医療法 第69条の3
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厚生労働大臣は、その業務の遂行に支障のない範囲内において、厚生労働省令で定めるところにより、一般からの委託に応じ、医療法人情報を利用して、医療法人情報を利用して行うことについて相当の公益性を有する統計の作成及び統計的研究として厚生労働省令で定めるもの(第六十九条の七及び第六十九条の八第一項において「統計の作成等」という。)を行うことができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医療法第69条の3は、日本の医療法に含まれる条文です。
- 医療法第69条の3の条文原文は「厚生労働大臣は、その業務の遂行に支障のない範囲内において、厚生労働省令で定めるところにより、一般からの委託に応じ、医療法人情報を利用して、医療法人情報を利用して…」で始まります。
- 医療法第69条の3は第十節に置かれています。
- 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 医療法第69条の3の前の条は医療法第69条の2です。
- 医療法第69条の3の次の条は医療法第69条の4です。
- 医療法第69条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第69条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205 - 本サイト収録
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第69条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/69_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医療法69条の3は、厚生労働大臣が一般からの委託に応じ、医療法人情報を利用して相当の公益性を有する統計を作成できると定める。業務に支障のない範囲内に限られる。
Q · 病院の経営データを使った統計を、国に作ってもらうことはできるの?
公益性があれば厚生労働大臣に委託できる
医療法69条の3により、厚生労働大臣は一般からの委託に応じて、医療法人情報を利用した統計の作成及び統計的研究を行うことができます。要件は、その利用について相当の公益性があること、厚生労働省令で定めるものに該当すること、大臣の業務の遂行に支障がないことです。作成されるのはあくまで統計であり、特定の医療法人の決算データそのものを受け取れる制度ではありません。手続の細部は厚生労働省令に委ねられています。
解説
全国の医療法人の決算書は、紙の山ではなくデータベースになりつつある。医療法人が役所に報告した経営情報(収益、費用、人件費など)が「医療法人情報」として国に集まる。本条は、厚生労働大臣がこの情報を使って、外部から頼まれた統計を作れると定めている。研究者でも、自治体でも、医療経営を調べる団体でも、委託する資格そのものは限定されていない。ただし条件がある。一つ目は「相当の公益性」があること。自社の営業リストを作りたいといった私的な目的では、そもそも入口を通らない。二つ目は、出てくるのが個々の法人の生データではなく「統計」だということ。手続・対象・要件の細かい部分は厚生労働省令に委ねられている。知っておくべきことは次の点である。「病院経営の実態は公表資料が少なくて分からない」と諦めていた問いに、国の保有データを使った公式の集計という道が法律上開かれた。業界団体の独自アンケートより、交渉や政策提言の場ではるかに重く受け止められる数字である。
法的な位置づけ
医療法69条の3は、医療法人情報を用いた委託統計の制度を定める規定であり、厚生労働大臣が一般からの委託に応じ、業務の遂行に支障のない範囲内で、相当の公益性を有する統計の作成及び統計的研究として厚生労働省令で定めるものを行うことができる旨を規定する。成果物は統計に限られ、個別法人の情報提供を目的としない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.問いを統計の設計に書き直す 知りたい内容を「どの集計単位で、どの項目を、どの区分で比べるか」という統計の設計に落とし込む。特定法人の数字を求める形になっていないかを確認する
- 2.公益性の説明を準備する 統計が医療政策や地域医療の改善にどう役立つか、成果をどのように公表するかを文章化し、「相当の公益性」の要件を満たすことを示す
- 3.省令と厚生労働省の案内を確認する 申出の方法、対象となる統計の範囲、手数料、所要期間を最新の厚生労働省令と厚生労働省の案内で確認する
- 4.委託を申し出て結果の利用条件を確認する 所定の方法で厚生労働大臣に委託を申し出る。結果の公表条件を事前に確認し、報告書や論文の日程に反映させる
よくある質問 AI による整理
Q1医療法69条の3とは?
厚生労働大臣が一般からの委託を受け、医療法人情報を使って公益性のある統計の作成や統計的研究を行えると定めた規定です。
Q2医療法人情報とは何ですか?
医療法人が行政に報告した収益・費用・人件費などの経営に関する情報で、国が収集・管理するデータを指します。詳細な範囲は医療法の関連規定と省令で確認が必要です。
Q3医療法人の経営データ 統計 委託 誰ができる?
条文は「一般からの委託」とし、申出人を研究機関に限定していません。ただし相当の公益性と、厚生労働省令で定める統計に該当することが必要です。
Q4病院 経営データ 個別 入手できる?
本条では入手できません。本条の成果物は統計と統計的研究であり、特定の医療法人の決算データを取り出して提供する仕組みではありません。
Q5委託統計の相当の公益性とはどんな場合?
医療政策や地域医療の改善など、社会全体の利益につながる目的を指します。自社の営業リスト作成のような私的目的は要件を満たしません。
Q6医療法人情報の委託統計 手数料はいくら?
条文には金額の定めがなく、手続の細部は厚生労働省令に委ねられています。最新の省令と厚生労働省の案内で確認してください。
Q7委託統計 申出から完成まで いつまで かかる?
条文に期間の定めはありません。集計設計の調整や審査に時間がかかりうるため、研究計画の初期段階で申出の手順を確認するのが安全です。
Q8医療法人は経営情報の統計利用を拒否できる?
本条は個々の法人の同意を要件としていません。ただし作られるのは統計であり、法人を特定する形での提供を前提とする規定ではありません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1大学の研究者じゃなくても頼めるんですか?
本条は「一般からの委託」と書いており、条文上は申出人を研究機関に限定していない。ただし目的に「相当の公益性」が必要で、対象となる統計の範囲は厚生労働省令で定められる。実務のポイント:審査で見られるのは肩書きよりも、結果が公表され政策や地域医療の改善に役立つ筋道があるかである。成果を公表する計画を最初から組み込んでおくと通りやすい
Q2自分の病院の数字が勝手に使われるのは困るのですが、断れますか?
本条は医療法人ごとの同意を要件にしておらず、厚生労働大臣が「業務の遂行に支障のない範囲内」で統計を作れる仕組みである。ただし作られるのは統計であり、個別法人の数字を渡す制度ではない。実務のポイント:逆に言えば、報告の数字が雑だと、それを含む統計で業界全体が不利に描かれうる。届出の段階の正確さこそが実質的な防御になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「国に頼めば個別の病院の決算データがもらえる」と考えがちだが、前提が違う。本条が認めるのは統計の作成と統計的研究であり、特定の法人の数字を取り出すための制度ではない。欲しいものを「個票」から「集計の設計」に言い換えられるかどうかが出発点になる
- 医療法人の側は「報告した経営情報は行政の内部資料にとどまる」と思いやすい。法人から見れば役所への提出書類でも、法律から見れば外部の研究や政策論議に使われうる公共の素材である。報告内容の正確さが、自分の法人だけでなく業界全体の見え方を左右する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 制度の目的 | 医療法69条の3:医療法人情報を使った委託統計の作成 | 医療法52条:医療法人による事業報告書等の届出 統計法34条:公的統計の調査票情報を用いた委託統計 |
| 主体 | 厚生労働大臣が一般からの委託を受けて作成 | 医療法人が都道府県知事に届け出る 行政機関の長等が一般からの委託を受けて作成 |
| 成果物 | 統計・統計的研究(個別法人の生データではない) | 個々の法人の事業報告書等 統計・統計的研究 |
| データ利用者から見た位置付け | 国保有の経営データを公益目的で集計させる入口 | データの出所となる報告義務 公的統計全般の同型制度 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では行政保有の保健医療データを研究目的で利用する仕組みが整備されている。医療法人の経営情報に特化した委託統計規定かどうかは要確認
ドイツは公的医療保険データを Forschungsdatenzentrum Gesundheit を通じて公益目的で利用させる。対象は主に保険データで、病院経営情報とは範囲が異なる
フランスは SNDS により保健医療データを公益目的の研究に開放している。経営情報より診療・保険データが中心
米国は Medicare Cost Reports として病院の財務データが公開され、研究や政策分析に広く使われる。日本の統計提供型より開示の度合いが大きい
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 地方の医師会で、地域の病院の人件費率が全国と比べてどれほど高いのかを示したい。独自アンケートは回収率が三割で説得力がない。国の医療法人情報を使った委託統計なら、同じ問いに公式の数字で答えられる可能性がある
- もし自分の法人の経営データが統計に使われていると知ったら、何を確認すべきか? 本条が作るのは「統計」であり、個別法人を特定する形での提供を前提にした規定ではない。まずは公表された集計単位を見て、法人が特定されうる細かさになっていないかを確かめる
- 大学の研究室で、看護職の賃上げ政策が病院経営に与えた影響を分析したい。助成金の報告期限まで残り半年。委託の申出から統計の完成まで時間がかかりうるので、研究計画の最初の段階で申出の手順を確認しておかないと間に合わない
取るべき行動
被害を受けた側:データを使いたい側の手順。1. 知りたい問いを「どの集計単位で何を比べるか」という統計の設計に書き直す2. その問いが医療政策や地域医療にどう役立つかを説明する文章を作り、公益性を示す3. 厚生労働省令や同省の案内で申出の方法・手数料・所要期間を確認する4. 結果を公表する際の条件を事前に確かめ、報告や論文の日程に反映させる
訴えられた側:情報を提供する医療法人の側の手順。1. 都道府県に届け出る事業報告書など(医療法52条)の数字の正確さを点検する。誤った数字は統計を通じて業界全体の像をゆがめる2. 公表された統計の集計単位が細かく、自法人が特定されうると感じたら、所管の都道府県や厚生労働省に照会する3. 公表された統計を自法人の経営分析や金融機関との交渉に逆に活用する
時効(請求できる期限):本条に特定の期限・時効はない。一般的な債権であれば一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用されるが、本条の実務上重要なのは時効よりも、委託の申出から統計ができあがるまでの期間である。手続の詳細は厚生労働省令に委ねられているため、最新の省令と厚生労働省の案内を確認すること(最新の改正状況をご確認ください)
- 医療法 第52条事業報告書等の都道府県への届出
- 医療法 第69条の2医療法人情報の収集等の前提規定(現行効力を要確認)
- 医療法 第69条の7「統計の作成等」を引用する関連規定(現行効力を要確認)
- 医療法 第69条の8「統計の作成等」を引用する関連規定(現行効力を要確認)
- 統計法 第34条公的統計の委託作成という同型制度
- 高齢者の医療の確保に関する法律 第16条の2NDB の第三者提供という類似制度(現行効力を要確認)
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