医療法 第14条の4
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オンライン診療を行う医師又は歯科医師が勤務する病院又は診療所(次条において「オンライン診療実施病院等」という。)の管理者は、厚生労働省令で定めるところにより、当該医師又は歯科医師が行うオンライン診療を前条第一項の基準に適合させるために必要な措置を講じなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医療法第14条の4は、日本の医療法に含まれる条文です。
- 医療法第14条の4の条文原文は「オンライン診療を行う医師又は歯科医師が勤務する病院又は診療所(次条において「オンライン診療実施病院等」という。」で始まります。
- 医療法第14条の4は第二節 管理に置かれています。
- 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 医療法第14条の4の前の条は医療法第14条の3です。
- 医療法第14条の4の次の条は医療法第14条の5です。
- 医療法第14条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第14条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205 - 本サイト収録
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第14条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/14_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医療法14条の4は、オンライン診療を行う医師が勤務する病院・診療所の管理者に、診療を14条の3第1項の基準に適合させる措置を講じる義務を課す。措置の中身は省令で定める。
Q · オンライン診療でトラブルが起きたら、医師だけでなく院長にも責任があるの?
院長など管理者も、基準に適合させる措置義務を負います
医療法14条の4は、オンライン診療を行う医師又は歯科医師が勤務する病院・診療所の管理者に対し、厚生労働省令の定めに従い、その診療を14条の3第1項の基準に適合させる措置を講じる義務を課しています。医師個人の過失とは別に、管理者が体制を整えていたかが問われ得ます。措置の具体的内容は省令で定められるため、最新の改正状況と施行日を確認してください。
解説
画面越しの診察で問題が起きたとき、法律が最初に責任を問うのは、画面に映っていた医師だけではない。その医師が勤める病院や診療所の「管理者」、つまり院長も対象になる。医療法14条の4は、オンライン診療を行う医師・歯科医師の勤務先の管理者に対し、厚生労働省令に従って、そのオンライン診療を前条(14条の3)第1項の基準(国が定めるオンライン診療の実施基準)に適合させるための措置を講じる義務を課している。要点は、オンライン診療の質が、医師個人の腕前や良心の問題から組織の仕組みの問題へと格上げされたことだ。通信が途切れたときの対応、対面診療へ切り替える判断ルール、本人確認、処方の範囲。これまで指針(ガイドライン)で求められてきた事項を医師任せにしている院長は、それだけで法律上の義務を果たしていない可能性がある。患者の立場から見れば、トラブルが起きたときに責任を問える相手が一人増える。経営者の立場から見れば、オンライン診療を医師個人の裁量任せで回すことは、もう許されない。措置の具体的な中身は省令で決まるため、最新の改正状況と施行日をご確認ください。
法的な位置づけ
医療法14条の4は、オンライン診療を行う医師又は歯科医師が勤務する病院又は診療所(オンライン診療実施病院等)の管理者に課される措置義務を定める規定である。措置の具体的内容は厚生労働省令に委ねられ、同法14条の3第1項の基準への適合を、医師個人ではなく組織として担保することを目的とする。
手順
- 1.現状の運用を棚卸しする 自院でオンライン診療を行っている医師(非常勤を含む)、使用システム、対象疾患、処方範囲、急変時の連携先を一覧化し、14条の3第1項の基準と省令の要求事項との差分を洗い出す
- 2.手順書と切替基準を書面化する 本人確認の方法、通信途絶時の対応、対面診療へ切り替える判断基準、処方の範囲、急変時の搬送・連携先を手順書として文書化し、作成日と承認者を記載する
- 3.全医師への周知と研修を記録する 非常勤医を含む全医師に手順書を周知し、研修を実施する。受講日・受講者・内容を記録し、新任医師の着任時にも同じ手順を繰り返す
- 4.改正と指針改訂を定期点検する 省令・基準・厚生労働省の指針の改訂を定期的に確認する担当者を決め、差分が出たら手順書を改訂し、改訂履歴を残す
よくある質問 AI による整理
Q1オンライン診療実施病院等とは?
オンライン診療を行う医師又は歯科医師が勤務する病院又は診療所を指す、医療法14条の4の用語です。規模や病院・診療所の別は問いません。
Q2医療法14条の4の「必要な措置」とは具体的に何?
具体的な中身は厚生労働省令で定められます。手順書の整備、対面診療への切替基準、本人確認、医師への周知・研修などの体制づくりが想定されます。
Q3オンライン診療の「管理者」とは誰のこと?
医療法上、病院・診療所ごとに置かれる管理者(通常は院長)です。医療法10条に基づき、医師又は歯科医師が管理者となります。
Q4オンライン診療の基準に違反したらどうなる?
医療法25条の報告徴収や立入検査の場面で体制の不備を指摘される可能性があります。健康被害が出れば民事上の損害賠償責任も別途問題になります。
Q5非常勤医師のオンライン診療も対象になる?
対象になります。本条は「勤務する」医師のオンライン診療を管理者が基準に適合させるよう求めており、非常勤医の運用も管理者の措置の範囲に入ると考えられます。
Q6歯科のオンライン診療にも医療法14条の4は適用される?
適用されます。条文は「医師又は歯科医師」と明記しており、歯科診療所の管理者も同じく基準に適合させる措置を講じる義務を負います。
Q7オンライン診療 立入検査で何を見られる?
一般に、手順書、対面への切替基準、本人確認方法、医師への周知・研修記録、診療記録などの体制書類が確認対象になり得ます。日付入りの記録が重要です。
Q8オンライン診療 院長 責任 違法になる?
措置を講じていないこと自体が医療法14条の4の義務違反となり得ます。ただし刑事罰の有無や行政処分の内容は、関連規定と省令を個別に確認する必要があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1オンライン診療で誤診されたら、訴える相手は医師ですか、病院ですか?
両方があり得ます。医師個人の過失は民法709条、病院との診療契約上の責任は民法415条や使用者責任(715条)で問えます。本条は、管理者が基準に適合させる措置を講じる義務を明確にしました。実務のポイント:体制が整っていなかったこと自体を問題にすると、医師個人の判断ミスを立証するより争点を組み立てやすい場合があります。
Q2うちは医師一人の小さなクリニックですが、この義務は関係ありますか?
関係あります。本条は病院・診療所の規模を問わず、オンライン診療を行う医師が勤務していれば管理者に義務を課しています。院長が自分で診療する場合、自分自身の運用を基準に合わせる措置を取る必要があります。実務のポイント:小規模な院ほど手順書が院長の頭の中にしかありません。書面化していないことが、立入検査で最初に指摘されやすい点です。
Q3厚労省のオンライン診療の指針を守っていれば大丈夫ですか?
出発点としては有効ですが、本条が求めるのは、省令の定めに従って14条の3第1項の基準に適合させることです。指針と省令・基準の内容が完全に一致するとは限りません。実務のポイント:改正のたびに、指針の「望ましい」とされた項目が基準で「必須」に格上げされることがあります。改訂のたびに差分を確認する担当者を院内で決めておきましょう(最新の改正状況をご確認ください)。
間違えやすい点 AI による整理
- オンライン診療の医師に問題があれば、責任は医師本人だけが負う。そう思われがちだが、本条は勤務先の管理者にも、基準に適合させる措置を講じる独自の義務を課している。医師個人の過失と、管理者の体制整備義務違反は、別々に問題になり得る
- オンライン診療は以前から厚生労働省の指針で運用されていたので、法律化されても何も変わらない。そう考える院長は、落差を甘く見ている。指針は行政指導の目安にとどまっていたが、法律と省令に根拠を持つ義務になれば、報告徴収や立入検査(医療法25条)の場面で、体制の不備を法令違反として指摘される土台ができる
- 「オンライン診療はしてよいのか」という問いの立て方そのものがずれている。法律はすでにオンライン診療を前提にしている。本当に問うべきなのは、自院の管理者が基準への適合をどう担保しているか、それを書面で示せるか、という点だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の内容 | 医療法14条の4:管理者に基準適合の措置義務 | 医療法14条の3:オンライン診療の基準(第1項) 医療法15条:管理者の従業者監督義務(一般規定) |
| 義務の名宛人 | オンライン診療実施病院等の管理者 | 基準を通じてオンライン診療の実施全般を規律 病院・診療所の管理者 |
| 対象範囲 | 勤務医師・歯科医師が行うオンライン診療に限定 | オンライン診療の適切な実施のための基準設定 従業者全般の監督・管理運営全般 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では医師法の例外規定を受けた衛生福利部の辦法が通訊診療を規律し、実施する医療機関に実施計画の策定等を求める。機関単位で管理する点は日本と共通する
韓国は医療法で遠隔医療を規定するが、医療人と患者間の遠隔診療は長く制限されてきた。制度の広がり方は日本と異なる
ドイツは医師職業規則で、医学的に正当化できる場合に限り専らの遠隔治療を認める。医師個人の職業義務として構成される点が日本と異なる
フランスは公衆衛生法典でテレメディシンを定義し、実施条件を規則で定める。法律で枠組み、下位規範で細目という構造は日本と類似する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 深夜、ダイエット目的のオンライン処方クリニックで、問診票だけを見た医師から薬が届いた。飲み始めて一週間で体調が崩れた。このとき問われるのは医師の判断だけではない。「その運用を許していた診療所の体制」も問題になる
- 勤務医のあなたが、非常勤先の診療所から「自宅からオンライン診療に入ってほしい」と頼まれた。通信環境や急変時の搬送先について、診療所から何の説明もない。その空白を埋める義務は、本来あなたではなく管理者にある。引き受ける前に、体制の説明を求めてよい
- クリニックを開業した院長の元に、保健所から立入検査の連絡が入った。検査まではあと10日。オンライン診療の手順書、対面へ切り替える基準、医師への研修記録、そのどれもまだ紙になっていない
- オンライン診療プラットフォームを運営する SaaS 企業から、提携クリニックの院長にこう問い合わせが来たらどうなるか。「御院の運用は基準に適合していますか」。答えに詰まる院長は、プラットフォーム側からも契約を見直す対象として見られるようになる
- 患者の家族が、オンライン診療で見逃された症状について病院に説明を求めてきた。担当医はすでに退職している。記録と体制の説明責任は、病院の管理者に残っている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 診療の日時、医師名、アプリの画面、処方内容、やり取りのチャットをすべてスクショで保存する2. 体調が悪化したら、まず対面の医療機関を受診し、診断書を取っておく3. オンライン診療を行った病院・診療所の管理者宛てに、実施体制と対面への切り替え判断について書面で説明を求める4. 回答が不十分なら、所在地の保健所や都道府県の医療安全支援センターに相談する。損害賠償は別途、民法415条・709条の問題になる
訴えられた側:1. 自院のオンライン診療の手順書、対面へ切り替える基準、本人確認の方法、急変時の連携先が書面化されているかをすぐに点検する2. 参加している全医師(非常勤を含む)への周知と研修の記録を整える3. 当該の診療記録と通信ログを保全する4. 省令と厚生労働省の指針との対応表を作り、行政からの照会に即答できる状態にしておく。医療法務に強い弁護士への早期相談も検討する
時効(請求できる期限):本条そのものに特定の時効はない。ただし、オンライン診療による健康被害で損害賠償を請求する場合、人の生命・身体の侵害は、損害と加害者を知った時から5年(民法724条の2、債務不履行構成の場合は民法166条1項1号・167条)、不法行為の時から20年である。行政の立入検査や報告徴収(医療法25条)には期限がなく、いつでも行われ得る(最新の改正状況をご確認ください)
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