医療法 第64条の2
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- 都道府県知事は、社会医療法人が、次の各号のいずれかに該当する場合においては、社会医療法人の認定を取り消し、又は期間を定めて収益業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
- 一第四十二条の二第一項各号に掲げる要件を欠くに至つたとき。
- 二定款又は寄附行為で定められた業務以外の業務を行つたとき。
- 三収益業務から生じた収益を当該社会医療法人が開設する病院、診療所、介護老人保健施設又は介護医療院の経営に充てないとき。
- 四収益業務の継続が、社会医療法人が開設する病院、診療所、介護老人保健施設又は介護医療院(指定管理者として管理する病院等を含む。)の業務に支障があると認めるとき。
- 五不正の手段により第四十二条の二第一項の認定を受けたとき。
- 六この法律若しくはこの法律に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反したとき。
- 2.都道府県知事は、前項の規定により認定を取り消すに当たつては、あらかじめ、都道府県医療審議会の意見を聴かなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医療法第64条の2は、日本の医療法に含まれる条文です。
- 医療法第64条の2の条文原文は「都道府県知事は、社会医療法人が、次の各号のいずれかに該当する場合においては、社会医療法人の認定を取り消し、又は期間を定めて収益業務の全部若しくは一部の停止を命ず…」で始まります。
- 医療法第64条の2は第九節に置かれています。
- 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 医療法第64条の2の前の条は医療法第64条です。
- 医療法第64条の2の次の条は医療法第65条です。
- 医療法第64条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第64条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205 - 本サイト収録
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第64条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/64_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医療法64条の2は、社会医療法人が認定要件を欠くなど六つの事由に当たるとき、都道府県知事が認定取消しまたは収益業務の停止を命じられると定める。取消しには医療審議会の意見聴取が必要。
Q · 社会医療法人の認定は、どんなときに取り消されるの?
要件欠如や法令違反など6つの事由で知事が取消し可能
医療法64条の2第1項により、都道府県知事は、社会医療法人が①認定要件(42条の2第1項)を欠いた、②定款・寄附行為外の業務を行った、③収益業務の収益を病院等の経営に充てない、④収益業務が本業に支障を生じさせる、⑤不正の手段で認定を受けた、⑥医療法令や処分に違反した、のいずれかに当たるとき、認定の取消しまたは期間を定めた収益業務の停止を命じられます。取消しには医療審議会の意見聴取が必要です(同条2項)。
解説
税の優遇と引き換えに地域の救急やへき地医療を背負う。社会医療法人の認定は、行政と法人のあいだの契約に近い約束だ。約束が崩れたとき、知事は二つの手段を使える。一つは認定そのものを取り消すこと、もう一つは期間を区切って収益業務(駐車場経営や物品販売など、告示で認められた本業以外の稼ぎ)の全部または一部を止めさせることだ。発動のきっかけは六つある。認定要件を欠いた、定款にない業務をした、収益を病院経営に回さない、収益業務が本業の足を引っ張る、不正な手段で認定を受けた、医療法やそれに基づく処分に違反した。法人の経営や経理に関わるあなたが知っておくべきなのは、取消しの重さが「看板を外される」だけで終わらないことだ。法人税法上の公益法人等から普通法人に変わり、非課税で積み上げてきた過去の所得に課税が及ぶ仕組みがある(法人税法64条の4)。救急の当直体制が一年崩れただけで、何年分もの優遇が一度に返ってくることもありうる。だからこそ第2項は、取消しの前に都道府県医療審議会の意見を聴くことを知事に義務付けている。この手続は、法人の側から見れば反論を届けられる最後の窓口でもある。
法的な位置づけ
医療法64条の2は、社会医療法人に対する監督処分を定める規定であり、同条第1項各号の六つの事由のいずれかに該当する場合に、都道府県知事が社会医療法人の認定を取り消し、または期間を定めて収益業務の全部もしくは一部の停止を命ずることができる旨を規定する。認定取消しについては、都道府県医療審議会への事前の意見聴取が義務付けられている。
よくある質問 AI による整理
Q1社会医療法人とは何ですか?
救急医療やへき地医療などの公益性の高い医療を担うとして、医療法42条の2に基づき都道府県知事の認定を受けた医療法人です。税制上の優遇と収益業務が認められます。
Q2社会医療法人の認定取消し事由は何ですか?
医療法64条の2第1項が、要件欠如、定款外業務、収益の目的外使用、本業への支障、不正認定、法令違反の六つを定めています。
Q3社会医療法人の収益業務停止命令とは?
知事が期間を定めて、駐車場経営や物品販売などの収益業務の全部または一部を止めさせる処分です。認定取消しより軽い段階的な手段です。
Q4社会医療法人 取り消し 税金はどうなる?
取消しで普通法人に移行すると、非課税期間の累積所得を益金に算入する法人税法64条の4の対象となりうるため、多額の課税が生じる可能性があります。
Q5認定取消しに医療審議会の意見は必要?
必要です。医療法64条の2第2項が、知事は取消しの前にあらかじめ都道府県医療審議会の意見を聴かなければならないと定めています。
Q6社会医療法人の認定取消しに不服申立てできる?
できます。処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求、処分を知った日から6か月以内に取消訴訟を提起するのが原則です。
Q7社会医療法人の収益業務は何ができる?
厚生労働大臣が告示で定める業務に限られ、定款に記載したうえで、収益を病院等の経営に充てることが条件です。本業に支障があれば停止対象になります。
Q8救急実績が不足すると認定取消しになる?
要件欠如(第1号)として取消し対象になりえます。ただし「できる」規定で知事の裁量があり、指導や改善計画を経て判断されるのが通例です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1救急の実績がちょっと足りなかっただけで、いきなり認定取消しになるんですか?
第1項第1号の要件欠如に当たれば取消しの対象になりうるが、条文は「できる」規定で知事の裁量がある。実務では照会や指導を経て判断され、取消しには医療審議会の意見聴取(第2項)と聴聞が必要だ。実務のポイント:要件割れの見込みが立った段階で法人側から県に相談し改善計画を出すと、処分の判断が変わりやすい。黙って年度末を迎えるのが最悪の手だ
Q2認定を取り消されたら、税金はどれくらい影響するんですか?
社会医療法人は法人税法上の公益法人等として医療保健業が非課税だが、取消しで普通法人になると、過去の非課税所得の累積額を益金に算入する規定(法人税法64条の4)の対象となりうる。金額は法人ごとに大きく違う。実務のポイント:医療法には救急医療等の要件を欠いた場合に計画認定を受けて影響を和らげる制度があるとされ、使えるかは取消し前の準備で決まる。税理士と県担当課への早期確認が要る(最新の改正状況をご確認ください)
Q3収益業務の停止命令だけで済むケースもあるんですか?
ある。本条は認定取消しと、期間を定めた収益業務の全部または一部の停止を並べており、知事はどちらかを選べる。収益の使い道や本業への支障が問題なら、まず停止命令で是正を促すのが自然な流れだ。実務のポイント:停止命令には医療審議会の意見聴取の義務がない(第2項は取消しのみ)。手続が軽い分、先に出されやすい。停止命令の段階で真剣に是正するかどうかが、取消しへ進むかの分かれ目になる
間違えやすい点 AI による整理
- 認定取消しは「社会医療法人という肩書きがなくなるだけ」と思われがちだが、それは深刻さを見誤っている。法人税法上の扱いが普通法人に切り替わり、非課税期間に積み上げた所得へ課税が及ぶ仕組みがある。肩書きの問題ではなく、資金繰りの問題になる
- 「法令違反をしなければ大丈夫」という前提がそもそもずれている。第1号は要件を欠くに至ったとき、つまり医師の退職や患者数の減少といった違法でも何でもない事情でも発動しうる。守るべきはコンプライアンスだけでなく、救急医療等の実績という数字だ
- 法人から見れば収益業務は本業を支える自前の財源だが、法律から見れば「本業に支障がない限りで例外的に許されたもの」にすぎない。第4号は、収益業務が本業の支障になると知事が認めれば停止を命じられると定める。稼げば稼ぐほど安全、という感覚とは逆向きの物差しで測られている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象 | 医療法64条の2:社会医療法人に限る | 医療法64条:医療法人一般 医療法66条:医療法人一般 |
| 処分の内容 | 社会医療法人の認定取消し、または期間を定めた収益業務の全部・一部停止 | 改善措置命令、従わない場合の業務停止・役員解任勧告 医療法人の設立認可そのものの取消し |
| 処分後の法人 | 医療法人としては存続し、社会医療法人の地位と税優遇を失う | 医療法人として存続し、是正を求められる 解散事由となり、法人格の消滅へ向かう |
| 審議会の関与 | 認定取消しの前に都道府県医療審議会の意見聴取が必要(収益業務停止は不要) | 条文ごとに要確認 設立認可取消しについて審議会の意見聴取を要する(詳細は要確認) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は醫療財團法人・醫療社團法人の制度を持ち、主管機關が監督権限を有する。日本の社会医療法人のような「認定」による税優遇の上乗せ構造とは異なる(条文単位の対応は要確認)
韓国は医療法人の設立許可取消しを定めるが、日本の社会医療法人に相当する公益認定の階層は見当たらない
ドイツは公益病院の税優遇を税法上の公益性(Gemeinnützigkeit)で判断し、要件違反時は優遇が否認される。医療法ではなく税法側で規律する点が日本と異なる
米国の非営利病院は免税資格の維持にコミュニティ・ベネフィット等の要件を課され、違反時は IRS による免税資格の取消しがありうる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 救急医療を担っていた常勤医が三人同時に辞め、夜間の救急受入れ件数が要件の実績基準を下回りそうになった。事務長のあなたに残された時間は年度末まであと数か月。医師を確保する手と並行して、要件割れを見越した実施計画の選択肢も今のうちに調べておく必要がある
- 院内売店と有料駐車場の収益が好調で、理事会で「本部ビルの建替えに回そう」という声が出た。建替え先に病院機能が入っていなければ、第3号の「開設する病院等の経営に充てないとき」に当たるおそれがある
- もし県の立入検査で、定款に記載のない不動産賃貸業を系列会社経由で実質的に行っていると指摘されたら、どうなる? 第2号(定款外業務)と第6号(法令違反)の両方が問われうる。まず業務停止命令、改善がなければ認定取消しという段階を踏まれるのが通例だ
- 県庁の担当者として、あなたは取消しを検討する立場にいる。医療審議会への諮問を飛ばして処分を出せば、それだけで手続違法を争われる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 地域の患者や職員の立場で、社会医療法人の収益が本業に回っていない、定款外の業務をしているといった疑いがあれば、根拠資料をそろえて都道府県の医療法人担当課に情報提供する2. 救急受入れの大幅縮小など地域医療への影響が大きい場合は、市町村や地域の医療審議会委員にも状況を伝える3. 処分は知事の裁量であり、一般の第三者が処分を直接求める権利は通常ない点を前提に、行政への情報提供で動かすのが現実的だ
訴えられた側:1. 照会や指導の段階で、該当しうる号を特定し、事実関係と是正策を文書で示す2. 取消しは不利益処分として行政手続法の聴聞の対象になる。聴聞では資料の閲覧を求め、反論書面と改善実績を出す3. 医療審議会の意見聴取に向け、地域医療への影響を数字で示す4. 要件割れが避けられない場合は、認定取消し後の税負担(法人税法64条の4)を税理士と試算し、医療法上の実施計画制度などの選択肢を早めに確認する(最新の改正状況をご確認ください)
時効(請求できる期限):本条自体に時効の定めはない。処分を受けた場合は、処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求(行政不服審査法18条)、処分を知った日から6か月以内に取消訴訟(行政事件訴訟法14条)が原則
改正沿革 AI による整理
- 平成18年(2006年)第五次医療法改正 社会医療法人制度の創設に伴い本条が設けられたとみられる。施行時期と条文の当初文言は人的検証が必要
- 平成29年(2017年)改正ほか 介護医療院の創設に伴い、対象施設に介護医療院が加わったとみられる。改正回数と各改正の正確な内容は要確認
改正の年表
- 1.平成18年(2006年) 新設:第五次医療法改正により社会医療法人制度が創設され、その監督処分として認定取消しと収益業務停止を定める本条が設けられた
- 2.平成29年(2017年) 改正:介護医療院の創設に伴い、収益の充当先および本業への支障を判断する対象施設に介護医療院が加えられた(施行日と条文の変遷は要確認)
- 医療法 第42条の2社会医療法人の認定要件と収益業務
- 医療法 第42条の3認定取消し後の実施計画制度(現行効力を要確認)
- 医療法 第64条医療法人一般への改善命令・業務停止
- 医療法 第66条医療法人の設立認可取消し
- 医療法 第72条都道府県医療審議会の設置
- 法人税法 第64条の4普通法人移行時の累積所得課税
- 行政手続法 第13条認定取消し時の聴聞手続
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