放送法 第147条(有料基幹放送契約約款の届出・公表等)
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- 有料放送(契約により、その放送を受信することのできる受信設備を設置し、当該受信設備による受信に関し料金を支払う者によつて受信されることを目的とし、当該受信設備によらなければ受信することができないようにして行われる放送をいう。以下同じ。)を行う放送事業者(以下「有料放送事業者」という。)は、基幹放送を契約の対象とする有料放送(以下「有料基幹放送」という。)の役務を国内受信者(有料放送事業者との間に国内に設置する受信設備により有料放送の役務の提供を受ける契約を締結する者をいう。以下同じ。)に提供する場合には、当該有料基幹放送の役務に関する料金その他の提供条件について契約約款(以下「有料基幹放送契約約款」という。)を定め、その実施前に、総務大臣に届け出なければならない。当該有料基幹放送契約約款を変更しようとするときも、同様とする。
- 2.有料基幹放送の役務を提供する有料放送事業者は、前項の規定により届け出た有料基幹放送契約約款以外の提供条件により国内受信者に対し有料基幹放送の役務を提供してはならない。
- 3.有料基幹放送の役務を提供する有料放送事業者は、第一項の規定により届け出た有料基幹放送契約約款を、総務省令で定めるところにより、公表するとともに、国内にある営業所その他の事業所において公衆の見やすいように掲示しておかなければならない。
この条文の基本情報
有料基幹放送契約約款の届出・公表等とは何ですか?
定義有料基幹放送契約約款の届出・公表等とは、放送法第147条に定められた規定で、「有料放送(契約により、その放送を受信することのできる受信設備を設置し、当該受信設備による受信に関し料金を支払う者によつて受信されることを目的とし、当該受信設備に…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 放送法第147条(有料基幹放送契約約款の届出・公表等)は、日本の放送法に含まれる条文です。
- 放送法第147条の条文原文は「有料放送(契約により、その放送を受信することのできる受信設備を設置し、当該受信設備による受信に関し料金を支払う者によつて受信されることを目的とし、当該受信設備に…」で始まります。
- 放送法第147条は第七章 有料放送に置かれています。
- 放送法の公布日は昭和25年5月2日です。
- 放送法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 放送法第147条の前の条は放送法第146条です。
- 放送法第147条の次の条は放送法第148条です。
- 放送法第147条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第147条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000132 - 本サイト収録
放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第147条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000132/147
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点放送法147条は、有料基幹放送の事業者に料金等の約款を実施前に総務大臣へ届け出させ、届出約款以外の条件での提供を禁じ、約款の公表と掲示を義務付ける。
Q · WOWOW や BS の有料チャンネルの料金や解約条件って、事業者が自由に決めて変えられるの?
約款に根拠のない条件は事業者自身が使えない
放送法147条により、BS・110度 CS などの有料基幹放送を提供する事業者は、料金や解約条件などの提供条件を契約約款にまとめ、実施前に総務大臣へ届け出なければなりません。変更する場合も事前届出が必要です。届け出た約款以外の条件でサービスを提供することは禁止され(2項)、約款は公表し営業所に掲示しなければなりません(3項)。ただし届出制であり、国が約款の中身の公正さを保証するものではありません。
解説
WOWOW やスカパー!の BS・110度 CS 放送を契約するとき、あなたが手にしているのは「事業者が自由に決めた条件」ではない。総務大臣に事前に届け出た契約約款そのものである。放送法147条は、有料基幹放送(契約者だけが受信機で視聴できるようにした BS・110度 CS などの地上・衛星系放送)を提供する事業者に対し、料金や解約条件などの提供条件を約款にまとめ、実施前に届け出るよう義務付けている。約款を変更する場合も同じだ。さらに、届け出た約款以外の条件でサービスを提供することは禁じられ(2項)、約款は公表して営業所にも掲示しなければならない(3項)。つまり、オペレーターが電話口で口頭で言った「特別ルール」や、ある日突然請求額が変わったことに疑問を持ったら、まず公表されている約款を確認すればよい。約款に書いていない条件で請求されていれば、それは事業者側の法令違反を疑う入口になる。ただし、違反した契約が民事上ただちに無効になるかどうかは別問題で、実務上の解釈は分かれている
法的な位置づけ
放送法第147条は有料基幹放送契約約款の届出等を定める規定であり、基幹放送を契約の対象とする有料放送の役務を国内受信者に提供する有料放送事業者に対し、料金その他の提供条件を約款として定め実施前および変更前に総務大臣へ届け出ること、届出約款以外の条件による提供の禁止、ならびに約款の公表と事業所での掲示を義務付ける。
手順
- 1.契約中の放送の種類を確認する 契約しているのが BS・110度 CS などの有料基幹放送か、ケーブルテレビや124・128度 CS などの一般放送かを、契約書面や事業者サイトで確認する。147条が使えるかどうかの出発点になる
- 2.公表されている約款を入手・保存する 事業者が公表している有料基幹放送契約約款をダウンロードし、契約時点の版と現行版を日付付きで保存する。料金・解約・違約金の条項に印を付けておく
- 3.請求や条件の根拠条項を書面で照会する 請求額や違約金、解約条件が約款のどの条項に基づくのかを、電話ではなくメールや書面で事業者に照会し、回答を記録として残す
- 4.根拠がなければ相談窓口へ 約款に根拠のない条件で請求されている場合、照会記録を添えて消費者ホットライン188に相談する。届出義務違反の疑いは総務省(総合通信局)に情報提供する
よくある質問 AI による整理
Q1有料基幹放送とは何ですか?
契約者だけが受信設備で視聴できるようにした放送のうち、BS や110度 CS など基幹放送を契約対象とするものです。放送法147条1項が定義しています。
Q2有料基幹放送契約約款はどこで見られますか?
放送法147条3項により事業者は約款を公表し、営業所に掲示する義務があります。通常は事業者の公式サイトで PDF などとして公開されています。
Q3有料放送の料金値上げは違法ですか?
約款を変更し実施前に総務大臣へ届け出ていれば、値上げ自体は直ちに違法ではありません。届出前に新料金を適用していれば147条違反の疑いがあります。
Q4有料放送の約款変更はいつまでに届け出る必要がありますか?
変更後の約款を実施する前までです。放送法147条1項後段が、変更時も新設時と同じく事前届出を求めています。
Q5有料放送の営業担当が独自の割引をするのは違法?
届出約款に根拠のない割引条件での提供は、147条2項の「届出約款以外の提供条件による提供の禁止」に抵触するおそれがあります。
Q6ケーブルテレビにも放送法147条は適用されますか?
原則として適用されません。147条の対象は基幹放送を契約対象とする有料放送で、ケーブルテレビなど一般放送は同条の届出義務の外にあります。
Q7有料放送約款の届出義務違反はどこに相談できる?
契約トラブルは消費者ホットライン188、届出義務違反の疑いは所管の総務省(総合通信局)への情報提供が考えられます。
Q8有料放送の約款が不当なら無効にできますか?
届出は中身の公正さの保証ではないため、消費者の利益を一方的に害する条項は消費者契約法10条で無効を主張できる余地があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1約款に書いてない違約金を払えって言われたんですけど、払わなきゃダメですか?
放送法147条2項により、事業者は届け出た約款以外の条件で有料基幹放送を提供してはならない。約款に根拠のない違約金であれば、まず根拠条項の提示を求めるのが筋である。ただし、違反があっても契約が民事上ただちに無効になるかについては解釈が分かれている。実務のポイント:根拠条項の提示を書面で求めると、それだけで請求を取り下げる事業者は少なくない。電話ではなくメールで聞くことが鍵になる
Q2総務省に届け出てるなら、約款の中身は国のチェック済みってことですよね?
違う。147条1項は届出制であって、許可制や認可制ではない。届け出た事実が、約款の公正さを国が保証するものではない。不当に消費者を不利にする条項は、消費者契約法10条で無効を主張できる余地がある。実務のポイント:「総務省に届け出済みの約款です」という言い方は交渉を打ち切るための決まり文句として使われやすい。届出は中身が正しいことの証明ではないと知っていれば、その一言に押し切られずに済む
間違えやすい点 AI による整理
- 「届出」は総務省のお墨付きだと思われがちだが、147条が求めているのは許可や認可ではなく、事前の届出である。届け出たからといって、約款の中身が公正だと国が保証したわけではない。不当な条項は、消費者契約法10条などの別のルートで争う余地が残る
- 約款は「大事なことが細かく書いてある面倒な紙」だと思われているが、事業者にとっては自分を縛る鎖でもある。2項は届出約款以外の条件での提供を禁じている。顧客に有利な独自の割引でも、約款に根拠がなければ違反になりうる。値引きなら得だと考えるのは消費者側の見方で、法律から見れば「約款の外側での取引」そのものが問題になる
- 「BS も CS もケーブルも有料放送なら同じルール」と考えるのは前提が誤っている。147条の対象は基幹放送を対象とする有料放送だけだ。ケーブルテレビや124・128度 CS などの一般放送はこの条文の届出義務の外にある。まず、自分が契約しているのがどちらの放送かを確認することが出発点になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 放送法147条:提供条件を定めた約款そのもの(届出・公表・掲示) | 放送法150条:契約締結前の提供条件の説明 民法548条の2:定型約款が契約内容となるための組入要件 |
| 名宛人 | 有料基幹放送の役務を提供する有料放送事業者 | 有料放送事業者(勧誘・契約締結時) 定型取引を行う当事者一般 |
| 消費者が使う場面 | 請求や条件の根拠を届出約款と照合する | 契約前の説明が不十分・不正確だったと主張する そもそも約款が契約内容に組み入れられたかを争う |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では有料テレビの料金・契約条件を放送関連法と定型化契約規制の組み合わせで規律する。日本の届出約款制度と同様に、契約条件の透明化を狙う
韓国では有料放送の利用料金・約款について承認または申告の仕組みがあり、行政関与の度合いを比較する素材になる
米国はケーブルテレビの料金規制を連邦法で定めるが、日本の147条とは対象(基幹放送か否か)と規制手法が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 解約を申し出たら「今月解約だと違約金3か月分です」と言われた。そんな話、聞いた覚えがあるだろうか。電話を切る前に「その条件は届出約款の第何条ですか」と聞けばいい。約款に根拠がなければ、相手の言い分は崩れる
- もし、契約から2年経って月額料金が知らないうちに上がっていたら、どうなる? 約款変更も事前届出の対象であり、公表が義務付けられている。いつ届け出られ、いつから効力を持ったのかを確認すれば、上がった料金を払う理由があるのかを判断できる
- あなたは有料チャンネルを運営する事業者の営業担当だ。今月の契約件数を稼ぐため、上司の了承を得て「初月無料+半年割引」を独自に提示した。それが届出約款にない条件なら、2項違反を会社に背負わせたことになる
- 契約書面を受け取ってから今日で6日目。番組ラインナップが説明と違うと気付いた。初期契約解除の期限が迫っており、約款と書面を並べて確認するなら今夜しかない
- 友人から相談された。「BS の有料チャンネルを勧誘されて契約したけど、営業担当の説明と公式サイトの料金が違う」。どちらが正しいかを決めるのは、営業担当の記憶でも公式サイトのバナーでもない。総務大臣に届け出られた約款の文言である
取るべき行動
被害を受けた側:1. 事業者の公式サイトで公表されている有料基幹放送契約約款をダウンロードし、契約時点と現在の版を保存する2. 請求額・解約条件・違約金が約款のどの条項に基づくのかを、書面またはメールで事業者に照会する3. 約款にない条件で請求されている場合は、照会のやり取りを証拠として残したうえで、消費者ホットライン188に相談する。届出義務違反の疑いは総務省(総合通信局)に情報提供する4. 返金を求めるかどうかは、契約書面と約款を揃えてから判断する
訴えられた側:1. 現場で提示している割引やキャンペーンの条件がすべて届出約款に根拠を持つか、営業資料と約款を突き合わせて棚卸しする2. 約款に根拠のない独自条件は直ちに停止し、必要であれば約款の変更を届け出る(変更も実施前の届出が必要) 3. 公表と営業所での掲示が総務省令の方式どおりかを確認する4. 顧客からの指摘には該当条項を示して書面で回答し、記録を残す
時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。約款の届出は「実施前」が期限であり、変更時も同様である。契約直後の解除は、初期契約解除制度(放送法150条の3、契約書面の受領日等から8日以内)が使える場合がある(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説的理解:147条は料金水準への直接介入を避け、届出・公表・掲示による透明化と届出約款外の提供禁止で、顧客ごとの恣意的な条件設定を防ぐ規律と理解される。違反行為の私法上の効力は条文上明らかでなく、解釈に委ねられる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成22年(2010年) 改正:放送関連法の統合を内容とする放送法改正により、有料放送に関する規律が放送法に整理され、有料基幹放送契約約款の届出等が現行の条番号の下で規定された
- 放送法 第148条有料基幹放送の役務提供義務(現行効力を要確認)
- 放送法 第149条不適当な約款への変更命令(現行効力を要確認)
- 放送法 第150条契約締結前の提供条件の説明義務(現行効力を要確認)
- 放送法 第150条の3書面受領後の初期契約解除(現行効力を要確認)
- 消費者契約法 第10条消費者を一方的に害する約款条項を無効にする
- 民法 第548条の2定型約款の組入要件の一般規定
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