医療法 第69条の4
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- 厚生労働大臣は、厚生労働省令で定めるところにより、医療提供体制の確保に資する調査、学術研究又は分析その他の医療法人情報の提供を受けて行うことについて相当の公益性を有する調査、学術研究又は分析(特定の商品又は役務の広告又は宣伝に利用するために行うものを除く。)を行う者に医療法人情報を提供することができる。
- 2.厚生労働大臣は、前項の規定により医療法人情報を提供しようとする場合には、あらかじめ、社会保障審議会の意見を聴かなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医療法第69条の4は、日本の医療法に含まれる条文です。
- 医療法第69条の4の条文原文は「厚生労働大臣は、厚生労働省令で定めるところにより、医療提供体制の確保に資する調査、学術研究又は分析その他の医療法人情報の提供を受けて行うことについて相当の公益性…」で始まります。
- 医療法第69条の4は第十節に置かれています。
- 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 医療法第69条の4の前の条は医療法第69条の3です。
- 医療法第69条の4の次の条は医療法第69条の5です。
- 医療法第69条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第69条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205 - 本サイト収録
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第69条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/69_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医療法第69条の4は、厚生労働大臣が公益性ある調査・研究を行う者に医療法人情報を提供できると定める。広告目的は除外され、社会保障審議会の意見聴取が必要。
Q · 病院が国に報告した経営データって、研究者がもらうことはできるの?
公益性ある研究なら提供の道がある。広告目的は不可
医療法69条の4により、厚生労働大臣は、医療提供体制の確保に資する調査や、相当の公益性を有する調査・学術研究・分析を行う者に医療法人情報を提供できます。ただし特定の商品・役務の広告や宣伝に利用する目的のものは対象外です。また大臣は提供の前に社会保障審議会の意見を聴かなければならず、単独では判断できません。具体的な手続きは厚生労働省令で定められます。
解説
全国の医療法人は、毎年、病院や診療所ごとの収益・費用などの経営情報を都道府県知事に報告している(医療法69条の2)。集まった数字は国のデータベースに蓄積される。本条は、そのデータベースから外へ出る唯一の正規ルートを定めている。厚生労働大臣は、医療提供体制の確保に役立つ調査や、相当の公益性がある学術研究・分析を行う者に、医療法人情報を提供できる。ただし錠が二つある。一つ目は、特定の商品やサービスの広告・宣伝に使う目的なら最初から対象外になること。二つ目は、提供の前に社会保障審議会(厚生労働大臣の諮問に答える有識者会議)の意見を必ず聴くこと。病院コンサルが営業資料のために申請しても門は開かないが、地域医療の赤字構造を分析する研究者には道がある。経営者のあなたは「提出した数字は役所の棚で眠る」という前提を捨てたほうがよい。研究者のあなたにとっては、公表される集計値だけでは見えない分析に手が届くかもしれない入口である。
法的な位置づけ
医療法第69条の4は、医療法人の経営情報(医療法人情報)の第三者提供を定める規定である。厚生労働大臣は、厚生労働省令に従い、医療提供体制の確保に資する調査や相当の公益性を有する調査・学術研究・分析を行う者に同情報を提供できる。特定の商品・役務の広告・宣伝目的は除外され、提供前に社会保障審議会の意見聴取を要する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.目的が広告・宣伝に当たらないか自己点検する 調査・研究の成果が特定の商品や役務の売り込みに使われないかを確認する。スポンサー企業や共同研究先が関与する場合は、成果物の利用範囲を契約で明確にしておく
- 2.公益性を条文の言葉で論証した研究計画を作る 研究目的を「医療提供体制の確保に資する」「相当の公益性を有する」という本条の要件に沿って記述し、分析手法と期待される政策的・学術的な寄与を具体的に示す
- 3.安全管理体制を整えて厚生労働省に申請する データの保管場所、アクセス権限、利用後の消去方法など安全管理措置を整備し、厚生労働省令で定める手続きに従って申請する。窓口と様式は最新の公表資料で確認する
- 4.社会保障審議会の審議を待ち、提供後は利用条件を守る 大臣は提供前に社会保障審議会の意見を聴くため、審議日程を見込んで研究期間を設計する。提供後は定められた利用条件を守り、目的外利用をしない
よくある質問 AI による整理
Q1医療法人情報とは何ですか?
医療法人が都道府県知事に報告した、病院・診療所ごとの収益や費用などの経営情報を指します。国のデータベースに集約され、本条の提供対象となります。
Q2医療法人の経営情報はどこで見られる?
集計・分析結果は厚生労働省の公表資料で確認できます。個別の医療法人情報そのものは一般公開ではなく、本条の要件を満たす調査・研究を行う者に提供される仕組みです。
Q3医療法人情報の提供を受けられる条件は?
医療提供体制の確保に資する調査か、相当の公益性を有する調査・学術研究・分析であることが条件です。特定の商品・役務の広告・宣伝目的のものは除かれます。
Q4医療法人情報 提供 申請 どこに出す?
提供するのは厚生労働大臣で、手続きの細目は厚生労働省令に委ねられています。申請窓口や様式は厚生労働省の公表資料で最新情報を確認してください。
Q5医療法人情報 提供 いつまでにもらえる?
法定の処理期間は条文にありません。提供前に社会保障審議会の意見聴取が必要なため、審議日程の分だけ時間がかかりうる点を研究計画に織り込むべきです。
Q6民間企業でも医療法人情報を使える?
本条は申請者の属性を限定していません。民間の調査機関でも、公益性のある調査・分析であれば対象になりえます。ただし自社商品の宣伝につながる目的なら除外されます。
Q7医療法人情報を広告に使うのは違法?
特定の商品・役務の広告・宣伝に利用するための調査は、本条1項のかっこ書きで提供対象から除かれています。そもそもその目的では提供を受けられない設計です。
Q8社会保障審議会の意見聴取とは?
厚生労働大臣が医療法人情報を提供する前に、有識者で構成される社会保障審議会の意見を聴く手続きです(本条2項)。大臣の単独判断を防ぐ関門として機能します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちの病院の経営データ、競合のコンサル会社が手に入れられるんですか?
特定の商品や役務の広告・宣伝に使う目的は本条1項のかっこ書きで提供対象から除かれており、営業資料作りのための申請は通らない仕組みです。提供前には社会保障審議会の意見聴取も必要です(2項)。実務のポイント:コンサル会社が大学との共同研究の形をとる場合、名目と実際の目的がずれていないかが審査の焦点になりやすい。気になるなら、提供単位や匿名化の運用を省令と公表資料で先に確かめておくこと
Q2大学院生でも医療法人の経営データって申請できますか?
本条は申請者の身分を限定しておらず、基準は調査・研究の目的に相当の公益性があるかどうかです(1項)。具体的な手続きは厚生労働省令に委ねられています。実務のポイント:院生が単独で申請するより、指導教員を責任者とする研究計画のほうが安全管理体制を示しやすい。審査で重視されやすいのは、テーマの新しさより、データを漏らさない体制と公益性の説明である
間違えやすい点 AI による整理
- 「国に出した経営データは統計の作成にしか使われない」と思われがちだが、実際は違う。本条により、一定の公益性を認められた第三者に提供される可能性がある。自院の数字が研究の分析対象に入りうることを前提に、会計処理の一貫性を保っておく必要がある
- 「どんな肩書きの人なら使えるのか」と考えるのは、問いの立て方がそもそも誤っている。本条が見ているのは使う人ではなく、使う目的である。大学教員でも商品宣伝につながる分析なら除外され、民間の調査機関でも公益性のある分析なら対象になりうる
- 社会保障審議会の意見聴取があることは知っていても、その実務上の重みまでは知られていない。大臣の判断だけで提供できない仕組みなので、申請から提供までに審議日程の分だけ時間がかかりうる。研究費の期限をこの手続き抜きで組むと、期間内にデータが届かない事態になりかねない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 医療法69条の4:集めた医療法人情報を第三者(研究者等)へ提供する出口 | 医療法69条の2:医療法人が経営情報を報告する入口 医療法52条:事業報告書等を都道府県知事に届け出る |
| 義務・権限の主体 | 厚生労働大臣(提供できる権限) | 医療法人(報告義務) 医療法人(届出義務) |
| 歯止め | 広告・宣伝目的の除外+社会保障審議会の意見聴取 | 報告項目・方法は省令で規定 届出書類の閲覧制度(詳細は現行条文で要確認) |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾では医療財団法人に年度財務報告の中央主管機關への申報を義務付けるが、研究者への第三者提供を正面から定める規定は確認できない
米国は Medicare 参加病院に Cost Report 提出を義務付け、CMS が HCRIS として公開データ化しており、日本より開放度が高い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし地方大学で医療経済を研究しているあなたが、県内病院の赤字要因を分析したくなったら、どうなる? 公表資料では規模別の平均しか見えない。本条の提供を申請するなら、研究計画書で「医療提供体制の確保に資する」ことを論証できるかどうかが、門が開くかどうかを左右する
- 医療機関向けの経営コンサルを営むあなたは、国のデータで「同規模病院より人件費率が高い」と示せば契約が取れると考えた。だが目的が自社サービスの売り込みなら、本条1項のかっこ書きで最初から対象外である。
- 決算から3か月以内に経営情報を報告しなければならない医療法人の事務長。締切まであと10日。その数字が将来、研究者の分析材料になりうると知った瞬間、勘定科目の振り分けを雑には済ませられなくなる
取るべき行動
被害を受けた側:医療法人の立場で自院データの行き先が気になる場合:1. 報告する経営情報は科目区分と会計処理を毎年統一し、外部分析で誤読されにくい形に整える2. 提供の対象・単位・利用条件は厚生労働省令と厚労省の公表資料で確認する3. 研究結果で自院や地域の評価に疑問があれば、分析の前提条件を研究者や厚労省に照会する4. 広告目的の流用など目的外利用が疑われる場合は、厚生労働省に情報提供する
訴えられた側:データの提供を申請する研究者・調査機関の立場:1. 申請前に、目的が特定の商品・サービスの広告や宣伝に当たらないか自己点検する。スポンサー企業が関与する場合は特に慎重に2. 研究計画書で医療提供体制の確保への寄与を具体的に示す3. 社会保障審議会の審議日程を見込んで研究期間を設計する4. 提供後は利用条件と安全管理を厳守する。目的外利用は提供停止などの対象になりうる(関連規定の現行内容を要確認)
時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。なお、前提となる医療法人の経営情報の報告は、会計年度終了後3か月以内とされている(医療法69条の2。最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 令和5年(2023年)改正(人的検証が必要) 全世代対応型の社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律により、医療法人の経営情報データベースに関する規定群の一部として設けられたとみられる。施行日と新設・改正の区別は要検証
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