医療法 第69条の5
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前条第一項の規定により医療法人情報の提供を受けた者は、当該医療法人情報の漏えい、滅失又は毀損の防止その他の当該医療法人情報の安全管理のために必要かつ適切なものとして厚生労働省令で定める措置を講じなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医療法第69条の5は、日本の医療法に含まれる条文です。
- 医療法第69条の5の条文原文は「前条第一項の規定により医療法人情報の提供を受けた者は、当該医療法人情報の漏えい、滅失又は毀損の防止その他の当該医療法人情報の安全管理のために必要かつ適切なものと…」で始まります。
- 医療法第69条の5は第十節に置かれています。
- 医療法の公布日は昭和23年7月30日です。
- 医療法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 医療法第69条の5の前の条は医療法第69条の4です。
- 医療法第69条の5の次の条は医療法第69条の6です。
- 医療法第69条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第69条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000205 - 本サイト収録
医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第69条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000205/69_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点医療法69条の5は、同法69条の4により医療法人情報の提供を受けた者に、漏えい・滅失・毀損の防止など厚生労働省令で定める安全管理措置を講じる義務を課す規定である。
Q · 国から医療法人の経営データをもらった研究者は、何をしなければいけないの?
厚生労働省令で定める安全管理措置を講じる義務がある
医療法69条の5により、同法69条の4第1項に基づいて医療法人情報の提供を受けた者は、その情報の漏えい、滅失又は毀損の防止その他の安全管理のため、厚生労働省令で定める措置を講じなければなりません。義務は受領者自身に直接かかるため、保管場所、アクセスできる人、利用後の消去手順などを自ら管理する必要があります。具体的な措置の内容は省令で確認してください。
解説
クリニックや病院を運営する医療法人は、毎年、決算の数字や職員の給与データを国に報告している。国はそれを集めて「医療法人の経営情報データベース(MCDB)」を作っている。前条(69条の4)により、このデータは大学や研究機関などの第三者にも提供できる。本条は、データを受け取った側に一つの義務を課す。漏えい(外に漏れること)、滅失(なくなること)、毀損(壊れて使えなくなること)を防ぐため、厚生労働省令が定める安全管理措置(データを守るための組織・人・技術面の具体的な対策)を講じる義務である。ここで押さえておくべきは、受け取った側の研究者やコンサル会社は「お客さん」ではなく、法律上の義務を負う管理者になるという点だ。研究室の共有フォルダに置いたまま、院生の私物 PC にコピーしたまま、という大学でよくある扱い方は、それ自体が法律上の義務違反になりうる。一方、報告する医療法人側から見れば、自院の経営の手の内が研究者の手に渡っても、その安全は法律で担保されている。この一条が、医療経営データを公共の研究に回すための前提条件になっている。
法的な位置づけ
医療法第69条の5は、医療法人情報の第三者提供を受けた者の安全管理義務を定める規定である。同法第69条の4第1項に基づき提供を受けた者は、当該情報の漏えい、滅失又は毀損の防止その他の安全管理のため、必要かつ適切なものとして厚生労働省令で定める措置を講じなければならない。
よくある質問 AI による整理
Q1医療法69条の5とは?
医療法人情報の第三者提供を受けた者に、漏えい・滅失・毀損を防ぐための安全管理措置を義務づける規定です。措置の中身は厚生労働省令で定められます。
Q2医療法人情報とは何ですか?
医療法人が国に報告した決算や職種別給与などの経営情報で、69条の4第1項により第三者へ提供されうるものを指します。本条はその提供後の管理を規律します。
Q3MCDB データ 漏えい 責任は誰にある?
本条の義務は提供を受けた者に直接かかります。受領者が省令所定の措置を講じていたかがまず問われ、損害が生じれば民法709条の賠償責任も問題になります。
Q4医療法人の経営データは個人情報に当たる?
法人の経営情報自体は原則として個人情報ではありませんが、小規模法人の給与データ等で個人を識別できる場合は個人情報保護法の規律も重なりえます。
Q5提供を受けたデータを共同研究者に渡してもいい?
提供の条件と省令の措置の範囲内かが判断基準です。メール添付や共有リンクでの受け渡しは、アクセス者の管理ができるかを事前に確認する必要があります。
Q6研究が終わったらデータはどうする?
提供条件に従い消去し、いつ誰がどの方法で消去したかの記録を残すのが基本です。消去手順は利用開始前に決めておくことが推奨されます。
Q7医療法69条の5違反 罰則はある?
本条自体は措置義務を定める規定です。違反時の行政上の措置や罰則の有無は、医療法の罰則規定と最新の改正状況を確認する必要があります。
Q8大学の IT 部門に任せていれば問題ない?
条文上、義務の名宛人は提供を受けた者です。IT 部門との連携は有効ですが、受領者自身が管理体制を把握し説明できる状態にしておく必要があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1MCDB のデータって、誰でももらえるんですか?
誰でもではありません。医療法69条の4に基づき、厚生労働大臣が公益性のある研究等の目的を審査したうえで提供します。受け取った者は本条により安全管理措置の義務を負います。実務のポイント:申出の審査では目的の公益性だけでなく、保管・利用の体制も見られる。管理体制の記述が具体的な申出ほど通りやすいのが実務の感覚である(最新の運用状況をご確認ください)
Q2安全管理措置って、具体的に何をすればいいんですか?
具体的な内容は本条の委任を受けた厚生労働省令で定められます。一般的には、利用者の限定、保管場所の管理、外部接続の制限、利用後の消去といった組織的・人的・物理的・技術的な対策が柱になります。実務のポイント:個人情報保護委員会のガイドラインにある安全管理措置の枠組みを先に整えておくと、省令の要求にもほぼ流用できる。研究倫理審査の書類と一本化すると手間が半分になる
Q3うちの法人の給与データが外に漏れたら、どこに文句を言えばいいんですか?
まず提供元である厚生労働省に照会し、提供先と管理状況の確認を求めるのが第一歩です。受領者が本条の措置を怠って損害が生じたなら、民法709条による損害賠償請求も視野に入ります。実務のポイント:損害の立証では「その情報が漏れたことで何を失ったか」の具体化が最大の壁になる。職員の引き抜きや取引条件の悪化など、漏えい後の変化を早い段階から記録しておくと効く
間違えやすい点 AI による整理
- 「国から正式にもらったデータだから、その後の扱いは自由」と考えがちだが、逆である。正式に受領した時点で、受領者は法律上の安全管理義務を負う側に回る。入手の正当性と、入手後の扱いの適法性は別問題だ
- 「経営データであって患者の個人情報ではないから、そこまで厳格でなくていい」という感覚は危うい。医療法人の職種別給与や費用構造は、小規模法人では特定の個人の報酬を推知できる場合があり、競合法人にとっては喉から手が出る営業情報でもある。漏えいの深刻度は、個人情報保護法の適用の有無とは別の次元で決まる
- 研究者から見れば、安全管理は情報システム部門の仕事に見える。法律から見れば、データの提供を受けた者に直接かかる義務である。「大学の IT 部門に任せていた」は、受領者としての説明にならない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 医療法69条の5:提供を受けた者の安全管理義務 | 医療法69条の4:医療法人情報の第三者提供の根拠 医療法69条の2:医療法人の経営情報報告義務(現行効力要確認) |
| 義務を負う者 | 医療法人情報の提供を受けた者(研究者・機関等) | 提供を行う側(厚生労働大臣) 報告する医療法人 |
| データの流れにおける位置 | 提供後:受領者の手元での保管・利用・消去 | 提供時:第三者へ渡すかどうかの判断 収集時:医療法人から国への報告 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾には医療法人の経営情報データベースに相当する制度はなく、第三者に提供されたデータの安全管理は個人資料保護法の一般規定で対応する。法人の経営情報そのものは同法の射程外となりうる点が日本の本条との違い
韓国も安全措置の具体的内容を下位法令に委任する構造をとる。ただし対象は個人情報であり、法人の経営情報に特化した受領者義務ではない
GDPR は処理者にリスクに応じた技術的・組織的措置を求める。本条と同じく措置の水準をリスクと技術動向に合わせる考え方をとるが、対象は個人データに限られる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 大学の医療経済学ゼミで MCDB の個票データを受け取った。指導教員は「解析はノート PC でやっていいよ」と言う。その PC をカフェに置き忘れたら、誰が何の責任を負うのか。受領者として申請した教員と所属機関は、省令が定める措置を講じていたかをまず問われる
- あなたは病院コンサル会社のアナリストだ。受託研究の名目で提供された医療法人情報を、営業資料の作成に流用しようとする上司がいる。安全管理の外側にデータを持ち出した時点で、会社ぐるみの管理体制が問われる
- 自院の財務データが研究用に第三者へ提供されていると、理事長が地域の医師会の会合で知った。本当に漏れていないと、誰がどう保証しているのか? その答えの一つが本条である
- 提供を受けたデータの利用期間が終わるまであと2週間。消去の手順も記録も決めていない。「使い終わったら消せばいい」という感覚で期限を迎えると、廃棄の証跡が残らない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自院の情報が第三者提供の対象になっているか、提供の仕組みと範囲を厚生労働省の公表資料で確認する2. 自院の経営情報が外部に出回っている兆候(取引先や競合が知るはずのない数字を知っている等)があれば、日時と内容を記録する3. 厚生労働省の担当窓口に照会し、提供先と管理状況の調査を求める4. 損害が具体化していれば、弁護士と相談のうえ民法709条による損害賠償を検討する
訴えられた側:1. 漏えい等に気付いたら、まず拡散を止める(共有リンク停止、端末の遮断、アクセス権の剥奪) 2. 何が、いつ、誰に、どの範囲で漏れたかを時系列で記録し、隠さない3. 提供条件に従い速やかに厚生労働省へ報告する(報告義務の具体的内容は省令・提供条件で確認) 4. 省令が定める措置を事前に講じていた証拠(規程、アクセスログ、誓約書)を揃える。義務を果たしていたかどうかが責任判断の分かれ目になる
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。漏えい等で生じた損害の賠償請求には、不法行為として損害及び加害者を知った時から3年、行為時から20年(民法724条)、契約違反として構成する場合は一般消滅時効(民法166条、知った時から5年または権利を行使できる時から10年)が適用される。違反時の行政上の措置・罰則の有無は最新の改正状況をご確認ください
改正沿革 AI による整理
- 令和5年(2023年)改正(要確認) 医療法人の経営情報データベース制度の創設に伴い、第三者提供を受けた者の安全管理義務として新設されたとみられる。改正法名・施行日は人的検証が必要
- 医療法 第69条の4医療法人情報の第三者提供の根拠
- 医療法 第69条の2医療法人の経営情報報告義務(現行効力を要確認)
- 医療法 第51条事業報告書等の作成義務
- 個人情報の保護に関する法律 第23条個人データを含む場合の安全管理措置
- 民法 第709条漏えいによる損害賠償の一般的根拠
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