放送法 第112条
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特定地上基幹放送事業者は、自己の地上基幹放送の業務に用いる電気通信設備(当該業務が第百五条の二第一項第二号に掲げる方法により行われる場合にあつては、当該業務に用いられる基幹放送局提供事業者の基幹放送局設備を除く。以下「特定地上基幹放送局等設備」という。)及びその運用のための業務管理体制(当該特定地上基幹放送事業者が特定地上基幹放送局等設備の一部を構成する設備の運用を他人に委託している場合にあつては、委託先における業務管理体制を含む。以下「特定地上基幹放送局等設備等」という。)を前条第一項の総務省令で定める基準及び第百二十一条第一項の総務省令で定める基準に適合するように維持しなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 放送法第112条は、日本の放送法に含まれる条文です。
- 放送法第112条の条文原文は「特定地上基幹放送事業者は、自己の地上基幹放送の業務に用いる電気通信設備(当該業務が第百五条の二第一項第二号に掲げる方法により行われる場合にあつては、当該業務に用…」で始まります。
- 放送法第112条は第二款 業務に置かれています。
- 放送法の公布日は昭和25年5月2日です。
- 放送法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 放送法第112条の前の条は放送法第111条です。
- 放送法第112条の次の条は放送法第113条です。
- 放送法第112条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第112条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000132 - 本サイト収録
放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第112条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000132/112
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点放送法112条は、特定地上基幹放送事業者に対し、地上放送設備とその運用体制(委託先を含む)を総務省令の基準に適合するよう維持する義務を課す。
Q · テレビ局が保守を外注していたら、委託先のミスは局の責任になるの?
なる。委託先の業務管理体制も局の維持義務に含まれる
放送法112条は、特定地上基幹放送事業者が設備の一部の運用を他人に委託している場合、委託先における業務管理体制も含めて総務省令の基準に適合するよう維持しなければならないと定めています。行政との関係では局が前面に立ち、委託先との損害分担は契約の問題になります。ただし、105条の2第1項第2号の方法で提供事業者の基幹放送局設備を借りて放送する場合、その設備は本条の対象から外れます。
解説
停波を「機械の故障だから仕方ない」で片付けられる時代は、もう終わっている。放送法112条は、NHK や民放テレビ・ラジオのように自ら無線局を持つ特定地上基幹放送事業者に義務を課している。基準に適合し続けなければならないのは送信設備そのものだけではない。「業務管理体制(誰がどの手順で監視し、異常時に誰が判断するかという社内の仕組み)」も、総務省令の基準に適合し続けるよう求められる。さらに設備の一部の運用を外部に委託していれば、委託先の体制も局の責任範囲に入る。下請けのミスは言い訳にならない。逆に、中継局を基幹放送局提供事業者から借りて放送する場合(105条の2第1項第2号の方法)、借りた設備は本条の対象から外れ、提供事業者側の義務として切り分けられる。放送局の技術部門、保守会社、中継局共同利用の検討担当のいずれであっても、責任の線がどこで引かれるかを知っているかどうかで、事故後の総務省対応の重さはまるで変わる。
法的な位置づけ
放送法112条は、特定地上基幹放送事業者が自己の地上基幹放送に用いる電気通信設備(特定地上基幹放送局等設備)と、その運用のための業務管理体制(委託先の体制を含む)を、総務省令の基準に適合した状態に維持すべきことを定める規定である。結果責任ではなく、継続的な維持義務として構成される。
よくある質問 AI による整理
Q1特定地上基幹放送事業者とは?
自ら地上基幹放送局(無線局)の免許を受けて地上テレビ・ラジオ放送を行う事業者を指します。NHK や多くの民放テレビ局・ラジオ局が該当します。
Q2放送法112条の業務管理体制とは何ですか?
放送設備を監視・運用・保守するための社内の仕組みのことです。手順書、監視体制、異常時の判断ルートなどが含まれ、設備と一体で基準適合が求められます。
Q3放送設備の安全・信頼性基準は何で定められていますか?
放送法111条1項と121条1項に基づく総務省令で定められ、具体的な内容は放送法施行規則に置かれています。最新の改正状況をご確認ください。
Q4放送設備の維持義務に違反するとどうなる?
総務大臣は基準不適合を認めると、放送法114条に基づき設備等の改善などを命じることができます。命令違反にはさらに重い措置がありえます。
Q5中継局の共同利用で局の設備維持義務はどうなる?
105条の2第1項第2号の方法で放送する場合、提供事業者の基幹放送局設備は本条の対象から外れます。自局が持つ設備の義務は残ります。
Q6放送の停波は違法になりますか?
停波そのものが直ちに本条違反になるわけではありません。問われるのは、設備と業務管理体制を基準に適合する状態に保っていたかどうかです。
Q7放送事故は総務省に報告が必要?
重大な事故が発生した場合、放送法113条に基づき総務大臣への報告が必要です。報告の期限や様式は放送法施行規則が定めています。
Q8放送局の保守委託契約で注意すべき点は?
委託先の体制も局の義務に含まれるため、手順書の提出、異常時の即時報告義務、局による監査権などを契約に明記しておくことが重要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1テレビ局が停波したら、罰金とか取られるんですか?
本条違反そのものに直接の罰則が付く構造ではなく、総務大臣は基準不適合と認めれば技術基準適合命令(114条)を出せる。命令に従わなければ、さらに重い行政上・刑事上の措置につながりうる(最新の改正状況をご確認ください)。重大な事故には別途113条の報告義務がある。実務のポイント:実務で本当に効くのは罰則より、総務省の報告徴収や行政指導と、それに伴う再発防止策の公表である。これが広告主と視聴者の信頼を直撃する
Q2保守は外注しているんですが、委託先のミスでも局の責任になるんですか?
なる。本条の括弧書きは、設備の一部の運用を他人に委託している場合、委託先における業務管理体制も局の維持義務の対象に含めると明記している。委託先と局の間で損害をどう分担するかは契約の問題であり、行政との関係では局が前面に立つ。実務のポイント:委託契約に報告義務や監査権の条項がない局は少なくない。その状態では、委託先の体制を把握できないまま責任だけを負うことになる
Q3中継局を共同利用会社に移したら、設備の義務は全部なくなるんですか?
なくならない。105条の2第1項第2号の方法で放送する場合、提供事業者の基幹放送局設備は本条の対象から外れるが、自局が持つ演奏所などの設備とその運用体制には、引き続き本条の義務がかかる。本条は111条1項と121条1項の二つの総務省令基準への適合を求めている。実務のポイント:どの基準がどの設備にかかるかは放送法施行規則の書きぶりで決まる。移行前に条文ベースで分界表を作っておく局ほど、事故対応が速い
間違えやすい点 AI による整理
- 送信機や予備機といったハードさえ基準を満たしていれば足りると思われがちだが、本条が維持を求めているのは「設備」と「その運用のための業務管理体制」のセットである。最新鋭の設備があっても、監視手順や異常時の判断ルートが基準を満たしていなければ、維持義務を果たしたことにはならない
- 局の側から見れば、委託先は契約で結ばれた別会社にすぎない。しかし法律から見れば、委託先の業務管理体制は局自身の「特定地上基幹放送局等設備等」の一部である。この落差に気付かないまま委託先の選定基準を単価だけで決めると、事故が起きた瞬間に局の責任として跳ね返ってくる
- 「停波したら違反になるのか」という問いの立て方そのものがずれている。本条は結果責任ではなく維持義務であり、問われるのは事故の有無よりも、基準に適合した状態を保ち続けていたかどうかである。事故がまったく起きていなくても、基準不適合が判明すれば総務大臣の適合命令(114条)の対象になりうる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 義務の対象者 | 放送法112条:特定地上基幹放送事業者(自ら無線局を持つ地上放送事業者) | 放送法111条:基幹放送事業者全般(基幹放送設備) 放送法113条:重大な事故が発生した事業者 |
| 義務の性質 | 設備と業務管理体制を基準に適合させ続ける継続的な維持義務 | 基幹放送設備を総務省令の基準に適合させ続ける維持義務 事故発生後の総務大臣への報告義務 |
| 委託先の扱い | 委託先の業務管理体制も明文で義務の範囲に含む | 本条のような委託先に関する括弧書きは置かれていない 委託先起因の事故でも報告主体は事業者 |
| 違反時の行政対応 | 放送法114条の適合命令の前提となる | 放送法114条の適合命令の前提となる 報告内容を踏まえた行政指導・報告徴収につながる |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では国家通訊伝播委員会(NCC)が放送事業と電波設備を所管する。委託先の運用体制を明文で事業者の維持義務に含める日本型の規定構造かどうかは要確認
韓国は放送通信災害への備えとして主要放送事業者に災害管理計画などを求める枠組みを持つ。設備維持の具体的基準の対応関係は要確認
米国では FCC が放送局の技術基準を規則で定める。業務管理体制や委託先まで明示的に取り込む日本型の規定とは構造が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 深夜2時、地方局の送信所で異常アラームが鳴ったが、委託先の監視センターが見落とし、30分の停波になった。翌朝の総務省への報告書に「委託先の過失」と書きたくなるところだが、本条は委託先の業務管理体制まで局の維持義務に含めている。原因を他社に押し出す書き方をすると、かえって局自身の体制不備を自白する形になる
- もし、共同利用会社から借りている中継局で停波が起きたら、責任を問われるのは放送局か、それとも提供事業者か? 本条は、105条の2第1項第2号の方法で放送する場合、提供事業者の基幹放送局設備を対象から除いている。ただし自局が持つ設備とその運用体制は、引き続き本条の射程に残る。分界点を図面で示せない局は、事故後の説明で立ち往生する
- あなたは送信設備の保守を請け負う技術会社の担当者だ。手順書を省略した一回の点検が、発注元の放送局の法令上の体制不備として記録されうる。
- 大型台風の上陸まであと48時間というところで、技術部長が予備送信機の切替試験を半年行っていないことに気付いた。基準の真価が問われるのは災害時である。今夜中に切替試験と非常用電源の燃料を確認しなければ、停電した瞬間に災害放送(108条)まで同時に止まりかねない
取るべき行動
被害を受けた側:停波や事故で影響を受けた広告主・番組提供者、または責任を押し付けられそうな委託先の立場であれば、1. 事故の発生時刻、継続時間、影響範囲を記録で確保する2. 委託先であれば、局から受けた指示や手順書と、実際の運用との対応関係を整理し、体制設計の責任が局にあったことを示せるようにする3. 損害の請求や反論は、契約条項(免責・責任上限)を先に確認したうえで書面で行う
訴えられた側:放送局側であれば、1. 重大な事故に該当するなら113条に基づき総務大臣へ速やかに報告する2. 原因を「設備」と「業務管理体制(委託先を含む)」に分けて分析する3. 共同利用設備が絡む場合は、105条の2の方法による除外範囲と自局設備の分界を図面で示す4. 再発防止策は委託先の手順改善まで含めて提示し、適合命令(114条)に先回りする
時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。なお重大な事故の報告は、113条および放送法施行規則が定める期限内に行う必要がある(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成22年(2010年) 新設:放送法の大規模改正により放送関係法体系が再編され、基幹放送の概念とともに放送設備の安全・信頼性に関する維持義務の規定が整備された(現行条文の文言は後の改正を含むため、最新の改正状況をご確認ください)
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