日本弁護士連合会がこの法律に基づいて行う処分については、行政手続法第二章、第三章及び第四章の二の規定は、適用しない。
要点弁護士法 49 条の 2 は、日弁連が同法に基づき行う処分に行政手続法第二章・第三章・第四章の二を適用しないと定める。弁護士自治を守るため、懲戒は弁護士会独自の手続で行われる。
Q · 弁護士が懲戒されるとき、行政手続法の聴聞とかは使われないの?
使われません。弁護士会独自の懲戒手続で裁かれます
弁護士法 49 条の 2 により、日弁連がこの法律に基づいて行う処分には、行政手続法の第二章・第三章・第四章の二(不利益処分の事前手続など)が適用されません。代わりに、綱紀委員会・懲戒委員会の二段階審査、弁明の機会、日弁連への審査請求、東京高裁への取消訴訟という弁護士法独自の手厚い手続が用意されています。狙いは弁護士自治、つまり国家から独立して弁護士が自らを律する仕組みを守ることです。
弁護士に裏切られたとき、あなたには裁判以外の武器がある。所属弁護士会への懲戒請求だ(弁護士法 58条、何人でも出せる)。その手続を静かに支えているのが、この一見地味な 49条の2 である。本条は「日弁連がこの法律に基づいて行う処分には、行政手続法の主要部分(不利益処分の事前手続など)を適用しない」と宣言する。なぜ国の手続ルールをわざわざ排除するのか。理由は一つ、弁護士自治(弁護士が国家から独立して自らを律する仕組み)だ。弁護士は時に国家権力と対峙して依頼者を守る。その弁護士を役所と同じ手続で裁いていたら、独立性は崩れる。だから弁護士は弁護士自身の手で裁く。綱紀委員会、懲戒委員会という独自機関が、行政手続法より手厚い手続を用意する。この条文を一度知ると、報道で「弁護士が懲戒処分」と聞いたときの解像度が一段上がる。それは役所が下した処分ではなく、弁護士集団が身内に下した処分なのだ。
弁護士法 49 条の 2 は、日本弁護士連合会が同法に基づき行う処分について、行政手続法の不利益処分に関する主要手続規定(第二章・第三章・第四章の二)の適用を除外する規定である。国家の手続法を排して弁護士自治を担保し、懲戒は弁護士会独自の綱紀委員会・懲戒委員会手続によって行われることを前提とする。
日弁連が弁護士法に基づき行う処分に、行政手続法の不利益処分手続(第二章・第三章・第四章の二)を適用しないと定める規定です。弁護士自治を手続面で担保します。
対象弁護士が所属する弁護士会に出します(弁護士法 58 条)。何人でも請求でき、まず綱紀委員会が調査に入り、必要に応じて懲戒委員会の審査へ進みます。
軽い順に戒告、業務停止、退会命令、除名の 4 種類です(弁護士法 57 条)。最も軽い戒告でも官報と日弁連の機関誌に氏名が公表されます。
綱紀委員会はまず懲戒事由の有無を調査する第一段階、懲戒委員会は懲戒相当と判断された案件を審査し処分を決める第二段階です。二段階で手続保障を確保します。
あります。懲戒の事由があった時から 3 年を経過すると懲戒手続を開始できません(弁護士法 63 条)。証拠が古びる前に請求を組み立てる必要があります。
まず日弁連へ審査請求し、それでも覆らなければ東京高裁へ取消訴訟を提起します。行政手続法の聴聞は使えませんが、司法審査の道は残されています。
公表されます。戒告以上の処分は官報と日弁連の機関誌に氏名・事案が掲載されます。社会的制裁として小さくなく、弁護士の職業生命に直結します。
弁護士自治を守るためです。弁護士は国家権力と対峙して依頼者を守る役割を担うため、その弁護士を役所と同じ手続で裁くと独立性が損なわれるからです。
意味があります。懲戒請求は何人でも出せ(弁護士法 58条)、弁護士会の綱紀委員会が必ず調査に入ります。弁護士でなくても、依頼者本人や利害関係者が具体的な事実を書けば十分審査対象になります。業界裏話ヒント:弁護士会は身内に甘いと思われがちですが、近年は懲戒処分が公表され、最も軽い戒告でも官報と日弁連の機関誌に氏名が載ります。弁護士にとって戒告一つでも重い打撃で、社会的制裁としては小さくない
逆です。適用除外は弁護士を甘やかすためではなく、国家から独立させるためです。行政手続法を外す代わりに、弁護士法は綱紀委員会・懲戒委員会の二段階審査と弁明の機会、不服申立てを用意しています(弁護士法 56条以下)。業界裏話ヒント:この弁護士自治こそ、弁護士が国や大企業を相手取れる土台です。もし役所が弁護士を処分できる仕組みなら、国を訴える弁護士は処分をちらつかされて萎縮する。一見「身内びいき」に見える制度が、実はあなたが国と戦うときの最後の砦になっている
本当です。2017年から2018年の大量懲戒請求事件では、ネットの扇動で根拠の薄い請求を一斉に出した人々が、対象の弁護士から損害賠償を請求され、裁判所も賠償を命じました(民法 709条)。業界裏話ヒント:懲戒請求書はそのまま対象弁護士に送付され、誰が何を書いたか相手に伝わります。匿名ではありません。正当な事由と証拠があれば堂々と出すべきですが、感情や扇動で出すと、今度はあなたが被告席に座ることになる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 適用される手続ルール | 弁護士法 49 条の 2:行政手続法を排除し弁護士会独自の綱紀・懲戒委員会手続 | — |
| 弁護士の処分への適用 | 国家手続を排除し、独自の二段階審査で代替 | — |
| 制度の目的 | 弁護士自治の担保(国家からの独立) | — |
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