放送法 第73条(支出の制限等)
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- 協会の収入は、第二十条第一項から第三項までの業務の遂行以外の目的に支出してはならない。
- 2.協会は、次に掲げる業務に係る経理については、総務省令で定めるところにより、その他の経理と区分し、それぞれ特別の勘定を設けて整理しなければならない。
- 一第二十条第二項第二号及び第三号の業務(専ら受信料を財源とするものを除く。)
- 二第二十条第三項の業務
この条文の基本情報
支出の制限等とは何ですか?
定義支出の制限等とは、放送法第73条に定められた規定で、「協会の収入は、第二十条第一項から第三項までの業務の遂行以外の目的に支出してはならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 放送法第73条(支出の制限等)は、日本の放送法に含まれる条文です。
- 放送法第73条の条文原文は「協会の収入は、第二十条第一項から第三項までの業務の遂行以外の目的に支出してはならない。」で始まります。
- 放送法第73条は第七節 財務及び会計に置かれています。
- 放送法の公布日は昭和25年5月2日です。
- 放送法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 放送法第73条の前の条は放送法第72条です。
- 放送法第73条の次の条は放送法第73条の2です。
- 放送法第73条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第73条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000132 - 本サイト収録
放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第73条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000132/73
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点放送法73条は、NHKの収入を第20条1項から3項までの業務以外に支出することを禁じ、受信料以外を財源とする任意業務などの経理を区分して特別の勘定で整理させる規定である。
Q · NHKは受信料を放送以外の好きな事業に使えるの?
使えない。20条の業務以外への支出は73条で禁止
放送法73条1項により、NHKの収入は第20条1項から3項までに定められた業務の遂行以外には支出できません。さらに同条2項は、受信料以外の財源も使う任意業務(20条2項2号・3号、専ら受信料を財源とするものを除く)と、施設の賃貸などの20条3項業務について、総務省令に従って経理を区分し特別の勘定で整理するよう義務付けています。受信料で副業の赤字を埋めていないかを帳簿上で検証できるようにする仕組みです。
解説
毎月口座から引き落とされる NHK の受信料は、いわば「使い道に鍵のかかった財布」に入っている。放送法73条1項は、協会(NHK)の収入を第20条1項から3項までの業務以外に使うことを禁じている。どれだけ儲かりそうな事業でも、20条に書かれていなければ NHK は手を出せない。2項はさらに踏み込む。受信料以外のお金も使う任意業務(有料配信サービスなど)や、施設の貸出し・受託業務などの第20条3項業務は、総務省令に従って普通の経理と分け、専用の勘定で管理しなければならない。狙いは、受信料で赤字の副業を穴埋めする「内部相互補助」(ある部門の利益で別の部門の損を埋めること)を帳簿の上で見えるようにすることだ。この仕組みを知っていれば、NHK の決算書を開いたとき、勘定が分かれた理由と、どこを見れば受信料の流れを追えるかが分かる。
法的な位置づけ
放送法73条は、日本放送協会の収入の支出目的を制限し、区分経理を義務付ける規定である。1項は、協会の収入を同法20条1項から3項までの業務以外に支出することを禁止する。2項は、受信料以外も財源とする20条2項2号・3号の業務および20条3項の業務について、総務省令に基づき他の経理と区分した特別の勘定を設けて整理することを求める。
よくある質問 AI による整理
Q1放送法73条とは何を定めた条文ですか?
NHKの収入の使い道を放送法20条1項から3項の業務に限定し、一定の任意業務や20条3項業務の経理を他と区分して特別の勘定で整理させる条文です。
Q2NHKの受信料の使い道はどこで確認できますか?
NHKが毎年度公表する財務諸表・決算書類で確認できます。一般勘定のほか、区分経理された各勘定の収支や勘定間の繰入れを見るのがポイントです。
Q3区分経理とは何ですか?
特定の業務の収入・支出を他の経理と分け、専用の勘定で管理する会計手法です。放送法73条2項は、受信料と他の財源が混ざる業務にこれを義務付けています。
Q4NHKオンデマンドの費用は受信料で賄われていますか?
有料配信は利用料金を財源とする任意業務とされ、受信料とは区分した勘定で整理する対象です。実際の勘定区分と繰入れの有無は最新の決算書で確認が必要です。
Q5NHKが受信料を目的外に使ったら違法ですか?
20条1項から3項の業務以外への支出は73条1項に反します。ただし違反の是正は会計検査院の検査や国会の予算・決算審議などを通じて図られるのが通常です。
Q6NHKの子会社への支出も制限されますか?
73条1項は協会の収入の支出目的を20条業務に限るため、子会社への出資や取引も20条の範囲内で行う必要があります。取引条件の妥当性も問われます。
Q7放送法73条に違反した場合の罰則はありますか?
73条自体に罰則規定はありません。予算・決算の国会承認、会計検査院の検査、総務大臣の監督など、ガバナンスの仕組みを通じて是正される構造です。
Q8NHKの特別の勘定はいくつありますか?
対象となる任意業務や20条3項業務ごとに総務省令で定める区分に従います。勘定の数や名称は年度により変わり得るため、最新の決算書類で確認してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1NHK って受信料で好きな事業を始められるの?
始められない。放送法73条1項により、協会の収入は第20条1項から3項までの業務以外には使えない。新しい事業をするには20条の範囲に収まる必要があり、範囲を広げるには法改正が要る。実務のポイント:NHK の業務拡大をめぐる議論は、実質的に『20条をどう改正するか』の議論である。インターネット配信の位置付けが法改正のたびに大きく揉めるのはそのためだ
Q2有料配信が赤字なら、結局受信料で穴埋めしてるんじゃないの?
それを外から確かめられるようにするのが73条2項の区分経理である。受信料だけを財源とするものを除き、該当する任意業務は特別の勘定で整理しなければならない。実務のポイント:本当に見るべきは勘定間の繰入れと共通経費の配賦基準である。勘定ごとの黒字・赤字だけを見ても、人件費の振り分け方ひとつで結果は変わる
Q3使い道がおかしいと思ったら、受信料を払わなくていい?
それは別の問題である。支払義務は放送法64条に基づく受信契約から生じ、最高裁大法廷(平成29年12月6日判決)も制度を合憲とした。73条違反の疑いは支払拒否の正当な理由にならない。実務のポイント:効果があるのは、支払を止めることより、決算書と情報公開で集めた具体的な数字を持って、予算審議の時期に意見を出すことである
間違えやすい点 AI による整理
- 「NHK がお金の使い方を誤ったら受信料を払わなくていい」と考える人は多いが、それは別の問題である。受信契約に基づく支払義務は放送法64条と契約から生じ、最高裁大法廷(平成29年12月6日判決)も受信契約の締結強制を合憲とした。73条違反の疑いがあっても、それだけで支払拒否の理由にはならない
- 「区分経理があるのだから受信料の流用は起こりえない」と安心するのは早い。帳簿を分けても、人件費や設備費のような共通経費をどの割合で各勘定に振り分けるか(配賦基準)次第で、数字の見え方は変わる。問題が潜むのは、勘定が分かれているかどうかより、配賦のルールのほうである
- 「NHK の副業は全面的に禁止されている」という理解は、問いの立て方が誤っている。20条2項・3項は一定の任意業務や施設の賃貸などを認めている。73条が問うのは副業をするかどうかではなく、その業務が20条の範囲内か、受信料と混ざらないよう経理が分けられているか、の二点である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 放送法73条:協会の収入の支出目的と経理の区分 | 放送法20条:協会が行える業務の範囲 放送法70条:収支予算・事業計画の国会承認 |
| 機能 | お金の出口を20条業務に限定し、混合財源の業務を帳簿で切り分ける | 必須業務・任意業務・施設賃貸等の業務メニューを画定する 毎年度の予算と受信料額を国会の承認にかける |
| チェックする主体 | 会計検査院・総務省・国会(決算書類を通じた事後検証) | 総務大臣の認可・監督(業務範囲の適合性) 国会(予算審議時の事前統制) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の公共テレビは政府予算・寄付・事業収入を財源とする財団法人で、受信料制度はない。財源と経費の管理は同法と監督機関の審査で統制される
韓国KBSも受信料(TV수신료)を主財源とする公共放送であり、受信料の使途と会計の透明性が国会審議で継続的に争点となっている
ドイツの公共放送は放送負担金を財源とし、商業活動は分離して行うこととされ、財政需要は独立委員会KEFが審査する。日本の区分経理と同じく内部相互補助の防止が狙い
米国には受信料制度がなく、公共放送は連邦交付金・寄付で運営される。資金の使途はCPBを通じた交付条件と監査で統制される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- NHK の有料配信サービスが赤字だというニュースを見た。その赤字を受信料で埋めているのでは、と気になったら? 確認すべきなのは、決算書のうち一般勘定とは分けて作られた区分経理の勘定である。73条2項はまさにそのために帳簿を分けさせている
- NHK の番組制作部門と共同で施設利用の契約を結ぶ事業者側にいる。相手の窓口は、経費をどの勘定に付けるかでやけに慎重になる。それは担当者が細かいのではなく、20条3項業務は区分経理の対象で、費用の付け替えが受信料の流用と見られかねないからだ
- 受信料の値下げが国会で議論されている。NHK 予算の国会審議まで、あと数週間。ここで『受信料は20条業務にしか使えない』という前提を知っているかどうかで、ニュース解説の聞こえ方がまるで違ってくる
- 知人に『NHK は受信料で不動産投資しているらしい』と言われた。本当なら73条1項と真っ向からぶつかる話である。噂と条文、どちらが正しいかは決算書で確かめられる
取るべき行動
被害を受けた側:受信料を払っている立場で使い道に疑問を持った場合:1. NHK が公表する決算書類で、一般勘定と区分経理された各勘定の収支、勘定間の繰入れを確認する2. 疑問点は NHK の情報公開制度で文書の開示を求める3. 意見は経営委員会や総務省の意見募集に書面で出す4. 私人が73条を根拠に支出の差止めを直接求める手段は、実務上想定されていない。支払拒否ではなく、情報開示と政治過程を使うのが筋である
訴えられた側:NHK 内部の担当者や取引先として、流用を疑われた場合:1. その業務が第20条のどの項・号に当たるかを文書で特定する2. 総務省令に基づく区分経理の方法と、共通経費の配賦基準に沿って処理したことを帳簿で示せるようにする3. 子会社や関連団体との取引は条件の妥当性を記録に残す4. 説明の場は監査や会計検査院の検査であることが多いため、作業のたびに根拠資料をそろえておく
時効(請求できる期限):本条に特定の時効はない。私人の請求権を定めた条文ではないため、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が問題になる場面も通常はない。実務上の節目は、毎事業年度の収支予算の国会承認(例年3月前後)と決算書類の公表時期である(最新の改正状況をご確認ください)
学説
一般的理解:73条は、受信料という強制性の強い財源の使途を法律で限定し、混合財源の業務を区分経理させることで、公共放送の事業拡張と受信料支払者への説明責任を両立させる財務統制規定と理解されている。
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