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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

刑事訴訟法 第325条

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裁判所は、第三百二十一条から前条までの規定により証拠とすることができる書面又は供述であつても、あらかじめ、その書面に記載された供述又は公判準備若しくは公判期日における供述の内容となつた他の者の供述が任意にされたものかどうかを調査した後でなければ、これを証拠とすることができない。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第325条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第325条の条文原文は「裁判所は、第三百二十一条から前条までの規定により証拠とすることができる書面又は供述であつても、あらかじめ、その書面に記載された供述又は公判準備若しくは公判期日に…」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第325条は第四節 証拠に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第325条の前の条は刑事訴訟法第324条です。
  7. 刑事訴訟法第325条の次の条は刑事訴訟法第326条です。
  8. 刑事訴訟法第325条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第325条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第325条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/325
裁判例 10件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法325条は、伝聞例外で証拠となりうる書面・供述でも、裁判所が任意性を調査した後でなければ証拠にできないと定める。署名済みの自白調書もこの調査の対象となる。

Q · 取調べでサインした自白調書って、伝聞の例外で証拠になれば、もうそのまま使われるの?

署名後も、裁判所が任意性を調べるまで証拠にできません

使われるとは限りません。刑事訴訟法325条は、伝聞例外(321〜324条)で証拠能力が認められる書面・供述であっても、裁判所があらかじめその供述が任意にされたものかを調査した後でなければ証拠にできないと定めます。これは裁判所の職権調査が建前で、弁護人が黙っていても確認される構造です。さらに自白の任意性の立証責任は検察官側にあるとされ、脅迫・利益誘導・長時間拘束で引き出された供述は、この第二の関門で止まる余地があります。

解説

取調室で署名した供述調書には、二重の関門がある。第一の関門は伝聞法則の例外(321条から324条)、つまりその書面がそもそも証拠になりうる種類かどうか。だが、その関門を通過しても、もう一つ門が残っている。325条がそれだ。裁判所は、書面に記録された供述、あるいは法廷で語られた他人の供述の内容が「任意にされたものかどうか」を、あらかじめ調査した後でなければ、これを証拠にできない。重要なのは、これが裁判所の職権による調査だという点。あなたの弁護人が「任意性に争いがある」と声を上げなくても、裁判所は自ら確かめる建前になっている。脅され、騙され、夜通し問い詰められて書かされた調書は、伝聞の関門を通っても、この第二の門で止められる余地がある。多くの人は「サインしたら終わり」と思っているが、署名のあとにこそ、もう一つの審査が控えている。

法的な位置づけ

刑事訴訟法325条は供述の任意性の調査を定める規定であり、伝聞例外(321条〜324条)により証拠能力が認められた書面・供述についても、裁判所が職権でその供述が任意にされたものかを調査した後でなければ証拠とできない旨を規定する。自白の任意性原則(319条)を証拠調べの手続面から担保する役割を持つ。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.取調べの状況を時系列で記録する 取調べ時間、取調官の言動、睡眠・食事・休憩の有無、弁護人との接見状況を、記憶が新しいうちにメモ化する。利益誘導(『認めれば帰れる』)や圧力(『家族に迷惑』)の発言は具体的に残す
  2. 2.弁護人に『任意性を争う』と明確に伝える 任意性は裁判所の職権調査が建前だが、当事者が黙っていれば簡略な調査で済むのが実情。弁護人に争点化の意思を明示し、どの書面の任意性を争うかを早期に整理する
  3. 3.証拠調べ前に任意性を争点化する 証拠意見を述べる段階や公判前整理手続の中で、任意性を争う旨を明確にする。325条は『あらかじめ』調査せよと定めており、早く旗を立てるほど検察官に取調べ状況の立証を迫れる
  4. 4.録音録画記録の開示・取調べを請求する 取調べの録音録画記録の開示を求め、必要に応じて記録媒体の取調べを請求して密室の実態を可視化する。自白の任意性の立証責任は検察官にあることを前提に攻める

よくある質問 AI による整理

Q1任意性の調査とは何ですか?

供述証拠を証拠採用する前に、その供述が脅迫や利益誘導なく自由な意思でなされたかを裁判所が確かめる手続です。刑事訴訟法325条が根拠で、裁判所の職権調査が建前です。

Q2自白の任意性の立証責任は誰にありますか?

検察官側にあるとされます。被告人が任意性に疑いを提起すれば、検察官が取調べ状況などから任意であったことを立証する必要が生じ、立証できなければ証拠能力が否定されます。

Q3任意性と信用性はどう違いますか?

任意性は『自由な意思で供述したか』という証拠能力の問題、信用性は『内容が本当か』という証明力の問題です。任意性が否定されると、内容の真偽を論じる前に調書が証拠から外れます。

Q4共犯者の供述調書にも325条は使えますか?

使えます。325条は他人の供述の任意性も調査対象とし、共犯者が取引や誘導で引き出された供述をした場合、その任意性を争えます。321条1項各号と併せて読みます。

Q5任意性はいつまでに争うべきですか?

325条自体に期限はありませんが、証拠調べに入る前、実務では証拠意見を述べる段階や公判前整理手続の中で明確にすべきです。後出しは事実上不利に扱われます。

Q6取調べの録音録画は任意性とどう関係しますか?

任意性が争われると、検察官は取調べ状況を立証するため録音録画記録を証拠に出さざるを得ない場面が生じ、密室での取調べが映像で検証されます。記録の開示・取調べ請求が攻め手になります。

Q7黙秘していたのに圧力で話した供述は任意ですか?

『家族に迷惑がかかる』などの圧力下での供述は任意性が疑われます。325条はその一点を裁判所に確かめさせ、不任意と判断されれば証拠能力が否定されます。

Q8署名した調書は任意性が保証されますか?

保証されません。法律上、証拠能力を決めるのは署名の有無ではなく供述が任意だったかです。署名・押印があっても、取調べの長さや利益誘導の事情で任意性は崩れ得ます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1署名した供述調書って、後から『あれは無理やりだった』と言っても覆らないんじゃないですか?

覆る余地があります。325条は、たとえ伝聞例外(321〜324条)で証拠になりうる調書でも、裁判所が任意性を調べた後でなければ証拠にできないと定めます。さらに自白の任意性の立証責任は検察官側にあるとされます。実務のポイント:署名・押印があっても任意性が保証されるわけではない。取調べの長さ、利益誘導(「認めれば帰れる」)、弁護人接見の妨害などが任意性を崩す事情。これらを時系列で記録しておくほど後の争いで効く

Q2自分は何も認めていないのに、共犯者の調書だけで有罪になることってありますか?

あり得ますが、その共犯者の供述調書も325条の任意性調査の対象です。他人の供述であっても、任意にされたものかを裁判所が確かめてからでなければ証拠にできません(321条1項各号と併せて読みます)。実務のポイント:共犯者供述は『引っ張り込み』の危険が指摘される類型。取引や誘導の有無を任意性の観点から突くのは定石で、共犯者がどんな取調べを受けたかの開示を求めるのが弁護の勘所です

Q3任意性を争うのと、調書の内容が嘘だと争うのは、同じことですか?

別物です。任意性は『自由な意思で供述したか』という証拠能力の問題(325条、319条)、信用性は『内容が本当か』という証明力の問題です。任意性が否定されれば調書はそもそも証拠から外れ、内容の真偽を論じる前に決着します。実務のポイント:弁護戦略ではまず任意性で証拠能力を断つことを狙い、それが通らなければ信用性を争う二段構え。任意性の方が根本的で、勝てば一撃で証拠を消せます

間違えやすい点 AI による整理

  • 「任意性は弁護人が争わなければ問題にならない」と思われているが、立てた問いそのものがずれている。325条は裁判所の職権調査を建前とし、当事者が黙っていても、任意性を確かめてからでなければ証拠にできないという構造を取る。ただし実務では争いがなければ簡略な調査で済むのが実情で、だからこそ「争う」と明示することの意味が大きい
  • 「強要された自白は使えない」ことは多くの人が知っている。だが任意性の問題が自白だけでなく、共犯者や参考人の供述調書にも及ぶことは見落とされがち。あなたを陥れる他人の供述が、誘導や取引で引き出されたものなら、その任意性も325条の射程に入る
  • あなたから見れば「自分でサインしたのだから自分の供述」。だが法律から見れば、署名の有無ではなく、その供述が任意だったかが証拠能力を決める。サインは任意性を保証しない。この落差を知らないまま調書に署名すると、後で取り返しがつかなくなる
比較の観点この条文ほかの条文
規律する局面325条:伝聞例外を通った供述の任意性を裁判所が調査319条:自白の任意性原則そのもの(不任意自白の排除)
321条:被告人以外の者の供述書面の伝聞例外
対象となる供述自白・共犯者・参考人など供述証拠全般の任意性被告人の自白
被告人以外の者の供述書面
誰が動くか裁判所の職権調査が建前(当事者の問題提起で実質化)任意性に疑いがあれば排除、立証責任は検察官
供述不能・特信情況など要件を当事者が主張立証
通らないとどうなるか任意性調査未了・不任意なら証拠能力なし不任意自白は証拠から排除
伝聞例外の要件を欠けば証拠能力なし

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国刑事訴訟法第156条

自白の任意性と証拠能力を定め、被告が任意性を争えば検察官が任意であることを立証する構造は日本と類似する

韓国
대한민국 형사소송법 제309조・제317조

強制等による自白の証拠能力否定(309条)と供述の任意性(317条)を分けて規定。任意性確保の発想は日本と共通

ドイツ
StPO § 136a

ドイツは禁止される取調べ方法を列挙し、これに反して得られた供述は同意があっても利用できないとする利用禁止構成をとる

アメリカ
Jackson v. Denno, 378 U.S. 368 (1964)

自白の任意性については陪審とは別に裁判官が独立の審理で判断すべきとした判例で、裁判所による任意性審査という点で325条と機能的に近い

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 連日の取調べで「認めれば帰れる」と言われ、つい署名した自白調書。公判でそれが証拠請求されたとき、何が起きる? 裁判所はあらかじめその自白が任意かを調べた後でなければ証拠にできない。あなたの弁護人が任意性を争点化すれば、検察官は密室の取調べ状況を立証する重い宿題を背負う
  • 共犯とされた相手が警察で「主犯はあいつだ」と供述した調書。これは321条の伝聞例外で証拠になりうるが、その相手の供述が取引や誘導で引き出されたものなら、325条があなたを守りうる。他人の供述の任意性も、裁判所の調査対象だ
  • 黙秘していたのに、取調官が「家族にも迷惑がかかる」と繰り返した。その圧力下の供述は「任意」か。325条はその一点を裁判所に確かめさせる
  • 公判前整理手続で証拠の整理が進む。任意性を争うなら、証拠調べが始まる前のこの段階で旗を立てておく必要がある。あと数回の期日で争点が固まってしまえば、後出しは扱いが悪くなり、せっかくの防御線を逃す

取るべき行動

被害を受けた側:1. 取調べの状況を時系列で記録:取調べ時間、取調官の言動、睡眠・食事・休憩の有無、弁護人との接見状況。記憶が新しいうちにメモ化する2. 弁護人に「任意性を争いたい」と明確に伝える3. 証拠意見を述べる段階や公判前整理手続で任意性を争点化し、漫然と証拠採用に同意しない4. 取調べの録音録画記録の開示・取調べを請求し、密室の実態を可視化する。自白の任意性の立証責任は検察官にあることを前提に攻める

訴えられた側:1. 自白だけでなく、共犯者・参考人の供述調書が不利な証拠になっていないか確認、それらの任意性も325条で争える2. 証拠調べ前に、どの書面の任意性を争うか弁護人と整理する3. 任意性の調査は裁判所の職権の建前だが、当事者が積極的に問題提起した方が踏み込んだ審理になる4. 任意性が否定されれば証拠能力そのものが消える。内容の真偽(信用性)を争うより根本的な防御線になることを意識する

時効(請求できる期限):325条自体に期限の定めはないが、任意性の争いは証拠調べに入る前(実務では証拠意見を述べる段階、公判前整理手続がある事件ではその手続内)に明確にすべき。証拠調べが進んだ後の後出しは事実上不利に扱われる。これは供述調書の証拠能力の問題であり、事件ごとに異なる公訴時効とは別の話

学説

通説:325条は自白の任意性原則(319条)を証拠調べの手続面から担保する規定であり、伝聞例外を通った供述についても任意性調査を経ることを証拠能力の要件とする。任意性は職権調査事項だが、争いがなければ簡略な調査で足りるとされ、当事者の争点化が実務上の鍵となる。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法の制定(昭和23年法律第131号)に伴い、戦後の適正手続理念のもとで供述の任意性調査を裁判所の職権として明文化

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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