放送法 第92条(基幹放送の受信等に係る事業者の責務)
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- 特定地上基幹放送事業者及び基幹放送局提供事業者(電波法の規定により衛星基幹放送の業務に用いられる基幹放送局の免許を受けた者を除く。次項において同じ。)は、その基幹放送局を用いて行われる基幹放送に係る放送対象地域において、当該基幹放送があまねく受信できるように努めるものとする。
- 2.特定地上基幹放送事業者及び基幹放送局提供事業者は、地域の人口の著しい減少その他の理由により中継地上基幹放送局をやむを得ず廃止するときは、当該中継地上基幹放送局を用いた基幹放送を受信することができなくなる地域において、当該基幹放送に係る放送番組を引き続き視聴することができるようにするための措置を講ずるように努めるものとする。
この条文の基本情報
基幹放送の受信等に係る事業者の責務とは何ですか?
定義基幹放送の受信等に係る事業者の責務とは、放送法第92条に定められた規定で、「特定地上基幹放送事業者及び基幹放送局提供事業者(電波法の規定により衛星基幹放送の業務に用いられる基幹放送局の免許を受けた者を除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 放送法第92条(基幹放送の受信等に係る事業者の責務)は、日本の放送法に含まれる条文です。
- 放送法第92条の条文原文は「特定地上基幹放送事業者及び基幹放送局提供事業者(電波法の規定により衛星基幹放送の業務に用いられる基幹放送局の免許を受けた者を除く。」で始まります。
- 放送法第92条は第一節 通則に置かれています。
- 放送法の公布日は昭和25年5月2日です。
- 放送法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 放送法第92条の前の条は放送法第91条です。
- 放送法第92条の次の条は放送法第93条です。
- 放送法第92条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第92条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000132 - 本サイト収録
放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第92条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000132/92
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点放送法92条は、地上波の放送事業者等に放送対象地域であまねく受信できるよう努める義務を課し、中継局を廃止する際は代替の視聴手段を講じるよう求める努力義務規定である。
Q · 山あいの中継局が廃止されたら、放送局に「映るようにしろ」と求められるの?
努力義務にとどまり、住民が設置を強制する権利はない
放送法92条1項は、地上波の放送事業者等に放送対象地域で「あまねく受信できるように努める」ことを求めますが、努力義務であり罰則や住民の請求権は条文から直接生じません。2項は、人口減少等で中継局を廃止する場合に、代わりの視聴手段を講じるよう努めることを求めます。実効性は総務省の免許手続きと自治体・住民との協議に委ねられるため、停波前の協議が重要です。
解説
「努めるものとする」。放送法92条の二つの項は、どちらもこの語尾で終わる。法律の世界でこれは努力義務(守るよう頑張る義務で、破っても罰則や命令が直接付くわけではないもの)を指す。第1項は、自前の送信設備でテレビやラジオを流す放送局(特定地上基幹放送事業者)と、送信設備を貸す事業者(基幹放送局提供事業者)に、免許で決まった放送エリア(放送対象地域)のどこでも受信できるように努めよと求める。第2項はもっと生々しい。人口減少などで山あいの小さな中継局を閉じるなら、映らなくなる地域でも番組を見続けられる代わりの手段を用意するよう努めよ、という内容である。あなたが知っておくべきなのは、この条文があなたに「映せ」と請求する権利を直接与えるわけではないという点だ。それでも無力ではない。中継局の廃止は免許の変更手続きを通るので、総務省(総合通信局)の管轄に入る。地元自治体や共聴組合が早く動いた地域ほど、ケーブルテレビやブロードバンドでの再送信といった代わりの手段の中身が手厚くなる。条文が弱いからこそ、交渉のタイミングがすべてを決める
法的な位置づけ
放送法92条は、特定地上基幹放送事業者および基幹放送局提供事業者(衛星基幹放送局の免許人を除く)に対し、放送対象地域において基幹放送があまねく受信できるよう努める義務と、中継地上基幹放送局をやむを得ず廃止する際に当該地域で番組を引き続き視聴できる措置を講じるよう努める義務を定める努力義務規定である。
手順
- 1.廃止告知の内容を書面で確認する 中継局廃止の告知を受けたら、停波日、対象の局名、代わりの視聴手段(共聴改修・ケーブルテレビ・ネット配信など)と費用負担の案を、放送局に書面で確認する。
- 2.自治会・共聴組合・役場を窓口にまとめる 個人で交渉するより、自治会や共聴組合、市町村の担当課を通じて放送局との協議の場を求める。対象世帯数と高齢世帯の状況を整理しておくと交渉材料になる。
- 3.総合通信局の受信相談窓口に状況を伝える 地域を管轄する総合通信局に、廃止予定と代替手段の検討状況を伝える。免許関係の手続きが終わる前の段階で行うのが効果的である。
- 4.工事費・月額料金の補助を停波前に合意する 代替手段がケーブルテレビやブロードバンドになる場合、工事費と一定期間の月額料金の補助を停波前に書面で合意する。国の補助制度が使えるかも自治体に確認する。
- 5.防災情報の受信経路を二重化する 移行が完了するまで、ラジオ、自治体の防災行政無線、防災アプリなど別の経路でも災害情報を受け取れるよう、高齢の家族の環境を整える。
よくある質問 AI による整理
Q1あまねく受信とは?
放送対象地域のどこにいても放送を受信できる状態を目指すことです。放送法92条は地上波の放送事業者等に、その実現に努めるよう求めています。
Q2中継局 廃止 いつ決まる?
放送局が中継局の廃止を検討し、地元への説明と総務省での免許関係の手続きを経て決まります。告知から停波までの期間が協議の実質的な期限になります。
Q3テレビ 映らない 山間部 どうする?
まず地域を管轄する総合通信局の受信相談を利用し、原因を切り分けます。そのうえで自治体を通じて共聴施設の整備やケーブルテレビ加入を検討します。
Q4放送局 努力義務 違反したら罰則ある?
放送法92条には罰則がありません。「努めるものとする」という努力義務で、違反しても直接の罰則や住民の請求権は生じないと解されます。
Q5ミニサテライト局とは?
山間部などの難視聴地域向けに設置された小規模な中継局の通称です。カバー世帯が少ないため、更新費用の負担が統廃合の議論の対象になりやすい設備です。
Q6中継局廃止 代替手段 何がある?
共聴施設の改修、ケーブルテレビでの再送信、ブロードバンド回線を使った配信などが考えられます。どれを採るかと費用負担は協議で決まります。
Q7放送対象地域とは?
基幹放送ごとに、その放送を同一の放送番組で受信させることを目的とする地域です。地上波民放では多くが県域単位で、基幹放送普及計画で定められます。
Q8BS が映れば地上波は不要?
必ずしも代わりになりません。県域ニュースや地元の災害情報は地上波の放送対象地域ごとに流れるため、衛星放送では受け取れないことが多いです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちの地域だけテレビが映らない。放送局を訴えて映るようにさせられますか?
難しいのが現実である。放送法92条1項は「あまねく受信できるように努める」という努力義務で、住民が設備の設置を裁判で求める権利までは定めていない。まずは総合通信局の受信相談や、自治体を通じた共聴施設の整備を検討するのが現実的である。実務のポイント:受信障害は地形だけでなく、近くに建った高い建物が原因のこともある。その場合は放送局ではなく、建物の建築主との間で受信障害対策の協議が行われることがあるので、原因の切り分けから始めるとよい
Q2中継局がなくなったら、NHK の受信料はどうなるんですか?
受信料の契約義務は、NHK の放送を受信できる設備を設置しているかどうかが前提になる(放送法64条、現行の条番号は要確認)。電波が全く届かず受信できない状態が続くなら、その前提を欠く可能性はあるが、ネット配信の扱いも含めて個別に判断される。実務のポイント:自己判断で支払いを止めず、受信できない状況を記録したうえで NHK に申し出るほうが、あとで揉めにくい(最新の改正状況をご確認ください)
Q3代わりの手段がネット回線って、回線代はこっちが払うんですか?
92条2項は「措置を講ずるように努める」としか定めておらず、費用を誰が負担するかは書かれていない。だから協議で決まる部分が大きい。実務のポイント:工事費の補助や、一定期間の月額料金の補助は、停波前の協議でしか引き出せないことが多い。自治体が間に入ると、国の補助制度を使える場合もあるので、個人で交渉する前に役場の担当課に相談する
間違えやすい点 AI による整理
- 「放送局には全国どこでも映す法的義務がある」と思われがちだが、92条は努力義務にとどまる。受信できないからといって、住民が放送局を訴えて中継局の設置を命じさせる道は、条文からは開けない。動くべき相手は裁判所ではなく、免許を管理する総務省と、地元自治体を通じた協議の場である
- 中継局の廃止は放送局の社内事情で決まる話だと思いがちだが、それは見えている面の半分にすぎない。放送局から見れば設備コストの問題でも、法律から見れば免許の変更と「代わりの視聴手段」の問題である。この見方の違いを知らずに黙っていると、代わりの手段の中身を相手任せにすることになる
- 「BS が映るなら地上波が消えても同じ」という考え方は、問いの立て方がずれている。92条1項の括弧書きは衛星基幹放送用の放送局免許を受けた者を対象から外しており、地上波の放送対象地域ごとに流れる県域ニュースや地元の災害情報は、衛星では代わりにならないことが多い。何が見られなくなるのかを、番組の単位で確かめなければならない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる事業者 | 放送法92条:特定地上基幹放送事業者・基幹放送局提供事業者(衛星基幹放送局の免許人を除く) | 放送法15条:日本放送協会(NHK) 放送法91条:総務大臣(基幹放送普及計画の策定) |
| 受信確保の範囲 | 免許に係る放送対象地域(地上波民放は主に県域) | あまねく日本全国 放送対象地域そのものを定める |
| 規範の性質 | 努力義務(「努めるものとする」)、罰則なし | NHK の目的規定 行政計画の策定根拠 |
| 住民にとっての使い方 | 中継局廃止時の代替措置を協議で求める拠り所 | NHK の全国受信の使命を指摘する根拠 自分の地域がどの放送対象地域に属するかの確認 |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾の無線テレビ・ラジオは国家通訊伝播委員会が監理する。難視聴地域対策の具体的な条文対応は要確認
米国は放送免許の配分を州・地域間で公平に行う原則を定めるが、事業者個別の全域受信努力義務という形ではない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 実家のある集落の回覧板に「○年○月で中継局を廃止します」と書かれていた。停波まであと半年。高齢の両親が毎朝見ているローカルニュースは、そのあと何で見るのか。共聴施設の改修か、ケーブルテレビへの加入か、ネット配信か。費用を誰が負担するのかは、この半年の話し合いで決まる
- もし中継局が廃止されて、代わりの手段が「各自でネット回線を契約してください」だけだったら、それで放送局の努力義務は果たしたことになるのか? 条文は「措置を講ずるように努める」としか書いていない。何が十分な措置かは条文に書かれておらず、総務省の免許審査と地元との協議で事実上決まる
- あなたは地方民放の技術部門で、老朽化したミニサテライト局の更新に億単位の見積もりが出た。カバーする世帯は数十。廃止は合理的に見えるが、92条2項の努力義務を素通りして手続きを進めれば、自治体と議会から説明を求められ、総務省の審査も止まりかねない
- 山間の別荘に移住したら、NHK も民放も映らない。不動産屋は何も言わなかった。電波の届き具合は、契約前に確かめるしかない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 廃止の告知を受けたら、停波日、対象の局名、代わりの手段(ケーブル・ネット配信・共聴改修など)とその費用負担を放送局に書面で確認する2. 個人で動くより、自治会や共聴組合、市町村の担当課を通じて協議の場を求める3. 地域を管轄する総合通信局の受信相談窓口にも状況を伝える4. 代わりの手段に移行するまで、防災情報をラジオや自治体の防災無線、アプリなど別の経路でも受け取れるようにしておく
訴えられた側:1. 廃止を検討している段階から、対象世帯数と代わりの手段の候補を整理し、記録に残す2. 停波までに十分な期間を取り、自治体や住民に説明する3. 費用負担や移行の支援内容を書面にまとめ、92条2項の措置を講じた根拠として示せるようにする4. 総務省への手続きの前に地元の合意形成を済ませると、手続きが滞りにくくなる
時効(請求できる期限):特定の時効はない。本条は努力義務で、個人の具体的な請求権を直接生むものではないため、一般消滅時効(民法166条)が問題になる場面も限られる。実質的な期限は、中継局廃止の告知から停波までの期間であり、協議はこの間に行わなければならない
改正沿革 AI による整理
- 平成22年(2010年)放送法改正 基幹放送の概念が導入され、本条が前提とする特定地上基幹放送事業者などの枠組みが整えられた。本条の条番号と文言がどう変わったかは要確認
- 改正年要確認 基幹放送局提供事業者を対象に加えた点と、中継局を廃止するときの代わりの措置に関する第2項がどの改正で入ったかは、人による確認が必要
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:放送法制定(昭和25年法律第132号)。電波法・電波監理委員会設置法とともに電波三法として成立した
- 2.平成22年(2010年) 改正:放送法の大改正により基幹放送の概念が導入され、本条が前提とする特定地上基幹放送事業者等の枠組みが整えられた。本条の条番号・文言の変遷は要確認
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