弁護士法 第35条(会長及び副会長)
クイックジャンプ
- 弁護士会の代表者は、会長とする。
- 2.会長に事故のあるとき又は会長が欠けたときは、副会長がこの法律及び会則に規定する会長の職務を行う。
- 3.会長及び副会長は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
この条文の基本情報
会長及び副会長とは何ですか?
定義会長及び副会長とは、弁護士法第35条に定められた規定で、「弁護士会の代表者は、会長とする。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 弁護士法第35条(会長及び副会長)は、日本の弁護士法に含まれる条文です。
- 弁護士法第35条の条文原文は「弁護士会の代表者は、会長とする。」で始まります。
- 弁護士法第35条は第五章 弁護士会に置かれています。
- 弁護士法の公布日は昭和24年6月10日です。
- 弁護士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 弁護士法第35条の前の条は弁護士法第34条です。
- 弁護士法第35条の次の条は弁護士法第36条です。
- 弁護士法第35条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第35条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205 - 本サイト収録
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第35条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC1000000205/35
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点弁護士法35条は弁護士会の代表者を会長と定め、会長及び副会長を罰則の適用については公務員とみなす。職務に関して賄賂を受け取れば収賄罪の対象となる。
Q · 弁護士会の会長って民間人なのに、収賄で捕まることがあるの?
民間人でも罰則適用上は公務員とみなされ収賄罪の対象になります
弁護士法35条1項は会長を弁護士会の代表者と定め、2項は会長の事故・欠缺時に副会長が職務を代行すると規定します。最大のポイントは3項で、会長及び副会長は刑法その他の罰則の適用については法令により公務に従事する職員(みなし公務員)とされます。そのため職務に関して賄賂を受け取れば、民間人でありながら刑法197条の収賄罪の対象となります。この規定は会長・副会長に限られ、一般の弁護士会会員には及びません。
解説
弁護士会の会長と聞けば、業界団体のトップ、名誉職、その程度の印象しか持たないかもしれない。だが本条の第3項を読むと景色が一変する。会長と副会長は、刑法その他の罰則の適用については「法令により公務に従事する職員」とみなされる。つまり民間人である弁護士でありながら、職務に関して金品を受け取れば収賄罪(刑法197条)の対象になる。第1項は会長が弁護士会を代表すると定め、第2項は会長に事故があったときや欠けたとき副会長が会長の職務を代行すると定める。一見ただの組織規定だが、第3項のみなし公務員条項こそが、弁護士自治という強大な自前の統治権に、刑事責任という重しを乗せている核心だ。代表する力には、公務員並みの清廉義務がセットでついてくる。これを知らずに弁護士会の不祥事報道を眺めると、本当の重みを読み違える。
法的な位置づけ
弁護士法35条は、弁護士会の代表機関を定める組織規定である。第1項は会長を弁護士会の代表者とし、第2項は会長の事故・欠缺時における副会長の職務代行を規定する。第3項は会長及び副会長を罰則適用上のみなし公務員とし、職務に関する収賄等につき公務員と同等の刑事責任を負わせる。
よくある質問 AI による整理
Q1みなし公務員とは何ですか?
公務員ではない民間人を、特定の罰則の適用に限って公務に従事する職員として扱う制度です。弁護士法35条3項では会長・副会長がこれにあたり、収賄罪などの対象になります。
Q2弁護士会の会長の権限はどれくらい強いですか?
会長は弁護士会を対外的に代表します。弁護士会は所属弁護士の懲戒権限という資格に直結する権限を持つため、その頂点に立つ会長の判断は重く、35条3項で刑事責任の重しが課されています。
Q3副会長の職務代行はどこまで認められますか?
35条2項により、会長に事故があるとき又は欠けたとき、副会長がこの法律と会則に定める会長の職務を行います。死亡・辞任のほか、長期入院など一時的に職務を行えない場合も含むと解されています。
Q4弁護士法35条の収賄罪は刑法何条ですか?
みなし公務員に対する収賄は刑法197条以下が適用されます。35条3項が会長・副会長を罰則適用上の公務員とみなすことで、刑法の収賄罪の構成要件に乗ります。
Q5弁護士会とは何をする団体ですか?
弁護士会は弁護士を会員とする自治団体で、入退会の管理や会員の指導監督、懲戒手続を担います。国家から独立して弁護士を自ら統治する弁護士自治の担い手です。
Q6弁護士会の会長は誰でもなれますか?
会長は会員である弁護士の中から会則の定めに従って選出されます。就任すると栄誉だけでなく、罰則適用上のみなし公務員という刑事責任上の身分も同時に負います。
Q7みなし公務員が収賄したらどんな罰則ですか?
本物の公務員と同じく刑法の収賄罪が適用され、収受した賄賂の没収・追徴に加え懲役刑の対象となります。職務に関する金品の受領が成立要件です。
Q8弁護士自治とは何ですか?
弁護士の登録や懲戒を国家機関ではなく弁護士会自身が行う仕組みです。国家権力からの弁護士の独立を守る砦であり、その代表者に公的責任を課すのが35条3項です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1弁護士会の会長って、公務員でもないのに収賄で捕まることがあるんですか?
あります。弁護士法35条3項が、会長・副会長を罰則の適用については公務に従事する職員とみなすと定めているからです。だから職務に関して賄賂を受け取れば刑法197条の収賄罪が成立します。実務のポイント:このみなし公務員規定は会長・副会長に限られ、一般の弁護士会役員や所属弁護士全員には及びません。「弁護士はみんな公務員扱い」ではなく、代表権を握るトップだけがこの重しを負う
Q2会長が任期の途中で辞めたり倒れたりしたら、弁護士会の手続は止まってしまうんですか?
止まりません。35条2項により、会長に事故があるときや会長が欠けたときは、副会長がこの法律と会則に定める会長の職務を行います。代表者不在による空白を防ぐ仕組みです。実務のポイント:『事故のあるとき』とは死亡や辞任だけでなく、長期入院や利益相反で一時的に職務を行えない状態も含むと解されています。副会長の代行は完全な欠員時だけでなく、会長が一時的に動けない場面でも作動する
間違えやすい点 AI による整理
- 「弁護士会の会長はただの業界団体の代表で、不祥事があっても内部処分どまり」と思われがちだが、第3項により会長・副会長は罰則適用上は公務員とみなされ、職務に関する収賄なら国家公務員と同じ刑事責任を負う
- 会長が会を代表することは知られていても、その代表権が握る権限の重さは見落とされがちだ。弁護士会の懲戒権限は弁護士の資格そのものを奪える強大なもので、その頂点に立つ会長の判断が一人の職業人生を左右する。だからこそ第3項の刑事責任の重しが課されている
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も律師公會を法定の自治団体とし理事長が公會を代表する。会長等を一律にみなし公務員とする条項の有無は別途要確認
韓国も大韓弁護士協会・地方弁護士会を法定団体とし会長が代表する。弁護士自治の枠組みは日本と類似
ドイツは Rechtsanwaltskammer を公法上の団体とし、その長が代表する。公法人の役員としての公的責任の構成は日本のみなし公務員規定とは法技術が異なる
米国は州ごとに弁護士会(State Bar)の制度が分かれ、会長の刑事責任上の地位を一律に定める連邦法はない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし弁護士会の会長が、ある懲戒請求を握りつぶす見返りに金銭を受け取ったら、どうなる? 単なる内部の不祥事では済まない。第3項のみなし公務員規定により収賄罪が成立し、国家公務員の汚職と同じ土俵の刑事事件になる
- 会長が任期の途中で病に倒れ、職務を行えなくなった。第2項により副会長が法律と会則上の会長職務を自動的に引き継ぎ、代表者不在の空白は生じない。懲戒手続も会の運営も止まらない
- あなたが弁護士会の役員選挙に関わる立場なら、会長・副会長の椅子には公務員並みの刑事責任が伴うことを知っておくべきだ。栄誉だけでなく、罰則の世界での身分も同時に背負う
学説
通説:弁護士法35条3項のみなし公務員規定は、弁護士会に懲戒等の公的権限が委ねられていることに対応し、その代表者の職務の公正を刑罰によって担保する趣旨と解されている。対象は会長・副会長に限られ、一般会員には及ばない。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和24年(1949年) 新設:弁護士法(昭和24年法律第205号)の制定により弁護士自治制度を確立し、弁護士会の代表者を会長とする規定、副会長による職務代行、会長・副会長のみなし公務員規定を定めた。
- 弁護士法 第31条弁護士会の設立及び目的、会長が代表する組織の根拠(現行効力を要確認)
- 弁護士法 第33条弁護士会の会則、会長の職務の準拠規範(現行効力を要確認)
- 刑法 第197条みなし公務員に対する収賄罪の適用
- 刑法 第7条公務員の定義、みなし公務員規定の前提
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