放送法 第35条(罷免)
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内閣総理大臣は、委員が第三十一条第三項各号のいずれかに該当するに至つたときは、これを罷免しなければならない。
この条文の基本情報
罷免とは何ですか?
定義罷免とは、放送法第35条に定められた規定で、「内閣総理大臣は、委員が第三十一条第三項各号のいずれかに該当するに至つたときは、これを罷免しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 放送法第35条(罷免)は、日本の放送法に含まれる条文です。
- 放送法第35条の条文原文は「内閣総理大臣は、委員が第三十一条第三項各号のいずれかに該当するに至つたときは、これを罷免しなければならない。」で始まります。
- 放送法第35条は第三節 経営委員会に置かれています。
- 放送法の公布日は昭和25年5月2日です。
- 放送法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 放送法第35条の前の条は放送法第34条です。
- 放送法第35条の次の条は放送法第36条です。
- 放送法第35条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第35条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000132 - 本サイト収録
放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第35条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000132/35
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点放送法35条は、NHK 経営委員が31条3項の欠格事由に該当するに至ったとき、内閣総理大臣に罷免を義務付ける規定。総理に裁量はない。
Q · 総理大臣は NHK 経営委員を自由に辞めさせられるの?
いいえ。欠格事由に当たった場合のみ、総理に罷免義務がある
放送法35条によれば、内閣総理大臣が経営委員を罷免しなければならないのは、委員が同法31条3項各号の欠格事由(拘禁刑以上の刑に処せられた、政党役員になった、放送事業者や新聞社・通信社の役員・職員になったなど)に該当するに至った場合です。この場合、総理に裁量はありません。一方、心身の故障や非行を理由とする罷免は別の規定によるもので、両議院の同意が必要とされます。
解説
NHK の経営委員を辞めさせる場面で、内閣総理大臣に選択の余地がない局面がひとつだけある。それが本条だ。経営委員は、国会の衆参両院の同意を得て総理が任命する12人で、NHK の予算や事業計画、会長の任命を決める。この委員が、放送法31条3項に並ぶ欠格事由(委員になれない事情)のどれかに当てはまるようになったら、総理は「罷免しなければならない」。罷免とは、任命した側が職を解くことである。対象になるのは、たとえば拘禁刑以上の刑に処せられた場合、政党の役員になった場合、民放などの放送事業者や新聞社・通信社の役員・職員になった場合などだ(各号の正確な範囲は条文で確認してほしい)。ここで効いてくるのが「しなければならない」という文言である。総理の好き嫌いで外すことはできず、外さないこともできない。一方で、心身の故障や非行を理由にする罷免は36条の領域で、両議院の同意が必要になる。前者は機械的、後者は政治的。この二本立てを知っていれば、「総理が経営委員を自由にクビにできる」という俗説の誤りが見抜ける。受信料の使い道を決める会議体の顔ぶれは、こうした中立装置に支えられている
法的な位置づけ
放送法35条は、日本放送協会(NHK)の経営委員会委員の義務的罷免を定める規定である。委員が同法31条3項各号の欠格事由(拘禁刑以上の刑、政党役員への就任、放送事業者等の役員・職員への就任など)に該当するに至ったとき、任命権者である内閣総理大臣は当該委員を罷免しなければならず、裁量の余地は認められない。
よくある質問 AI による整理
Q1NHK 経営委員とは何ですか?
NHK の予算・事業計画の議決や会長の任命などを担う経営委員会の委員です。国会の両議院の同意を得て内閣総理大臣が任命し、定数は12人です。
Q2NHK 経営委員の欠格事由とは?
放送法31条3項各号に列挙された、委員になれない事情です。拘禁刑以上の刑、政党役員、放送事業者や新聞社・通信社の役員・職員などが挙げられています。
Q3NHK 経営委員 罷免 誰が決める?
罷免するのは任命権者である内閣総理大臣です。ただし放送法35条の場面では、欠格事由に該当した事実があれば罷免は義務となり、総理は判断で見送れません。
Q4NHK 経営委員 民放 役員 兼任できる?
できません。放送事業者の役員は31条3項の欠格事由に当たり、任期中に就任した場合は35条により総理が罷免しなければなりません。
Q5NHK 経営委員が政党役員になったらどうなる?
政党役員は欠格事由の一つであり、就任後に該当した場合でも放送法35条により内閣総理大臣は罷免しなければなりません。
Q6NHK 経営委員の罷免に国会の同意は必要?
35条の欠格事由による罷免には国会の同意は要件とされていません。心身の故障や非行を理由とする罷免は別規定で、両議院の同意が必要です。
Q7NHK 経営委員の任命に国会同意が必要な理由は?
受信料で運営される公共放送の意思決定機関に民主的正統性を与えるためです。そのうえで罷免を制限し、時の政権からの独立性を確保する構造になっています。
Q8NHK 経営委員 欠格事由 いつ判断される?
任命時だけではありません。放送法35条は「該当するに至つたとき」と定めており、任期中に新たに生じた事情も罷免の対象になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1総理って、気に入らない NHK 経営委員をクビにできるんですか?
自由にはできない。本条の罷免は31条3項の欠格事由に当てはまった場合に限られた義務である。心身の故障や職務上の義務違反などを理由にする罷免は36条の問題で、両議院の同意が必要になる(現行規定は条文で確認してほしい)。実務のポイント:経営委員人事の報道では本条と36条が混同されやすい。どちらの条文の話かを確かめるだけで、記事の論理の弱点が見える
Q2欠格事由に当たったら、その瞬間に自動で委員じゃなくなるんですか?
本条の文言は「罷免しなければならない」であり、総理による罷免という行為を予定している。該当と同時に当然に失職すると定めた規定ではない点に注意したい。実務のポイント:該当事実の発生から罷免までに時間差があると、その間に経営委員会が行った議決の効力が問題になりうる。この論点は実務上解釈が分かれうるため、時系列の記録が重要になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「総理が任命したのだから、総理がいつでも辞めさせられる」と考えがちだが、それは逆である。本条の罷免は欠格事由に当てはまった場合に限られる義務的な行為で、裁量的な罷免は36条により両議院の同意という高いハードルを越えなければならない
- 問いの立て方そのものがずれていることが多い。「欠格事由に当たる委員を総理は外すべきか」という論争は成立しない。条文は「罷免しなければならない」と書いており、争点になりうるのは事実認定(本当に該当したか)と手続の速さだけである
- 欠格事由は就任時の審査だけの話だと思われがちだが、本条は「該当するに至つたとき」、つまり就任後に生じた事情を正面から捉えている。任期中に引き受けた肩書一つで、任命時に何の問題もなかった委員でも地位を失う
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 放送法35条:欠格事由に該当するに至った委員の罷免 | 放送法31条:委員の任命と欠格事由の列挙 放送法36条:心身の故障・非行等を理由とする罷免(v2.9本文の整理による) |
| 総理の裁量 | なし(「罷免しなければならない」) | 候補者の選定に裁量あり(両議院の同意が必要) あり(「罷免することができる」型) |
| 国会の関与 | 罷免の要件としては規定されていない | 任命に両議院の同意が必要 罷免に両議院の同意が必要 |
| 争点になりやすい点 | 該当事実の認定と罷免までの時間差 | 兼職・利害関係が欠格事由に当たるかの判断 「非行」等の評価という政治的判断 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の公共テレビは財団法人の董事会が統治し、董事の資格制限や政党関係者の排除などで政治的中立性を確保する点で、日本の経営委員会と同じ問題意識に立つ
韓国では KBS 理事会が公共放送の意思決定を担い、理事の欠格事由が法定されている。理事の任免をめぐる政治的対立がたびたび訴訟化している
ドイツでは州間協定で放送評議会・管理評議会を設け、連邦憲法裁判所が政府・政党関係者の比率に上限を課すなど、国家からの距離を強く要求している
米国の CPB 理事は大統領が上院の同意を得て任命し、同一政党所属の理事数に上限を設けて党派的偏りを抑えている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- NHK 経営委員の一人が、任期中に地方民放の社外取締役を引き受けたらどうなる? 放送事業者の役員は31条3項の欠格事由に挙がっており、本条により総理は罷免を義務付けられる。本人の能力や意欲は判断材料にならない
- あなたは上場企業の役員で、知人から経営委員候補として名前を出したいと打診された。受ける前に確かめるべきは、兼任先に放送事業者や新聞社・通信社、放送用の送信機・受信機の製造販売業者などが入っていないか、政党役員の肩書がないかだ。就任後にそうした立場を得れば、総理に選択肢のない罷免が待っている
- ニュースで「経営委員が政党役員に就任」と報じられた。国会審議の前に、外すかどうかの裁量は総理にない。議論すべきは罷免の要否ではなく、いつ罷免手続をとったかだ
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:放送法の制定とともに日本放送協会の経営委員会制度が設けられ、委員の欠格事由と罷免に関する規律が置かれた。その後の改正による条番号・文言の変遷は e-Gov 法令検索で要確認
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