刑事訴訟法 第449条
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- 控訴を棄却した確定判決とその判決によつて確定した第一審の判決とに対して再審の請求があつた場合において、第一審裁判所が再審の判決をしたときは、控訴裁判所は、決定で再審の請求を棄却しなければならない。
- 2.第一審又は第二審の判決に対する上告を棄却した判決とその判決によつて確定した第一審又は第二審の判決とに対して再審の請求があつた場合において、第一審裁判所又は控訴裁判所が再審の判決をしたときは、上告裁判所は、決定で再審の請求を棄却しなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第449条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第449条の条文原文は「控訴を棄却した確定判決とその判決によつて確定した第一審の判決とに対して再審の請求があつた場合において、第一審裁判所が再審の判決をしたときは、控訴裁判所は、決定で…」で始まります。
- 刑事訴訟法第449条は第四編に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第449条の前の条は刑事訴訟法第448条です。
- 刑事訴訟法第449条の次の条は刑事訴訟法第450条です。
- 刑事訴訟法第449条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第449条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第449条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/449
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法449条は、二つの確定判決に再審請求が重なった場合、一審裁判所が先に再審判決をすれば上級審は決定で請求を棄却し、審理を一審に一本化すると定める。
Q · 再審を請求するとき、一審の判決と控訴棄却の判決、どっちに出せばいいの?
両方に出すのが原則。449条が重複を整理する
控訴審で有罪が確定した事件には、一審の有罪判決と控訴棄却の確定判決という二つの確定判決が重なっています。再審を狙うなら原則として両方に請求します。刑事訴訟法449条は、第一審裁判所が先に再審判決をしたとき、控訴裁判所は決定で再審請求を棄却しなければならないと定め、重複した審理を一審側に一本化します。請求を片方だけに出すと、放置したもう一方が矛盾の火種として残りかねません。
解説
有罪判決を受け、控訴したが棄却され、確定した。あなたの手元には実は二つの確定判決が重なっている。一審の有罪判決と、それを支えた控訴棄却の確定判決だ。後に新証拠が出て再審を求めるとき、多くの人はどちらか一方だけを攻める。そこに落とし穴がある。449条は、この二つの判決に同時に再審請求があり、一審裁判所が先に再審判決(やり直しの判決)を出したとき、上の控訴裁判所は自分への再審請求を決定で棄却すると定める。つまり、一審で勝てば上級審の手続は自動的に整理される配線になっている。これが何を意味するか。再審を狙うなら、二つの判決を別々の標的ではなく一体として捉え、漏れなく請求を組み立てる必要がある。一方だけ叩いて勝っても、放置したもう一方の確定判決が矛盾の火種として残りかねない。冷たい手続規定に見えて、本条は冤罪を晴らす道筋の交通整理をしている。
法的な位置づけ
刑事訴訟法449条は、控訴棄却の確定判決とそれにより確定した第一審判決の双方に再審請求がある場合の手続調整を定める規定である。第一審裁判所が先に再審判決をしたときは控訴裁判所が、上告棄却判決をめぐる場合は上告裁判所が、それぞれ決定で再審請求を棄却し、審理を一本化する。重複審理と判断の矛盾を防ぐための交通整理規定として機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.二つの確定判決を標的として把握 控訴審で確定した事件は、一審の有罪判決と控訴棄却の確定判決が二層に重なっている。新証拠を握ったら、どちらか一方ではなく両方を標的として整理する
- 2.各判決の管轄裁判所を確認 再審は原判決をした裁判所が管轄する(刑訴法438条)。一審判決は一審裁判所、控訴棄却判決は控訴裁判所と、どの請求がどの裁判所に係属するかを最初に整理する
- 3.新証拠の明白性を弁護士と評価 刑事弁護に強い弁護士に早期相談し、新証拠が無罪等を導く『明白性』(刑訴法435条6号等)を満たすかを評価する。同じ証拠の蒸し返しは無意味でも、鑑定技術の進歩で得た証拠は別物として扱われる
- 4.両判決に同時に再審請求を組む 一審判決と控訴棄却判決の双方に同時に再審請求を提起する。449条が両者の重複を自動で整理するため、後から追加するより初動で二本立てにする方が圧倒的に強い
- 5.449条の決定棄却を見越し即時抗告に備える 一審で再審開始・再審判決が進むと、上級審側の請求は449条で決定棄却へ向かう。これは敗北ではなく整理であることが多い。不服があれば即時抗告(提起期間3日・刑訴法450条/422条)を告知当日から構える
よくある質問 AI による整理
Q1再審とは何ですか?
確定した有罪判決に重大な誤りがあるとき、新証拠などを理由に裁判をやり直す非常救済手続です。通常の上訴とは別の制度で、確定後でも利用できます。
Q2刑事訴訟法449条はどんな場面で適用されますか?
控訴棄却の確定判決と、それにより確定した一審判決の双方に再審請求があり、一審が先に再審判決をした局面です。上級審は決定で請求を棄却します。
Q3再審請求はどの裁判所にすればいいですか?
原判決をした裁判所が管轄します(刑訴法438条)。控訴審で確定した事件は二つの判決があるため、それぞれを担当した裁判所に請求が係属します。
Q4控訴棄却の確定判決にも再審請求できますか?
できます。控訴棄却判決もそれ自体が独立した確定判決であり、刑訴法436条が根拠です。一審判決と二層構造になっている点に注意が必要です。
Q5再審の決定に不服があるときはどうすればいいですか?
449条の決定に対しては即時抗告ができます(刑訴法450条)。一審側で再審判決が出た結果の整理であることも多く、本流の審判に注力するのが実務です。
Q6即時抗告の期限は何日ですか?
提起期間は三日と極めて短く、決定の告知の日から起算します(刑訴法422条)。当日から弁護人と動く必要があります。
Q7本人が死亡した後でも再審請求できますか?
できます。刑の執行が終わった後でも、有罪の言渡しを受けた者が死亡した後でも、遺族等が請求できます(刑訴法441条)。名誉回復の道が残されています。
Q8再審開始決定と再審判決はどう違いますか?
再審を始めるかどうかの開始決定と、開始後にやり直す審判は別段階です。449条が働くのは一審が再審判決まで到達した後者の局面です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1再審って、一回ダメでも何度も請求できるんですか?
できます。再審請求に回数制限はなく、棄却されても新たな証拠や理由があれば改めて請求できます。刑の執行が終わった後でも、本人が亡くなった後に遺族が請求することも可能です(刑訴法441条)。実務のポイント:実務では一回目の棄却で諦める人が多いが、決定的なのは新証拠の質です。同じ証拠の蒸し返しは無意味でも、鑑定技術の進歩で新たに得た証拠は別物として扱われる。だから時間が経つほど勝機が生まれる事件もある
Q2再審で無罪になったら、刑務所にいた分のお金はもらえますか?
もらえます。再審で無罪が確定すれば、拘束された日数に応じて刑事補償法に基づく補償を請求でき、さらに捜査や裁判に違法があれば国家賠償法1条で別途賠償を求められます。実務のポイント:刑事補償と国家賠償は別物で、両方を請求できる場合がある。刑事補償は日数比例で上限が法定されているが、国家賠償は違法行為の立証ができれば慰謝料や逸失利益まで広く拾える。無罪を勝った後、補償だけで満足して国賠を見送ると、本来取れた回復を取りこぼす(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「再審は一審の有罪判決にだけ請求すればいい」と思われがちだが、控訴棄却判決もそれ自体が独立した確定判決だ。控訴審で確定した事件は二つの判決が積み重なっており、片方を放置したまま勝っても、もう一方が宙に浮いて矛盾を残す。449条はこの二重構造を前提に組まれている
- 「再審はめったに認められない」ことは広く知られているが、その厳しさが新証拠の弱さだけでなく、どの判決にどの裁判所へ請求を向けるかという手続設計のミスからも生じることまでは、ほとんど知られていない。入口の組み立てで勝負が半分決まる
- 「再審が認められれば即無罪」という問いの立て方そのものが誤っている。再審を開始するかどうかの決定と、開始後にやり直す審判は別の段階だ。449条が働くのは後者で一審が再審判決まで出した局面であり、開始決定が出ただけの段階とは意味が違う
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 449条:重複した再審請求の調整・一本化 | 436条:上訴棄却の確定判決に対する再審の根拠 438条:再審の管轄裁判所の指定 |
| 働く場面 | 一審が先に再審判決をしたとき | 控訴・上告棄却で確定した判決を争うとき どの裁判所に請求するか決めるとき |
| 効果 | 上級審が決定で請求を棄却し審理を一本化 | 棄却確定判決にも再審の道を開く 原判決をした裁判所が管轄を持つ |
| 不服申立て | 決定に即時抗告(450条、提起期間3日) | 再審開始決定に即時抗告 — |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も新証拠による再審を認め、管轄や手続調整の規定を置く。再審請求に回数制限がない点も日本と類似する
韓国も確定判決に対する再審を新証拠等を理由に認め、下級審・上級審の調整も規律する
ドイツの再審(手続再開)は被告人に有利・不利の双方向で認められる点が日本と大きく異なる
米国は新証拠に基づく再審理を新公判請求として扱い提起期間に制限がある。憲法問題は人身保護令状(habeas corpus)で争う
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- DNA鑑定の進歩で、20年前に確定した有罪を覆す新証拠が出たとしたら? あなたが請求を向けるべきは一審の有罪判決か、控訴棄却の確定判決か、それとも両方か。判断を誤れば、せっかくの新証拠が手続の入口で空回りする。しかも449条が動く局面では、決定に対する即時抗告は3日という壁が待っている
- あなたの父が冤罪を訴えたまま獄中で亡くなった。控訴は棄却され有罪は確定していた。遺族として名誉を回復したいとき、一審裁判所と控訴裁判所のどちらが何を判断するのか。一審で再審が始まれば、控訴裁判所側は決定で整理される。この交通整理を知らないと、二つの裁判所に同じ訴えを延々と投げ続ける消耗戦になる
- 検察官が被告人の利益のために再審を請求することもある。一審で再審判決が出た瞬間、上級審に係属していた請求は449条で決定棄却される。重複した審理を二度行わない、その一点を担う条文だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 新証拠を確保したら、一審の有罪判決と控訴棄却の確定判決の両方を標的として把握する。控訴審で確定した事件は判決が二層になっている2. それぞれの原判決をした裁判所が管轄する(刑訴法438条)ので、どの請求がどの裁判所に係属するかを最初に整理3. 一審で再審開始決定が出たら、上級審側の請求は449条で決定棄却へ向かうことを織り込み、無駄な主張に労力を割かない4. 刑事弁護に強い弁護士に早期相談、新証拠の明白性(刑訴法435条6号等)の評価を仰ぐ
訴えられた側:1. あなたの再審請求が449条により決定で棄却された場合、それは敗北ではなく手続の整理であることが多い。一審側で再審判決が出た結果かを確認する2. その決定に不服があれば即時抗告ができる(刑訴法450条)。提起期間は3日(刑訴法422条)と極めて短いので、決定告知の当日から動く3. 一審での再審審判の行方こそが実質的な勝負どころなので、上級審側の棄却に動揺せず、本流の審判に資源を集中する4. 弁護人と整理状況の全体図を共有し、二重に同じ主張を繰り返さない
時効(請求できる期限):再審の請求自体に出訴期間のような時間的制限はなく、刑の執行が終わった後でも、有罪の言渡しを受けた者が死亡した後でも請求できる(刑訴法441条)。ただし449条の決定に対する即時抗告は提起期間が3日(刑訴法422条)と短く、告知の日から起算する(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:449条の決定棄却は請求人の敗訴を意味せず、一審側で既に再審が実現したことを前提とする手続整理であり、重複審理と判断の矛盾を防ぐ趣旨と解される。請求人の救済は一審側で確保され、決定には即時抗告の道が残される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法の制定に伴い再審手続が整備され、複数の確定判決に再審請求が重なる場合の調整規定として本条が置かれた。
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