放送法 第139条(設備に関する報告及び検査)
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- 総務大臣は、前三条の規定の施行に必要な限度において、登録一般放送事業者に対し、第百二十六条第一項の登録に係る電気通信設備の状況その他必要な事項の報告を求め、又はその職員に、当該電気通信設備を設置する場所に立ち入り、当該電気通信設備を検査させることができる。
- 2.前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。
- 3.第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
この条文の基本情報
設備に関する報告及び検査とは何ですか?
定義設備に関する報告及び検査とは、放送法第139条に定められた規定で、「総務大臣は、前三条の規定の施行に必要な限度において、登録一般放送事業者に対し、第百二十六条第一項の登録に係る電気通信設備の状況その他必要な事項の報告を求め、又は…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 放送法第139条(設備に関する報告及び検査)は、日本の放送法に含まれる条文です。
- 放送法第139条の条文原文は「総務大臣は、前三条の規定の施行に必要な限度において、登録一般放送事業者に対し、第百二十六条第一項の登録に係る電気通信設備の状況その他必要な事項の報告を求め、又は…」で始まります。
- 放送法第139条は第二節 業務に置かれています。
- 放送法の公布日は昭和25年5月2日です。
- 放送法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 放送法第139条の前の条は放送法第138条です。
- 放送法第139条の次の条は放送法第140条です。
- 放送法第139条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第139条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000132 - 本サイト収録
放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第139条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000132/139
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点放送法139条は、総務大臣が登録一般放送事業者に電気通信設備の状況等の報告を求め、職員に立入検査させる権限を定める。前三条の施行に必要な限度に限られる。
Q · 総務省の職員がケーブルテレビ局に立入検査に来たら、断れるの?
原則断れないが、対象は設備に限られ身分証提示が必要
放送法139条1項により、総務大臣は前三条の施行に必要な限度で、登録一般放送事業者に電気通信設備の状況等の報告を求め、職員に立入検査をさせることができます。正当な理由のない検査拒否は罰則の対象になりえます。一方で、検査職員は身分証明書を携帯・提示しなければならず(2項)、権限は犯罪捜査のために認められたものではありません(3項)。対象は第126条1項の登録に係る電気通信設備であり、番組編集の資料まで当然に及ぶわけではありません。
解説
ケーブルテレビ局の局舎に総務省の職員が来て、ヘッドエンド(番組を各家庭へ送り出す中枢設備)を見せてほしいと言う。これを断れるか。答えは原則として断れない。本条は、登録一般放送事業者(第126条1項の登録を受けたケーブルテレビ・衛星の有料多チャンネル放送などの事業者)に対し、総務大臣が設備の状況について報告を求め、職員に立入検査をさせる権限を定めている。ただし、この権限には三つの枠がある。第一に「前三条の施行に必要な限度」に限られ、対象は電気通信設備であって番組の中身ではない。第二に、職員は身分証明書を携帯し、提示しなければならない。第三に、この権限を犯罪捜査に使うことは許されない。事業者の側から見れば、協力義務と、行政がどこまでなら踏み込めるかという線引きを、同じ一条が両方定めていることになる。その線の位置を知っている担当者だけが、検査当日に萎縮せず、かといって拒否もせずに対応できる。
法的な位置づけ
放送法第139条は、総務大臣が登録一般放送事業者に対して行う報告徴収および立入検査の権限を定める規定である。権限は前三条の施行に必要な限度に限定され、対象は第126条1項の登録に係る電気通信設備とその他必要な事項である。検査職員の身分証明書携帯・提示義務と、犯罪捜査目的での解釈の禁止を併せて定める。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.報告要求文書の根拠と対象を確認 総務省(総合通信局)からの文書を受け取ったら、根拠条文、求められている事項、回答期限を特定し、対象が登録に係る電気通信設備に関するものかを社内で確認する
- 2.事実と評価を分けて報告書を作成 障害の発生日時・原因・復旧経過・再発防止策を事実と評価に分けて記載し、推測を断定的に書かない。提出前に法務担当が確認し、控えを保存する
- 3.立入検査の対応手順を事前に決める 設備室の鍵の管理者、立会者、記録係をあらかじめ決め、検査当日の動線と連絡体制を手順書にまとめておく
- 4.検査冒頭で身分証と範囲を確認 来訪した職員の身分証明書を確認し(139条2項)、検査の範囲を口頭で確かめたうえで、対応者・時刻・確認内容を記録する
- 5.範囲外の要求には理由を尋ねて記録 番組編集資料など設備と関係が薄い資料を求められた場合、どの規定の施行に必要なのか理由を尋ね、回答と対応を記録する。不備が見つかった場合は自主的な改善計画を示す
よくある質問 AI による整理
Q1登録一般放送事業者とは?
放送法126条1項の登録を受けて一般放送を行う事業者で、一定規模以上のケーブルテレビや有料多チャンネル放送などが該当します。本条の報告・検査の対象となります。
Q2放送法139条の立入検査は拒否できる?
正当な理由なく拒んだり妨げたりすると罰則の対象になりえます。ただし対象は登録に係る電気通信設備で、前三条の施行に必要な限度に限られます。
Q3総務省の報告要求に期限はある?
条文自体に期限の定めはなく、報告を求める文書で個別に期限が指定されるのが通例です。受領日から逆算して原因・経過・対策をまとめます。
Q4立入検査で番組の資料も見せる必要がある?
本条の検査対象は電気通信設備であり、番組編集の判断資料は「必要な限度」を超える可能性があります。要求されたら理由を尋ね、やり取りを記録しておきます。
Q5検査職員が身分証を見せない場合は?
放送法139条2項は職員に身分証明書の携帯と関係人への提示を義務づけています。まず提示を求め、確認してから検査に応じるのが適切です。
Q6放送法の立入検査は犯罪捜査に使える?
使えません。139条3項は、立入検査の権限を犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならないと明記しています。
Q7虚偽の報告をするとどうなる?
放送法の罰則規定により罰金の対象となりえます。条番号や金額は改正状況により変わりうるため、最新の条文で確認が必要です。
Q8放送法139条の報告要求に不服申立てはできる?
行政手続法3条1項14号により、情報収集を直接の目的とする処分には不利益処分の手続規定が適用されず、聴聞等は原則保障されません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1立入検査って、事前に連絡なしでいきなり来ることもあるんですか?
本条には事前通知を義務づける規定がない。多くの場合は日程を調整したうえで行われるとみられるが、法律上は事前通知が要件になっていない。来訪した職員には身分証明書の携帯と提示が義務づけられている(第139条2項)。実務のポイント:検査に誰がどう対応するかの手順書を事前に作っておく事業者は少ない。設備室の鍵を誰が持ち、誰が立ち会い、誰が記録を取るかを決めておくだけで、当日の混乱と過剰な対応を避けられる
Q2報告要求に不服があったら、行政手続法で争えますか?
行政手続法第3条1項14号は、報告や物件の提出を命じる処分など、情報収集を直接の目的とする処分を、不利益処分に関する手続規定の適用対象から外している。このため、聴聞や弁明の機会は原則として保障されない。実務のポイント:争うのが難しいからこそ、報告書の書き方が重要になる。事実と評価を分けて書き、推測を断定的に書かないこと。報告書の一文が、その後の適合命令の根拠として引用されることがある
間違えやすい点 AI による整理
- 「行政の立入検査なのだから、言われたものは何でも見せなければならない」と考えがちだが、権限は「前三条の規定の施行に必要な限度」に限定されている。設備と無関係な番組編集の記録や経営資料まで当然に対象となるわけではない。ただし、どこまでが「必要な限度」かは個別の事情で判断が分かれうる
- 報告要求を「単なるお願い」と軽く見る担当者がいるが、そこが危ない。正当な理由なく報告をしない、虚偽の報告をする、検査を拒む・妨げるといった行為は、放送法の罰則規定で罰金の対象となる(条番号・金額は最新の改正状況をご確認ください)。さらに、報告で明らかになった設備の不備は、技術基準への適合命令など次の行政処分(役所が事業者に直接下す具体的な命令)の材料になる
- 第3項を見て「刑事事件とは無関係だから安心だ」と受け取るのは早い。法律が禁じているのは、検査権限を犯罪捜査の目的で使うことだ。検査で得られた資料がその後どのように扱われうるかは、行政調査と刑事手続の関係をめぐる論点として実務上も議論がある。協力するのは前提としたうえで、提出した資料の控えは必ず残しておく
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の内容 | 放送法139条:登録一般放送事業者への報告徴収・立入検査 | 放送法126条:一般放送の業務の登録 電気通信事業法166条:電気通信事業者への報告・立入検査 |
| 対象となる者 | 登録一般放送事業者 | 登録を受けて一般放送を行おうとする者 電気通信事業者等 |
| 本条との関係 | 検査対象を126条1項の登録に係る電気通信設備に限定 | 本条の検査対象の範囲を画定する前提規定 通信分野での並行する行政調査規定 |
| 権限の枠 | 前三条の施行に必要な限度・身分証提示・犯罪捜査目的の否定 | 登録の要件と手続を定める 同法の施行に必要な限度で報告・検査(詳細は条文で確認) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では国家通訊伝播委員会が有線・衛星放送事業者の設備等を監督する。条文番号と検査要件は最新の条文で要確認
韓国では放送事業者に対する資料提出要求等の監督規定がある。所管と要件は要確認
ドイツでは放送監督は州の Landesmedienanstalten が担い、連邦の通信規制とは分かれている
米国では FCC がケーブルテレビの技術基準等を規律する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 大雨の後に配信障害が起き、数千世帯で映らなくなった。数日後、総務省から伝送路設備の状況について報告を求める文書が届く。回答期限は文書に書かれている。期限までに障害の原因、復旧の経過、再発防止策をまとめられるかどうかで、行政がその後どこまで踏み込んでくるかが変わる
- 立入検査の当日、職員が設備室だけでなく編成部の会議資料も見せてほしいと言ってきたら、どう対応すべきか。本条の検査対象は電気通信設備であり、番組編集の判断資料は「必要な限度」を超える可能性が高い。拒否と協力の境目を、その場で言葉にできるかが問われる
- 地方の小さなケーブル局で設備担当をしているのはあなた一人だ。検査に来た人物が身分証明書を出さない。まず提示を求める、それが第2項であなたに認められた正当な確認である
取るべき行動
被害を受けた側:視聴障害などで被害を受けた視聴者の場合:1. 障害が起きた日時、期間、症状を記録し、事業者に申告して受付番号を控える2. 対応が不十分なら総務省の総合通信局へ情報提供する。それが本条に基づく報告要求のきっかけになりうる3. 料金の返還などは契約約款を確認したうえで、事業者に請求する
訴えられた側:報告や検査を求められた事業者の場合:1. 文書で求められている事項と根拠を確認し、対象を設備に関するものと特定する2. 期限内に事実に即した報告書を作り、控えを残す。虚偽の報告は罰則の対象になる3. 検査当日は身分証明書を確認し、範囲を超える要求には理由を尋ねて記録する4. 不備が見つかった場合は、適合命令が出る前に自主的に改善計画を示しておく
時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。報告の期限は、総務大臣が報告を求める文書で個別に指定するのが通例であり、文書を受け取った日から逆算して準備する必要がある
学説
通説的理解:行政調査規定に置かれる「犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない」との条項は、行政調査を令状主義の潜脱に用いることを禁じる趣旨とされる。調査で得た資料の刑事手続での扱いは別途論点となる。
改正沿革 AI による整理
- 平成22年(2010年)放送法改正(要人的検証) 有線テレビジョン放送法などの放送関連法が放送法に統合された際に、一般放送事業者の設備に関する報告・検査の規定として整備されたとみられる。新設か旧法からの移行かは要確認
改正の年表
- 1.平成22年(2010年) 改正:放送法等の一部を改正する法律(平成22年法律第65号)により有線テレビジョン放送法等が放送法に統合され、一般放送事業者に関する規律が整備された。本条の新設・移行の詳細は要確認
- 放送法 第126条一般放送の業務の登録、検査対象の範囲を画定
- 放送法 第136条前三条の一つ、設備に関する規律(現行効力を要確認)
- 放送法 第3条番組編集の自由、検査範囲の限界
- 放送法 第175条総務大臣の資料提出要求権(現行効力を要確認)
- 電気通信事業法 第166条電気通信事業者への報告・立入検査の並行規定
- 行政手続法 第3条情報収集目的の処分の手続規定適用除外
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