要点弁護士法62条は、懲戒手続に付された弁護士は手続結了まで登録換も登録取消もできないと定める。弁護士法人も退会・移転・解散による懲戒逃れができず、手続結了までなお存続するものとみなされる。
Q · 懲戒請求された弁護士は、別の弁護士会に移ったり廃業したりして逃げられるの?
できません。手続が結了するまで移籍も廃業も請求できません。
弁護士法62条1項により、懲戒の手続に付された弁護士は手続が結了するまで登録換(別の弁護士会への移籍)も登録取消(廃業)も請求できません。弁護士法人の場合も、退会(2項)、所属弁護士会の変更(3項)、主たる事務所の管轄外移転(4項)、清算結了(5項)のいずれによっても懲戒手続を免れず、手続結了までなお存続するものとみなされます。除名や業務停止という重い処分が空文化しないよう、調査開始と同時に出口が施錠される設計です。
あなたが依頼した弁護士が、着手金だけ受け取って案件を半年放置した。連絡しても折り返さない。我慢の限界で、あなたは弁護士会に懲戒請求を出した。ここで多くの人が見落とすのが、相手の弁護士が「逃げられるかどうか」だ。普通の感覚なら、調査されそうになったら別の弁護士会に移籍したり、いっそ廃業して登録を消せば、責任を回避できそうに思える。弁護士法62条は、その逃げ道を一本残らず塞ぐ。懲戒の手続に付された弁護士は、手続が終わるまで登録換(別の弁護士会への移籍)も登録取消(廃業)も請求できない。弁護士法人なら、事務所をたたんで地域からいなくなっても退会扱いにならず、所属弁護士会も変えられず、清算が終わっても懲戒のためだけになお存続しているとみなされる。つまり、調査の網にかかった瞬間、出口は施錠される。あなたが出した一通の懲戒請求は、相手が物理的に消えようとしても効力を失わない。
弁護士法62条は、懲戒手続中の登録制限を定める規定である。懲戒の手続に付された弁護士は手続結了まで登録換および登録取消を請求できず、弁護士法人は退会・所属弁護士会の変更・主たる事務所の管轄外移転・清算結了によっても懲戒手続を免れず、手続結了までなお存続するものとみなされる。懲戒制度の実効性を確保するための制約規範である。
AI 輔助整理,以條文原文為準
懲戒手続中の弁護士・弁護士法人が、移籍・廃業・解散などで懲戒を逃れることを禁じる規定です。手続が結了するまで登録換も登録取消もできません。
できます。弁護士法58条1項により、何人も弁護士の所属弁護士会に懲戒請求が可能です。請求が手続に付されれば、62条で相手の登録換・登録取消が凍結されます。
綱紀委員会・懲戒委員会の審査を経て処分の有無が確定し、日弁連への審査請求など不服申立ての道も尽きた時点を指します。それまで登録上の制限が続きます。
無意味になりません。62条5項により、清算が結了した後でも懲戒手続が終わるまで法人はなお存続するものとみなされ、処分の対象として残ります。
外れません。62条4項により、主たる事務所を管轄外へ移転しても旧所在地にも事務所があるものとみなされ、元の弁護士会の懲戒手続が継続します。
別です。懲戒は弁護士への制裁であって金銭回復をもたらしません。被害回復は民法709条・415条に基づく損害賠償請求で並行して進める必要があります。
弁護士法57条が戒告・2年以内の業務停止・退会命令・除名の4種を定めます。62条はこれらの重い処分が逃げられて空文化しないよう支えています。
外れません。無実でも手続が結了するまで登録換・登録取消・事務所移転は止まります。早期に反証を固め手続を終わらせることが自由回復の近道です。
できません。弁護士法62条1項が、懲戒の手続に付された弁護士は手続が結了するまで登録換(別会への移籍)も登録取消(廃業)も請求できないと定めています。だから懲戒請求が受理された時点で、相手は今の弁護士会の管轄に縛られます。業界裏話ヒント:移籍そのものが封じられるので、相手が『もう関係ない会に移った』と言っても、その移籍の請求自体が受理されていません。逃げたという主張は成り立たないので、引かずに手続を進めてよい
意味はあります。弁護士法62条5項により、懲戒の手続に付された弁護士法人は清算が結了した後でも、懲戒手続が終わるまではなお存続するものとみなされます。さらに62条4項で、主たる事務所を管轄外へ移しても旧所在地に事務所があるものとみなされます。業界裏話ヒント:通常の会社なら清算結了で法人格が消え、責任追及の相手がいなくなる。しかし士業法人は解散・移転による逃げ切りができない特殊設計です。『もう存在しない法人だから無理』という相手の説明を鵜呑みにせず、懲戒の文脈では別ルールが働くことを前提に動く
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 62条:懲戒手続中の登録換・退会・解散による逃れを封じる制約規範 | — |
| 対象 | 懲戒手続に付された弁護士および弁護士法人 | — |
| 機能のタイミング | 手続開始から結了まで継続して出口を施錠 | — |
| 実効性への寄与 | 重い処分が移籍・廃業・解散で空文化するのを防ぐ | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。