医療法 第27条の2
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- 都道府県知事は、病院又は診療所の開設者又は管理者が、正当な理由がなく、第七条第五項又は第六項の規定により当該許可に付された条件に従わないときは、当該病院又は診療所の開設者又は管理者に対し、都道府県医療審議会の意見を聴いて、期限を定めて、当該条件に従うべきことを勧告することができる。
- 2.都道府県知事は、前項の規定による勧告を受けた病院又は診療所の開設者又は管理者が、正当な理由がなく、当該勧告に係る措置をとらなかつたときは、当該病院又は診療所の開設者又は管理者に対し、都道府県医療審議会の意見を聴いて、期限を定めて、当該勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。
- 3.都道府県知事は、前項の規定による命令をした場合において、当該命令を受けた病院又は診療所の開設者又は管理者がこれに従わなかつたときは、その旨を公表することができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医療法第27条の2は、日本の医療法に含まれる条文です。
- 医療法第27条の2の条文原文は「都道府県知事は、病院又は診療所の開設者又は管理者が、正当な理由がなく、第七条第五項又は第六項の規定により当該許可に付された条件に従わないときは、当該病院又は診療…」で始まります。
- 医療法第27条の2は第四章 病院、診療所及び助産所に置かれています。
- 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 医療法第27条の2の前の条は医療法第27条です。
- 医療法第27条の2の次の条は医療法第28条です。
- 医療法第27条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第27条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205 - 本サイト収録
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第27条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/27_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医療法27条の2は、病院等が許可に付された条件に正当な理由なく従わないとき、都道府県知事が医療審議会の意見を聴いて勧告・命令し、命令違反を公表できると定める。
Q · 病床の許可条件を守らないと、病院はどうなるの?
勧告、命令と進み、命令にも従わなければ公表されうる
医療法27条の2により、許可に付された条件(医療法7条5項・6項)に正当な理由なく従わない病院・診療所に対し、都道府県知事は医療審議会の意見を聴いて期限付きで勧告できます。勧告に係る措置をとらなければ命令、命令にも従わなければその旨を公表できます。各段階で医療審議会の意見聴取が必要で、勧告と命令には「正当な理由がなく」という要件があるため、人員確保の努力などを記録で示せるかが重要になります。
解説
病床の許可証の末尾に小さく書かれた「条件」を、形式的な一文と思っていないか。医療法7条5項・6項により、都道府県知事は病院の開設や増床などの許可に条件を付けられる。たとえば「その地域で足りない機能(回復期の病床など)の医療を提供すること」である。本条は、その条件を破ったときに知事が踏む三段階の手順を定めている。第一段は勧告だ。役所が「従ってください」と求めるもので、原則として強制力のない行政指導にあたる。第二段は命令だ。従う法的義務が生じる行政処分(役所があなたに直接下す具体的な決定)である。第三段は、命令に従わなかったことの公表だ。見落とされやすいのは、どの段でも知事は都道府県医療審議会の意見を聴かなければならず、勧告と命令の段には「正当な理由」という出口が用意されている点である。看護師が集まらない、患者の需要が想定と違った。こうした事情を記録で示せる開設者なら、階段を上らずに済む余地がある。黙って条件を無視した病院だけが、最後に名前をさらされる。
法的な位置づけ
医療法27条の2は、医療法7条5項または6項により病院・診療所の開設等の許可に付された条件について、開設者または管理者が正当な理由なく従わない場合に、都道府県知事が都道府県医療審議会の意見を聴いたうえで、期限を定めた勧告、勧告に係る措置の命令、命令違反の公表を段階的に行うことができる旨を定める規定である。
よくある質問 AI による整理
Q1医療法27条の2とは何ですか?
病院・診療所の許可に付された条件が守られないとき、都道府県知事が勧告、命令、公表の三段階で是正を求める手続を定めた規定です。
Q2病床の許可条件とは何ですか?
医療法7条5項・6項に基づき、開設や増床の許可に付される条件です。地域で不足している機能の医療を提供することなどが典型です。
Q3許可条件違反の勧告に期限はありますか?
あります。本条1項は「期限を定めて」勧告すると規定しており、具体的な期限は知事が個別に定めます。命令の場合も同様に期限が付されます。
Q4病院名が公表されるのはどんな場合ですか?
勧告に従わず命令を受け、その命令にも従わなかった場合です(本条3項)。勧告の段階ですぐに公表されるわけではありません。
Q5医療審議会の意見聴取は必ず必要ですか?
勧告(1項)と命令(2項)の前には、都道府県医療審議会の意見を聴くことが条文上求められています。知事の単独判断では進められません。
Q6正当な理由として認められるのはどんな事情ですか?
条文に列挙はなく個別判断です。看護師等の人員確保努力や患者需要の変化を記録で示せるかが実務上の争点になると考えられます。
Q7診療所にも医療法27条の2は適用されますか?
適用されます。条文は「病院又は診療所の開設者又は管理者」を対象としており、許可に条件が付された診療所も含まれます。
Q8病床の許可条件違反の命令に不服がある場合はどうする?
命令は行政処分なので、知った日の翌日から3か月以内の審査請求、または6か月以内の取消訴訟で争うことを検討します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1勧告を無視したら、罰金を取られるんですか?
本条の勧告そのものに罰金の規定はない。ただし、勧告に正当な理由なく従わないことが、医療法27条の2第2項の命令の要件になる。命令にも従わなければ、3項により公表される。実務のポイント:医療審議会の資料や議事録を公開している県は多い。命令や公表の段階に進む前、審議にかけられた時点で地元の関係者に事情が伝わることがある(扱いは県によって異なる)
Q2許可のときの条件って、あとから変えてもらえないんですか?
条件は、許可の時点で地域に足りなかった機能をもとに付けられる(医療法7条5項)。地域医療構想の見直しや需要の変化があれば、県と見直しを協議する余地はある。手続の運用は県によって異なる。実務のポイント:いきなり県庁に行くより、先に地域医療構想調整会議で周辺の病院の理解を得ておくほうが、県も判断を後押ししやすい
Q3勧告の段階で裁判を起こして取り消してもらえますか?
勧告は原則として行政指導で、取消訴訟の対象にならないとされる。ただし最判平成17年7月15日は、医療法上の開設中止勧告に処分性(裁判で取消しを求められる行政の決定といえる性質)を認めた。本条の勧告に同じ判断が及ぶかは実務上解釈が分かれている。実務のポイント:勧告の段階では訴訟よりも、行政手続法36条の2の中止の求めで反論を記録に残すほうが現実的で、後の命令段階でも効いてくる
間違えやすい点 AI による整理
- 「勧告は行政指導だから無視しても罰はない」と考える経営者がいる。本条の勧告そのものに罰則が付いていないのは事実だ。しかし「勧告に従わず措置をとらなかった」という事実は、そのまま2項の命令の要件になる。勧告を無視することは、命令に進むための要件を自分で満たすことにほかならない
- 「条件違反で開設許可を取り消されるのか」と問う人が多いが、問いの立て方がずれている。本条が定めているのは取消ではなく、是正を求めて最後に公表するという段階的な手順である。現場で問うべきなのは「取り消されるか」ではなく、「各段階で、正当な理由を示す記録を何として残しているか」だ
- 病院から見れば、病床の使い方を変えるのは経営判断にすぎない。しかし法律から見ると、許可の条件は地域医療構想(地域全体でどの機能の病床がいくつ必要かという県の設計図)の中で、不足する機能を担うという約束である。地域の病床の枠には限りがあるため、その許可には他の医療機関の増床の余地を使った面もありうる。経営判断と約束違反、このずれを理解しないまま審議会に臨むと、説明は全く通らない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 医療法27条の2:付された条件に従わない場合の勧告・命令・公表 | 医療法7条:開設・増床等の許可に条件を付す根拠 医療法30条の17:病床機能に関する要請等に応じない場合の勧告(現行効力要確認) |
| 発動の前提 | 許可条件に正当な理由なく従わないこと | 開設・増床等の許可申請があること 地域医療構想に関する知事の要請等に応じないこと(要確認) |
| 手続上の関与 | 勧告・命令の各段階で都道府県医療審議会の意見聴取 | 許可時に条件の内容を定める 条文の現行内容を e-Gov で確認のこと |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾でも醫院の設立・擴充は主管機關の事前許可制で、病床の総量管理が行われる。許可条件違反に対する段階的な勧告・公表という構造の直接対応規定は要確認
韓国も医療機関の開設に許可・申告制を採る。病床機能の配分を条件で担保する日本型の仕組みとの対応関係は要確認
ドイツは州の病院計画(Krankenhausplan)への収載で病床機能を配分し、計画外の運用は財政支援の対象外となる形で実効性を確保する
米国の一部の州は病床増設等に CON を要求するが、州ごとに制度の有無と内容が大きく異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 増床のとき「回復期リハビリ病棟として運用」という条件付きで許可を得た。三年後、収益を理由にその病床を実質的に急性期として回している。ある朝、県の医務担当課から勧告書が届き、期限までに条件どおりの運用へ戻すよう求められている。事務長のあなたは、理事長への報告文をまだ一行も書けていない
- 勧告書の期限まであと30日。看護師の募集をかけても一人も応募がないまま期限を迎えたら、どうなる? 人員確保のために何をしたか記録が残っていれば「正当な理由」として主張できる余地がある。記録がなければ、次は命令の段に進む
- 地元の病院が、県に約束したはずの回復期病棟を開かない。退院を迫られた父の転院先が見つからない。住民にも知事に対応を求める手段がある
- 医療法人の買収を検討中、デューデリジェンスで病床の許可条件と過去の勧告歴を確認しなかった。買収後に命令が出て、その後の公表で病院名が地元紙に載った。取引価格に織り込むべきだったリスクが、買収後になって表に出てきた
- あなたは県の医療審議会の委員に選ばれた。議題には、条件に従わない病院への命令案がある。病院側が出した「正当な理由」の説明書を読み、それが本当に正当かを判断するのはあなたの意見だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 地域住民や地域の医療関係者の立場なら、まず条件付き許可の内容を確かめる。県の医療審議会や地域医療構想調整会議の資料に載っていることがある2. 条件違反が疑われる場合は、県の医務担当課へ具体的な事実を書面で伝える3. 行政手続法36条の3に基づき、知事に対して勧告や命令をするよう求める申出ができる4. 転院先の確保など当面の問題は、地域医療連携室や医療安全支援センターに相談する
訴えられた側:1. 勧告書を受け取ったら、まず「正当な理由」を立てられるか検討する。求人記録、応募数、患者の動向データを時系列で整理する2. 審議会にかけられる前に県の担当課と面談し、条件の見直しを協議する余地を探る3. 勧告が要件を満たしていないと考えるなら、行政手続法36条の2に基づき勧告の中止などを求める4. 命令の前は弁明の機会を必ず使う。命令が出たあとは、審査請求または取消訴訟を期限内に検討する
時効(請求できる期限):本条に固有の時効はない。勧告や命令に従うべき期限は、知事が個別に定める。命令(行政処分)に不服がある場合、審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条1項)、取消訴訟は処分があったことを知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条1項)である(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)頃(要検証) 地域医療構想の導入に伴う医療法改正で、許可条件違反に対する勧告・命令・公表の仕組みが整備されたとみられる。その後の改正で引用項番号が変わった可能性があり、新設・改正の時期と内容は人による検証が必要
- 医療法 第7条許可に条件を付す根拠規定
- 医療法 第30条の13病床機能報告、条件の前提情報
- 医療法 第30条の17機能転換要請不応への勧告(現行効力を要確認)
- 医療法 第72条都道府県医療審議会の設置根拠
- 行政手続法 第13条命令前の弁明の機会の付与
- 行政手続法 第36条の2違法な勧告の中止等の求め
- 行政手続法 第36条の3第三者による処分等の求め
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