医療法 第60条の7
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吸収分割は、吸収分割承継医療法人が、その主たる事務所の所在地において政令で定めるところにより分割の登記をすることによつて、その効力を生ずる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医療法第60条の7は、日本の医療法に含まれる条文です。
- 医療法第60条の7の条文原文は「吸収分割は、吸収分割承継医療法人が、その主たる事務所の所在地において政令で定めるところにより分割の登記をすることによつて、その効力を生ずる。」で始まります。
- 医療法第60条の7は第一目に置かれています。
- 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 医療法第60条の7の前の条は医療法第60条の6です。
- 医療法第60条の7の次の条は医療法第61条です。
- 医療法第60条の7には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第60条の7 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205 - 本サイト収録
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第60条の7(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/60_7
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医療法60条の7は、医療法人の吸収分割は吸収分割承継医療法人が主たる事務所の所在地で分割の登記をした時に効力を生ずると定める。契約上の効力発生日では効力は生じない。
Q · 医療法人の吸収分割は、契約書に書いた効力発生日に効力が生じるの?
生じない。承継法人が分割の登記をした日に効力が生じる
医療法60条の7により、医療法人の吸収分割は、事業を引き継ぐ吸収分割承継医療法人が主たる事務所の所在地で分割の登記をした時点で効力を生じます。契約書に「効力発生日」を書いても、その日に権利義務が移るわけではありません。株式会社の吸収分割は契約で定めた効力発生日に効力を生じる(会社法759条)ため、会社法の感覚で日程を組むと、登記までの空白期間が生じます。
解説
吸収分割では、契約書に書いた「効力発生日」よりも、登記簿に記録された日のほうが優先する。医療法60条の7によれば、医療法人の吸収分割(ある医療法人が事業の一部を、すでにある別の医療法人に移す再編)は、事業を引き継ぐ側の医療法人(承継法人)が、主たる事務所の所在地で分割の登記をした時点で初めて効力を生じる。株式会社の吸収分割は契約で決めた効力発生日に効力が生じる(会社法759条)ため、会社の再編に慣れた人ほどここで間違える。都道府県知事の認可(役所による正式な承認)が出ても、債権者保護の手続が終わっていても、登記が済むまでは、クリニックも職員も取引先との契約も元の法人に残っている。医師や事務長、取引業者がこの一点を知っていれば、再編の前後で「その日の契約主体は誰か」を一日単位で確かめられる
法的な位置づけ
医療法60条の7は、医療法人の吸収分割の効力発生時期を定める規定であり、吸収分割承継医療法人がその主たる事務所の所在地において政令の定めるところにより分割の登記をすることによって、吸収分割の効力が生ずる旨を規定する。登記を効力発生要件とする点で、効力発生日を契約で定める会社法上の吸収分割と異なる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.登記予定日を最初に確定する 分割計画の初期段階で、法務局との事前相談を通じて分割の登記予定日を押さえる。職員告知、取引先通知、システム切替のすべての基準日をこの日に置く
- 2.都道府県知事の認可を申請する 分割法人・承継法人の双方で必要な機関決定を経たうえで、都道府県知事に吸収分割の認可を申請する。認可を得ても効力はまだ生じないことを関係者に周知する
- 3.債権者保護手続を行う 認可後、債権者に対して異議を述べる機会を与える。異議申述期間(2か月以上)を置き、異議が出た債権者には弁済や担保提供などの対応を検討する(最新の条文をご確認ください)
- 4.承継法人の主たる事務所所在地で分割の登記を申請する 債権者保護手続の完了後、組合等登記令の定めに従い分割の登記を申請する。登記がされた時点で吸収分割の効力が生じる
- 5.登記日を基準に周辺手続を切り替える 登記事項証明書で分割の日を確認し、請求先の切替、職員の社会保険手続、地方厚生局・保健所への届出を進める。保険医療機関の指定は別手続のため所管庁と事前に調整する
よくある質問 AI による整理
Q1医療法人の吸収分割とは?
医療法人が事業の一部を、既に存在する別の医療法人に包括的に承継させる再編手法です。新たに法人を設立する新設分割とは区別されます。
Q2医療法人の吸収分割の効力発生日はいつ?
承継する医療法人が主たる事務所の所在地で分割の登記をした日です(医療法60条の7)。契約書の日付や知事の認可日ではありません。
Q3医療法人の分割の登記はどこでする?
吸収分割承継医療法人の主たる事務所の所在地を管轄する法務局で行います。手続の詳細は政令(組合等登記令)に定められています。
Q4医療法人の分割に都道府県知事の認可は必要?
必要です。認可を受けた後に債権者保護手続を経て、最後に登記をして効力が生じます。認可は手続の出発点であり、効力の発生時点ではありません。
Q5医療法人の分割で債権者保護手続とは何をする?
債権者に分割に対する異議を述べる機会を与える手続です。異議申述期間は2か月以上とされ、この期間を終えてから登記に進みます(最新の条文をご確認ください)。
Q6医療法人の分割登記はいつまでにする必要がある?
登記申請の期限は組合等登記令に定めがあります。手続の完了後、定められた期間内に申請する必要があるため、法務局との事前相談で日程を確認しておくと安全です。
Q7医療法人の分割後、取引先への請求はいつ切り替える?
登記事項証明書に記載された分割の日を基準にします。登記日前の取引は元の法人、承継対象の契約は登記日以降に承継法人へ請求するのが原則です。
Q8医療法人の分割の日付を確認する方法は?
承継法人の登記事項証明書を取得し、分割の登記の記載を確認します。法務局の窓口、郵送、オンライン請求で取得できます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1契約書に「効力発生日4月1日」って書いてあるのに、それじゃ効力が生じないんですか?
生じない。医療法60条の7により、効力が生じるのは承継法人が主たる事務所の所在地で分割の登記をした時点である。株式会社の分割(会社法759条)とはこの点が決定的に違う。実務のポイント:会社再編の経験が豊富な専門家ほど、会社法の感覚で「効力発生日」を契約書に書き込みがちである。医療法人の再編では、法務局との事前相談で登記日を押さえることが実務上の要になる
Q2分割の登記が済んだら、病院の保険診療もそのまま続けられますか?
権利義務の承継と、保険医療機関の指定(健康保険法)は別の問題である。開設者が変わると地方厚生局への手続が必要になり、遡及して指定を受けられるかどうかは運用次第である(所管庁にご確認ください)。実務のポイント:診療報酬の請求が途切れると資金繰りに直結する。登記日と指定手続の日程を事前に厚生局とすり合わせておくことが、再編を無傷で終えられるかどうかの分かれ目になる
間違えやすい点 AI による整理
- 会社分割と同じように、契約で決めた効力発生日に権利義務が移ると思い込んでいる。医療法人の吸収分割は、承継法人の登記によって初めて効力を生じる。会社法の感覚でスケジュールを組むと、数日から数週間のずれが生じる
- 知事の認可が効力のゴールだと思われがちだが、認可は出発点にすぎない。認可の後に債権者保護の手続を終え、さらに登記を経て、ようやく効力が生じる。認可書を受け取った日に祝杯をあげると、実務の空白期間を見落とすことになる
- 「分割の登記が済めば病院の運営もそのまま引き継げるか」という問い自体が不正確である。法人の権利義務の承継と、保険医療機関の指定(健康保険法)や各種届出の扱いは別の手続として動く。登記後も地方厚生局や保健所への手続が残ることを前提に考える必要がある(運用は所管庁にご確認ください)
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 効力が生じる時点 | 医療法60条の7:承継法人が分割の登記をした時 | 会社法759条:吸収分割契約で定めた効力発生日 医療法60条の6:登記により効力が生じた後の権利義務の承継 |
| 日程決定の主導権 | 登記申請の時期に左右され、当事者が一日単位で固定しにくい | 当事者が契約で自由に効力発生日を決められる 承継の範囲は吸収分割契約の定めによる |
| 外部から確認する方法 | 承継法人の登記事項証明書の分割の記載 | 契約書の効力発生日(登記は効力発生後に行う・会社法923条) 吸収分割契約の内容 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では会社の分割は企業併購法・公司法が規律する。医療財団法人・医療社団法人の分割を直接定める規定は確認できず、日本のような医療法人固有の分割制度とは構造が異なる
韓国の分割制度は商法上の会社を対象とする。医療法人(財団型)の分割を一般的に認める制度は確認できない
ドイツも分割の効力を登記に結び付ける。ただし基準は分割をする側(übertragender Rechtsträger)の登記であり、承継側の登記を基準とする日本の本条とは異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 分院を別の医療法人に移す再編で、理事会は「4月1日から新体制」と職員に告知した。しかし登記申請が遅れ、実際に登記されたのは4月9日だった。その8日間にかかった薬品代の請求書は、どちらの法人宛てに切るのが正しいのか?
- 医療機器のリース会社で担当をしているあなたの元に「分割で契約相手が変わる」という通知が届いた。いつから請求先を切り替えるかは、通知の日付でも契約書の日付でもなく、登記事項証明書に記載された分割の日で判断する
- 事業承継の期限が迫り、年度末までに分割を完了させたい。ただ、知事の認可の後に債権者の異議申述期間を最低2か月置く必要があり、登記はその後になる(最新の改正状況をご確認ください)。逆算すると、残された時間は思ったより少ない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 分割の通知を受けた取引先や職員は、承継法人の登記事項証明書を取得し、分割の登記日を確認する2. 登記日より前の債権は元の法人に、承継対象として契約に定められたものは登記日以降に承継法人に請求するよう、請求先を整理する3. 自分の債権が承継されるかどうかは吸収分割契約の定めによるため、契約の内容の開示を求め、必要なら債権者保護手続で異議を述べる
訴えられた側:1. 分割を進める医療法人の側は、登記予定日から逆算して、認可申請、債権者保護手続、登記申請の日程表を作る2. 職員への告知、取引先への通知、保険医療機関に関する手続を登記日に合わせてそろえる3. 会社分割と異なり労働契約承継法がそのまま適用されない可能性があるため、職員との事前協議の要否を所管庁の通知で確認する(最新の取扱いをご確認ください)
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はなく、一般の消滅時効(民法166条、債権は5年または10年)が適用される。手続の面では、知事の認可後に債権者が異議を述べるための期間(2か月以上)を置き、手続の完了後に登記を申請する。登記申請の期限は組合等登記令に定めがある(最新の改正状況をご確認ください)
学説
一般的理解:医療法人の分割では登記を効力発生要件とすることで、患者・職員・取引先・行政が、どの法人がいつから責任を負うかを登記簿で一元的に確認できるようにしていると理解される。
改正沿革 AI による整理
- 平成27年(2015年)改正、平成28年(2016年)施行 医療法人の分割制度の創設に伴い、吸収分割の効力発生に関する規定として追加されたとみられる。改正の年と条文の変遷は人の手による検証が必要
改正の年表
- 1.平成27年(2015年) 新設:医療法の一部を改正する法律により医療法人の分割制度が創設され、吸収分割の効力発生を登記に結び付ける規定が設けられた(平成28年施行。条番号の変遷は e-Gov で要確認)
- 医療法 第60条吸収分割をすることができる医療法人と契約締結
- 医療法 第60条の3吸収分割の認可等の手続(現行効力を要確認)
- 医療法 第60条の6承継法人による権利義務の承継(現行効力を要確認)
- 医療法 第59条合併の効力発生と登記の対応規定(現行効力を要確認)
- 会社法 第759条株式会社の分割は効力発生日に承継
- 会社法 第923条株式会社の吸収分割の登記
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