受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

刑事訴訟法 第372条

クイックジャンプ

控訴は、地方裁判所又は簡易裁判所がした第一審の判決に対してこれをすることができる。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第372条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第372条の条文原文は「控訴は、地方裁判所又は簡易裁判所がした第一審の判決に対してこれをすることができる。」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第372条は第二章に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第372条の前の条は刑事訴訟法第368〜371条です。
  7. 刑事訴訟法第372条の次の条は刑事訴訟法第373条です。
  8. 刑事訴訟法第372条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第372条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第372条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/372
裁判例 4件に引用されています

関連度の高い3件を表示しています

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法372条は、地方裁判所又は簡易裁判所の第一審判決に対して高等裁判所へ控訴できると定める。控訴審は一審を審査する事後審であり、提起期間は14日に限られる。

Q · 地裁で有罪になったら、控訴してもう一度最初から裁判をやり直せるの?

控訴先は高裁。やり直しではなく事後審です

刑事訴訟法372条により、地方裁判所又は簡易裁判所がした第一審判決に対して控訴できます。控訴先は簡裁・地裁いずれの場合も高等裁判所です。ただし日本の控訴審は一審の判決に誤りがなかったかを審査する『事後審』であり、一審をまるごとやり直す『覆審』ではありません。一審で出し忘れた新証拠は『やむを得ない事由』がある場合に限って取り調べられます(382条の2)。控訴の提起期間は判決言渡しの翌日から14日です(373条)。

解説

地裁で有罪判決を受けた。納得がいかない。「控訴すれば、もう一度ゼロから裁判をやり直せる」、そう思っているなら、その認識が最初の落とし穴だ。刑事訴訟法372条は、控訴を「地方裁判所又は簡易裁判所がした第一審の判決」に対してできると定める。控訴先は高等裁判所。だがここで知っておくべきは、日本の控訴審が『事後審』だという点だ。一審をまるごとやり直す『覆審』ではない。控訴審は、一審の判決に誤りがなかったかを審査する場であって、あなたが一審でうっかり出し忘れた証拠は、原則として控訴審では取り調べてもらえない(382条の2)。しかも控訴できる期間は判決の日の翌日から14日(373条)。この14日を一日でも過ぎれば、どれほど不当な判決でも確定する。372条はその入口の一行だが、その先には事後審という冷たい現実が待っている。

法的な位置づけ

刑事訴訟法372条は控訴の対象を定める規定であり、地方裁判所又は簡易裁判所がした第一審の判決に対して、高等裁判所へ控訴を提起できる旨を規定する。控訴審は一審判決の当否を審査する事後審として構成され、第一審をやり直す覆審とは区別される。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.判決言渡し当日に控訴期限をカレンダーに記入 判決の言渡しを聞いたら、その日の翌日から14日後を末日として控訴期限をカレンダーに印を付ける。土日祝も含めて進行するため、連休や年末年始をまたぐと実働日数が減ることを前提に逆算する
  2. 2.弁護人と控訴の方針を即決 判決言渡し後すぐに弁護人へ連絡し、控訴するか否かの方向を早急に決める。事後審ゆえ新証拠が原則使えないため、一審記録のどこに事実誤認・量刑不当・法令違反があるかを軸に勝算を検討する
  3. 3.14日以内に控訴申立書を一審裁判所へ提出 迷っていても、まず理由を書かなくてよい『控訴申立書』だけを14日以内に判決をした第一審裁判所(地裁・簡裁)へ提出して権利を確保する(374条)。提出先は控訴審の高裁ではない点に注意
  4. 4.指定期限までに控訴趣意書で理由を構築 申立後、裁判所が指定する期限までに『控訴趣意書』を提出し、事実誤認・量刑不当・法令違反などの具体的な控訴理由を組み立てる。一審記録のどこに誤りがあるかを論証の中心に据える

よくある質問 AI による整理

Q1控訴とは何ですか?

第一審の判決に不服がある場合に、上級審の高等裁判所に審理を求める上訴です。刑事訴訟法372条が控訴の対象を定め、地裁・簡裁の第一審判決が対象になります。

Q2控訴と上告の違いは何ですか?

控訴は第一審判決に対する高裁への不服申立て、上告はその控訴審判決に対する最高裁への不服申立てです。上告は憲法違反や判例違反など理由が限定されます。

Q3簡易裁判所の判決はどこに控訴しますか?

簡裁の第一審判決でも控訴先は地裁ではなく高等裁判所です。地裁・簡裁いずれの第一審判決も控訴先は高裁で共通なので、書類の提出先を間違えないことが重要です。

Q4控訴申立書はどこに出しますか?

控訴申立書は控訴審の高裁ではなく、判決をした第一審裁判所(地裁・簡裁)に差し出します(374条)。提出先を間違えると貴重な期間を無駄にしかねません。

Q5検察官も控訴できますか?

できます。控訴は被告人だけの権利ではなく、検察官も控訴できます(351条)。一審で無罪や軽い量刑が出ても、検察が控訴すれば確定は先送りになります。

Q6控訴期間を過ぎたらどうなりますか?

判決は確定し、原則として争えなくなります。上訴権の回復は天災など極めて例外的な場合に限られ、期間徒過の不当性を理由に復活させることは原則できません。

Q7控訴趣意書とは何ですか?

控訴の具体的な理由(事実誤認・量刑不当・法令違反など)を述べる書面で、控訴申立後に裁判所が指定する期限までに提出します(376条)。申立書とは別物です。

Q8控訴を取り下げることはできますか?

できます。控訴審の判決があるまでは控訴を取り下げられます。ただし一度取り下げると同じ判決について再び控訴することはできなくなる点に注意が必要です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1控訴したら、もう一度最初から裁判をやり直してもらえるんですよね?

いいえ、ここが最大の誤解です。日本の刑事控訴審は『事後審』で、一審の判決に誤りがあったかを審査する場です。一審をまるごとやり直す『覆審』ではありません。新しい証拠は『やむを得ない事由』がある場合に限って取り調べられます(382条の2)。実務のポイント:だからこそ弁護士は『勝負は一審』と口を揃えます。一審で証拠も主張も出し惜しみすると、控訴審ではもう挽回の場がない。控訴を当てにして一審を手抜きするのは、最悪の戦略です

Q2控訴の期限って、どこから数えるんですか?書類が届いてからですか?

刑事の控訴期間は『判決が言い渡された日の翌日』から起算して14日です(373条、358条)。民事のように『判決書が送達されてから』ではありません。法廷で言い渡された、その時点でタイマーが動き出します。実務のポイント:14日は土日祝を含めて進みます。連休や年末年始をまたぐと、実際に動ける日数はさらに減る。判決当日に呆然としているうちに数日溶け、気づけば末日、というケースが本当に起きる。判決が予想される日は、あらかじめ控訴の段取りを弁護人と決めておくのが鉄則です

間違えやすい点 AI による整理

  • 「控訴すればもう一度ゼロから裁判をやり直せる」という前提そのものが誤っている。日本の控訴審は『事後審』であり、一審の判決に法令違反・事実誤認・量刑不当などの誤りがあったかを審査する場だ。一審の記録を土台に審査するため、新証拠の取調べは『やむを得ない事由』がある場合に限られる(382条の2)。問いを『どうやり直すか』から『一審のどこに誤りがあったと示すか』に立て直さないと、控訴趣意書すら書けない
  • 「控訴は被告人を救うための制度」と思われがちだが、検察官も控訴できる(351条)。一審で無罪や軽い量刑が出ても、検察が控訴すれば高裁でひっくり返る可能性がある。無罪判決は、控訴期間が過ぎて初めて確定する
  • 控訴期間が14日であることは知っていても、その14日が『判決言渡しの日の翌日から』起算され、土日祝も含めて進むことの深刻さを軽く見ている人が多い。年末年始や連休をまたぐと、実際に動ける日数はさらに減る。気づいたときには末日を過ぎている、が現実に起きる
比較の観点この条文ほかの条文
対象となる裁判控訴(372条):地裁・簡裁の第一審判決上告:控訴審(高裁)の判決
抗告:判決以外の決定・命令
申立先高等裁判所(申立書は一審裁判所に提出)最高裁判所
上級裁判所(即時抗告は高裁等)
理由の制限事実誤認・量刑不当・法令違反など広い憲法違反・判例違反など限定的
決定・命令の当否
審理の性質事後審(新証拠は原則不可、382条の2)法律審(事実審理は原則しない)
簡易・迅速な審査

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国刑事訴訟法第361条以下

台湾の第二審上訴は伝統的に覆審に近い運用がされてきたが、近年は事実調べを限定する方向の改正論が進む。日本の事後審とは審理構造が異なる。

韓国
대한민국 형사소송법 제357조

韓国の항소(控訴)も事後審的構造を採るが、事実審理の範囲は事案により広く運用されることがある。

ドイツ
StPO § 312 ff.

ドイツの Berufung は区裁判所(Amtsgericht)判決に対する控訴で、原則として事実審理をやり直す。重大事件の第一審判決には Berufung がなく Revision(法律審)のみで、審級構造が日本と異なる。

アメリカ
28 U.S.C. § 1291

米国の刑事控訴は法律問題の審査が中心で、事実認定(特に無罪評決)の覆審はできない。陪審の無罪評決は二重の危険により検察側上訴が原則禁止される点が日本と大きく異なる。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 地裁で実刑判決を受けた当日、頭が真っ白になり、判決の意味を飲み込むだけで精一杯。だが控訴期間は判決言渡しの翌日から数えて14日。この間に弁護人と控訴するか決め、控訴申立書を一審裁判所に出さなければ、判決は確定して塀の中へ。残された時間は実質2週間しかない
  • もし簡易裁判所の判決に不服があったら、どこに控訴する? 答えは簡裁の上の地裁ではなく、いきなり高等裁判所。簡裁・地裁いずれの第一審判決も、控訴先は高裁で共通だ。これを勘違いして地裁に書類を出すと、貴重な14日を無駄にしかねない
  • 一審で無罪を勝ち取ったのに、検察官が控訴してきた。控訴は被告人だけの権利ではない。あなたの無罪は、まだ確定していない
  • 友人が交通事故の刑事裁判で罰金刑を受け『控訴して徹底的に争う』と息巻いている。だが控訴審は一審のやり直しではなく誤り探しの場だと、あなたは教えてあげられるか。期待だけ膨らませて14日を浪費させないために

取るべき行動

被害を受けた側:1. 判決言渡しの翌日から14日以内が勝負。まず弁護人に即連絡し、控訴するか早急に方向を決める2. 迷っていても『控訴申立書』だけは14日以内に一審裁判所(地裁・簡裁)へ提出し、まず権利を確保する(374条) 3. 申立書提出後、裁判所が指定する期限までに『控訴趣意書』で具体的な控訴理由(事実誤認・量刑不当・法令違反など)を組み立てる4. 事後審ゆえ新証拠は原則不可。一審記録のどこに誤りがあるかを軸に主張を構築する

訴えられた側:1. 一審で無罪や軽い量刑を得ても、相手(検察官または被告人)が控訴すれば確定は先送り、まだ気を抜けない2. 相手の控訴趣意書が届いたら、その主張に反論する『答弁書』を期限内に提出する3. 控訴審は事後審であり、相手が新証拠を持ち出しても原則取り調べられない点を逆手に取る4. 一審判決の正当性を維持する立場なので、一審の判断がいかに適正だったかを記録に基づいて固める

時効(請求できる期限):控訴の提起期間は、判決の言渡しがあった日の翌日から起算して14日(刑事訴訟法373条、358条、初日不算入は55条)。土日祝を含めて進行し、末日が休日なら翌日まで延びる。この期間を過ぎると判決は確定し、原則として争えなくなる(上訴権の回復は天災等の極めて例外的な場合のみ、362条以下)

学説

通説:現行刑事訴訟法の控訴審は事後審であり、第一審の判決に法令違反・事実誤認・量刑不当などの誤りがあったかを一審記録に基づき審査するものと解する。新証拠の取調べは382条の2のやむを得ない事由がある場合に限定される。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法の全面制定により、控訴審を覆審から事後審へ転換。372条が控訴の対象を地裁・簡裁の第一審判決と定め、控訴先を高等裁判所に一元化した。

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

刑事訴訟法の全文を見る所属する編章節を開く:第二章

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›