弁護士法 第18条(登録取消の事由の報告)
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弁護士会は、所属の弁護士に弁護士名簿の登録取消の事由があると認めるときは、日本弁護士連合会に、すみやかに、その旨を報告しなければならない。
この条文の基本情報
登録取消の事由の報告とは何ですか?
定義登録取消の事由の報告とは、弁護士法第18条に定められた規定で、「弁護士会は、所属の弁護士に弁護士名簿の登録取消の事由があると認めるときは、日本弁護士連合会に、すみやかに、その旨を報告しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 弁護士法第18条(登録取消の事由の報告)は、日本の弁護士法に含まれる条文です。
- 弁護士法第18条の条文原文は「弁護士会は、所属の弁護士に弁護士名簿の登録取消の事由があると認めるときは、日本弁護士連合会に、すみやかに、その旨を報告しなければならない。」で始まります。
- 弁護士法第18条は第三章 弁護士名簿に置かれています。
- 弁護士法の公布日は昭和24年6月10日です。
- 弁護士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 弁護士法第18条の前の条は弁護士法第17条です。
- 弁護士法第18条の次の条は弁護士法第19条です。
- 弁護士法第18条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第18条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205 - 本サイト収録
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第18条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC1000000205/18
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点弁護士法18条は、弁護士会が所属弁護士に弁護士名簿の登録取消の事由があると認めたとき、日本弁護士連合会へすみやかに報告しなければならないと定める手続規定である。
Q · 悪い弁護士の資格を取り消したいとき、どこに言えばいいの?
資格を取り消すのは国ではなく弁護士会です
弁護士には監督官庁がありません。弁護士法18条により、弁護士会は所属弁護士に登録取消の事由(死亡、禁錮以上の刑、破産手続開始、心身の故障による業務不能など)があると認めたとき、日本弁護士連合会へすみやかに報告しなければなりません。資格の管理も取消も弁護士会・日弁連の自治の中で完結します。なお非行への制裁を求める場合は、登録取消(17・18条)ではなく懲戒請求(58条)が向かうべきルートで、両者は別の制度です。
解説
医師を辞めさせるのは厚生労働省、税理士なら財務省。だが弁護士だけは違う。国にも大臣にも、弁護士を名簿から消す権限はない。その権限を握るのは弁護士会と日本弁護士連合会、つまり弁護士の自治組織だけだ。弁護士法18条は、その自浄システムに組み込まれた一本のネジである。所属弁護士に登録取消の事由(死亡、禁錮以上の刑、破産手続開始、心身の故障による業務不能など、7条・17条が定める)があると弁護士会が認めたら、すみやかに日弁連へ報告しなければならない。あなたが依頼した弁護士が刑事事件で有罪になっても、役所は動かない。動かすのはこの報告ルートだ。なぜ国家権力から切り離してあるのか。弁護士は国家を相手に訴訟を起こす職業だからだ。政府が資格を握っていたら、政府に不都合な弁護士を資格剥奪で潰せてしまう。18条の地味な報告義務は、その独立を支える配電盤の一部だ。
法的な位置づけ
弁護士法18条は、弁護士会の報告義務を定める規定である。所属弁護士に登録取消の事由(死亡、欠格、破産手続開始、心身の故障による業務不能など)があると弁護士会が認めたとき、日本弁護士連合会へすみやかにその旨を報告すべきことを義務づける。弁護士自治の枠内で名簿管理の実効性を担保する手続的規律である。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.日弁連の弁護士検索で登録状況を確認 依頼中・相談中の弁護士について、日弁連の「弁護士検索」で現在の登録状況を確認する。名簿から消えていれば既に登録取消が処理されている可能性が高い
- 2.登録取消事由の有無を見極める 有罪確定・破産手続開始・業務廃止・心身の故障など、7条・17条の事由に当たる可能性があるかを整理する。報道や登記、官報で確認できる情報を集める
- 3.所属弁護士会へ情報提供・照会する 報告義務を負うのは弁護士会側だが、外部からの情報提供がその端緒になる。事務所所在地の単位会へ事実関係を提供・照会する
- 4.非行が問題なら懲戒請求へ切り替える 着服・暴言・利益相反など非行が問題なら、登録取消ではなく懲戒請求(58条)が正しいルート。誰でも一人で請求でき、綱紀委員会の調査が入る
- 5.進行中の事件は代理人交代を準備する 事件が進行中なら、代理人不在で手続が止まるリスクに備え、新しい弁護士の選任と記録の引継ぎを並行して進める
よくある質問 AI による整理
Q1弁護士の登録取消の事由にはどんなものがありますか?
死亡、禁錮以上の刑、破産手続開始決定、後見開始、心身の故障による業務不能などです。弁護士法7条の欠格事由や17条の登録取消事由がこれに当たります。
Q2弁護士自治とはどういう意味ですか?
弁護士の登録・取消・懲戒を国家ではなく弁護士会・日弁連が自ら行う仕組みです。国家を訴える職業の独立を守るため、資格の生殺与奪を国に握らせない制度設計です。
Q3担当している弁護士が資格を失ったら裁判はどうなりますか?
登録が取り消されると代理人不在になり、手続が止まります。早急に新しい弁護士を選任して引継ぎを行う必要があります。委任契約も終了します。
Q4弁護士が自己破産すると弁護士を続けられませんか?
破産手続開始決定は欠格事由に当たり、登録取消の対象になります。ただし復権すれば再登録の道があります。
Q5弁護士が有罪判決を受けると資格はどうなりますか?
禁錮以上の刑が確定すると7条の欠格事由に該当し、17条の登録取消事由となります。弁護士会が日弁連に報告し名簿から抹消されます。
Q6弁護士会と日本弁護士連合会はどう違うのですか?
弁護士会は各地の単位会(事務所所在地ごと)、日弁連は全国を統括する連合会です。報告義務は単位会が負い、報告先が日弁連です。
Q7弁護士が認知症になったら登録はどうなりますか?
心身の故障により業務継続が困難な場合は登録取消事由になりうります。家族はまず所属弁護士会へ相談するのが入口です。
Q8登録取消になった弁護士は再び登録できますか?
登録取消は懲戒(制裁)とは別物で、欠格事由が消滅(復権など)すれば再登録の道があります。永久的な資格剥奪ではありません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ひどい弁護士を辞めさせたいんですが、どこに通報すればいいですか?
弁護士には監督官庁がありません。役所や消費者センターに駆け込んでも動きません。非行への制裁を求めるなら弁護士会への懲戒請求(弁護士法58条)、死亡や欠格事由による名簿抹消なら登録取消(17・18条)と、ルートが分かれます。実務のポイント:懲戒請求は誰でも一人でできます(依頼関係や利害関係は不要)。請求すると綱紀委員会の調査が入り、対象弁護士は対応を迫られる。乱用は逆に損害賠償リスクがあるが、正当な理由があれば強力な手段です
Q2「すみやかに報告」って、何日以内ってことですか?
日数の定めはありません。法令用語の「すみやかに」は緊急性の序列の真ん中で、「直ちに」(最も急ぐ、原則例外を許さない)より緩く、「遅滞なく」(正当な理由があれば遅れても許される)より急ぐ、という位置づけです。実務のポイント:この三語の使い分けは法律実務家が条文を読むときの基本リテラシー。「すみやかに」は訓示規定と解されることが多く、同じ「報告しなければならない」でも、どの副詞が付くかで義務の温度がまるで違います
間違えやすい点 AI による整理
- 「悪い弁護士は役所に通報すれば資格を取り上げられる」と思って消費者センターや法務省に駆け込む人がいるが、問いの立て方そのものが間違っている。弁護士を監督する官庁は存在しない。登録の管理も取消も弁護士会・日弁連の自治の中で完結する。向かうべき窓口は弁護士会だ
- 「登録取消」と「懲戒」を同じものだと思っている人が多い。実は別物だ。登録取消(17・18条)は死亡・欠格・廃業など客観的事由による名簿からの抹消、懲戒(58条以下)は非行に対する制裁。あなたが「あの弁護士はひどい」と訴えたいなら、向かう先は18条ではなく懲戒請求である。同じ「弁護士を辞めさせたい」でも入口が違う
- 「すみやかに報告」だから即日というイメージを持つが、法令用語の「すみやかに」は「直ちに」より緩く、訓示的(守らなくても直接の罰則や効力否定がない)と解されることが多い。緊急性に序列があることを知らないと、この義務の本当の強さを読み違える
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 制度の性質 | 18条:弁護士会の報告義務(手続規定) | 17条:登録取消事由(客観的事由による名簿抹消) 58条:懲戒(非行に対する制裁) |
| 向かうべき窓口・トリガー | 弁護士会が事由を認知 → 日弁連へ報告 | 死亡・欠格・廃業など客観的事由の発生 依頼者等による懲戒請求(誰でも可) |
| 効果 | 自治内で淘汰の実効性を担保する内部装置 | 名簿から抹消され資格を失う(事由消滅で再登録可) 戒告・業務停止・退会命令・除名の処分 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も弁護士会(律師公會)と全國律師聯合會による自治的な登錄・撤銷登錄の仕組みを持つが、法務部の関与が日本より相対的に強い
韓国は大韓弁護士協会(대한변호사협회)による自治を採用。条番号も日本と同じ18条が登録取消を規律しており、構造が極めて近い
ドイツは弁護士会(Rechtsanwaltskammer)が許可の取消・撤回を行う自治制を採るが、許可主体は州の弁護士会で手続が法定されている
米国は州ごとに最高裁判所が弁護士資格を統括し、州弁護士会が懲戒・資格剥奪手続を運用。連邦統一制度ではなく州単位で扱いが分かれる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 依頼している弁護士が刑事事件で実刑判決を受けたと報道で知ったら、あなたの裁判はどうなる? 禁錮以上の刑は7条の欠格事由、17条の登録取消事由に直結する。弁護士会が日弁連に報告し名簿から消えれば、あなたは代理人不在になる。次の弁護士を探す時間との戦いが始まる
- あなたが弁護士で、個人事業の失敗から破産手続開始決定を受けた。破産は欠格事由だ。所属弁護士会が事由を認知すれば、すみやかに日弁連へ報告される。あと数日で進行中の依頼案件の引継ぎを手当てしなければ、依頼者に迷惑がかかる
- 知人の弁護士が認知症で業務継続が難しくなった。家族として何ができるか。心身の故障は登録取消事由になりうる。まず所属弁護士会へ相談するのが入口だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 依頼中・相談中の弁護士に登録取消事由(有罪確定、破産、業務廃止、心身の故障)の疑いがあれば、まず日弁連の「弁護士検索」で登録状況を確認2. 名簿に残っていても事由がある可能性があれば、所属弁護士会(事務所所在地の単位会)へ情報提供・照会する。報告義務を負うのは弁護士会側だ3. 着服・暴言・利益相反など非行が問題なら、登録取消ではなく懲戒請求(58条)へ切り替える4. 事件が進行中なら、代理人交代の準備を並行して進める
訴えられた側:1. 自分に欠格事由(禁錮以上の刑、破産手続開始、後見開始など、7条)が生じたら、所属弁護士会への対応と進行中案件の引継ぎを最優先2. 登録取消は懲戒とは別物で、非行への制裁ではない。事由が消滅(復権など)すれば再登録の道がある3. 自ら業務廃止を望む場合は13条の登録取消請求という選択肢4. 報告・取消の手続に不服があれば、日弁連への審査請求など弁護士法上の不服申立てルートを確認する
時効(請求できる期限):報告は「すみやかに」(具体的日数の定めなし。法令用語上、最も急ぐ「直ちに」より緩く、「遅滞なく」より急ぐ位置づけ)。起算点は、弁護士会が登録取消事由の存在を認めた時。なお「すみやかに」は訓示的義務と解されることが多い
学説
通説:弁護士法18条の報告義務は弁護士自治を内部から実効化する手続規定であり、登録取消(17・18条)は客観的事由による名簿抹消、懲戒(58条以下)は非行への制裁として制度的に区別される。
法令用語の解釈(通説):条文の「すみやかに」は緊急性の序列上、「直ちに」より緩く「遅滞なく」より急ぐ位置づけで、訓示的義務(違反しても直接の罰則や効力否定がない)と解されることが多い。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和24年(1949年) 新設:現行弁護士法(昭和24年法律第205号)の制定により弁護士自治が確立。戦前の司法大臣監督体制から、弁護士会・日弁連による登録・取消の自治体制へ転換した。
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