刑事訴訟法 第426条
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- 抗告の手続がその規定に違反したとき、又は抗告が理由のないときは、決定で抗告を棄却しなければならない。
- 2.抗告が理由のあるときは、決定で原決定を取り消し、必要がある場合には、更に裁判をしなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第426条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第426条の条文原文は「抗告の手続がその規定に違反したとき、又は抗告が理由のないときは、決定で抗告を棄却しなければならない。」で始まります。
- 刑事訴訟法第426条は第四章に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第426条の前の条は刑事訴訟法第425条です。
- 刑事訴訟法第426条の次の条は刑事訴訟法第427条です。
- 刑事訴訟法第426条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第426条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第426条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/426
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法426条は、抗告審の結論を二つに定める。手続違反か理由がなければ抗告を棄却し、理由があれば原決定を取り消して必要なら更に裁判をする。
Q · 勾留や保釈却下の決定に抗告したら、どんな結論が出るの?
棄却か取消の二択で、中間の妥協はありません
刑事訴訟法426条により、抗告審が出せる結論は二つだけです。抗告の手続が規定に違反したとき、又は抗告が理由のないときは、決定で抗告が棄却されます(1項)。抗告が理由のあるときは、決定で原決定が取り消され、必要があれば更に裁判がなされます(2項)。中間的な引き分けはありません。勾留・保釈・押収といった「決定」は判決ではないため、控訴ではなく抗告で争い、その帰結がこの一条で決まります。
解説
勾留の決定書を渡された。保釈の請求が却下された。証拠品が押収された。これらはどれも「判決」ではなく「決定」と呼ばれる、裁判所のその場の判断だ。判決には控訴できるが、決定にぶつける武器は別にある。それが「抗告」であり、刑事訴訟法426条はその抗告を受け取った上級裁判所が出せる結論を、たった二つに絞り込んでいる。手続違反があるか、言い分に理由がなければ「棄却」。理由があれば原決定を「取消」、必要なら裁判をやり直す。中間の妥協はない。あなたが知っておくべきは、抗告は判決を待つ手続ではなく、進行中の身柄拘束や差押えに対して「今すぐ止めろ」と突きつける速攻の手段だという点だ。留置場にいるあなたにとって、出られるか出られないかを分けるのは、判決のはるか手前にあるこの一条の判断である。
法的な位置づけ
刑事訴訟法426条は、抗告審の裁判の方式を定める規定である。抗告の手続が規定に違反したとき、又は抗告が理由のないときは、決定で抗告を棄却し、抗告が理由のあるときは、決定で原決定を取り消し、必要があれば更に裁判をする。中間的な決定に対する不服申立ての結論を、棄却と取消の二つに二分する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.決定の謄本を確保し抗告の種類を確認 勾留・保釈却下・押収などの決定を受けたら、まず弁護人にその決定の謄本を確保してもらい、即時抗告か通常抗告かを判別する。即時抗告なら告知から3日(刑訴422条)で期限が走り出すため、最初の確認が最優先
- 2.実質的な抗告理由を組み立てる 426条1項の手続違反棄却を避けるため形式要件を完璧にしたうえで、勾留の必要性なし・罪証隠滅のおそれなし等の実質に絞って理由を構成する。原決定が見落とした具体的事実(身元引受人、示談成立など)を一点突破で示す
- 3.執行停止の申立てを同時に打つ 通常抗告には執行停止の効力が原則ない(刑訴424条)ため、身柄拘束や処分を即座に止めたい場合は執行停止の申立て(刑訴424条但書)を抗告本体とセットで提出する。「抗告した」と「止まった」は別物
- 4.抗告審を最終ラウンドと心得て臨む 抗告裁判所の決定には原則として更に抗告できない(刑訴427条)。残るのは特別抗告のみでハードルが高い。最初の一発に全力を注ぎ、棄却か取消の二択のどちらを取りに行くかを明確にして主張を構成する
よくある質問 AI による整理
Q1抗告とは何ですか?
裁判所の「決定」や「命令」に対する不服申立ての手続です。判決に対する控訴とは別物で、勾留・保釈・押収といった中間的な判断を上級裁判所に争う方法です。
Q2即時抗告と通常抗告の違いは何ですか?
即時抗告は告知から3日以内という期間制限があり(刑訴422条)、通常抗告は明文の期間制限はありませんが抗告の利益が続く限りで認められます。対象となる決定の種類で使い分けます。
Q3抗告の期限はいつまでですか?
即時抗告は裁判の告知があった日から3日以内です(刑訴422条、初日不算入)。通常抗告は法定期間こそありませんが、決定が実現すると争えなくなるため実質的に時間との勝負です。
Q4抗告が棄却されたらどうなりますか?
426条1項により原決定はそのまま維持されます。勾留や押収などの処分は続き、原則として更に抗告することはできません(刑訴427条)。残るのは特別抗告のみです。
Q5原決定の取消とはどういう意味ですか?
426条2項により、抗告に理由があると認められ、原裁判所の決定が効力を失うことです。勾留決定が取り消されれば身柄が解放され、必要に応じて更に裁判がなされます。
Q6抗告審の決定にさらに不服を申し立てられますか?
原則できません。抗告裁判所の決定に対しては更に抗告することができず(刑訴427条)、憲法違反などを理由とする特別抗告のみが残されます。抗告審が事実上の最終ラウンドです。
Q7勾留決定に抗告できますか?
勾留決定そのものには準抗告で争い、それが抗告審に上がれば426条の判断対象になります。理由ありと認められれば原決定が取り消され、その日のうちに釈放されることもあります。
Q8抗告の理由はどう書けばいいですか?
「納得いかない」では不十分です。勾留の必要性がない、罪証隠滅のおそれがない等の実質的な理由を具体的に示す必要があります。手続違反があると426条1項で門前払いになります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1決定に不満があるんですけど、抗告ってただ「納得いきません」って書けばいいんですか?
それでは426条1項で棄却される可能性が高いです。抗告は決められた方式(書面の提出先、期間、理由の特定)に乗せる必要があり、手続が規定に違反すれば中身を見ずに棄却されます。実務のポイント:抗告で勝つ弁護人は、まず原審が見落とした具体的事実(新たな身元引受人、示談の成立、罪証隠滅の現実的不可能性)を一点突破で出します。抽象的な不服ではなく、原決定の前提を崩す事実を一つ刺せるかが分水嶺になる
Q2抗告したら、とりあえず勾留や差押えは止まりますよね?
原則止まりません。通常抗告には執行停止の効力がなく(刑訴424条)、抗告を出したこと自体では身柄拘束も押収も続きます。止めたいなら別途、執行停止の申立てが必要です。実務のポイント:実務では抗告本体と執行停止申立てをセットで打つのが定石です。本体の判断は数日かかることがあるため、その間の不利益を止めるには執行停止が生命線。これを打たずに「抗告したから安心」と構えていると、争っている間ずっと拘束が続く
間違えやすい点 AI による整理
- 「不服があれば裁判官に直接言えばいい」と思いがちだが、決定に対する不服は形式の決まった抗告という手続に乗せなければ、上級裁判所は検討すらしない。426条1項は「抗告の手続がその規定に違反したとき」棄却すると明記している。中身が正しくても、入口の手続を外せば門前払いになる
- 抗告すれば自動的に勾留や執行が止まると誤解されている。実は通常抗告には執行停止の効力が原則ない(刑訴424条)。抗告を出したこと自体は安心材料にならず、別に執行停止の申立てをしなければ、争っている間も身柄拘束や処分は続く。「申し立てた」と「止まった」は全くの別物だ
- 「抗告審で負けても、また上に争えばいい」と多くの人が思っているが、抗告裁判所の決定に対しては、原則として更に抗告することはできない(刑訴427条)。残されるのは憲法違反などを理由とする特別抗告だけで、ハードルは跳ね上がる。抗告審は事実上の最終ラウンドだと知って臨むかどうかで、力の入れ方が変わる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 本条の役割 | 426条:抗告審の結論(棄却・取消)の方式 | 422条:即時抗告の提起期間(3日) 424条:通常抗告と執行停止の効力 |
| 規律する場面 | 抗告に理由があるか・手続が適法かの判断結果 | いつまでに抗告するか(入口の時間制限) 争っている間に処分が止まるか |
| 当事者の関心 | 棄却なら原決定維持、取消なら解放・やり直し | 期限徒過で争う扉が閉じる 止めたいなら別途執行停止の申立てが必要 |
| 次の手段 | 原則再抗告不可、特別抗告のみ(427条) | 通常抗告は明文の期間制限なし 執行停止が認められれば一時的に処分停止 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も裁判所の裁定に対する抗告制度を持ち、抗告法院は抗告無理由なら駁回、有理由なら原裁定を撤銷する構造で日本と類似する
韓国も決定に対する항고制度を有し、即時항고には期間制限がある点など日本法と共通の枠組みを持つ
ドイツの Beschwerde が抗告制度の系譜上の源流。決定に対する不服申立てとして広く認められ、本条の原型に位置づけられる
米国の刑事手続では中間的決定への上訴は原則制限され、付随的命令法理など限定的例外で認められる点が大陸法系と異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 勾留決定が出て、あなたは留置場にいる。弁護人が勾留に対する準抗告を打ち、それが抗告審に上がった。426条2項で「理由あり」と判断されれば、原決定が取り消され、あなたはその日のうちに外に出る。逆に1項で棄却されれば、勾留は続く。判決を待たずに自由が決まる現場が、ここにある
- 保釈請求が地裁で却下された。あと数日で大事な仕事の予定があるあなたは、即時抗告で高裁に判断を委ねる。ただし即時抗告は裁判の告知から3日以内(刑訴422条)。この期限を一日でも過ぎれば、たとえ却下理由が薄くても、争う扉そのものが閉じる
- もし、あなたの押収された業務用 PC が捜査で長期間返ってこなかったら? 押収処分に対する不服を抗告で争える。理由ありと認められれば原処分が取り消される。だが手続違反や期間徒過があれば、中身を見られる前に棄却される。何を争うかより、どう争うかで結果が変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自分や家族が勾留・保釈却下などの決定を受けたら、まず弁護人にその決定の謄本を確保してもらい、即時抗告か通常抗告かを確認する。即時抗告なら告知から3日(刑訴422条)で時計が動く2. 抗告の理由を、手続違反ではなく実質(勾留の必要性なし、罪証隠滅のおそれなし等)に絞って組み立てる。426条1項の手続違反棄却を避けるため、形式要件は完璧に3. 身柄や処分を即座に止めたいなら、執行停止の申立て(刑訴424条但書)を同時に打つ4. 抗告審は事実上の最終ラウンド(刑訴427条)と心得て、最初の一発に全力を注ぐ
訴えられた側:1. 相手方(検察官等)から抗告を起こされた立場なら、まず抗告状の理由を読み、手続違反(期間徒過、方式違反)がないか点検する。あれば426条1項の棄却を主張できる2. 原決定が自分に有利なら、その理由の正当性を補強する意見書を抗告審に提出する3. 原裁判所による更正(再度の考案、刑訴425条)の可能性も視野に、原審段階での対応を弁護人と詰める4. 抗告審の結論は棄却か取消の二択しかない以上、中間的な落としどころを期待せず、棄却を勝ち取る一点に集中する
時効(請求できる期限):即時抗告は裁判の告知があった日から3日以内(刑訴422条、初日不算入に注意)。通常抗告は法律上の期間制限はないが、抗告の利益が存続する限りにおいてのみ可能で、決定が確定・実現すると争えなくなるため実質的に時間との勝負となる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:426条は抗告審における終局的裁判の方式を定めた規定であり、結論は棄却(1項)か取消(2項)に限られ、中間的・条件的な裁判は予定されていないと解されている。1項の「手続が規定に違反したとき」には期間徒過や方式違反など入口の不適法が含まれる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)の制定に伴い、抗告審の裁判の方式として規定された。旧刑事訴訟法下の抗告制度を引き継ぎつつ、棄却と取消の二分構造を明文化した。
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