医療法 第46条
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- 医療法人は、その主たる事務所の所在地において政令の定めるところにより設立の登記をすることによつて、成立する。
- 2.医療法人は、成立の時に財産目録を作成し、常にこれをその主たる事務所に備え置かなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医療法第46条は、日本の医療法に含まれる条文です。
- 医療法第46条の条文原文は「医療法人は、その主たる事務所の所在地において政令の定めるところにより設立の登記をすることによつて、成立する。」で始まります。
- 医療法第46条は第二節に置かれています。
- 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 医療法第46条の前の条は医療法第45条です。
- 医療法第46条の次の条は医療法第46条の2です。
- 医療法第46条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第46条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205 - 本サイト収録
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第46条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/46
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医療法46条は、医療法人は主たる事務所の所在地で設立の登記をした時に成立すると定める。知事の認可だけでは成立せず、成立時に財産目録を作成し常に備え置く義務がある。
Q · 知事から医療法人の設立認可書が届いたら、もう医療法人はできているの?
いいえ。成立するのは法務局で設立登記をした日です
医療法46条1項により、医療法人は主たる事務所の所在地で設立の登記をすることによって成立します。知事の設立認可(医療法44条)は成立の前提条件にすぎず、登記前は法人格がありません。登記は設立手続の終了日から2週間以内に行う必要があります(組合等登記令2条)。また同条2項により、成立の時に財産目録を作成し、主たる事務所に常に備え置かなければなりません。
解説
都道府県知事の「設立認可書」が届いた日、多くの院長は医療法人ができたと思って祝杯をあげる。だが法律上、その時点で法人はまだ存在しない。医療法46条1項によれば、医療法人が成立するのは、主たる事務所の所在地で設立の登記をした瞬間である。認可は「法人をつくってよい」という許可(役所が特定の相手に下す具体的な決定)にすぎず、法人という「人格」(契約を結び、財産を持ち、訴えられる主体としての地位)を生むのは登記だけだ。登記の期限は、組合等登記令により設立手続が終わった日から2週間である。この空白期間に法人名義で結んだリース契約、雇用契約、銀行取引は、法人がまだ存在しない以上、誰の契約なのかという問題を残す。さらに2項は、成立の時点で財産目録を作成し、主たる事務所に常に備え置くよう求めている。財産目録とは、法人がどんな資産と負債を持って出発したかを示す「出生時の身体検査票」である。医師個人の資産と法人の資産の境界線はここで引かれる。後の税務調査、持分をめぐる争い、承継の場面で最初に参照されるのが、この書類である。
法的な位置づけ
医療法46条は医療法人の成立時期と財産目録の備置義務を定める規定である。医療法人は都道府県知事の設立認可を経たうえで、主たる事務所の所在地において設立の登記をすることにより法人格を取得する。あわせて成立時点の資産・負債を示す財産目録を作成し、主たる事務所に常時備え置く継続的義務を課している。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.登記予定日を起点に時系列表を作る 設立認可の見込み日、登記申請日、登記完了予定日、個人診療所の廃止日、法人診療所の開設日、保険医療機関の指定日を一枚の表に並べ、各契約書に入れる日付を決めておく
- 2.認可書受領後すぐ登記書類をそろえる 設立認可書が届いたら、定款、理事長の就任承諾書、印鑑証明書などを司法書士と照合し、2週間の登記期限内に主たる事務所所在地の法務局へ申請する
- 3.登記事項証明書で成立日を確認する 登記完了後、登記事項証明書を取得して成立日を確認する。リース、雇用、銀行口座などの法人名義の契約はこの日付以後に締結する
- 4.成立日時点の財産目録を作成し備え置く 認可申請時の数字ではなく成立日時点の資産・負債で財産目録を作り直す。個人から法人へ移す資産は拠出か賃貸かを一品ずつ明記し、根拠資料を添えて主たる事務所に保管する
- 5.開設者変更と保険医療機関指定の手続を行う 登記日を基準に、個人診療所の廃止届、法人診療所の開設届、保険医療機関の指定申請を行い、保険請求に空白の月が出ないよう日付を合わせる
よくある質問 AI による整理
Q1医療法人はいつ成立しますか?
主たる事務所の所在地で設立の登記をした時に成立します(医療法46条1項)。知事の設立認可を受けた時点ではまだ成立していません。
Q2医療法人の設立登記の期限はいつまで?
設立の認可など設立に必要な手続が終了した日から2週間以内に、主たる事務所の所在地で登記する必要があります(組合等登記令2条)。
Q3医療法人の設立登記はどこでする?
主たる事務所の所在地を管轄する法務局で行います。実務では司法書士に依頼し、定款・認可書・役員の就任承諾書などを提出するのが一般的です。
Q4医療法人の財産目録とは?
法人が成立した時点で保有する資産と負債を一覧にした書類です。医療法46条2項により成立時に作成し、主たる事務所に常に備え置く義務があります。
Q5医療法人の財産目録はいつまで保管する?
条文上は「常に」備え置くとされ、保管期限の定めはありません。成立時の財産目録は法人が存続する限り主たる事務所に置いておく必要があります。
Q6認可後・登記前に法人名義で契約できる?
登記前は法人が存在しないため、法人名義の契約は当事者があいまいになります。リースや雇用、口座開設は登記日以後に日付をそろえるのが安全です。
Q7医療法人の設立登記を怠るとどうなる?
登記しなければ法人は成立しません。また登記を怠った理事などは医療法上の過料の対象となりえます。最新の改正状況と罰則規定を確認してください。
Q8個人開業から法人成りすると保険医療機関の指定はどうなる?
開設者が個人から法人に変わるため、法人として保険医療機関の指定を受け直す必要があります。登記日を起点に廃止届・開設届の日付を調整します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1認可が出たあと、登記が終わるまでの間に患者を診てもいいんですか?
登記前の法人は存在しないため、その間の診療は従来どおり個人開設の診療所として行うのが原則です(医療法46条1項)。法人開設への切り替えは登記後に開設者変更の手続を踏んでから行います。実務のポイント:実務では、個人診療所の廃止届と法人診療所の開設届、保険医療機関の遡及指定の日付をぴったり合わせることで、保険請求に空白をつくらないよう調整します。この日付合わせは税理士や社労士任せにせず、院長自身が一覧表で確認すべきです
Q2財産目録って、決算書とは別に作らなきゃいけないんですか?
46条2項は成立の時点で財産目録を作ることを求めています。これは設立時の出発点を示す書類で、毎年の決算時に作る事業報告書等(医療法51条)とは別です。実務のポイント:設立時の財産目録は、設立認可申請の書類をもとに作られることが多いのですが、認可申請から登記までの間に資産が動くと数字がずれます。登記日時点の数字で作り直しておかないと、後で個人と法人のどちらの財産かを争うときに、自分の記録が不利な証拠になることがあります
間違えやすい点 AI による整理
- 「知事の認可を受けたから医療法人になった」と考えがちだが、46条1項が定める成立の時点は登記である。認可は成立の前提条件にすぎず、登記がなければ法人格は生まれない。会社法の株式会社(会社法49条)と同じ構造だが、医療法人の場合は認可と登記の二段階を踏むため、空白期間が生まれやすい
- 財産目録は形だけの書類だと思われている。だが財産目録は、医師個人の財産と法人の財産を分ける最初の公的な記録である。個人時代の医療機器を法人に拠出したのか、法人に貸しているだけなのか。その区別があいまいなまま年月が過ぎると、相続や理事長交代、税務調査の場面で「この機器は誰のものか」という争いが起き、そこで唯一の手がかりになるのがこの目録である
- 法人成りを「看板の掛け替え」とみるのは、医師の側から見た見方である。行政の側から見れば、開設者が個人から法人に変わるので、診療所の開設者が別人になったことになる。保健所への届出も保険医療機関の指定も、法人を主体として手続をやり直す必要がある。登記日を基準にこうした手続の順番を組まないと、保険請求に空白が生じるおそれがある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する段階 | 医療法46条:登記による成立と財産目録の作成・備置 | 医療法44条:知事による設立の認可 医療法51条:毎会計年度の事業報告書等の作成 |
| 基準となる時点 | 設立登記の時(法人格の発生) | 認可の時(法人をつくってよいという許可) 各会計年度終了後 |
| 作成・提出する書類 | 成立時の財産目録(常時備置) | 設立認可申請書・定款など 事業報告書・財産目録・貸借対照表など |
| 見落とした場合のリスク | 登記前の契約の当事者があいまいになる、個人と法人の財産の境界が不明確になる | 認可なしでは登記できず設立できない 毎年の報告義務違反として行政指導の対象となりうる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も法人は主管機関への登記を経なければ成立しないとし、医療財団法人・医療社団法人は医療法上の許可を経たうえで登記する二段階構造をとる
韓国も主たる事務所所在地での設立登記により法人が成立し、医療法人は市・道知事の設立許可を要する点で日本と近い
ドイツでは医療機関の運営主体に GmbH が多く、商業登記簿への登記前は GmbH として存在しない点で同じ構造をとる
米国の多くの州では設立証書の州務長官への提出で法人が成立し、医療の専門職法人は州ごとの Professional Corporation 法が規律する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 設立認可書が届いた翌週、医療機器ディーラーから「法人名義でリース契約を」と急かされた。登記はまだ法務局で審査中。サインした契約書の当事者欄に書いた「医療法人社団○○会」は、その日の時点でまだ存在しない団体である
- 認可から2週間の登記期限まで残り3日。司法書士に依頼したが、理事長の就任承諾書の印鑑が印鑑証明と違うと差し戻された。期限を過ぎると理事長個人が過料の対象になりうる
- 院長が個人開業から法人成りして5年後、保健所の立入検査で「設立時の財産目録を見せてください」と求められたら、どうする? 開業時のバタバタで作ったはずの書類が、もう院内のどこにあるのか誰も分からない
取るべき行動
被害を受けた側:取引先の医療法人との契約をめぐって「契約時点で法人は存在していなかった」と争われた場合、まず登記事項証明書を取って成立日を確認する。契約日が成立日より前であれば、署名した理事長個人の責任や、法人が契約を追認したかどうかを検討する。やり取りのメール、請求書の宛名、支払元の口座を時系列でそろえ、誰を相手に請求するかを弁護士と詰める
訴えられた側:登記の遅れや財産目録の不備を保健所や知事から指摘されたら、まず司法書士に登記の現状を確認し、不足書類をすぐに補う。財産目録が見当たらない場合は、設立認可申請書の控えや当時の決算資料から再構成し、作成経緯を記録しておく。放置すると役員個人が過料の対象になりうるので、是正した日付を書面に残す(最新の改正状況をご確認ください)
時効(請求できる期限):設立の登記は、設立の認可など設立に必要な手続が終了した日から2週間以内に主たる事務所の所在地で行う(組合等登記令2条)。財産目録は成立の時に作成し、以後常に備え置く(期限のない継続義務)
学説
通説:医療法人の設立登記は法人格発生の要件(成立要件)であり、第三者への対抗要件ではない。認可は設立行為を補充する行政処分にとどまり、登記をもって初めて権利義務の主体となる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:医療法改正により医療法人制度が創設され、登記による成立と財産目録の作成・備置に関する規定が設けられた
- 医療法 第44条設立に知事の認可が必要
- 医療法 第45条設立認可の審査基準
- 医療法 第51条毎会計年度の事業報告書等の作成
- 医療法 第51条の2事業報告書等の備置き・閲覧(現行効力を要確認)
- 民法 第33条法人は法律の規定により成立する原則
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