刑事訴訟法 第466条
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正式裁判の請求は、第一審の判決があるまでこれを取り下げることができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第466条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第466条の条文原文は「正式裁判の請求は、第一審の判決があるまでこれを取り下げることができる。」で始まります。
- 刑事訴訟法第466条は第六編に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第466条の前の条は刑事訴訟法第465条です。
- 刑事訴訟法第466条の次の条は刑事訴訟法第467条です。
- 刑事訴訟法第466条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第466条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第466条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/466
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法466条は、正式裁判の請求を第一審の判決があるまで取り下げられると定める。取り下げると元の略式命令が確定し、同一事件での再請求はできない。
Q · 正式裁判を請求した後で、やっぱり取り下げたくなったらいつまでできるの?
第一審の判決が言い渡される前までなら取り下げられます
刑事訴訟法466条により、正式裁判の請求は第一審の判決があるまで取り下げることができます。判決の言渡しがあった後は一切取り下げられません。取り下げると元の略式命令がそのまま確定し(同法470条)、上訴取下げの規定が準用されるため同一事件で再び正式裁判を請求することもできません(同法467条)。略式命令への正式裁判には不利益変更禁止が及ばず、争うとかえって重い刑になり得るため、形勢不利と見たら判決前の取り下げが重要な退路になります。
解説
駐車場での小競り合いや軽微な交通違反で、ある日ポストに簡易裁判所からの「略式命令」が届く。罰金○万円、とだけ書かれた一枚の紙だ。納得いかないあなたは、14日以内に正式裁判を請求した。ここまでは多くの人が知っている。だが本当の分岐点はその先にある。刑訴法466条は、いったん請求した正式裁判を、第一審の判決が出るまでなら取り下げられると定める。なぜこれが武器になるのか。略式命令に対する正式裁判には、控訴審のような不利益変更禁止の原則が働かない。つまり、正式に争った結果、最初の略式命令より重い刑を言い渡される可能性がある。法廷で形勢が悪いと見えたとき、判決の言渡し前に請求を取り下げれば、元の略式命令がそのまま確定する。この退き際を知らない人は、引くべき場面で引けず、傷を広げる。
法的な位置づけ
刑事訴訟法466条は正式裁判請求の取下げを定める規定であり、略式命令に対して申し立てられた正式裁判の請求を、第一審の判決があるまでの間に限り撤回できる旨を規定する。取下げにより手続は略式命令の確定(同法470条)へと帰着し、その撤回には上訴の取下げに関する規定が準用される(同法467条)。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.略式命令の告知日と14日の請求期限を確認 ポストに届いた略式命令の罰金額より先に、告知を受けた日を確認する。正式裁判を請求できるのは告知日から14日以内(刑訴法465条)。この期限をカレンダーに記入し、過ぎれば略式命令が確定する
- 2.請求前に「最悪どこまで重くなるか」を弁護士に確認 略式命令への正式裁判には不利益変更禁止が及ばず、争うとかえって重い刑になり得る。請求する前に弁護士へ「無罪・減刑の見込み」と「最悪の重罰化の幅」を試算してもらい、請求自体の損得を判断する
- 3.公判の流れを注視し退き時を見極める 正式裁判を請求したら、検察側の立証や証人尋問の流れを見て形勢を判断する。無罪は難しく情状でも揉めていると感じたら、判決の言渡し前が退き時となる
- 4.判決言渡し前に正式裁判請求の取り下げを申し立てる 形勢不利と判断したら、第一審の判決があるまでに取下書を提出して請求を取り下げる(刑訴法466条)。取り下げると元の略式命令が確定する。ただし不可逆(467条準用で再請求不可)なので弁護人と最終確認のうえ行う
よくある質問 AI による整理
Q1正式裁判の請求の取り下げとは何ですか?
略式命令に不服として申し立てた正式裁判の請求を撤回することです。刑訴法466条が根拠で、取り下げると元の略式命令がそのまま確定します。
Q2正式裁判の請求はいつまで取り下げられますか?
第一審の判決があるまでです(刑訴法466条)。裁判官が判決を言い渡した瞬間に取り下げはできなくなり、判決期日の朝が事実上の最終期限です。
Q3略式命令とは何ですか?
簡易裁判所が公判を開かず書面審理で100万円以下の罰金・科料を科す命令です。被告人の同意が前提で、軽微な事件を迅速に処理する手続です。
Q4正式裁判を請求しないとどうなりますか?
略式命令の告知日から14日以内(刑訴法465条)に請求しなければ、略式命令は確定判決と同一の効力を持ち(470条)、罰金前科として記録に残ります。
Q5正式裁判の取り下げに相手の同意は必要ですか?
請求した本人の意思だけで取り下げられ、相手方(検察官)の同意は不要です。ただし上訴取下げの規定が準用され(467条)、一度取り下げると再請求はできません。
Q6検察官も正式裁判を請求できますか?
できます。正式裁判の請求権は被告人だけでなく検察官にもあり(刑訴法465条)、検察官が請求した場合も466条により判決前まで取り下げられます。
Q7取り下げると前科は消えますか?
消えません。取り下げると元の略式命令が確定し(470条)、罰金前科はそのまま残ります。取り下げは重罰化を避ける手段であり、前科を消す手段ではありません。
Q8略式命令の罰金は前科になりますか?
なります。反則金(行政処分)と異なり、略式命令の罰金は刑事罰なので前科として記録されます。在留資格更新や帰化審査で不利に働くこともあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1正式裁判って請求した方が得なんですか?それとも黙って罰金払う方がいいんですか?
勝てる見込みがあるかで決まる。略式命令に対する正式裁判には控訴審のような不利益変更禁止が及ばず、争った結果かえって重い刑になることがある(刑訴法466条が判決前の取り下げを認めているのは、この退路を確保する趣旨でもある)。実務のポイント:弁護士は「無罪を本気で狙えるか」「情状で罰金が下がる余地があるか」を冷静に見て、見込みが薄ければ請求自体を勧めないことが多い。請求は権利だが、いつでも得とは限らない
Q2一回取り下げたら、やっぱりもう一度争いたいってできますか?
できない。正式裁判の請求の取り下げには上訴の取り下げに関する規定が準用され(刑訴法467条)、一度取り下げた者は同じ事件で再び正式裁判を請求できなくなる。取り下げた瞬間に元の略式命令が確定する(470条)。実務のポイント:だからこそ取り下げは判決の見通しが立ってからの最後の判断にする。法廷の空気が悪いからと焦って取り下げると、まだ覆せたかもしれない事件で退路を自ら閉じることになる
間違えやすい点 AI による整理
- 「正式裁判を請求すれば、最悪でも元の罰金のままだろう」と考えて請求する人が多い。だがその前提が誤っている。略式命令に対する正式裁判には不利益変更禁止が及ばず、争った結果かえって重い刑になることがある。立てるべき問いは「請求すべきか」ではなく「請求して有利な結果を得る見込みがあるか」だ
- 「取り下げても、また請求し直せる」と思いがちだが、できない。取り下げには上訴の取り下げに関する規定が準用され(刑訴法467条)、一度取り下げた者は同じ事件で再び正式裁判を請求できない。取り下げは一発勝負の不可逆な一手である
- 正式裁判を請求できる期間が14日だと知っている人は多い。だが、その14日を逃して請求しなければ略式命令が確定判決と同じ効力を持ち(470条)、罰金前科として記録に残ることまで意識している人は少ない。「払えば終わり」の紙ではない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 466条:正式裁判請求の取下げ(判決前まで撤回可) | 465条:正式裁判請求の期間(告知日から14日) 470条:略式命令の確定効(確定判決と同一の効力) |
| 時間軸での位置 | 請求後〜第一審判決の言渡し前 | 略式命令の告知後〜14日以内 期間徒過・取下げ・請求棄却の時点で発生 |
| 効果 | 取り下げで元の略式命令が確定、再請求不可(467条準用) | 期間内に請求すれば公判へ移行 確定判決と同一の効力、罰金前科として記録 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は略式命令に相当する簡易判決処刑への不服を上訴で扱い、上訴の取下げ(354条)で処理する点が日本と構造的に近い
韓国の약식절차は日本の略式手続を継受しており、정식재판청구의 취하(454条)が466条にほぼ対応する
ドイツの Strafbefehl に対する Einspruch(異議)は判決前まで撤回でき、日本の制度の母法にあたる
米国には書面による略式刑事命令に直接対応する制度がなく、答弁取引(plea bargaining)等で機能が分散する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 暴行事件で罰金30万円の略式命令を受けたあなたが、「やってない部分がある」と正式裁判を請求した。だが公判で目撃証人の供述が思ったより不利。このまま判決を待てば30万円より重くなりかねない。判決言渡しの前なら、466条で請求を取り下げて元の30万円に戻せる。退き際を見極める一手が、損失を確定させる
- もし、正式裁判を請求したあとで「やっぱり争うのをやめたい」と思ったら、いつまで引き返せるのか。答えは『第一審の判決があるまで』。裁判官が主文を読み上げた瞬間、もう取り下げはできない。あなたに残された猶予は、判決期日の朝までだ
- 軽微な傷害事件の被害者であるあなたのもとに、検察から「加害者が正式裁判を請求した」と連絡が来る。書面で済むはずだった事件が公開の法廷に移り、あなたが証人として呼ばれる可能性が出てくる。だが加害者が466条で取り下げれば、審理は開かれず元の略式命令が確定する
取るべき行動
被害を受けた側:1. 加害者が略式命令を受けたか、正式裁判を請求したかは、担当検察官や被害者支援の窓口を通じて確認できる場合がある2. 加害者が正式裁判を請求すると公開の法廷で審理され、あなたが証人として呼ばれる可能性がある3. 加害者が請求を取り下げれば(466条)、元の略式命令が確定し罰金が科される4. 損害賠償は刑事手続とは別軌道なので、民事(民法709条)で別途請求する必要がある点に注意
訴えられた側:1. 略式命令の告知日を確認し、14日の請求期限(465条)をカレンダーに記入2. 請求前に弁護士へ「争えば無罪・減刑の見込みがあるか」「最悪どこまで重くなりうるか」を確認、不利益変更禁止が及ばない点を踏まえて判断3. 請求後は公判の流れを注視し、形勢不利と見たら判決の言渡し前に取り下げ(466条)、元の略式命令を確定させる4. ただし取り下げは不可逆(467条準用)なので、退く前に弁護人と最終確認
時効(請求できる期限):正式裁判の請求は略式命令の告知を受けた日から14日以内(刑訴法465条)。その請求の取り下げは『第一審の判決があるまで』可能(466条)、判決の言渡しがあれば取り下げは一切できなくなる。起算点は略式命令の告知日
学説
通説:略式命令に対する正式裁判では、被告人の同意を前提とする略式手続とは性質が異なり、控訴審のような不利益変更禁止は及ばないと解されている。466条が判決前の取下げを認めるのは、争いに踏み出した被告人に重罰化を回避する退路を確保する趣旨を含む
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