の第一回公判前に、完全黙秘・一部黙秘・全面供述のどれを取るか、検察側の証拠開示を踏まえて設計3. 法廷で供述すると決めたら、311条2項・3項で検察官や共同被告人の弁護人からも質問されることを前提に、答える範囲を事前に弁護人と固める4. 捜査段階の供述調書(322条)が不利なら、その任意性・信用性を争う準備をする

時効(請求できる期限):黙秘権の行使自体に期限はないが、法廷での防御方針は第一回公判期日までに固めるのが実務。起訴後の勾留は原則2か月、以後1か月ごとに更新されうる(刑事訴訟法60条2項)。供述するか否かの設計は、この身柄拘束期間内に弁護人と詰める

学説

通説:311条の黙秘権は憲法38条1項の自己負罪拒否特権を公判廷で具体化したものであり、黙秘それ自体を不利益に推認することは許されない。被告人を尋問の客体ではなく手続の主体と位置づける点に本質がある。

実務的見解:完全黙秘か一部供述かの選択は、検察側の立証の強さを読んでから決めるべきとされる。証拠が弱い事件では完全黙秘、証拠が固い事件では認めて情状で戦う方が有利になりやすいと整理される。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法の制定に伴い、被告人の黙秘権を定める規定として新設。戦前の被告人尋問中心の構造を転換し、被告人を手続の主体と位置づけた。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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