医療法 第67条
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- 都道府県知事は、第四十四条第一項、第五十五条第六項、第五十八条の二第四項(第五十九条の二において読み替えて準用する場合を含む。)若しくは第六十条の三第四項(第六十一条の三において読み替えて準用する場合を含む。)の規定による認可をしない処分をし、又は第六十四条第二項の規定により役員の解任を勧告するに当たつては、当該処分の名宛人又は当該勧告の相手方に対し、その指名した職員又はその他の者に対して弁明する機会を与えなければならない。この場合においては、都道府県知事は、当該処分の名宛人又は当該勧告の相手方に対し、あらかじめ、書面をもつて、弁明をするべき日時、場所及び当該処分又は当該勧告をするべき事由を通知しなければならない。
- 2.前項の通知を受けた者は、代理人を出頭させ、かつ、自己に有利な証拠を提出することができる。
- 3.第一項の規定による弁明の聴取をした者は、聴取書を作り、これを保存するとともに、報告書を作成し、かつ、当該処分又は当該勧告をする必要があるかどうかについて都道府県知事に意見を述べなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医療法第67条は、日本の医療法に含まれる条文です。
- 医療法第67条の条文原文は「都道府県知事は、第四十四条第一項、第五十五条第六項、第五十八条の二第四項(第五十九条の二において読み替えて準用する場合を含む。」で始まります。
- 医療法第67条は第九節に置かれています。
- 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 医療法第67条の前の条は医療法第66条の3です。
- 医療法第67条の次の条は医療法第68条です。
- 医療法第67条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第67条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205 - 本サイト収録
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第67条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/67
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医療法67条は、知事が医療法人の設立・合併等を認可しない処分や役員の解任勧告をする前に、書面で事由を通知し、弁明の機会を与えるよう義務づける規定である。
Q · 医療法人の合併が認可されないと言われたら、処分の前に反論できるの?
できる。処分前に弁明の場があり、代理人と証拠も出せる
医療法67条により、都道府県知事は医療法人の設立・解散・合併・分割を認可しない処分や役員の解任勧告をする前に、弁明の機会を与えなければなりません。弁明の日時・場所・処分の事由は事前に書面で通知され、法人は代理人を出頭させ、有利な証拠を提出できます(同条2項)。弁明を聴いた者は聴取書と報告書を作成し、処分の必要性について知事に意見を述べます(同条3項)。行政手続法の原則では申請拒否に弁明の機会はないため、本条はその上乗せの特則です。
解説
医療法人の設立、解散、合併、分割。どれも都道府県知事の認可がなければ前に進まない。そして、認可を拒否するとき、知事は拒否の書面を一方的に送りつけて終わりにはできない。医療法67条は、処分の前に「弁明の機会」を与えることを義務づけている。弁明の機会とは、処分を受ける側が役所の担当者の前で反論する場のことである。行政手続法の原則では、申請を拒否する処分(役所が申請を受け付けずに断る決定)には理由を示せば足り、反論の場までは用意されない。医療法は、医療法人に対してその一段上の手続保障を上乗せした。あなたの側でできることは三つある。代理人を出頭させること、有利な証拠を出すこと、そして弁明を聴いた職員に聴取書と報告書を作らせることだ。職員は知事に「本当にこの処分が必要か」という意見まで述べなければならない。つまり、弁明の場は儀式ではなく、知事の判断材料そのものを作る工程である。
法的な位置づけ
医療法第67条は、医療法人に対する認可拒否処分及び役員解任勧告に先立つ弁明手続を定める規定である。都道府県知事は事前の書面通知により弁明の日時・場所・事由を示し、名宛人は代理人の出頭と証拠の提出ができる。聴取者は聴取書と報告書を作成し、処分の要否について知事に意見を述べる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.弁明通知の「事由」を項目ごとに分解する 通知書に記載された処分又は勧告の事由を一項目ずつ切り出し、行政がどの事実・どの基準を問題にしているかを一覧表にする。争点の漏れがないかを確認する
- 2.事由ごとに反証と是正策を割り当てる 各事由に対応する財務資料、事業計画、地域医療への影響データ、是正措置の実績を割り当て、証拠番号を振って提出資料を整える
- 3.代理人と出頭者を決める 医療法人の実務に詳しい弁護士等を代理人として選任し委任状を用意する(医療法67条2項)。現場事情を語れる理事長等の同席も検討する
- 4.弁明当日に口頭説明と書面証拠を併せて提出する 口頭の説明だけでなく、要点をまとめた書面と証拠の写しを提出し、聴取書に確実に記録されるようにする
- 5.報告書作成前に補足資料を追加し、不服申立て期限を管理する 聴取後、職員が知事に意見を述べる前に補足資料を提出する。並行して、処分が出た場合の審査請求(3か月)と取消訴訟(6か月)の期限を記録しておく
よくある質問 AI による整理
Q1医療法67条の弁明の機会とは?
医療法人の設立・解散・合併・分割の不認可や役員解任勧告の前に、法人が知事の指名した職員に反論できる手続です。事前に書面で日時・場所・事由が通知されます。
Q2医療法人の合併 認可されない場合はどうなる?
不認可処分の前に弁明の機会が与えられます(医療法67条1項)。処分後に不服があれば、審査請求や取消訴訟で争うことになります。
Q3弁明の通知書には何が書かれる?
弁明をする日時、場所、そして処分や勧告をする事由の三点です(医療法67条1項後段)。事由の欄が行政側の争点を示しています。
Q4弁明の機会で証拠は出せる?
出せます。医療法67条2項により、通知を受けた者は自己に有利な証拠を提出できます。財務資料や是正計画などを書面で出すのが実務的です。
Q5医療法人 役員解任勧告 弁明できる?
できます。医療法64条2項の役員解任勧告も67条の対象で、勧告の相手方である医療法人に弁明の機会が保障されます。
Q6医療法人 設立不認可 審査請求 いつまで?
処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内が原則です(行政不服審査法18条1項)。取消訴訟は知った日から6か月以内です。
Q7弁明を聴いた職員は何をする?
聴取書を作って保存し、報告書を作成し、処分や勧告をする必要があるかどうかについて知事に意見を述べる義務があります(医療法67条3項)。
Q8医療法人の分割不認可も弁明の対象?
対象です。医療法60条の3第4項(61条の3で準用する場合を含む)による分割の不認可も、67条1項が列挙する処分に含まれています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1弁明って、自分で行かなきゃダメなんですか? 理事長が忙しくて出られないんですが
代理人の出頭が認められている(医療法67条2項)。弁護士などの専門家に任せることも可能である。実務のポイント:理事長本人が出頭して現場の事情を語り、法的な整理は代理人が補うという二枚看板にすると、聴取職員が作る報告書に「法人側は真摯に対応している」という印象が残りやすい。本人不在だけで不利になるわけではないが、報告書の書かれ方は変わる
Q2弁明で何を言っても、結局は不認可になるんじゃないですか?
結論が覆らないこともある。ただ、弁明の意義は結論だけではない。聴取書と報告書(67条3項)は、処分の判断過程を示す記録として残る。実務のポイント:後で取消訴訟を起こすとき、行政がどの証拠を見て、どう判断したかを示す材料になるのがこの記録である。弁明の場で証拠を出さなかった論点は、後から「行政は知りようがなかった」と反論される。記録に残すための弁明という発想が必要になる
間違えやすい点 AI による整理
- 弁明の機会は、処分がすでに決まった後の形式的な儀式だと受け止められがちである。しかし3項は、聴取した職員に対して「処分をする必要があるかどうか」について知事に意見を述べる義務を課している。処分の要否そのものがまだ争える段階であり、そこで黙れば、行政側の見立てがそのまま報告書に残る
- 行政手続法を知っている人ほど見落としやすい。同法の原則では、申請を拒否する処分には理由の提示(行政手続法8条)が求められるだけで、弁明の機会は保障されていない。つまり、医療法人の設立や合併の不認可に反論の場が用意されているのは、医療法67条という特則があるからである。「どの許認可でも反論の場がある」という前提が、他業種ではそもそも成り立たない
- 解任勧告は「勧告」にすぎず、無視しても構わないと考える理事は危うい。勧告自体に強制力はないが、医療法人が法令違反の状態を放置し、ほかの方法では監督の目的を達せないと判断されれば、設立認可の取消し(医療法66条)の検討に進みうる。勧告の段階で開かれる弁明の場は、法人の存続をかけた最初の防衛線になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 申請拒否処分への反論の場 | 医療法67条:医療法人の認可拒否前に弁明の機会を与える義務 | 行政手続法8条:申請拒否は理由の提示のみ、弁明の機会は保障なし 行政手続法13条:意見陳述手続は不利益処分が対象で、申請拒否は含まれない |
| 弁明の方式 | 知事が日時・場所を指定し、指名職員等の前で弁明(代理人出頭可) | 行政手続法8条:手続なし(理由を示すのみ) 行政手続法29条(13条の弁明):口頭を認めた場合を除き弁明書の提出が原則 |
| 判断過程の記録 | 聴取書・報告書の作成と、処分の要否についての知事への意見具申を義務づけ | 理由の記載が判断過程の主な記録となる 弁明手続では聴取書・報告書の作成義務は定められていない |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では行政機関が不利益処分をする前に、原則として相手方に陳述意見の機会を与える一般規定がある。医療法人の許可は醫療法の規律による
韓国は不利益処分の事前通知と意見提出を一般法で定める。申請拒否が対象に含まれるかは解釈上争いがある
ドイツは権利を侵害する行政行為の前に関係人の聴聞(Anhörung)を一般的に義務づける
米国連邦APAは、免許の取消し等に先立ち通知と是正・弁明の機会を与える枠組みを定める
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 二つの医療法人の合併準備を一年がかりで進め、社員総会の決議も済ませた。そこへ県から「合併を認可しない処分をするので、下記の日時に弁明に来られたい」という書面が届く。弁明期日まで二週間しかない。この期間に、合併後の地域医療への影響を示すデータと、懸念された点への是正計画を揃えられるかどうかで、行政が処分を見直すかどうかが決まる
- 県の立入検査で不適切な会計処理を指摘された医療法人に、理事長の解任勧告が検討されていると伝わってきた。勧告を受ける側に弁明の機会が保障されているのは、条文上「勧告の相手方」とされる医療法人である。理事長個人の言い分を、法人の弁明の中にどう組み込むか。ここで戦略が分かれる
- 県庁の医療政策課でこの手続を担当する職員の側から見たら、どうなるか? 弁明を聴いたら聴取書と報告書を作り、処分の必要性について知事に意見を述べなければならない。形だけの聴取で済ませれば、後の取消訴訟でその書類が行政側の弱点になる
- 医療法人の設立認可申請が不認可の方向と知らされた。書面で届くのは、弁明の日時、場所、不認可にする理由の三点。理由の欄を読めば、行政が何を問題にしているのかがすべてわかる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 弁明通知の「事由」を項目ごとに分け、それぞれに対応する反証(財務資料、運営計画、是正措置の実績)を割り当てる2. 医療法人の実務に詳しい弁護士か行政書士を代理人として出頭させる準備をする(67条2項) 3. 当日は口頭の説明に加えて、書面と証拠の写しを提出し、聴取書に確実に記録されるようにする4. 処分が出た場合に備えて、審査請求と取消訴訟の期限を今のうちに確認しておく
訴えられた側:都道府県の担当者の立場では次の点が重要になる。1. 通知書に弁明の日時、場所、処分をするべき事由を具体的に書き、事前に書面で通知する(67条1項) 2. 聴取書と報告書を作成して保存し、処分の要否についての意見を実質的に書く(同3項) 3. 通知に書いていない理由で処分すると、手続の瑕疵として取消訴訟で争われる余地を残す。事由の特定は処分の防御線そのものになる
時効(請求できる期限):弁明の期日は知事の通知で指定される(条文に日数の定めはない)。処分に不服があれば、処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内に審査請求(行政不服審査法18条1項)、処分または裁決があったことを知った日から6か月以内に取消訴訟を提起できる(行政事件訴訟法14条1項)(最新の改正状況をご確認ください)
- 医療法 第44条医療法人設立認可、不認可が弁明対象
- 医療法 第55条解散認可、不認可が弁明対象
- 医療法 第58条の2合併認可、不認可が弁明対象
- 医療法 第60条の3分割認可、不認可が弁明対象
- 医療法 第64条役員解任勧告の根拠規定
- 行政手続法 第8条申請拒否の理由提示、本条はその上乗せ
- 行政手続法 第13条不利益処分の意見陳述手続の一般則
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