医療法 第24条
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- 都道府県知事は、病院、診療所又は助産所が清潔を欠くとき、又はその構造設備が第二十一条第一項若しくは第二項若しくは第二十二条の規定若しくは第二十三条第一項の規定に基づく厚生労働省令の規定に違反し、若しくは衛生上有害若しくは保安上危険と認めるときは、その開設者に対し、期間を定めて、その全部若しくは一部の使用を制限し、若しくは禁止し、又は期限を定めて、修繕若しくは改築を命ずることができる。
- 2.厚生労働大臣は、特定機能病院又は臨床研究中核病院(以下この節において「特定機能病院等」という。)の構造設備が第二十二条の二又は第二十二条の三の規定に違反するときは、その開設者に対し、期限を定めて、その修繕又は改築を命ずることができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医療法第24条は、日本の医療法に含まれる条文です。
- 医療法第24条の条文原文は「都道府県知事は、病院、診療所又は助産所が清潔を欠くとき、又はその構造設備が第二十一条第一項若しくは第二項若しくは第二十二条の規定若しくは第二十三条第一項の規定に…」で始まります。
- 医療法第24条は第四章 病院、診療所及び助産所に置かれています。
- 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 医療法第24条の前の条は医療法第23条の2です。
- 医療法第24条の次の条は医療法第24条の2です。
- 医療法第24条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第24条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205 - 本サイト収録
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第24条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/24
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医療法24条は、病院等が清潔を欠くときや構造設備が基準違反・衛生上有害・保安上危険なとき、都道府県知事が開設者に使用制限・禁止または修繕・改築を命じられると定める。
Q · 不衛生だったり設備が危なかったりする病院は、行政に使用を止められるの?
止められる。知事が開設者に使用禁止や修繕を命じる
医療法24条1項により、都道府県知事は、病院・診療所・助産所が清潔を欠くときや、構造設備が法定基準に違反し、または衛生上有害・保安上危険と認めるときに、開設者に対して期間を定めて全部または一部の使用を制限・禁止し、または期限を定めて修繕・改築を命じることができます。特定機能病院・臨床研究中核病院については、2項で厚生労働大臣が修繕・改築を命じます。
解説
天井のシミ、カビ臭い待合室、非常口をふさぐ段ボール。患者として通うあなたが「ちょっと古いな」で済ませている光景のうち、一部は都道府県知事が病院に「その部屋を使うな」と命じる根拠になる。医療法24条1項は、病院・診療所・助産所が清潔を欠くとき、構造設備が法定基準(21条・22条・23条1項に基づく省令)に反するとき、衛生上有害または保安上危険なときに、知事が開設者(医療機関を開いた法人や医師本人)に対して、期間を定めた使用制限・使用禁止、または期限付きの修繕・改築を命じられると定める。見落とされやすい点が二つある。一つは、命令の相手が院長ではなく「開設者」であること。もう一つは、特定機能病院と臨床研究中核病院については2項で厚生労働大臣が直接修繕・改築を命じられることだ。開業医の側から見れば、内装工事の手抜き一つが病棟閉鎖につながりうる。患者の側から見れば、保健所への一本の情報提供が、この条文を動かす入口になる。
法的な位置づけ
医療法24条は、医療機関の構造設備に関する行政命令を定める規定である。病院・診療所・助産所が清潔を欠く場合、構造設備が医療法および厚生労働省令の基準に違反する場合、または衛生上有害・保安上危険な場合に、都道府県知事が開設者に対し使用制限・使用禁止または修繕・改築を命じる権限を定め、特定機能病院等については厚生労働大臣の修繕・改築命令権を定める。
よくある質問 AI による整理
Q1医療法24条の使用禁止命令とは何ですか?
病院等が不衛生、または構造設備が基準違反・危険な場合に、都道府県知事が開設者に対し、施設の全部または一部の使用を期間を定めて禁止する行政処分です。
Q2医療法24条の命令は誰に出されますか?
命令の名宛人は病院等の「開設者」です。院長や管理者、ビルオーナーではなく、医療機関を開設した法人または個人医師が命令を受けます。
Q3使用禁止命令に従わないとどうなる?
命令違反は罰則の対象となりうるほか、医療法29条に基づく開設許可の取消しや閉鎖命令の事由にもなりえます。期限内の履行が最優先です。
Q4特定機能病院への修繕命令は誰が出す?
特定機能病院と臨床研究中核病院については、医療法24条2項により厚生労働大臣が、22条の2・22条の3違反を理由に修繕・改築を命じます。
Q5医療法24条の命令は取消訴訟で争える?
争えます。行政処分なので審査請求(処分を知った日の翌日から3か月以内)や取消訴訟(処分を知った日から6か月以内)の対象になります。
Q6病院の使用制限と使用禁止の違いは?
使用制限は使い方や範囲に条件を付けるもの、使用禁止は期間中の使用そのものを止めるものです。どちらも全部または一部を対象にできます。
Q7クリニックの構造設備基準はどこに書いてある?
医療法21条・23条を受けた医療法施行規則に具体的な基準があります。24条1項の命令は、これらの基準違反を主な根拠の一つとします。
Q8使用禁止命令の前に弁明の機会はある?
原則としてあります。使用禁止命令は不利益処分なので、行政手続法13条に基づき、事前に弁明の機会が与えられるのが通常です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1保健所の検査で指摘されたんですけど、これってもう処分なんですか?
多くの場合、検査後の指摘は行政指導で、24条の命令(行政処分)ではない。ただし指導に従わなかった経過は、命令を出すときの根拠として記録される。命令の前には原則として弁明の機会の通知が来る(行政手続法13条)。実務のポイント:保健所は翌年の検査で前年の指摘事項から確認することが多い。改善報告書を「写真付き・日付入り」で出しておくと、次回の検査が驚くほど短く終わる
Q2患者として、不衛生なクリニックを行政に何とかしてもらう方法はありますか?
保健所への情報提供が第一歩である。25条の立入検査を経て、必要があれば24条の命令につながる。正式な手段としては、行政手続法36条の3の「処分等の求め」がある。実務のポイント:匿名の電話よりも、日時・場所・写真を添えた書面のほうが、立入検査の優先順位を実際に押し上げる。行政は「記録に残る申出」を放置しにくい
Q3テナントで開業してるんですが、建物の欠陥でも自分が命令を受けるんですか?
受ける。24条1項の名宛人は「開設者」であり、ビルオーナーではない。修繕費をオーナーに請求できるかどうかは、賃貸借契約と民法606条(賃貸人の修繕義務)の問題として別に処理される。実務のポイント:開業前の賃貸借契約で、医療法上の構造設備基準を満たすための改修の負担区分を特約で明記しておく医師は少ない。この一文があるかどうかで、命令後の資金繰りが大きく変わる
間違えやすい点 AI による整理
- 保健所の立入検査で受ける「指摘事項」は、それ自体は多くの場合、行政指導(役所からのお願いに近いもので、法的な強制力がない)であり、24条の命令とは別物だ。安心材料にも見えるが、実際は逆である。指摘を放置した記録が積み重なることが、命令を出すときの最も強い根拠になる。無視するほど命令に近づいていく
- 「建物の問題は大家(ビルオーナー)の責任だ」と考えるテナント開業医は多い。しかし命令の名宛人は開設者だ。賃貸借契約上、修繕費を誰が負担するかは民法と契約の問題で、行政に対して「大家が直さない」は言い訳にならない。命令を受けるのも、診療を止められるのもあなたである
- 「知事の命令だから争いようがない」という思い込みは、問いの立て方から間違っている。使用禁止命令は行政処分(役所が特定の相手に直接下す法的な決定)であり、原則として事前に弁明の機会が与えられ(行政手続法13条)、理由も示される(同14条)。処分後も審査請求や取消訴訟で争える。本当に問うべきなのは「争えるか」ではなく「いつまでに何を出すか」だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 行政の手段 | 医療法24条:施設の使用制限・使用禁止、修繕・改築命令 | 医療法25条:報告徴収・立入検査 医療法29条:開設許可の取消し・閉鎖命令 |
| 対象の範囲 | 施設の全部または一部(部屋単位の対応が可能) | 医療機関の運営・設備全般の調査 医療機関全体の開設許可・存続 |
| 段階上の位置 | 問題箇所を止めるか直させる中間段階の処分 | 事実把握のための前段階 命令違反等を受けた最終段階の処分 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾も医療機関の設置基準を定め、主管機関による検査と限期改善命令、違反時の処分を置く。中央と地方の二層構造は日本の大臣・知事の役割分担と類似
韓国は保健福祉部長官や市長・郡守・区庁長が施設・装備の使用制限・禁止や是正を命じる枠組みを持つ
米国はメディケア参加条件(物理的環境)と各州の病院免許制度で施設の安全を担保。連邦と州の二層構造である
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 保健所の定期立入検査(医療監視)で、手術室の換気設備が省令基準を満たしていないと指摘された。改善報告を半年放置した結果、知事名で「手術室の使用禁止、期限までに改修せよ」という命令書が届く。予約済みの手術40件をどう振り替えるか、開設者のあなたが決めなければならない
- かかりつけのクリニックがある雑居ビルで、非常階段が私物の棚で半分ふさがれている。通院するあなたにできることはないのか? 保健所に具体的な写真を添えて情報提供すれば、立入検査(25条)を経て本条の命令につながりうる。行政手続法36条の3に基づき、正式に処分を求めることもできる
- 有床診療所を継いだ二代目院長。父の代から使っている病室の面積が現行の省令基準に足りないと、事業承継の相談中に行政書士から指摘された。開設者の名義を変えるタイミングで、構造設備は改めて審査の目にさらされる
- 使用禁止命令の事前通知が届き、弁明書の提出期限まで残り10日。何も出さなければ行政側の認定した事実のまま処分が確定へ進む。図面、改修見積書、業者との工事契約書を今週中に揃えて弁明書に添付できるかが勝負になる
- 大学病院の本館が耐震面で問題を抱えている。特定機能病院である以上、話は県庁を飛び越えて厚生労働大臣の改築命令の射程に入る
取るべき行動
被害を受けた側:1. 危険箇所(塞がれた避難経路、漏水、不衛生な処置室など)を日付入りの写真で記録する2. 管轄の保健所(医療安全支援センターが窓口の場合もある)に、場所と状況を具体的に情報提供する3. 動きがなければ、行政手続法36条の3に基づく「処分等の求め」を書面で出す4. 実際に被害を受けたときの損害賠償は別軌道で、民法709条や717条(土地工作物責任)で検討する
訴えられた側:1. 届いた書類が行政指導か、弁明の機会の通知か、命令書かをまず確認する2. 弁明期限内に、改修計画・見積書・工程表・暫定措置を添えた弁明書を出し、「一部制限で足りる」ことを具体的に示す3. 命令が出たら期限内の履行を最優先にする。命令違反は罰則の対象になり、開設許可の取消し・閉鎖命令(29条)の事由にもなりうる4. 事実誤認がある場合は審査請求または取消訴訟を検討し、あわせて執行停止の申立ても視野に入れる
時効(請求できる期限):命令に対する審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。弁明書の提出期限は通知書に記載された日付(通常は数週間程度)であり、これが事実上最も短い締切になる
学説
通説:医療法24条の命令は不利益処分に当たり、行政手続法上の弁明機会付与と理由提示が求められる。処分の内容は比例原則に従い、危険の程度に応じて一部制限から全面禁止まで選択されるべきとされる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:医療法制定。病院等の構造設備に対する都道府県知事の使用制限・修繕命令の枠組みが置かれる
- 2.平成4年(1992年) 改正:第二次医療法改正で特定機能病院制度が創設され、その施設基準に係る厚生労働大臣(当時は厚生大臣)の命令権の枠組みが整う
- 3.平成26年(2014年) 改正:臨床研究中核病院制度の創設に伴い、2項の対象に臨床研究中核病院が加わり「特定機能病院等」とされる
- 医療法 第21条病院等の法定施設、1項命令の基準
- 医療法 第23条構造設備基準の省令委任
- 医療法 第25条立入検査、命令前の事実把握手段
- 医療法 第29条命令違反等による許可取消・閉鎖命令
- 医療法 第22条の2特定機能病院の施設基準、2項命令の基準
- 行政手続法 第13条不利益処分前の弁明機会付与
- 行政手続法 第36条の3第三者による処分等の求め
- 行政事件訴訟法 第14条命令に対する取消訴訟の出訴期間
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