受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 6 分6 分6 分

刑事訴訟法 第313条の2

クイックジャンプ
  1. この法律の規定に基づいて裁判所若しくは裁判長又は裁判官が付した弁護人の選任は、弁論が併合された事件についてもその効力を有する。ただし、裁判所がこれと異なる決定をしたときは、この限りでない。
  2. 2.前項ただし書の決定をするには、あらかじめ、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴かなければならない。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第313条の2は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第313条の2の条文原文は「この法律の規定に基づいて裁判所若しくは裁判長又は裁判官が付した弁護人の選任は、弁論が併合された事件についてもその効力を有する。ただし、裁判所がこれと異なる決定を…」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第313条の2は第一節 公判準備及び公判手続に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第313条の2の前の条は刑事訴訟法第313条です。
  7. 刑事訴訟法第313条の2の次の条は刑事訴訟法第314条です。
  8. 刑事訴訟法第313条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第313条の2
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第313条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/313_2

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法313条の2は、裁判所が付した国選弁護人の選任が弁論の併合された事件にも当然に及ぶと定める。裁判所が弁護人を替えるには事前の意見聴取が必要となる。

Q · 追起訴で事件が併合されたら、国選弁護人をもう一度選任し直すの?

原則不要。弁護人は併合後も自動で担当する

刑事訴訟法313条の2第1項により、裁判所等が付した弁護人の選任は、弁論が併合された事件についても当然に効力を有します。追起訴で事件が増えても、被告人が改めて選任手続を踏む必要はなく、弁護人不在の空白も生じません。ただし裁判所は異なる決定をして弁護人を替えることができ、その決定の前には検察官および被告人または弁護人の意見を聴かなければなりません(同条2項)。共犯者との併合で利益が対立する場合は、弁護人が分離されることもあります。

解説

国選弁護人がついた事件で、検察官が余罪を追起訴し、裁判所が二つの事件を一本化する(弁論の併合)。このとき、多くの被告人が同じ不安を抱く。今の弁護士は新しく加わった事件まで担当してくれるのか、それとも一から選任し直しなのか。313条の2はその不安に答える。裁判所が付した弁護人の選任は、弁論が併合された事件についても効力を持つ。つまり、あなたの国選弁護人は自動的に併合後の事件全体をカバーし、手続の節目で弁護人不在になる空白は生じない。ただし、ただし書がある。裁判所は異なる決定をして弁護人を切り替えることができる。だがその決定をする前に、裁判所は検察官とあなた(または弁護人)の意見を必ず聴かなければならない(2項)。弁護人を続けるか替えるかについて、あなたには口を出す手続的な権利が確保されている。

法的な位置づけ

刑事訴訟法313条の2は、弁護人選任の効力の継続を定める規定である。裁判所、裁判長または裁判官が付した弁護人の選任は、弁論が併合された事件についても効力を有する。ただし裁判所が異なる決定をすることができ、その決定の前には検察官および被告人または弁護人の意見聴取が義務づけられる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.追起訴・併合の通知が来たら弁護人の効力を確認 追起訴や弁論併合の通知を受けたら、まず現在の国選弁護人に連絡し『この選任は併合後も有効か』を確認する。原則は当然に効力が継続する(刑訴313条の2第1項)
  2. 2.共犯併合なら利益相反の有無を最優先で確認 共犯者と弁論が併合される場合、現弁護人に『私と共犯者の利益は対立しないか』を早い段階で確認する。対立があれば弁護人の分離を検討する
  3. 3.意見聴取の場で弁護人の継続または交代の希望を述べる 裁判所が弁護人を替える素振りを見せたら、2項の意見聴取の場で、継続を望むなら具体的理由(事案の把握度・信頼関係・弁護方針の一貫性)を、交代を望むならその理由を明確に述べる
  4. 4.不服があれば終局判決後の控訴で手続違反を主張 意見聴取を経ずに弁護人が替えられた等の手続違反があれば、終局判決に対する控訴で争う余地がある。控訴期間(判決宣告日の翌日から14日、刑訴373条)内に手続を進める

よくある質問 AI による整理

Q1弁論の併合とは何ですか?

複数の被告事件を一つの手続でまとめて審理することです。検察官の追起訴や共犯事件で行われ、裁判所が刑訴313条に基づき決定します。

Q2国選弁護人と私選弁護人の違いは何ですか?

国選は資力がない等の場合に裁判所が付す弁護人で費用は原則国が立て替えます。私選は被告人自身が選び費用も自己負担です。

Q3国選弁護人を自分で指名できますか?

原則できません。裁判所または法テラスが選任します。ただし不適格や信頼関係の破綻があれば交代を求める余地があります。

Q4国選弁護人を変更してもらうことはできますか?

利益相反や弁護方針の重大な対立があれば交代を求められます。裁判所が判断し、2項により事前の意見聴取が行われます。

Q5追起訴されると手続はどうなりますか?

検察官が新たな事件を起訴し、裁判所が弁論を併合すれば同じ手続で審理されます。既存の弁護人選任は併合後も継続します。

Q6弁護人の意見聴取とは何ですか?

裁判所が弁護人を替える決定をする前に、検察官と被告人または弁護人の意見を聴く手続です(313条の2第2項)。

Q7国選弁護人の費用は誰が負担しますか?

原則として国が立て替えますが、有罪判決の際に訴訟費用として被告人に負担を命じられる場合があります(刑訴181条)。

Q8弁論の併合に異議を申し立てられますか?

併合は裁判所の訴訟指揮事項ですが、利益相反や防御上の不利益があれば分離を求める意見を述べることができます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1追起訴されて事件が二つになったら、国選弁護人をもう一度頼まないといけませんか?

原則として不要です。裁判所が付した弁護人の選任は、弁論が併合された事件にも当然に効力が及びます(刑訴法313条の2第1項)。手続のたびに選任し直す空白は生じない設計です。実務のポイント:ただし裁判所が『異なる決定』をして弁護人を替えることはでき、その場合は事前にあなたや弁護人の意見を聴く義務があります(同条2項)。通知が来たら『なぜ替えるのか』を必ず確認する、黙っていると不本意な交代を受け入れたことになりかねない

Q2共犯者と一緒の裁判になったら、同じ国選弁護人が二人を担当するんですか?

弁論が併合されても、一人の弁護人が利益の対立する複数の被告人を担当することはできません。利益相反がある場合、裁判所は弁護人を分ける決定をします。313条の2第1項ただし書がこの調整を可能にしています。実務のポイント:共犯者間に『先に自白した方が有利』という構造があると、利益相反は深刻になる。同じ弁護人のままだと一方の利益が犠牲になりかねない。併合の場面では、弁護人に『私と共犯者の利益は対立しないか』を早い段階で確認するのが鉄則です

間違えやすい点 AI による整理

  • 事件が増えれば弁護人も選任し直しと思いがちだが、国選弁護人の効力は併合後の事件に当然に及ぶ。手続のたびに弁護人がいなくなる空白は、法律が初めから塞いでいる
  • 『裁判所が弁護人を替えられる』ことは何となく知っていても、その決定の前にあなたの意見を聴く義務がある(2項)ことの重みを知らない人が多い。この意見聴取は形式儀礼ではなく、利益相反や弁護方針への異議を正規に述べる一度きりの機会だ。深刻さの認識が足りないと、貴重な発言の場を無駄にする
  • あなたから見れば『弁護人が続くなら安心』だが、法律の目から見れば論点はそこだけではない。重い罪の共犯者と弁論が併合されれば、法廷の空気も量刑の文脈も一変する。問うべきは弁護人の継続だけでなく、併合そのものに異議を述べるべきか(313条本体)であり、この視点の有無が結果を分ける
比較の観点この条文ほかの条文
条文の役割313条の2:弁護人選任の効力が併合事件に及ぶ313条:弁論の併合・分離・再開そのものの根拠
37条の2:被疑者段階の国選弁護(選任の起点)
場面事件が併合された後の弁護人の継続性複数事件を一本化するか分けるかの判断
起訴前、逮捕・勾留段階での弁護
被告人が動く局面2項の意見聴取で継続・交代を主張併合・分離の当否について意見を述べる
国選弁護の請求・資力申告
効果弁護人不在の空白を生じさせない審理の一本化または個別化
捜査段階からの弁護権の確保

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
刑事訴訟法第31条(強制弁護・指定弁護人)

台湾は強制弁護事件で裁判所が弁護人を指定する制度を持つが、併合に伴う選任効力の継続を定める明文は日本ほど明確ではなく、運用で処理される面がある

韓国
형사소송법 제33조(국선변호인)

韓国も国選弁護人制度を持ち、必要的弁護事件で裁判所が選任する。事件併合時の効力継続は実務運用に委ねられる部分がある

ドイツ
StPO § 140 ff.(Pflichtverteidigung)

ドイツは必要的弁護(Pflichtverteidigung)で裁判所が弁護人を選任する。複数手続の併合(Verbindung, StPO § 4)でも防御権の連続性が重視される

アメリカ
Sixth Amendment / Gideon v. Wainwright, 372 U.S. 335 (1963)

米国は連邦憲法修正6条と Gideon 判決により、貧困被告人にも公費弁護人(public defender)が保障される。手続の各段階で弁護を受ける権利が連続的に及ぶ

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし、起訴後に検察官が余罪を追起訴し、裁判所が二件を併合したら、今ついている国選弁護人はどうなる? 答えは、あなたが何もしなくても併合後の事件全体をそのまま担当する。新たに選任手続を踏む必要はなく、弁護人不在の空白も生じない
  • あなたは窃盗で起訴され国選弁護人がついた。別の窃盗で追起訴され、弁論が併合される。弁護人は自動的に新事件もカバーするが、裁判所が『この事件は別の弁護人に』と考えたら、決定の前にあなたの意見を聴く義務がある。聴取の場で黙っていると、不本意な交代をそのまま受け入れることになる
  • 共犯者と弁論が併合された。一人の弁護人が両被告人を担当する建前だが、二人の利益が対立する場面では、裁判所が弁護人を分ける決定をする。あなたと共犯者の言い分が食い違うほど、この調整は深刻になる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 追起訴・併合の通知が来たら、まず現弁護人に連絡し『この弁護人選任は併合後も有効か』を確認、原則は当然に有効(刑訴法313条の2第1項) 2. 共犯者と併合される場合は利益相反の有無を最優先で確認、対立があればその旨を弁護人に伝える3. 裁判所が弁護人を替える素振りを見せたら、2項の意見聴取の場で継続を希望する旨を具体的理由とともに明確に述べる4. 現弁護人に不安があるなら私選弁護人への切り替えも選択肢、国選の経済的負担との比較を弁護人と相談する

訴えられた側:1. 2項により、裁判所はあなたまたは弁護人の意見を聴かずに弁護人を替える決定はできない、聴取がなければ手続違反である2. 意見聴取の場で、現弁護人の継続を望むなら具体的理由(事案の把握度、信頼関係、弁護方針の一貫性)を述べる3. 逆に現弁護人との間に問題があるなら、この機会に交代を申し出ることもできる4. 決定に不服があれば、終局判決に対する控訴で手続の違法を争う余地がある

時効(請求できる期限):特定の出訴期間はない。ただし2項の意見聴取は裁判所が弁護人変更の決定をする『前』に行われるため、意見を述べる機会は事実上その一回。聴取の通知を受けたら直ちに弁護人と対応を協議すること。手続違反を争うなら、終局判決後の控訴期間(判決宣告日の翌日から14日、刑訴法373条)内に主張する(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:313条の2第1項は、弁論の併合により被告人が弁護人を失う空白を防ぐ趣旨であり、選任の効力は併合事件に当然に及ぶと解する。ただし書による裁判所の変更権は、利益相反や事件の性質変化への対応のために留保され、2項の意見聴取がその手続的歯止めとなる。

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

刑事訴訟法の全文を見る所属する編章節を開く:第一節 公判準備及び公判手続

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›