医療法 第29条の2
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厚生労働大臣は、国民の健康を守るため緊急の必要があると認めるときは、都道府県知事に対し、第二十八条並びに前条第一項及び第二項の規定による処分を行うべきことを指示することができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医療法第29条の2は、日本の医療法に含まれる条文です。
- 医療法第29条の2の条文原文は「厚生労働大臣は、国民の健康を守るため緊急の必要があると認めるときは、都道府県知事に対し、第二十八条並びに前条第一項及び第二項の規定による処分を行うべきことを指示…」で始まります。
- 医療法第29条の2は第四章 病院、診療所及び助産所に置かれています。
- 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 医療法第29条の2の前の条は医療法第29条です。
- 医療法第29条の2の次の条は医療法第30条です。
- 医療法第29条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第29条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205 - 本サイト収録
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第29条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/29_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医療法29条の2は、国民の健康を守るため緊急の必要があるとき、厚生労働大臣が都道府県知事に病院等への処分を指示できると定める。処分自体は知事が行う。
Q · 厚生労働大臣は問題のある病院を直接閉鎖できるの?
できない。大臣は知事に処分を指示できるだけ
医療法29条の2により、厚生労働大臣は国民の健康を守るため緊急の必要があると認めるとき、都道府県知事に対して、管理者変更命令(28条)や開設許可の取消し・閉鎖命令等(29条1項・2項)の処分を行うよう指示できます。ただし大臣が自ら許可を取り消す権限はなく、処分の主体はあくまで知事です。処分に不服がある病院側は、知事の処分として都道府県を相手に争うのが基本です。
解説
病院の開設許可を取り消すのも、院長(管理者)を交代させるのも、原則は都道府県知事の仕事である。医療法28条と29条がその権限を知事に与えている。だが知事が動かなかったらどうなるか。地元の有力病院、選挙区の大票田、長年の付き合い。事情があって知事がためらう場面は現実に起こりうる。そこで用意されているのが29条の2である。国民の健康を守るため緊急の必要があると厚生労働大臣が認めれば、大臣は知事に対し「処分をせよ」と指示できる。ただし大臣が自分で許可を取り消せるわけではない。処分を下すのはあくまで知事であり、大臣は知事の背中を押す立場にとどまる。ここを知っておくと、地元の役所が動かない案件でも、国が法的な経路を持っていることが分かる。知事の出方を見るときの読み方が変わる。
法的な位置づけ
医療法29条の2は、厚生労働大臣の都道府県知事に対する指示権を定める規定である。国民の健康を守るため緊急の必要があると大臣が認める場合に、知事が有する管理者変更命令(28条)および開設許可の取消し・閉鎖命令等(29条1項・2項)の処分を行うべきことを指示できる。処分権限そのものは知事に留まる。
よくある質問 AI による整理
Q1医療法29条の2とは?
緊急時に厚生労働大臣が都道府県知事へ、病院の管理者変更命令や開設許可取消し等の処分を行うよう指示できると定めた規定です。
Q2厚生労働大臣の指示権はどんなときに使える?
「国民の健康を守るため緊急の必要がある」と大臣が認めるときに限られます。平時の監督は知事の判断に委ねられています。
Q3病院の開設許可を取り消すのは誰?
都道府県知事です(医療法29条)。厚生労働大臣は知事に取消し等を指示できるにとどまり、自ら取り消す権限はありません。
Q4病院の管理者変更命令とは何ですか?
管理者に犯罪や医事に関する不正行為があるか、管理に適しないと認めるとき、知事が開設者に管理者の交代を命じる処分です(医療法28条)。
Q5医療法29条の2の「緊急の必要」とは?
条文に具体的な定義はなく、大臣が「認めるとき」と規定されています。患者の生命・健康への被害拡大が差し迫った状況が想定されています。
Q6医療機関の処分権限は国と都道府県どちら?
原則は都道府県知事です。国は緊急時に限り、本条に基づいて知事へ処分を指示する形で関与します。
Q7医療法29条の2が発動された例はある?
本記事で確認できた公表事例はありません。実務上は正式な指示の前に国と県の協議や助言で調整されることが多いとされます。
Q8病院の開設許可が取り消される理由は?
医療法29条1項が定める事由で、開設者に犯罪または医事に関する不正行為があったときなどが含まれます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1厚労省が指示を出したら、知事は絶対に処分しないといけないんですか?
29条の2の指示は地方自治法上の国の関与の一つで、知事は指示を尊重して対応すべき立場に置かれる。ただし具体的にどの処分を選び、どの手続で進めるかは知事が行政手続法に沿って判断する。指示にどこまで拘束力があるかは解釈の余地がある。実務のポイント:実務上は、正式な指示に至る前に国と県の協議や技術的助言で決着がつくことが多いとされる。表に出る「指示」は最後の手段と考えておくとよい
Q2指示を受けて病院が閉鎖されたら、病院側は誰を訴えればいいんですか?
処分を行ったのは知事なので、取消訴訟などは都道府県を相手に起こすのが基本である(行政事件訴訟法11条)。国の指示そのものは行政機関どうしの内部的なやり取りとされ、病院が直接争う対象になりにくいと考えられている。実務のポイント:許可の取消しは不利益処分なので聴聞が必要である(行政手続法13条)。記録が残る聴聞の場で、事実関係や処分が重すぎる点を具体的に主張しておくことが、後の訴訟の土台になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「厚生労働大臣なら問題病院を直接潰せる」と思われがちだが、条文が大臣に与えているのは知事への指示権だけである。許可の取消しや閉鎖命令を出す主体は知事のままで、処分を受けた病院側は知事の処分として争うことになる
- 地方分権の時代だから国は医療機関の処分に口を出せない、という見方は見る角度を間違えている。原則は知事の判断に委ねる。ただし国民の健康に緊急の危険があるときだけ国が関与できる。平時と非常時で権限の重心が移る二段構えになっている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 処分・行為の主体 | 医療法29条の2:厚生労働大臣(知事への指示) | 医療法28条:都道府県知事(管理者変更命令) 医療法29条:都道府県知事(許可取消し・閉鎖命令等) |
| 名宛人 | 都道府県知事(行政機関どうし) | 病院等の開設者 病院等の開設者 |
| 発動要件 | 国民の健康を守るため緊急の必要があると大臣が認めるとき | 管理者に犯罪・医事に関する不正行為、または管理不適当 同条各項が定める取消し・閉鎖事由 |
| 病院側が争う対象 | 指示自体は直接争いにくい(行政内部の行為とされる) | 知事の処分として取消訴訟等で争う 知事の処分として取消訴訟等で争う(事前に聴聞) |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では地方政府が法定の作為義務を怠り公益を著しく害する場合、中央主管機関が期限を定めて作為を命じ、期限を過ぎれば代行処理できる。日本の本条は指示にとどまり代行処理までは定めていない点が異なる
韓国では地方自治団体の長が法令上の委任事務の執行を怠る場合、主務部長官が職務履行命令を出し、従わなければ代執行等の措置を取りうる
ドイツでは州が連邦法を執行する場合、連邦参議院の同意を得た連邦法の授権があれば、連邦政府が特別な場合に州官庁へ個別指示を出せる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- ある病院で院内感染の隠蔽が続き、入院患者の死亡が相次いでいるとの報道が出た。それでも県は「調査中」を繰り返し、処分に踏み切らない。そういう局面で国は何ができるのか? 医療法29条の2の指示権が選択肢に入る。ただし発動には「緊急の必要」という高いハードルがある
- あなたは医療法人の理事で、県の保健所とは長年うまくやってきた。ところが全国ニュースになった不祥事で厚生労働省が乗り出し、知事に管理者変更命令(28条)の指示が出るかもしれないと聞かされた。地元の人脈だけでは結果が決まらない。行政手続法上の聴聞でどう反論するか、今から準備を始める必要がある
学説
関与法定主義からの整理:地方自治法245条の2により、国の関与には法律上の根拠が必要とされる。本条は医療機関への処分について国が知事に指示する個別の根拠規定であり、緊急時に限定することで地方自治との調和が図られている
- 医療法 第28条知事による管理者変更命令
- 医療法 第29条開設許可の取消し・閉鎖命令
- 医療法 第24条施設の使用制限・修繕等の命令
- 医療法 第25条報告徴収・立入検査による事実把握
- 地方自治法 第245条指示を含む国の関与の類型
- 行政手続法 第13条許可取消し前の聴聞義務
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