医療法 第28条
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都道府県知事は、病院、診療所又は助産所の管理者に、犯罪若しくは医事に関する不正行為があり、又はその者が管理をなすのに適しないと認めるときは、その開設者に対し、期限を定めて、その変更を命ずることができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医療法第28条は、日本の医療法に含まれる条文です。
- 医療法第28条の条文原文は「都道府県知事は、病院、診療所又は助産所の管理者に、犯罪若しくは医事に関する不正行為があり、又はその者が管理をなすのに適しないと認めるときは、その開設者に対し、期…」で始まります。
- 医療法第28条は第四章 病院、診療所及び助産所に置かれています。
- 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 医療法第28条の前の条は医療法第27条の2です。
- 医療法第28条の次の条は医療法第29条です。
- 医療法第28条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第28条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205 - 本サイト収録
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第28条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/28
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医療法28条は、管理者に犯罪や医事に関する不正行為等があるとき、都道府県知事が開設者に対し、期限を定めて管理者の変更を命ずることができると定める。
Q · 院長が不祥事を起こしたら、知事は誰に何を命じるの?
命令の相手は院長ではなく開設者で、期限内の院長交代を求められる
医療法28条により、管理者(院長)に犯罪や医事に関する不正行為があるとき、または管理者として適しないと認めるとき、都道府県知事は開設者に対し、期限を定めて管理者の変更を命ずることができます。知事が院長を直接解任するのではなく、開設者に交代を求める仕組みです。命令に従わない場合は、開設許可の取消しや閉鎖命令(同法29条)に進むおそれがあります。
解説
院長の席は、院長本人のものではない。医療法28条の命令が向かう先は、問題を起こした管理者(院長)ではなく、病院・診療所・助産所の「開設者」(その施設を開き、経営する主体。医療法人や個人医師など)である。都道府県知事は、管理者に犯罪があったとき、医事に関する不正行為があったとき、または管理者として適しないと認めたときに、期限を切って「管理者を替えよ」と開設者に命じることができる。院長が雇われの医師なら、開設者は院長を交代させるしかない。院長が開設者を兼ねる個人クリニックなら、別の医師を管理者に迎えない限り命令には応えられない。命令に従わなければ、開設許可の取消しや閉鎖命令(同法29条)に進みうる。つまり院長一人の不祥事が、施設全体の存続リスクへ直結する構造になっている。経営者も、雇われ院長も、職員も、この連鎖を知っているかどうかで打つ手の速さが変わる
法的な位置づけ
医療法28条は、病院、診療所または助産所の管理者に犯罪、医事に関する不正行為、または管理者としての不適格性が認められる場合に、都道府県知事が開設者に対し、期限を定めて管理者の変更を命ずる権限を定める規定である。管理者本人を直接解任するのではなく、開設者を名宛人とする行政処分である点に特徴がある。
手順
- 1.通知内容と期限を確認する 開設者は、弁明の機会の通知や命令書を受け取ったら、処分の理由(犯罪・医事に関する不正行為・不適格のいずれか)と、提出期限・変更期限をまず特定する
- 2.弁明書で事実と事情を示す 事実誤認があればその点を、また管理に適しないとまではいえない事情や再発防止策を、書面と証拠で具体的に示す
- 3.後任管理者の候補を確保する 処分の見通しにかかわらず、施設の要件(医療法10条)に合う医師・歯科医師・助産師などの後任候補を並行して確保し、期限内に交代できる体制を用意する
- 4.交代の届出または不服申立てを行う 期限内に管理者を交代させて所管の保健所等へ届け出る。命令に不服がある場合は、審査請求または取消訴訟と執行停止の要否を弁護士と検討する
よくある質問 AI による整理
Q1管理者変更命令とは何ですか?
医療法28条に基づき、管理者に犯罪や医事に関する不正行為等があるとき、都道府県知事が開設者に期限付きで管理者の交代を命じる行政処分です。
Q2病院の管理者と開設者の違いは?
開設者は施設を開設・経営する主体(医療法人や個人医師)で、管理者は施設を実地に管理する医師等です。28条の命令は開設者に向けられます。
Q3医療法28条の命令を出すのは誰?
都道府県知事です。医師免許の処分を行う厚生労働大臣とは処分機関が異なり、手続も別系統で進みます。
Q4管理者変更命令に従わないとどうなる?
開設許可の取消しや施設の閉鎖命令(医療法29条)の対象になりえます。院長個人の問題が施設全体の存続問題に変わります。
Q5医事に関する不正行為とは具体的に何?
無資格者に医行為をさせる、診療報酬の不正請求を主導するなど、医療の提供や管理に関わる不正が典型です。該当性は知事が個別に判断します。
Q6管理者変更命令の期限はどれくらい?
条文は具体的な日数を定めておらず、知事が命令の中で期限を定めます。後任確保に要する期間など事案ごとの事情で決まります。
Q7管理者変更命令に不服があるときは?
処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求、6か月以内に取消訴訟を提起できます。期限の進行を止めるには執行停止の検討が必要です。
Q8クリニックの院長を交代させる手続きは?
後任の管理者を選任し、所管の保健所等へ変更の届出を行います。後任は医療法10条の資格要件(医師・歯科医師・助産師等)を満たす必要があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1院長が逮捕されたら、病院ってすぐ閉まっちゃうんですか?
すぐには閉まらない。医療法28条は、まず開設者に期限付きで管理者を替えるよう命じる仕組みであり、後任の管理者を立てれば施設は続けられる。閉鎖や許可取消しが問題になるのは、命令に従わない場合など(29条)である。実務のポイント:実務で本当に怖いのは行政命令より、患者離れと保険医療機関指定の行方である。後任院長をどれだけ早く発表できるかで、施設が生き残れるかが決まる
Q2逮捕されただけで有罪にもなってないのに、院長を替えさせられるんですか?
条文は「犯罪…があり」「適しないと認めるとき」と書いており、有罪判決の確定を要件として明記していない。ただし行政処分は事実認定と比例原則に縛られるため、知事は根拠を示す必要があり、弁明の機会などの手続も踏む(行政手続法13条)。実務のポイント:起訴前の段階で行政が命令まで踏み込む例は多くなく、運用は事案ごとに分かれる。弁明書で捜査の状況と院内の代行体制を具体的に示すことが、時間を稼ぐ現実的な手になる
Q3自分が開設者で院長も自分、という個人クリニックだとどうなるの?
命令の相手は開設者であるあなたになり、あなた以外の医師(歯科医院なら歯科医師)を管理者に据えることを求められる。管理者の資格要件は医療法10条にある。実務のポイント:自分が院長を降りても、開設者として経営を続ける道は制度上ありうる。ただし後任の管理者には施設を実地に管理する責任があり(同法15条)、名目だけの院長を置けば、再び「管理に適しない」問題を抱えることになる
Q4医師免許の停止とこの命令って、どっちが先に来るんですか?
決まった順番はない。免許の処分は厚生労働大臣が医道審議会の意見を聴いて行い(医師法7条)、管理者変更命令は都道府県知事が行う(医療法28条)。まったく別の手続である。実務のポイント:医道審議会の処分は刑事判決の確定後に出ることが多く、時間がかかる。現場へ先に影響するのは、保健所の立入検査から始まる都道府県の動きである
間違えやすい点 AI による整理
- 「犯罪」と聞くと医療ミスや診療報酬の不正を思い浮かべがちだが、条文は犯罪の種類を医療関係に限っていない。飲酒運転、脱税、暴行など私生活上の犯罪も、条文上は対象になりうる。実際にどこまで命令を出すかは知事の裁量判断であり、運用は事案ごとの判断に委ねられている
- 医師免許の処分(医師法7条、厚生労働大臣)と、管理者変更命令(医療法28条、都道府県知事)を同じ一つの処分だと考えるのは前提が違う。処分する機関も、狙いも別である。免許が残っていても「管理者としては不適」と判断されることはありうるし、二つが並行して進むこともある
- 院長を守りたい経営者の目線では「うちの院長は腕がいいから替えられない」となる。だが法律の目線では、管理者は施設の安全を担保する役職であって、腕の良さは判断基準の中心ではない。この落差を理解しないまま命令を放置すると、院長一人を守った結果、施設全体の開設許可を失うという最悪の結末に行き着く
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 処分の内容 | 医療法28条:開設者に管理者の変更を命ずる | 医療法29条:開設許可の取消し・閉鎖命令 医師法7条:医師免許の取消し・医業停止 |
| 処分する機関 | 都道府県知事 | 都道府県知事 厚生労働大臣(医道審議会の意見を聴く) |
| 名宛人 | 開設者 | 開設者 医師本人 |
| 位置づけ | 管理者の差し替えで施設の継続を図る一段軽い措置 | 施設そのものの存続を断つ重い措置 施設とは切り離された個人資格への処分 |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾でも医療機関には負責醫師を置く制度があり、行政監督は所管衛生主管機関が担う。管理者差し替えを開設者に命じる日本型の条文構造との対応は要確認
韓国では開設許可取消し等の処分規定が中心で、日本の管理者変更命令に一対一で対応する規定があるかは要確認
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 雇われ院長として月給で働いている医師のあなたが、私生活で飲酒運転の検挙を受けた。医師免許の行政処分(医師法7条)とは別のルートで、知事は開設者に「院長を替えよ」と命じうる。職を失う経路は一本ではない
- もし、あなたのクリニックで院長が無資格の職員に注射を任せていたと保健所の立入検査(医療法25条)で発覚したら、どうなる? 「医事に関する不正行為」として管理者変更命令の検討対象になり、院長を替えられなければ施設の存続そのものが問われる
- 医療法人の理事長であるあなたに、県から「管理者変更命令」の予告と弁明の機会の通知が届いた。提出期限まで残り二週間。後任候補の医師を今から探すのか、処分の理由そのものを争うのか、決めないと期限はあっという間に来る
- 看護師として働く友人から「院長が診療報酬の水増し請求をしているみたい。自分も共犯になるの?」と相談された。院長個人の問題にとどまらず、施設の管理者交代や保険医療機関指定の取消しへ波及しうる話だと、あなたは説明できる
- 個人開業の歯科医であるあなたが脱税で起訴された。開設者は自分、管理者も自分。変更命令が出れば、あなたは自分のクリニックに別の歯科医師を管理者として迎えるか、閉院に向かうかの選択を迫られる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 患者や職員の立場で管理者の不正を知ったら、日時・内容・関係者を記録して保存する2. 施設を所管する都道府県の医務担当課か保健所へ相談・情報提供する(診療所・助産所は保健所設置市が担当する場合がある、最新の運用をご確認ください) 3. 職員は内部通報制度(公益通報者保護法)の保護対象になりうるので、通報経路と保護の範囲を先に確認する4. 自分の診療記録が必要なら開示請求をしておく
訴えられた側:1. 開設者は通知を受けたら処分理由と期限をまず確認する2. 弁明の機会では事実関係の誤り、または「管理に適しない」とまではいえない事情を書面と証拠で示す3. 並行して後任管理者の候補(医師・歯科医師・助産師など施設の要件に合う者)を確保し、命令が出ても期限内に対応できる体制を用意する4. 命令に不服なら審査請求または取消訴訟を検討するが、争っている間も期限は進みうるため、執行停止の要否を弁護士と詰める
時効(請求できる期限):特定の時効はない。命令への不服は、処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求(行政不服審査法18条)、処分を知った日から6か月以内に取消訴訟(行政事件訴訟法14条)。命令で定められた変更期限を過ぎると、開設許可取消し・閉鎖命令(医療法29条)の対象になりうる
学説
通説:本条の「管理をなすのに適しない」の判断には知事の行政裁量が認められるが、処分は事実の基礎と比例原則に拘束され、裁量権の逸脱・濫用があれば取消訴訟で争いうる
- 医療法 第10条管理者の資格要件、後任選定の前提
- 医療法 第15条管理者の監督義務、適格性判断の基準
- 医療法 第25条立入検査、不正発覚の典型的経路
- 医療法 第29条開設許可取消し・閉鎖命令、不服従時の次段階
- 医師法 第7条医師免許の取消し・医業停止、別系統の処分
- 行政手続法 第13条不利益処分前の意見陳述手続
- 健康保険法 第80条保険医療機関指定取消し、不正請求時の並行処分
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