弁護士法 第42条(答申及び建議)
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- 弁護士会は、日本弁護士連合会から諮問又は協議を受けた事項につき答申をしなければならない。
- 2.弁護士会は、弁護士及び弁護士法人の事務その他司法事務に関して官公署に建議し、又はその諮問に答申することができる。
この条文の基本情報
答申及び建議とは何ですか?
定義答申及び建議とは、弁護士法第42条に定められた規定で、「弁護士会は、日本弁護士連合会から諮問又は協議を受けた事項につき答申をしなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 弁護士法第42条(答申及び建議)は、日本の弁護士法に含まれる条文です。
- 弁護士法第42条の条文原文は「弁護士会は、日本弁護士連合会から諮問又は協議を受けた事項につき答申をしなければならない。」で始まります。
- 弁護士法第42条は第五章 弁護士会に置かれています。
- 弁護士法の公布日は昭和24年6月10日です。
- 弁護士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 弁護士法第42条の前の条は弁護士法第41条です。
- 弁護士法第42条の次の条は弁護士法第43条です。
- 弁護士法第42条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第42条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC1000000205 - 本サイト収録
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第42条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/324AC1000000205/42
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点弁護士法42条は、弁護士会が日弁連の諮問に答申する義務を負い、司法事務に関して官公署に建議できることを定める。訴訟によらない制度的な意見表明の回路である。
Q · 弁護士会って、役所に正式に意見を言えるんですか?
はい、建議という形で官公署に正式に意見できます
弁護士法42条2項により、弁護士会は弁護士・弁護士法人の事務その他の司法事務に関して、官公署に建議し、又はその諮問に答申できます。建議とは『こうすべきだ』と正式に意見を述べることです。1項では、日弁連からの諮問・協議に対する答申が義務とされます。建議に法的拘束力はありませんが、人権救済申立を通じた官公署への勧告・建議は公的記録に残り、行政が無視しづらい圧力となります。
解説
弁護士会と聞いて思い浮かぶのは、弁護士の登録を管理し、不祥事を起こした弁護士を懲戒する組織、その程度ではないか。だがこの条文は、弁護士会のもう一つの顔を映し出す。国家に向かって物を言う顔だ。第一項は、日本弁護士連合会(日弁連)から諮問や協議を受けたとき、弁護士会は答申しなければならないと定める。これは内部の義務。問題は第二項だ。弁護士会は、弁護士や弁護士法人の事務、その他の司法事務について、官公署(国や地方自治体などの役所)に建議できる。建議とは、こうすべきだと正式に意見を述べること。つまり弁護士会は、訴訟という武器を使わずとも、制度として役所に直接物申す権限を持つ。そしてあなたにとっての接点はここだ。留置場の処遇、入管の対応、行政の不作為、訴訟にするには重すぎる理不尽が、弁護士会の人権擁護の回路を通じて、この建議という公的な形に化けることがある。
法的な位置づけ
弁護士法42条は、弁護士会の答申義務及び建議権を定める規定である。第一項は日本弁護士連合会からの諮問・協議事項に対する答申義務を、第二項は弁護士及び弁護士法人の事務その他の司法事務に関する官公署への建議権及び諮問への答申権を規律する。職能団体が公権力に意見を表明する制度的基盤として機能する。
よくある質問 AI による整理
Q1弁護士法42条はどんな内容の条文ですか?
弁護士会の答申義務と建議権を定めた条文です。1項は日弁連の諮問への答申義務、2項は司法事務について官公署に建議し諮問に答申できる権限を規律します。
Q2弁護士会とはどんな組織ですか?
各地の弁護士で構成される自治組織で、弁護士の登録・指導監督に加え、人権擁護や官公署への建議も担います。弁護士法31条に目的が定められています。
Q3人権擁護委員会とは何をするところですか?
弁護士会に置かれ、人権救済の申立てを調査する委員会です。調査の結果、官公署への勧告や建議(42条2項が支える機能)につながることがあります。
Q4弁護士会と日本弁護士連合会の違いは?
弁護士会は各地域の団体、日弁連はそれらを束ねる全国組織です。42条1項では、弁護士会が日弁連からの諮問に答申する義務を負います。
Q5弁護士会の建議は誰に対して行われますか?
官公署、つまり国や地方自治体などの役所に対して行われます。司法事務に関する意見を、訴訟によらず制度的に届ける回路です。
Q6弁護士法42条の「司法事務」とは何を指しますか?
裁判・捜査・矯正・行刑など司法に関わる事務全般を指します。留置場の処遇や入管の対応など、司法に関連する行政運用も対象になり得ます。
Q7弁護士会の答申義務はどんなときに生じますか?
日弁連から諮問又は協議を受けたときに生じます(42条1項)。これは弁護士会の応答義務であり、自由な発信である2項の建議とは性質が異なります。
Q8弁護士会に意見表明をしてもらうにはどうすればいいですか?
地元弁護士会の人権擁護委員会へ人権救済を申し立てる方法があります。費用は基本かからず、調査を経て官公署への勧告・建議につながる可能性があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1弁護士会に駆け込めば、役所に文句を言ってくれるんですか?
条件次第で、その回路はある。弁護士会の人権擁護委員会に人権救済を申し立てると、調査の上で官公署への建議や勧告(弁護士法42条2項が支える機能)につながりうる。費用は基本かからず、申立てに弁護士をつける必要もない。実務のポイント:勧告に法的強制力はないが、公表されることが多く、行政側は無視しづらい。報道される事例もあり、訴訟より軽い負担で公的な圧力を生める
Q2建議や意見書なんて、国が無視できるんですよね? 出して意味あるんですか?
確かに法的拘束力はない。だが意味は別のところにある。建議や意見書は立法事実として記録され、後の訴訟で参照され、世論形成の起点になる(弁護士法42条2項の建議、弁護士法1条の使命と連動)。実務のポイント:重要法案では、弁護士会の意見書が国会審議や裁判所の判断で実際に引用されることがある。すぐ効かなくても、数年単位で効いてくる遅効性の手だ
間違えやすい点 AI による整理
- 弁護士会は弁護士を取り締まる業界団体だ、という前提でこの条文を読むと、半分しか見えない。弁護士会は内側の弁護士を律すると同時に、外側の国家に物申す機関でもある。問いの立て方を、取り締まりから発信へと変える必要がある
- 建議に法的拘束力はないから無意味だ、と片付けられがちだ。だが拘束力がないことの重みを見誤っている。強制力がないからこそ官公署は身構えずに受け取り、しかし公式の記録として残り、世論と将来の立法の地ならしになる。効き方が遅いだけで、効かないわけではない
- 答申は弁護士会が自由に意見を言える場だと思われがちだが、第一項の答申は義務だ。日弁連から諮問されれば、弁護士会は応答しなければならない。自由な発信である第二項の建議と、応答義務である第一項の答申は、性質がまるで違う
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 機能 | 42条:国家・官公署への意見表明(答申・建議) | 41条:弁護士・弁護士会への指導・連絡・監督 1条:基本的人権擁護と社会正義実現の使命 |
| 方向 | 弁護士会 → 官公署(外向きの発信) | 弁護士会 → 所属弁護士(内向きの規律) 理念・解釈指針(方向を持たない) |
| 拘束力 | 建議に法的拘束力はない(公的記録としての圧力) | 監督は懲戒等により実効性を伴う 全条文の解釈を方向づける根本基準 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も律師公會・全國律師聯合會が当局への建言・意見表明を担う点で類似する
韓国も地方弁護士会・大韓弁護士協会が公的機関への意見表明機能を有する
ドイツの連邦弁護士会は法令・行政への Stellungnahme(意見表明)を任務とし、日本の建議権に近い
米国は任意加入の ABA と州ごとの強制加入弁護士会が立法・行政へ意見を提出するが、自治の強度や位置づけは州ごとに分かれる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、留置場で理不尽な扱いを受けたのに、国家賠償訴訟を起こすほどの証拠も資力もなかったら? その訴えは、弁護士会の人権擁護委員会への救済申立を経て、官公署への建議という公的な形で記録に残せる可能性がある。泣き寝入りと、制度に乗せることの分かれ目が、ここにある。
- 国会である法案が審議されている。その内容に弁護士会が正式な意見書で反対する。その発信の制度的な根拠が、この答申及び建議の機能だ。
学説
通説:42条2項の建議権は弁護士自治の一環として、弁護士会が公権力から独立しつつ司法事務に関する意見を国家へ表明する制度的根拠と解される。建議に法的拘束力はないが、立法事実の形成や行政運用への影響力を持つ点に意義がある。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和24年(1949年) 新設:現行弁護士法(昭和24年法律第205号)の制定により、弁護士会の答申義務と官公署への建議権が定められた。戦後の弁護士自治の確立とともに、職能団体が国家へ意見を表明する回路が制度化された。
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