医療法 第34条
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- 厚生労働大臣は、医療の普及を図るため特に必要があると認めるときは、第三十一条に規定する者に対し、公的医療機関の設置を命ずることができる。
- 2.前項の場合においては、国庫は、予算の定める範囲内において、その設置に要する費用の一部を補助する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医療法第34条は、日本の医療法に含まれる条文です。
- 医療法第34条の条文原文は「厚生労働大臣は、医療の普及を図るため特に必要があると認めるときは、第三十一条に規定する者に対し、公的医療機関の設置を命ずることができる。」で始まります。
- 医療法第34条は第五章 医療提供体制の確保に置かれています。
- 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 医療法第34条の前の条は医療法第32〜33条です。
- 医療法第34条の次の条は医療法第35条です。
- 医療法第34条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第34条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205 - 本サイト収録
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第34条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/34
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医療法34条は、厚生労働大臣が医療の普及のため特に必要なとき、自治体や日赤など公的医療機関の開設者に病院の設置を命じられると定める。国の補助は費用の一部に限られる。
Q · 国は自治体に「病院を建てろ」と命令できるの?
できる。ただし対象は自治体や日赤など公的医療機関の開設者だけ
医療法34条1項により、厚生労働大臣は医療の普及を図るため特に必要があると認めるとき、同法31条に規定する公的医療機関の開設者(都道府県、市町村、日本赤十字社、済生会など)に対し、公的医療機関の設置を命じることができます。民間の医療法人や個人の開業医は対象外です。命令した場合、国は2項により予算の範囲内で設置費用の一部を補助しますが、全額ではないため、残りは命令を受けた開設者の負担になります。
解説
厚生労働大臣には、日本赤十字社や済生会、そして都道府県や市町村に「そこに病院を建てよ」と命じる権限がある。医療法34条1項がその根拠だ。命じる相手は31条が定める「公的医療機関」の開設者に限られる。民間の医療法人や個人の開業医は対象外である。発動の条件は「医療の普及を図るため特に必要があると認めるとき」。医師も病院もない地域をこれ以上放っておけない、という場面を想定した最後の手段である。ただし、国が命令だけ出して費用を丸投げするわけではない。2項で、国は設置費用の「一部」を補助する義務を負う。全額ではない。額も「予算の定める範囲内」にとどまる。命令を受けた自治体は、残りを自分の財布から出すことになる。発動例は公には見当たらず、実務上は伝家の宝刀とも呼ばれる。それでも条文があること自体に意味がある。地域医療の話し合いで、国には最終的に「建てさせる」権限があるという前提が交渉の下地になるからだ。あなたの町の公立病院が統廃合の議論に上がったとき、この条文を知っているかどうかで見え方が変わる。
法的な位置づけ
医療法第34条は、厚生労働大臣による公的医療機関の設置命令を定める規定である。医療の普及を図るため特に必要があると認めるとき、同法31条に規定する公的医療機関の開設者(都道府県、市町村、日本赤十字社、済生会等)に対し設置を命ずることができ、その場合、国庫は予算の定める範囲内で設置費用の一部を補助する。
よくある質問 AI による整理
Q1公的医療機関の設置命令とは何ですか?
医療法34条に基づき、厚生労働大臣が医療の普及のため特に必要と認めたとき、自治体や日赤などに公的医療機関の設置を命じる制度です。
Q2医療法34条の設置命令は民間病院にも出せる?
出せません。対象は医療法31条に規定する公的医療機関の開設者に限られ、医療法人や個人開業医は命令の対象外です。
Q3医療法34条が実際に発動されたことはある?
公に確認できる発動例は見当たりません。実務上は協議や補助による誘導が中心で、本条は最終手段として位置づけられています。
Q4設置命令の国庫補助はいくらまで出る?
医療法34条2項により、補助は設置費用の「一部」で、額も「予算の定める範囲内」に限られます。全額補助は予定されていません。
Q5設置命令の発動条件は何ですか?
「医療の普及を図るため特に必要があると認めるとき」です。医療機関が著しく不足する地域など、例外的な場面が想定されています。
Q6設置命令に自治体は従わなければいけない?
条文上は命令であり、開設者に設置の義務が生じます。ただし財政負担が大きいため、発動前に国と開設者の協議が重ねられるのが通常です。
Q7医療法34条と35条の違いは?
34条は公的医療機関の「設置」を命じる規定、35条は既存の公的医療機関の開設者等に対し運営面で必要な命令等を行う規定です。
Q8病院がない地域の医療は誰が責任を負う?
都道府県の医療計画(医療法30条の4)が基本ですが、国には34条の設置命令権限もあり、責任は国・県・市町村で重層的に分担されています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1赤十字病院って民間じゃないんですか? 国の言うことを聞く義務があるんですか?
日本赤十字社は国の機関ではないが、医療法31条と厚生労働大臣の告示によって「公的医療機関」の開設者とされている。そのため34条の設置命令や35条の各種命令の対象になりうる。実務のポイント:公的医療機関は税制や補助で優遇される一方、地域医療構想で再編の議論を真っ先に求められる立場にもある。優遇と義務は表裏一体である
Q2国が病院を建てろと命令したら、建設費は全部国が出すんですよね?
違う。34条2項で国が補助するのは設置費用の「一部」で、額も「予算の定める範囲内」に限られる。残りは命令を受けた開設者の負担になる。実務のポイント:補助金は「補助率」と「補助基準額」の二段階で絞られるのが通例で、名目の補助率より実際の負担割合のほうが重くなりやすい。自治体の議会資料を見るときは、補助の対象外経費の欄から読むとよい
間違えやすい点 AI による整理
- 「国が命令すれば国の金で病院が建つ」と思われがちだが、2項の補助は「費用の一部」で、しかも「予算の定める範囲内」に限られる。命令を受けた開設者(多くは自治体)が残りを負担する構造であり、住民の税負担と直結している
- 医師不足の問題は、国が命令で解決できる話だと思うなら、問いの立て方がずれている。34条が命じられるのは病院という「箱」の設置だけで、そこで働く医師を強制的に配置する権限は含まれない。医師の確保は医療計画(30条の4)や地域医療対策など、別の制度に頼ることになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の内容 | 医療法34条:公的医療機関の新たな設置を命じる | 医療法35条:既存の公的医療機関の開設者等への各種命令 医療法7条の2:病床過剰地域での公的医療機関の開設不許可 |
| 主体 | 厚生労働大臣 | 厚生労働大臣・都道府県知事 都道府県知事 |
| 方向性 | 医療機関を「増やす」方向の強制 | 既存機関の運営を「調整する」方向 過剰な開設を「抑える」方向 |
| 財政措置 | 国庫が予算の範囲内で設置費用の一部を補助(2項) | 条文上の補助規定なし 補助規定なし |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は中央主管機関が医療区域を画定し医療網計画で資源配分を誘導する方式で、公的機関への直接の設置命令規定は一般的ではない
韓国は公共保健医療の拡充を国と自治体の責務として定め、計画と支援で公共病院の整備を進める方式をとる
ドイツでは各州が病院計画を策定し、医療提供の確保責任(Sicherstellungsauftrag)を州・郡が負う。投資費用は州が負担する二元的財政方式
米国は命令ではなく連邦補助金で病院建設を誘導した。補助を受けた病院に一定の無償医療義務を課した点が特徴
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 住んでいる町の唯一の総合病院が撤退を表明した。国が別の病院を建てさせることは法律上できるのか? 相手が民間病院なら34条は使えない。対象になるのは自治体、日赤、済生会などの公的医療機関の開設者だけである
- あなたは市役所の企画課職員。病院の新設を国から迫られたら、市の負担はいくらになるのか。補助は「一部」「予算の範囲内」である。議会に出す試算の前提を最初に確認しておかないと、あとで数十億円規模の穴が開く
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:医療法制定(昭和23年法律第205号)。公的医療機関に関する章の一部として、主務大臣による設置命令と国庫補助が規定された
- 2.平成11年(1999年) 改正:中央省庁等改革に伴い、命令主体が「厚生大臣」から「厚生労働大臣」に改められた(2001年1月施行)
- 医療法 第31条命令対象となる公的医療機関の定義
- 医療法 第35条公的医療機関の開設者等への各種命令
- 医療法 第7条の2病床過剰地域での公的医療機関の開設不許可
- 医療法 第30条の4都道府県医療計画による医療提供体制の整備
- 補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律 第3条国庫補助金の執行に関する一般的な規律
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