医療法 第65条
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都道府県知事は、医療法人が、成立した後又は全ての病院、診療所、介護老人保健施設及び介護医療院を休止若しくは廃止した後一年以内に正当な理由がなく病院、診療所、介護老人保健施設又は介護医療院を開設しないとき、又は再開しないときは、設立の認可を取り消すことができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医療法第65条は、日本の医療法に含まれる条文です。
- 医療法第65条の条文原文は「都道府県知事は、医療法人が、成立した後又は全ての病院、診療所、介護老人保健施設及び介護医療院を休止若しくは廃止した後一年以内に正当な理由がなく病院、診療所、介護…」で始まります。
- 医療法第65条は第九節に置かれています。
- 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 医療法第65条の前の条は医療法第64条の2です。
- 医療法第65条の次の条は医療法第66条です。
- 医療法第65条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第65条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205 - 本サイト収録
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第65条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/65
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医療法65条は、医療法人が成立後または全施設の休止・廃止後1年以内に正当な理由なく施設を開設・再開しないとき、都道府県知事が設立認可を取り消せると定める。
Q · 医療法人がクリニックを1年間閉めたままだと、法人はどうなるの?
正当な理由がなければ知事に設立認可を取り消され得る
医療法65条により、医療法人が成立後、または全ての病院・診療所・介護老人保健施設・介護医療院を休止・廃止した後1年以内に、正当な理由なく開設・再開しないとき、都道府県知事は設立の認可を取り消すことができます。取消しは解散事由となります(同法55条)。ただし「取り消すことができる」とされた裁量処分であり、処分の前には行政手続法上の聴聞が行われます。分院など一施設でも稼働していれば対象外です。
解説
医療法人は、看板を掲げた病院や診療所があって初めて存在を許される。医療法39条が法人化を認めるのは「病院、診療所、介護老人保健施設又は介護医療院を開設しようとする」団体に限られるからだ。65条は、その前提が崩れたときの出口を定めている。法人が成立して1年たっても施設を一つも開設しない場合、または全ての施設を休止・廃止してから1年以内に再開しない場合、都道府県知事は正当な理由がなければ設立の認可を取り消せる。注意すべきは「全ての」という一語である。分院が一つでも動いていれば、この条文の対象にはならない。逆に、院長が倒れて唯一の診療所を閉めた瞬間から、1年のカウントダウンが始まる。休止届を出したからといって時計は止まらない。取消しは解散事由になるため(55条)、長年積み上げた法人の財産を、自分で決めたタイミングと方法で整理する機会も失われかねない。
法的な位置づけ
医療法65条は、施設を持たない医療法人の設立認可取消しを定める規定である。医療法人が成立後、または開設する全ての病院・診療所・介護老人保健施設・介護医療院を休止もしくは廃止した後1年以内に、正当な理由なく開設または再開しない場合、都道府県知事は設立の認可を取り消すことができる。施設開設を法人化の前提とする39条を担保する規定である。
よくある質問 AI による整理
Q1休眠医療法人とは何ですか?
病院・診療所・介護老人保健施設・介護医療院を一つも稼働させていない医療法人のことです。その状態が1年続くと、医療法65条による設立認可取消しの対象になり得ます。
Q2医療法65条の「正当な理由」とは?
災害、建物の建て替え、後継医師の募集を継続しているなど、法人の努力では避けられない事情が想定されます。具体的な判断は都道府県の裁量で、記録による裏付けが重要です。
Q3医療法人 施設休止1年 いつから数える?
全ての施設を休止または廃止した日から数えます。新設の法人は成立(設立登記)の日からです。休止届の提出では期間は止まりません。
Q4分院が一つだけ動いていても取消しになる?
なりません。65条は「全ての」施設を休止・廃止した場合を対象としています。小規模な分院や介護医療院が一つでも稼働していれば、この条文は適用されません。
Q5医療法人の設立認可が取り消されたらどうなる?
設立認可の取消しは解散事由となり(医療法55条)、法人は清算手続に入ります。残余財産の帰属先は定款と医療法44条のルールに従って決まります。
Q6設立認可取消しの前に言い分を述べられる?
できます。許認可の取消しは不利益処分として、行政手続法13条に基づく聴聞の対象です。再開の具体的計画を書面で示すことが重要です。
Q7休眠医療法人の売買は違法?
法人の持分や経営権の移転自体が直ちに違法とは限りませんが、施設ゼロの期間が1年に近い法人を取得すると、取得直後に認可取消しの対象となるリスクがあります。
Q8設立認可取消処分に不服があるときは?
処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求(行政不服審査法18条)、処分を知った日から6か月以内に取消訴訟(行政事件訴訟法14条)を検討します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1院長が急に亡くなって、次の先生が決まるまでクリニック閉めてるんですが、法人ってどうなりますか?
唯一の施設を休止した日から1年以内に再開しないと、医療法65条による設立認可取消しの対象になり得ます。ただし「正当な理由」があれば別で、後継医師の募集を実際に続けている記録は重要な材料になります。実務のポイント:相続や承継の相談では税金の話が先に出がちですが、法人側の1年の期限を最初に確認しないと、税務対策の前提ごと崩れることがある
Q2取消しになったら、法人に残ってるお金は理事長の家族がもらえるんですか?
取消しは解散事由になり(医療法55条)、清算後の残余財産の帰属は定款で決まります。平成19年(2007年)4月以降に設立された持分のない医療法人は、国・地方公共団体・他の医療法人などにしか帰属させられません(44条5項)。実務のポイント:自ら解散を選ぶ場合も帰属先のルールは同じだが、解散までの役員報酬や退職金を適正な範囲で計画できる時間が残る。旧来の持分あり法人は経過措置の扱いになるので、定款を必ず確認する(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「休止届を出しておけば合法的に休める」と思われがちだが、65条は休止した後の1年も数えている。届出(医療法8条の2第2項、10日以内)は、休止した事実を知事に知らせる手続にすぎない。休む権利を与えるものではなく、むしろカウントダウンの開始日を公的記録に残す行為である
- 「うちの法人は取消しになるのか?」という問いは、立て方がずれている。65条が見ているのは本院の状態ではなく、全施設がゼロになったかどうかである。小さな分院や介護医療院が一つでも開いていれば適用されない。守るべきは「本院を開けること」ではなく「稼働施設をゼロにしないこと」だ
- 期限を1日でも過ぎれば自動的に法人が消える、というのも誤解である。条文は「取り消すことができる」で、知事の裁量による処分(役所が個別に下す決定)だ。都道府県医療審議会への意見聴取(67条)や、行政手続法上の聴聞(処分の前に言い分を述べる場)も挟まる。実務上は指導が先行することが多いとされ、再開の具体的な道筋を示せるかどうかが結論を左右する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 取消しの原因 | 医療法65条:成立後または全施設の休止・廃止後1年以内に開設・再開しない | 医療法66条:法令や法令に基づく知事の命令への違反 医療法55条:取消しを含む解散事由の列挙 |
| 例外・限定 | 「正当な理由」があれば取消しの要件を満たさない | 他の方法で監督の目的を達成できない場合に限る 社員総会決議などによる解散には知事の認可が必要な場合がある |
| 法人側の主な対応 | 施設の再開・開設、または再開計画と正当な理由の立証 | 違反状態の是正と改善命令への対応 自主解散・合併など、自ら選ぶ出口の検討 |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾にも醫療財團法人・醫療社團法人の制度があり、主管機関による設立許可と監督、許可撤銷の仕組みを持つ。具体的な条番号と要件は要確認
韓国では医療法人が設立後一定期間内に医療機関を開設しない場合などに、主務官庁が設立許可を取り消せる仕組みがある。期間の長さは日本と異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 一人医師医療法人の理事長が脳梗塞で倒れ、唯一のクリニックを休診にした。後継の医師はまだ見つかっていない。休止届を出した日から、残りはあと約11か月。「落ち着いてから考えよう」が一番危ない
- 休眠中の医療法人を「認可済みの器」として買い取り、新しい場所でクリニックを開く計画を立てた。デューデリジェンスで施設の休止日を確認していなかったら、どうなるか? 買った直後に取消しの手続が始まる可能性がある
- あなたは地方で老健を運営する医療法人の理事。建物の老朽化で全面建て替えに入り、完成は1年半後になる。事前に県と協議し、「正当な理由」になり得る工程表と経緯を記録で残しておかないと、工事中に法人そのものが揺らぐ
- 県から「施設の再開予定について」と事情聴取の文書が届いた。回答期限は2週間後
取るべき行動
被害を受けた側:1. 最後の施設が止まった日、または法人の設立登記日を正確に確認し、1年後の日付を関係者全員で共有する2. 再開・承継・建て替えなど、止まっている理由と今後の工程を文書にまとめ、早めに都道府県の担当課へ相談する3. 医師の採用活動、工事契約、承継交渉のやり取りなど「正当な理由」の裏付けになる記録を保存する4. 期限までの再開が難しければ、分院など他施設の開設、合併、自主解散を比べ、取消しを待たずに選ぶ
訴えられた側:1. 県から事情聴取や聴聞の通知が来たら、休止の経緯と再開の具体的計画(日付・人員・物件)を書面で出す2. 災害、急病、建て替えなど自分ではどうにもならない事情があれば、「正当な理由」として証拠つきで主張する3. 処分前に再開の目途を示せれば、裁量判断で取消しの必要性が薄れる可能性がある4. 取消処分を受けた場合、審査請求(行政不服審査法)や取消訴訟(行政事件訴訟法)の期限をすぐに確認し、行政事件に詳しい弁護士へ相談する
時効(請求できる期限):法人成立(設立登記、医療法46条)の日、または全ての施設を休止・廃止した日から1年。休止・廃止の届出は10日以内(医療法8条の2第2項、9条)。取消処分への審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)
改正沿革 AI による整理
- 平成29年(2017年)改正(平成30年4月施行) 介護医療院の創設に伴い、対象施設に介護医療院が加えられたとみられる。改正の経緯と文言の変遷は人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:医療法制定。医療法人制度の導入後、施設を開設しない医療法人の設立認可を取り消す規定が置かれた(制定当初の条番号・文言は要検証)
- 2.平成29年(2017年) 改正:介護医療院の創設(平成30年4月施行)に伴い、対象施設に介護医療院が加えられたとみられる。改正法令の特定は人的検証が必要
- 医療法 第39条施設開設を前提とする法人化の根拠
- 医療法 第44条設立認可と残余財産帰属先の制限
- 医療法 第55条設立認可取消しを解散事由とする規定
- 医療法 第66条法令違反を理由とする認可取消し
- 医療法 第67条取消し前の都道府県医療審議会意見聴取
- 行政手続法 第13条許認可取消し前の聴聞手続の義務付け
- 介護保険法 第107条介護医療院の開設許可、施設要件の前提
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