要点弁護士法 45 条は、全国の弁護士会が日本弁護士連合会(日弁連)を設立する義務を定め、日弁連に弁護士の指導・連絡・監督を担わせる。弁護士を監督する官庁は存在しない。
Q · 弁護士に不満があるとき、監督する役所はどこ?
監督官庁はなく、日弁連と所属弁護士会が監督します
弁護士法 45 条により、全国の弁護士会は日本弁護士連合会(日弁連)を設立する義務を負い、日弁連が弁護士・弁護士法人・弁護士会の指導・連絡・監督を担います。医師に対する厚生労働省のような監督官庁は存在せず、弁護士を懲戒できるのは国でも裁判所でもなく弁護士会・日弁連だけです。これを弁護士自治と呼び、国家権力と対峙して市民を守る弁護士の独立を制度として支えています。苦情や懲戒請求の宛先は霞が関ではなく弁護士会です。
病院でひどい目に遭えば厚生労働省に、悪質な税理士は国税庁に苦情を申し立てられる。ところが弁護士は違う。日本の弁護士を監督できるのは、役所ではなく、弁護士自身が作った日本弁護士連合会、通称日弁連だけだ。本条はその日弁連を「全国の弁護士会は設立しなければならない」と強制的に作らせ、弁護士の指導・連絡・監督権をまるごと与えている。法務大臣にも裁判所にも、弁護士を懲戒する権限はない。これを弁護士自治と呼ぶ。なぜこんな特権があるのか。弁護士は国家権力と対峙して市民を守る職業だからだ。政府が弁護士を処分できれば、政府を訴える弁護士は潰される。あなたがいつか国を相手に戦うとき、その弁護士の独立を裏側で支えているのが、この一見地味な組織条文だ。
弁護士法 45 条は日本弁護士連合会の設立を定める組織規定であり、全国の弁護士会に日弁連の設立を義務づけ、日弁連を弁護士・弁護士法人・弁護士会の指導・連絡・監督の事務を行う法人と位置づける。国家機関による監督を排し、弁護士自治を組織面から基礎づける条文である。
日本弁護士連合会の略称で、全国の弁護士会が弁護士法 45 条に基づき設立する全国唯一の連合組織です。弁護士・弁護士法人・弁護士会の指導・連絡・監督を担う法人です。
弁護士会は各地域(単位会)の組織で、日弁連はそれらが集まって作る全国組織です。弁護士法 45 条が日弁連を、31 条が弁護士会を定めています。
国でも裁判所でもなく、所属する弁護士会と日弁連だけです。市民が懲戒請求を出し、弁護士会の処分に不服なら日弁連に審査を求められます。
弁護士の監督権を国家機関ではなく弁護士の団体が独占する仕組みです。国を訴える弁護士が政府に潰されないよう、独立を制度的に守る目的があります。
弁護士・弁護士法人・弁護士会の品位保持と事務の改善のため、その指導・連絡・監督を行うことを目的とします(弁護士法 45 条 2 項)。
対象弁護士が所属する単位弁護士会に出します。費用はほぼ無料で誰でも申し立て可能です。処分に不服なら日弁連に審査請求できます。
懲戒処分は日弁連の機関誌で公告され、記録は事実上消えません。弁護士が懲戒を最も恐れる理由の一つです。
存在しません。医師の厚生労働省や税理士の国税庁にあたる監督官庁はなく、弁護士会と日弁連だけが監督します。これが弁護士自治の核心です。
監督官庁は存在しません。その弁護士が所属する弁護士会(各都道府県にある単位会)に懲戒請求(弁護士法 56 条)や紛議調停を申し立てます。弁護士会の処分に不服なら、日弁連に審査を求められます。業界裏話ヒント:懲戒請求は誰でも、費用ほぼ無料で出せる。多くの弁護士はこれを最も恐れる。なぜなら処分されれば日弁連の機関誌で公告され、その記録は生涯消えないからだ。本気度を示す一手の存在を知っているかどうかで、相手の対応は変わる。
強制加入です。弁護士は日弁連に備えた弁護士名簿への登録(弁護士法 8 条)が活動の絶対条件で、登録と同時に所属弁護士会への入会も強制されます(弁護士法 47 条、当然加入)。脱退は事実上の廃業を意味します。業界裏話ヒント:この強制加入こそが弁護士自治の財政的・組織的な裏付けだ。全員が会費を払い全員が規律に服すから、国の補助金なしで独立した監督機構を維持できる。任意加入にすれば自治は数年で崩れる、というのが法曹界の共通認識である。
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| 組織の位置づけ | 弁護士法 45 条:全国唯一の連合組織・日弁連(法人) | — |
| 主な役割 | 弁護士・弁護士法人・弁護士会の指導・連絡・監督 | — |
| 加入・登録関係 | 弁護士会が日弁連へ当然加入(47 条) | — |
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