建築基準法 第103条
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- 次の各号のいずれかに該当する者は、五十万円以下の罰金に処する。
- 一第六条の二第五項(第八十七条第一項、第八十七条の四又は第八十八条第一項若しくは第二項において準用する場合を含む。)、第七条の二第六項(第八十七条の四又は第八十八条第一項若しくは第二項において準用する場合を含む。)、第七条の四第六項(第八十七条の四又は第八十八条第一項において準用する場合を含む。)、第七条の六第三項(第八十七条の四又は第八十八条第一項若しくは第二項において準用する場合を含む。)、第十八条第十八項(第八十七条第一項、第八十七条の四又は第八十八条第一項若しくは第二項において準用する場合を含む。)、第十八条第二十七項(第八十七条の四又は第八十八条第一項若しくは第二項において準用する場合を含む。)、第十八条第三十六項(第八十七条の四又は第八十八条第一項において準用する場合を含む。)又は第十八条第三十九項(第八十七条の四又は第八十八条第一項若しくは第二項において準用する場合を含む。)の規定による報告書若しくは添付書類の提出をせず、又は虚偽の報告書若しくは添付書類の提出をした者
- 二第十五条第一項の規定又は第八十七条第一項において読み替えて準用する第七条第一項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
- 三第七十七条の二十九第二項又は第八十九条(第八十七条の四又は第八十八条第一項若しくは第二項において準用する場合を含む。)の規定に違反した者
- 四第七十七条の三十一第一項又は第八十六条の八第四項(第八十七条の二第二項において準用する場合を含む。)の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者
- 五第七十七条の三十一第一項又は第二項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者
- 六第七十七条の三十一第一項又は第二項の規定による質問に対して答弁せず、又は虚偽の答弁をした者
- 七第七十七条の二十九第一項の規定に違反して、帳簿を備え付けず、帳簿に記載せず、若しくは帳簿に虚偽の記載をし、又は帳簿を保存しなかつた者
- 八第七十七条の三十四第一項の規定による届出をしないで確認検査の業務の全部を廃止し、又は虚偽の届出をした者
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 建築基準法第103条は、日本の建築基準法に含まれる条文です。
- 建築基準法第103条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、五十万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 建築基準法第103条は第七章 罰則に置かれています。
- 建築基準法の公布日は昭和25年5月24日です。
- 建築基準法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 建築基準法第103条の前の条は建築基準法第102条です。
- 建築基準法第103条の次の条は建築基準法第104条です。
- 建築基準法第103条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第103条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000201 - 本サイト収録
建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第103条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000201/103
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点建築基準法103条は、建築・除却の届出違反、工事現場の表示義務違反、指定確認検査機関の報告・帳簿・立入検査に関する違反など八類型に、五十万円以下の罰金を定める罰則規定である。
Q · 工事の届出を出し忘れただけで、本当に罰金を取られるの?
はい。罰金は刑事罰で、略式でも前科が残ります
建築基準法103条は、八つの号に該当する者へ五十万円以下の罰金を科します。多くの号は指定確認検査機関に向けられていますが、2号の建築工事届・除却届(15条1項)と用途変更の完了届(87条1項で読み替え準用する7条1項)、3号の工事現場の表示と設計図書の備付け(89条)は、一般の建築主や施工者が名宛人になります。罰金は行政処分ではなく刑事罰であり、略式命令でも有罪として前科が残ります。法人の業務に関する違反なら、両罰規定により法人にも罰金が及ぶ可能性があります。
解説
「五十万円以下の罰金」という一つの値札の下に、八つの号がぶら下がっている。そのうち五つは、名前も聞いたことのない相手に向けられている。指定確認検査機関、つまり1998年の民間開放で建築確認を代行するようになった民間企業だ。報告書を出せ、帳簿を付けろ、立入検査を拒むな。だがこの条文には、一般人が踏み抜く号が紛れ込んでいる。第二号の建築工事届・除却届(15条1項)、同じく第二号の用途変更完了届(87条1項で読み替え準用する7条1項)、第三号の工事現場の表示と設計図書の備付け(89条)。十平方メートルを超える建物を無届けで壊す、飲食店に用途変更して完了届を出さない、工事現場に確認済の標識を掲げない。どれも行政指導でも過料でもなく、前科がつく種類の刑事罰である。
法的な位置づけ
建築基準法103条は、五十万円以下の罰金を科す罰則規定であり、八つの号を置く。対象となるのは、指定確認検査機関による報告書の不提出・虚偽提出、建築工事届および除却届の懈怠(15条1項)、工事現場における確認の表示と設計図書備付けの違反(89条)、帳簿の備付け・記載・保存義務の違反(77条の29)、立入検査の拒否・妨げ・忌避および質問への不答弁(77条の31)である。
よくある質問 AI による整理
Q1建築基準法103条とは何ですか?
八つの号に該当する者に五十万円以下の罰金を科す罰則規定です。五つは指定確認検査機関向けですが、建築・除却の届出(15条1項)と工事現場の表示(89条)は一般の建築主・施工者も名宛人になります。
Q2建築工事届はいつまでに出すのですか?
工事に着手する前に提出します(15条1項)。建築の場合の義務者は建築主、除却の場合は除却の工事を施工する者です。提出せず、または虚偽の届出をすると103条2号の対象になります。
Q310 ㎡以下の解体でも届出は必要ですか?
床面積の合計が10 ㎡以内であれば建築基準法15条1項ただし書により届出は不要です。ただし建設リサイクル法など別の法律に基づく届出が必要な場合があるため、面積だけで判断しないでください。
Q4用途変更の完了届を出し忘れるとどうなりますか?
87条1項で読み替え準用する7条1項の届出義務違反となり、103条2号で五十万円以下の罰金の対象です。検査ではなく届出なので検査済証が出ず、出し忘れても誰も指摘してくれない点が危険です。
Q5指定確認検査機関とは何ですか?
建築確認と検査の業務を行う者として指定を受けた民間機関です。1998年の法改正で建築確認が民間に開放され、報告・帳簿・立入検査の受忍という三つの義務が課され、その違反が103条の主要な対象になっています。
Q6立入検査を断ると罰則がありますか?
あります。77条の31に基づく検査の拒否・妨げ・忌避は103条5号、質問への不答弁や虚偽答弁は6号で、それぞれ独立した罰則の対象です。担当者不在を理由に断る対応でも該当しうる点に注意が必要です。
Q7設計図書を現場に置かないと違反になりますか?
89条2項は工事現場への設計図書の備付けを施工者に義務づけており、違反は103条3号の対象です。標識は掲げていても図書は事務所の棚という運用が実務では多く、調査時に指摘されやすい部分です。
Q8建築基準法違反の罰金で建設業許可は取り消されますか?
建設業法8条8号および同法施行令3条の2は建築基準法違反による罰金刑を欠格事由の対象に含めており、該当すれば刑の執行終了から5年は許可が取れず、既存の許可も取消しの対象になりえます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1家を解体するときの届出って、結局だれが出すんですか?
建築基準法15条1項では、建てるときの届出義務者は建築主、壊すときは「除却の工事を施工する者」、つまり解体業者側です。行為の種類で名宛人が入れ替わります。床面積の合計が10 ㎡以内なら不要(同項ただし書)。実務のポイント:見積書の諸経費欄に届出関係の費用が計上されているかを見れば、その業者が出す前提で動いているかが分かる。計上がなければ、契約書に「各種届出は請負者が行う」と一行入れておく
Q2工事現場の看板が出ていないんですが、役所に言って意味ありますか?
あります。89条1項は施工者に、建築主・設計者・工事施工者・現場管理者の氏名と確認を受けた旨の表示を義務づけ、違反は103条3号で50万円以下の罰金。同条2項の設計図書の現場備付けも同じ罰条です。実務のポイント:特定行政庁が最初に打つ手は罰金ではなく是正指導だが、標識がないこと自体が「そもそも確認を取っていない可能性」のシグナルとして扱われ、調査の優先度が跳ね上がる。無確認工事の端緒は、ほぼここから見つかる
Q3罰金50万円って、払ってしまえば終わりですよね?
終わりません。罰金は刑事罰なので、略式命令であっても有罪判決であり前科になります。法人の従業者が業務に関して行った違反なら、両罰規定で法人にも罰金が科されます。実務のポイント:建設業許可の欠格事由(建設業法8条8号、同法施行令3条の2)は建築基準法違反による罰金刑を対象に含み、刑の執行終了から5年は許可が取れず、既存の許可も取り消されうる。50万円より、5年間の営業資格のほうがはるかに高い(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「罰金だから行政処分の一種で、払えば終わる」という前提そのものが誤っている。50万円以下の罰金は刑事罰であり、略式命令でも有罪判決、前科として残る。しかも建設業許可の欠格事由(建設業法8条8号、同法施行令3条の2が建築基準法違反を対象に挙げる)に触れれば、刑の執行終了から5年は許可が取れない。立てるべき問いは「いくら払うか」ではなく「事業の資格が飛ぶか」である(最新の改正状況をご確認ください)
- 89条の標識掲示義務を知っている施工者は多い。だが同じ89条2項の「工事現場に設計図書を備えておく」義務まで、103条3号という同一の罰条に入っていることを知る人は少ない。標識は出ているのに設計図書は事務所の棚、というのは現場の日常風景だ。近隣紛争や行政の現場調査で図書の提示を求められた瞬間、そこが一番柔らかい部分になる
- 施主から見れば「業者がまとめてやってくれる書類」でも、15条1項から見れば義務者は行為の種類で入れ替わる。建築なら建築主、除却なら施工者。あなたが「任せた」と思っている領域と、法が「あなたの義務」と定めた領域がずれている。その落差の分だけ、罰条の名宛人はあなたのまま残る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の性格 | 103条:制裁の受け皿となる罰則規定(五十万円以下の罰金) | 15条1項:建築工事届・除却届の義務そのものを定める規定 89条:工事現場の表示と設計図書備付けの義務を定める規定 |
| 名宛人 | 103条:各号の義務に違反した者(建築主・施工者・指定確認検査機関) | 15条1項:建築は建築主、除却は除却の工事を施工する者 89条:工事施工者 |
| 違反したときの効果 | 103条:五十万円以下の罰金(刑事罰、略式命令でも前科) | 15条違反:103条2号を経由して罰金の対象 89条違反:103条3号を経由して罰金の対象 |
| 実務上の落とし穴 | 103条:行政処分と誤解されやすいが、建設業許可の欠格事由に連動しうる | 15条:建築と除却で義務者が入れ替わるため、業者任せの思い込みが残りやすい 89条:標識は掲げても2項の設計図書備付けを失念しやすい |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は罰則章で無許可施工・違法使用・専門技師の違反を類型化し、行政罰たる罰鍰を中心に据える。日本のように届出違反へ刑事罰を直接接続する構造とは制裁の性質が異なる
韓国建築法も罰則章を置き、無許可建築や検査に関する義務違反を処罰する。具体的な条番号と法定刑は改正が頻繁なため、原典で確認する必要がある
ドイツは建築規制違反の多くを秩序違反(Ordnungswidrigkeit)として過料で処理し、刑事罰ではない。前科が残らない点で日本の行政刑罰型と根本的に異なる
米国は模範法典を各州・自治体が条例として採択し、違反は自治体条例上の misdemeanor または civil penalty として扱われる。制裁の重さは自治体ごとに大きく異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 実家の空き家を解体するとき、業者に任せておけば届出も全部やってくれる、と思っていないだろうか? 建築基準法15条1項の届出義務者は、行為の種類で入れ替わる。除却なら「除却の工事を施工する者」、つまり解体業者側。ところが「建築」の場合は建築主、つまりあなた本人だ。建てるときと壊すときで名宛人が逆転する。この非対称を知らずに「どちらも業者の仕事」と思い込んだ側が、103条2号の名宛人になる
- 事務所だったテナントを改装し、200 ㎡超の飲食店にした。確認申請は設計事務所が出してくれたので、あとは開店するだけだと思っている。だが用途変更の工事が完了したら、建築主は完了の届出をしなければならない(87条1項で読み替え準用する7条1項)。これは検査ではなく届出であり、検査済証も交付されないので、出し忘れても誰も指摘しない。そして罰金のみに当たる罪の公訴時効は3年。開店から3年間、書類一枚の不備は消えずに残り続ける
- 隣地で始まった工事の仮囲いに、確認済の標識が出ていない。89条1項違反であり、施工者は103条3号で50万円以下の罰金の対象になる。特定行政庁に一本連絡を入れれば、その日から担当者が動く
- 国土交通省の職員が予告なく事務所に現れ、77条の31第1項の立入検査だと告げる。帳簿を出せと言われて「担当者が不在なので後日にしてください」と答えたその瞬間、検査の拒否・妨げ・忌避(5号)と、質問への不答弁(6号)という二つの独立した罪が別々に立ち上がりうる。もともとの帳簿不備が7号。現場に居合わせた一人の反射的な返答が、罪数を三倍に膨らませる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 近隣工事に違反の疑いを持ったら、仮囲いの表示板を日付入りで撮影、なければ「ない状態」を撮る2. 特定行政庁(市区町村の建築指導担当、なければ都道府県)に情報提供し、89条違反・103条3号と特定して伝える。担当が動きやすくなる3. 自分が施主で業者の届出漏れを疑うなら、請負契約書の業務範囲に届出が含まれるかを確認し、書面で催告する4. 刑事告発は特定行政庁を経由するのが現実的で、いきなり警察窓口に持ち込んでも受理されにくい
訴えられた側:1. まず自分が名宛人かを条文で確定する。建築なら建築主、除却なら施工者、表示板と設計図書なら施工者(15条1項、89条) 2. 名宛人であれば、指摘される前に不足書類を揃えて自主提出し、経緯書を添える3. 法人の業務に関する違反なら両罰規定で法人にも罰金が科されうるため、担当者個人の不手際として処理しない4. 建設業許可や宅建業免許を持つなら、罰金前科が欠格事由に触れないかを支払い前に確認する(建設業法8条8号)
時効(請求できる期限):罰金のみに当たる罪であるため、公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項)。起算点は犯罪行為が終わった時であり、届出をしない不作為型は届出をすべき時期の経過時から進行するのが原則。ただし帳簿の不保存のように違法状態が継続する類型は、起算点の解釈が実務上分かれている
学説
通説(行政刑罰論):建築基準法の罰則は行政上の義務の実効性を担保する行政刑罰と位置づけられ、刑法総則の適用を受ける。日常的な統制は是正指導や指定の取消しといった行政的手段が担い、刑罰は抑制的に用いられると理解されている
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:建築基準法の制定に伴い罰則章が置かれ、届出義務違反や工事現場の表示義務違反に対する制裁が定められた。前身は1919年の市街地建築物法
- 2.平成10年(1998年) 改正:建築確認・検査の民間開放により指定確認検査機関の制度が創設され、報告・帳簿・立入検査に関する義務とその違反に対する罰則が罰則章に組み込まれた
- 3.平成18年(2006年) 改正:構造計算書偽装問題を契機に、指定確認検査機関に対する監督と建築確認手続の厳格化が図られた(具体的な条項の異動は最新条文をご確認ください)
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