要点弁護士法 30 条の 20 は、弁護士法人の社員等が受任事件に関し相手方から利益供与を受けること、その要求・約束、法人に供与させることを禁じる。違反は懲戒事由となる。
Q · 自分の弁護士が、相手方からお金や接待を受け取ってもいいの?
原則禁止。受任事件の相手方からの利益収受は懲戒対象です
弁護士法 30 条の 20 により、弁護士法人の社員等は、受任している事件に関し、相手方から利益の供与を受けることはもちろん、その供与を要求・約束することも禁じられます。第 2 項では、社員等が自分でなく弁護士法人に供与させる行為も禁止されます。受け取る前の「要求」「約束」の段階で既に違反が成立し、違反は懲戒事由(弁護士法 56 条)となります。社交儀礼を装っていても、進行中の事件と結びつけば違反と評価されえます。
離婚調停を任せた弁護士法人の担当社員が、なぜか相手方と妙に打ち解けている。気づけば和解案は相手有利に傾いていく。その違和感には法律上の名前がある。弁護士法第30条の20は、弁護士法人の社員等が、受任中の事件について相手方から利益の供与を受けること、その要求や約束をすることを正面から禁じる。さらに自分が受け取るだけでなく、法人に供与させる迂回路も塞ぐ。ここで効いてくるのが「受任している事件に関し」という縛りだ。社交儀礼を装った接待でも、現在進行中の事件と結びつけば違反になる。あなたが知るべきは、これが単なる職業倫理の心得ではなく、懲戒処分や法的責任を伴う強制ルールだという点。あなたの代理人の忠誠心は、感情論ではなく条文で守られている。
弁護士法 30 条の 20 は、弁護士法人の社員等による相手方からの利益収受を禁じる規定である。受任している事件に関し、相手方から利益の供与を受けること、その要求・約束をすること、及び自らに代えて弁護士法人に供与させることを一律に禁止し、依頼者に対する忠実義務と司法制度への信頼を制度的に担保する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
金銭の授受に限らず、接待・高額発注・コンサル契約など経済的価値のある便宜が広く含まれます。受任事件と結びつけば社交儀礼の体裁でも違反となりえます。
現在進行中の受任事件と利益供与が結びつくことを指します。事件と無関係な純粋な社交なら直ちに違反とは限りませんが、線引きは時期・相手・金額で判断されます。
なります。第 2 項は社員等が弁護士法人に供与させる行為も禁じます。事務所への高額発注やコンサル契約という迂回路も射程に入ります。
所属弁護士会に懲戒請求(弁護士法 56 条)を行います。具体的事実と時系列を添えると調査の端緒になりやすく、漠然とした不満では進みにくいです。
懲戒の事由があった時から 3 年で手続を開始できなくなる除斥期間があります(弁護士法 63 条)。証拠が散逸する前に早く動く必要があります。
弁護士法人の社員(出資する弁護士)のほか、使用人である弁護士など法人に属して職務を行う者が含まれます(弁護士法 30 条の 4 等の社員資格と関連)。
断れば自分に違反は生じません。ただし供与の「要求・約束」自体が違反なので、打診してきた相手方代理人側に違反が成立する余地があります。
態様によっては弁護士法人自体も懲戒(弁護士法 56 条は法人も対象)の対象となりえます。経営社員は「知らなかった」では済まされにくいです。
純粋な社交儀礼の範囲なら直ちに違反とは限らないが、判断の鍵は「受任している事件に関し」という結びつきだ(第30条の20)。進行中の事件の相手方からの飲食や接待は、金額や頻度によって利益供与と評価され、懲戒対象になりうる。業界裏話ヒント:弁護士会の懲戒実務では、現金そのものより『なぜそのタイミングで、その相手から』を重視する。受任事件と接触時期が重なるほど、社交の言い訳は通りにくくなる。
まず担当弁護士と相手方の接触、和解条件が急に相手有利へ動いた経緯を記録化する。確証が持てなくても、所属弁護士会への照会や懲戒請求(第56条)で調査の端緒を作れる。業界裏話ヒント:弁護士を替えたいだけなら委任契約の解除で足りるが、第30条の20違反を疑うなら『具体的事実+時系列』を添えるかどうかで、弁護士会が動く本気度が変わる。漠然とした不満では調査に進まない。
第30条の20は「社員等」を名宛人とし、第2項では法人に利益を供与させる行為も禁じる。違反行為の態様によっては、弁護士法人自体も懲戒(第56条は弁護士法人も対象)の対象となりうる。業界裏話ヒント:経営社員は『知らなかった』では済まされにくい。組織として利益供与の打診を拒否・記録する内部ルールがあるか否かが、後の責任追及で法人の明暗を分ける。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 30 条の 20:相手方からの利益供与の収受・要求・約束(法人への供与含む) | — |
| 違反が成立する時点 | 受領前の「要求」「約束」の段階で成立 | — |
| 依頼者への影響 | 代理人の忠誠が相手方の利益で歪む危険を防ぐ | — |
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