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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 8 分8 分8 分

医療法 第56条

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  1. 解散した医療法人の残余財産は、合併及び破産手続開始の決定による解散の場合を除くほか、定款又は寄附行為の定めるところにより、その帰属すべき者に帰属する。
  2. 2.前項の規定により処分されない財産は、国庫に帰属する。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 医療法第56条は、日本の医療法に含まれる条文です。
  2. 医療法第56条の条文原文は「解散した医療法人の残余財産は、合併及び破産手続開始の決定による解散の場合を除くほか、定款又は寄附行為の定めるところにより、その帰属すべき者に帰属する。」で始まります。
  3. 医療法第56条は第七節に置かれています。
  4. 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
  5. 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 医療法第56条の前の条は医療法第55条です。
  7. 医療法第56条の次の条は医療法第56条の2です。
  8. 医療法第56条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第56条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205
  • 本サイト収録医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第56条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/56
裁判例 1件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点医療法56条は、解散した医療法人の残余財産は合併・破産の場合を除き定款又は寄附行為で定めた者に帰属し、処分されない財産は国庫に帰属すると定める。

Q · 医療法人を解散したら、残ったお金や建物は誰のものになるの?

定款で定めた帰属先へ。定めがなければ国庫に入る

医療法56条1項により、合併と破産による解散を除き、残余財産は定款又は寄附行為で定めた帰属先に渡ります。帰属先の定めがない場合や定めが機能しない場合は、同条2項により国庫に帰属します。2007年4月1日以降に設立された医療法人は、帰属先を国、地方公共団体、他の医療法人など厚生労働省令で定める者から選ぶ必要があり(44条5項)、理事長の家族へ分配することはできません。

解説

医療法人の預金や建物は院長のものに見える。だが法律上は法人のものであり、法人をたたむときに誰の手に渡るかは、院長の意思ではなく定款(法人の基本ルールを書いた書類)で決まる。本条は、合併と破産による解散を除き、残余財産(借金をすべて払ったあとに残る財産)を定款で定めた帰属先へ渡すと定める。定めがない場合や定めが機能しない場合、財産は国庫に入る(2項)。見落とされやすいのは医療法44条5項である。平成18年(2006年)改正法の施行日である2007年4月1日以降に設立された医療法人は、帰属先を国、地方公共団体、他の医療法人など厚生労働省令で定める者の中から選ばなければならない。つまり院長一家で分けることはできない。これに対し、それ以前に設立され、定款が変わっていない「経過措置医療法人」(持分あり)では、出資者への分配がまだ残っている。自分の法人がどちらにあたるかで、事業承継と閉院の設計はまったく違うものになる。

法的な位置づけ

医療法56条は、医療法人の残余財産の帰属を定める規定である。合併及び破産手続開始の決定による解散を除き、解散した医療法人の残余財産は定款又は寄附行為で定めた者に帰属し、その定めにより処分されない財産は国庫に帰属する。帰属先の範囲は同法44条5項及び厚生労働省令により限定される。

よくある質問 AI による整理

Q1医療法人の残余財産とは何ですか?

医療法人の解散後、清算手続で債務をすべて弁済した後に残る財産です。医療法56条により、定款又は寄附行為で定めた帰属先に渡ります。

Q2医療法人の残余財産 国庫に帰属するのはどんな場合?

定款に帰属先の定めがない場合や、指定した帰属先が消滅しているなどで定めどおりに処分できない場合です(医療法56条2項)。

Q3医療法人の残余財産の帰属先に指定できるのは誰?

2007年4月以降設立の法人では、国、地方公共団体、持分の定めのない医療法人など、医療法44条5項と厚生労働省令で定める者に限られます。

Q4医療法人が破産した場合も56条が適用される?

適用されません。破産手続開始の決定による解散は56条1項の対象外で、財産は破産法の手続により管財人が換価し債権者に配当します。

Q5医療法人が合併したら財産はどうなる?

合併による解散も56条の対象外です。消滅する医療法人の権利義務は、合併後存続する法人又は新設法人に承継されます。

Q6医療法人の定款の帰属先は変更できる?

定款変更により変更できますが、都道府県知事の認可が必要です。解散後は変更の余地がほぼなくなるため、解散決議前に行うのが原則です。

Q7経過措置医療法人とは何ですか?

2007年4月の改正法施行前に設立され、出資持分の定めを残している医療法人です。定款次第で出資者への残余財産分配が可能なままです。

Q8医療法人の解散後、理事長の個人口座に財産を移すと違法?

帰属先の定めに反して個人へ財産を移すことは許されません。医療法54条の配当禁止と56条に反し、清算人の責任や税務上の問題を生じ得ます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1うちのクリニックの医療法人、閉院したら残ったお金って結局誰のものになるの?

定款または寄附行為で定めた帰属先のものになる(医療法56条1項)。2007年4月以降に設立された法人では、帰属先は国、地方公共団体、他の医療法人などに限られる(同法44条5項)。定めがなければ国庫に入る(56条2項)。実務のポイント:実務では、解散前に役員退職金を適正額支給し、残りの帰属先を親しい持分なし医療法人に指定しておく設計がよく使われる。解散決議のあとでは、ほぼ手遅れである

Q2持分ありの古い医療法人なら、解散したら出資者で山分けできるんですよね?

定款に出資額に応じて分配する旨の規定が残っていれば、経過措置医療法人として分配は可能である(平成18年改正法附則10条)。ただし、受け取る額が出資額を超える部分はみなし配当として所得税の対象になる。実務のポイント:最高裁平成22年判決は、退社時の出資払戻しについて、法人全体の財産に出資割合を掛けて算定する考え方を示した。昔の少額出資が数億円の請求権に化けることがある。そのため親族間の火種になりやすい

Q3持分なしの法人に移行したら、もう元には戻せないの?

戻せない。持分のない医療法人から持分ありへの定款変更は、厚生労働省令で認められていない。移行すれば、出資者は将来の払戻しと解散分配を失う。その代わり、相続税の評価問題から解放される。実務のポイント:移行時には、放棄された持分の価値について法人側に贈与税が課されるリスクがある。国の認定を受けた移行(認定医療法人制度)であれば非課税の道がある。認定を取らずに移行すると、思わぬ課税を受けることがある

間違えやすい点 AI による整理

  • 「理事長として自分が築いた財産なのだから、閉院すれば自分のものになる」と考えがちだが、医療法人の財産はそもそも理事長の財産ではない。医療法54条は剰余金の配当を禁止している。経営中に配当として受け取れないお金が、解散時だけ個人へ流れる仕組みは、新しい医療法人には用意されていない
  • 持分ありの医療法人なら安心だと考える人は多いが、問題の深刻さを見落としている。出資持分は、法人全体の財産評価額に出資割合を掛けた価値を持ちうる。そのため親族の一人が払戻しや解散分配を求めた瞬間、病院の存続を揺るがすほどの資金が流出するおそれがある。相続のたびに多額の相続税の評価対象にもなる。持分は財産であると同時に、爆弾でもある
  • 「解散したら財産はどうなるか」という問いの立て方そのものがずれている。解散後に動かせることはほとんどない。本当に問うべきなのは、解散の前に定款の帰属先、役員退職金、持分なし医療法人への移行をどう設計しておくかである
比較の観点この条文ほかの条文
規律する場面医療法56条:解散後の残余財産の行き先医療法54条:経営中の剰余金の扱い(配当禁止)
医療法44条:設立時の定款記載事項(帰属先の範囲限定)
財産が向かう先定款又は寄附行為で定めた帰属先、定めがなければ国庫法人内部に留保(社員・出資者への配当は不可)
国・地方公共団体・持分なし医療法人など省令で定める者から選定
適用除外・対象外合併による解散、破産手続開始の決定による解散適用除外なし(全医療法人に配当禁止)
経過措置医療法人は改正法附則により旧定款の分配規定が存続

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
民法第44条

定款又は総会決議で帰属先を定め、公益目的法人は自然人・営利団体への帰属を禁止し、定めがなければ所在地の地方自治団体に帰属する。国庫ではなく地方に帰属させる点が日本と異なる

韓国
민법 제80조

定款で指定した者に帰属し、指定がなければ類似目的に処分でき、それでも処分されない財産は国庫に帰属する。日本の旧民法72条と同じ構造

ドイツ
BGB § 45・§ 46

社団財産は定款で定める者に帰属し、定めがなければ所定の場合に国庫(Fiskus)に帰属する。日本の帰属規定の源流

アメリカ
各州非営利法人法・cy-près doctrine

慈善目的の非営利法人の解散資産は、同種の目的を持つ他の非営利団体へ分配することが求められ、構成員への分配は原則禁止される

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 開業医の父が引退を決めた。家族は、閉院すれば内部留保の1億円が相続の足しになると思い込んでいる。定款を開くと、設立は2010年、帰属先は「国若しくは地方公共団体又は他の医療法人」。1円も家族には戻らない
  • 設立したとき、自分の医療法人の定款に残余財産の帰属先をどう書いたか覚えているだろうか。空欄のまま、あるいは相手がすでに消滅した法人を指定したまま解散すれば、2項により財産は国庫に入る
  • あなたは理事長で、後継者不在のため来年3月末での閉院を考えている。解散を決議してしまえば、あとは清算手続が進むだけである。役員退職金の支給や帰属先の定款変更(都道府県知事の認可が必要)など、打てる手は解散前にしか打てない。残り半年である
  • 昭和の終わりに祖父が作った持分ありの医療法人の出資持分を、叔父と母が半分ずつ持っている。叔父が法人の解散を主張し始めた。定款の分配規定次第では、叔父は法人全体の財産のうち自分の持分割合にあたる額を受け取れる。病院を続けたい母にとって、それは資金が一気に流出する危機である
  • 医療法人を買収しようとしている企業の担当者がいる。デューデリジェンス(買収前の精密調査)で定款の設立年と帰属規定を確認しなかったために、将来の出口で投下資本を回収できない構造だと契約後に気付いた

取るべき行動

被害を受けた側:持分を持つ出資者や相続人として、解散によって不利益を受けそうな場合:1. 定款または寄附行為の写しと設立認可の年月日を確認し、経過措置医療法人かどうかを判定する2. 帰属規定と分配方法(出資額に応じるか、財産全体の割合か)を読む3. 清算人に財産目録と貸借対照表の開示を求める4. 分配額に争いがあれば、医療法人の事業承継に強い弁護士と税理士の両方に相談する。みなし配当課税で手取りが大きく変わるためである

訴えられた側:解散を進める理事長・清算人の立場なら:1. 解散決議の前に、定款の帰属先が現存し、厚生労働省令の要件を満たす者かを確認する2. 役員退職金は、功績倍率など説明できる根拠を用意し、税務上過大とされない範囲で支給する3. 清算では債権者への催告・公告を省略しない4. 持分がある場合は出資者全員の合意を書面に残し、後日の払戻し紛争を防ぐ

時効(請求できる期限):本条そのものに特定の時効はない。経過措置医療法人の出資者が持つ分配請求権には一般消滅時効(民法166条、権利を行使できると知った時から5年または行使できる時から10年)が適用される。清算手続では、清算人が債権者に対して一定期間(2か月以上)内の債権申出を公告で催告する必要がある(最新の改正状況をご確認ください)

学説

一般的理解:医療法54条の剰余金配当禁止と一体で読み、解散時の出資者分配は配当禁止の潜脱になり得るため、2006年改正による帰属先の限定は医療法人の非営利性を担保する措置と位置付けられる。

財産権との調整:既存の持分ありの法人に帰属先限定を直ちに及ぼすと出資者の財産権を害するおそれがあるため、改正法附則で経過措置医療法人を存続させ、任意の持分なしへの移行を促す段階的手法が採られたと説明される。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和25年(1950年) 新設:医療法の改正による医療法人制度の創設に伴い、解散した医療法人の残余財産帰属と国庫帰属の規定が置かれた。
  2. 2.平成18年(2006年) 改正:良質な医療を提供する体制の確立を図るための医療法等の一部を改正する法律により、44条5項で帰属先を国・地方公共団体・医療法人等に限定。2007年4月1日施行、既存の持分ありの法人は経過措置医療法人として存続。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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