医療法 第42条の3
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- 前条第一項の認定(以下この項及び第六十四条の二第一項において「社会医療法人の認定」という。)を受けた医療法人のうち、前条第一項第五号ハに掲げる要件を欠くに至つたこと(当該要件を欠くに至つたことが当該医療法人の責めに帰することができない事由として厚生労働省令で定める事由による場合に限る。)により第六十四条の二第一項第一号に該当し、同項の規定により社会医療法人の認定を取り消されたもの(前条第一項各号(第五号ハを除く。)に掲げる要件に該当するものに限る。)は、救急医療等確保事業に係る業務の継続的な実施に関する計画(以下この条において「実施計画」という。)を作成し、これを都道府県知事に提出して、その実施計画が適当である旨の認定を受けることができる。
- 2.前項の認定を受けた医療法人は、前条第一項及び第三項の規定の例により収益業務を行うことができる。
- 3.前条第二項の規定は、第一項の認定をする場合について準用する。
- 4.前三項に規定するもののほか、実施計画の認定及びその取消しに関し必要な事項は、政令で定める。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医療法第42条の3は、日本の医療法に含まれる条文です。
- 医療法第42条の3の条文原文は「前条第一項の認定(以下この項及び第六十四条の二第一項において「社会医療法人の認定」という。」で始まります。
- 医療法第42条の3は第一節に置かれています。
- 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 医療法第42条の3の前の条は医療法第42条の2です。
- 医療法第42条の3の次の条は医療法第43条です。
- 医療法第42条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第42条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205 - 本サイト収録
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第42条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/42_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医療法42条の3は、救急医療等の実績要件を法人の責めによらない事由で欠き社会医療法人の認定を取り消された医療法人が、実施計画の認定を受ければ収益業務を続けられると定める。
Q · 社会医療法人の認定を取り消されたら、収益業務はすぐにやめないといけないの?
法人に責任のない実績割れなら、計画認定で継続できる
医療法42条の3によれば、救急医療等の実績要件(42条の2第1項第5号ハ)だけを欠いて認定を取り消された法人で、その原因が厚生労働省令の定める「責めに帰することができない事由」に当たり、ハ以外の要件を満たしている場合、救急医療等確保事業の実施計画を都道府県知事に提出し、適当である旨の認定を受ければ、42条の2の例により収益業務を続けられます。認定の際は都道府県医療審議会の意見聴取が必要です。社会医療法人の認定そのものが回復するわけではありません。
解説
社会医療法人の認定が取り消されても、法人がすぐ普通の医療法人に戻るとは限らない。医療法42条の3は、救急医療などの「実績基準」(42条の2第1項第5号ハ)だけを満たせなくなって認定を失った法人に、もう一つの道を用意している。条件は三つある。一つ目は、実績割れの原因が法人の責任ではないこと。どんな事情がこれに当たるかは厚生労働省令が列挙している。二つ目は、ハ以外の認定要件をすべて満たし続けていること。三つ目は、救急医療等確保事業を今後も続ける「実施計画」を作って都道府県知事に提出し、その計画が適当だと認められることである。認められれば、普通の医療法人には原則できない「収益業務」(病院経営の資金にするための駐車場経営や物品販売などの副業)を、区分経理の条件付きで続けられる。取消通知を受け取った理事長が「すべて終わった」と考えて収益業務を畳んでしまうか、この条文を知っていて計画を出すか。その違いが、数年分の経営資金を左右する。
法的な位置づけ
医療法42条の3は、社会医療法人の認定取消し後の特例を定める規定である。救急医療等確保事業の実績要件のみを、法人の責めに帰することができない厚生労働省令所定の事由で欠いて認定を取り消された医療法人が、他の認定要件を満たし、実施計画について都道府県知事の認定を受けた場合に限り、区分経理等の条件の下で収益業務の継続を認める。
よくある質問 AI による整理
Q1社会医療法人とは何ですか?
救急医療やへき地医療など公益性の高い「救急医療等確保事業」を担うことを条件に、医療法42条の2に基づき都道府県知事の認定を受けた医療法人です。一般の医療法人と異なり収益業務が認められています。
Q2社会医療法人の認定が取り消されるのはどんな場合?
医療法64条の2第1項により、認定要件を欠くに至った場合などに都道府県知事が認定を取り消せます。救急搬送件数などの実績要件(42条の2第1項第5号ハ)を割り込んだ場合も対象です。
Q3医療法42条の3の実施計画は誰に出す?
法人の主たる事務所を所管する都道府県知事に提出します。知事は認定前に都道府県医療審議会の意見を聴く必要があります(42条の3第3項による42条の2第2項の準用)。
Q4実施計画の認定を受けると社会医療法人に戻れる?
戻れません。42条の3で認められるのは収益業務の継続であり、社会医療法人の認定そのものは取り消されたままです。税務などの扱いは関係法令で個別に確認が必要です。
Q542条の3の「責めに帰することができない事由」は誰が決める?
厚生労働省令が列挙します。法人側が「不可抗力だった」と主張するだけでは足りず、自院の事情が省令のどの事由に当たるかを事実とデータで示す必要があります。
Q6収益業務を続ける場合の条件は?
42条の2第1項と第3項の規定の例によるため、本来業務に支障のない範囲で行い、収益業務に関する会計を本来業務等と区分して経理する必要があります。
Q7実施計画の認定が取り消されることはある?
あります。42条の3第4項により、実施計画の認定とその取消しに関し必要な事項は政令で定めるとされています。計画どおり救急医療等確保事業を続けていない場合などが問題になります。
Q8医師不足で救急実績が落ちた場合も42条の3を使える?
法人自身の医師確保の失敗が原因であれば、「責めに帰することができない事由」に当たらない可能性が高いといえます。該当するかどうかは省令の列挙に照らして判断されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1認定を取り消されたら、収益業務はその日から全部やめないといけないんですか?
原則として、普通の医療法人は収益業務を行えない。ただし医療法42条の3の要件を満たし、実施計画の認定を受ければ、42条の2第1項と第3項の例によって収益業務を続けられる。実務のポイント:取消し直後に事業を慌てて畳むと、計画が認められても元に戻すコストのほうが大きくなる。事業の停止を決める前に、救済ルートに乗れるかを確認するのが先である
Q2うちの実績が落ちたのは近くに新しい病院ができたせいです。これって「責任がない」扱いになりますか?
なるかどうかは、厚生労働省令が「責めに帰することができない事由」として何を定めているかで決まる(42条の3第1項括弧書)。法人がどう主張するかではなく、省令の列挙に当てはまるかがすべてである。実務のポイント:都道府県の担当者が見るのは、原因と実績低下の時期がぴったり重なっているかどうか。月次の搬送データを時系列で出せる法人は強い
Q3計画を出したら、医療審議会にかけられるんですか?
かけられる。42条の3第3項が42条の2第2項を準用しているため、知事は認定の前に都道府県医療審議会の意見を聴かなければならない。実務のポイント:審議会の開催回数は限られており、書類の完成が一回分遅れるだけで認定が数か月ずれ込むことがある。審議会の日程を最初に押さえ、そこから逆算して計画書を作るのが実務の定石である
間違えやすい点 AI による整理
- 「認定を取り消されたら、社会医療法人としての特権はすべて即日消える」と考える人が多い。実際には、5号ハだけが原因で、原因に法人の責任がなく、他の要件を満たしている場合に限って、実施計画の認定により収益業務を続けられる道が法律上用意されている
- 救済があると知っていても、その範囲を広く見積もりすぎている。42条の3が明文で認めるのは収益業務の継続であり、社会医療法人の認定そのものが戻るわけではない。税務上の扱いなど、その他の効果は別の法令で個別に確認する必要がある。「計画さえ出せば元通り」という期待が、財務計画の読み違いにつながる
- 「実績が落ちたのは不可抗力だ」と主張すれば通る、という発想自体がずれている。何が不可抗力に当たるかを決めるのは法人の主張ではなく、厚生労働省令の列挙である。論点は、自院の事情が省令のどの号にはまるかを事実と数字で示せるかどうかにある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の内容 | 医療法42条の3:認定取消し後の実施計画認定と収益業務の継続 | 医療法42条の2:社会医療法人の認定要件と収益業務 医療法64条の2:社会医療法人の認定の取消し |
| 対象となる法人 | 5号ハの実績要件のみを欠いて認定を取り消された医療法人(他の要件は充足) | 社会医療法人の認定を受けようとする医療法人 認定を受けている社会医療法人 |
| 収益業務 | 実施計画の認定を受ければ42条の2の例により継続可 | 認定を受けた社会医療法人は区分経理のうえ実施可 取消しにより原則として根拠を失う |
| 手続上の関与 | 都道府県知事の認定、医療審議会の意見聴取(準用) | 都道府県知事の認定、医療審議会の意見聴取 都道府県知事による取消処分 |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾にも医療財団法人・医療社団法人の制度はあるが、救急実績を条件とする認定と、その取消し後に収益業務を残す救済ルートに相当する規定はない
米国の非営利病院は地域貢献(community benefit)を条件に免税資格を得る。公益性と引き換えに優遇を与える発想は共通するが、制度の仕組みは大きく異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 隣の市に三次救急を担う大病院が開院し、あなたの病院への夜間救急搬送が目に見えて減った。実績基準を割り込んで社会医療法人の認定を取り消された。ただ、地域の救急体制から外れたわけではない。原因が省令の列挙する「責めに帰することができない事由」に当たるかどうかが、42条の3を使えるかどうかの入口になる
- 法人の顧問税理士として、取消通知の写しを受け取った。収益業務として運営している有料老人ホーム周辺の駐車場事業を、来月から止めるべきか? 42条の3の実施計画を出せば続けられる可能性がある。止める判断は計画の成否が分かるまで保留する
- 都道府県の医療政策課の担当者の立場から見る。提出された実施計画について、医療審議会の意見を聴かなければならない(42条の2第2項の準用)。審議会の開催は年に数回しかないので、次の開催日から逆算して事務日程を組まないと、法人の収益業務が宙に浮く期間が延びる
- 実績割れの原因が、法人自身の医師確保の失敗だったら? その場合は「責めに帰することができない事由」に当たらず、この救済ルートは最初から閉じている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 取消通知の理由が42条の2第1項第5号ハ「のみ」であるかを確認する。2. 実績割れの原因が、厚生労働省令の定める事由のどれに当たるかを、搬送件数の推移、近隣の開院時期、人口データで裏付ける。3. ハ以外の要件を今も満たしているかを自己点検する。4. 救急医療等確保事業の実施計画を作成し、都道府県知事に提出する。医療審議会の日程も確認する。5. 税務上の影響は税理士と並行して試算する
訴えられた側:実施計画の認定を受けた後は、その計画を守っているかが問われる側に立つ。1. 計画上の救急医療等確保事業を記録付きで継続する。2. 収益業務は区分経理を徹底する(42条の2第3項の例)。3. 認定取消しの要件は政令で定められるため、該当しうる事態が見えたら早めに都道府県と協議し、取消処分の前に是正の実績を作る
時効(請求できる期限):社会医療法人認定の取消処分に不服がある場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。実施計画の申請期限や手続の細目は政令等で定められるため、所管の都道府県に確認すること(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成26年(2014年)前後の医療法改正(要確認) 救急医療等の実績要件を法人の責めに帰さない事由で欠いた社会医療法人向けに、実施計画の認定と収益業務の継続を認める規定として新設されたとみられる。改正年と施行日は人の手による確認が必要
- 医療法 第42条の2社会医療法人の認定要件と収益業務
- 医療法 第64条の2社会医療法人認定の取消事由
- 医療法 第30条の4医療計画と救急医療等確保事業(現行効力を要確認)
- 医療法 第54条医療法人の剰余金配当禁止
- 行政不服審査法 第18条認定取消処分への審査請求期間
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