受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

建築基準法 第33条(避雷設備)

クイックジャンプ

高さ二十メートルをこえる建築物には、有効に避雷設備を設けなければならない。ただし、周囲の状況によつて安全上支障がない場合においては、この限りでない。

この条文の基本情報

避雷設備とは何ですか?

定義避雷設備とは、建築基準法第33条に定められた規定で、「高さ二十メートルをこえる建築物には、有効に避雷設備を設けなければならない。ただし、周囲の状況によつて安全上支障がない場合においては、この限りでない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 建築基準法第33条(避雷設備)は、日本の建築基準法に含まれる条文です。
  2. 建築基準法第33条の条文原文は「高さ二十メートルをこえる建築物には、有効に避雷設備を設けなければならない。ただし、周囲の状況によつて安全上支障がない場合においては、この限りでない。」で始まります。
  3. 建築基準法第33条は第二章 建築物の敷地、構造及び建築設備に置かれています。
  4. 建築基準法の公布日は昭和25年5月24日です。
  5. 建築基準法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 建築基準法第33条の前の条は建築基準法第32条です。
  7. 建築基準法第33条の次の条は建築基準法第34条です。
  8. 建築基準法第33条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第33条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000201
  • 本サイト収録建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第33条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000201/33

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点建築基準法33条は、高さ20メートルをこえる建築物に有効な避雷設備の設置を義務づける。33条の高さ算定では屋上の塔屋も算入され、ただし書による除外は限定的である。

Q · うちのビル、避雷針って付けないといけないんですか?

高さ20m 超なら必要。屋上の塔屋も含めて数えます

建築基準法33条により、高さ20メートルをこえる建築物には有効な避雷設備を設けなければなりません。注意すべきは高さの数え方です。他の高さ制限では屋上の階段室・昇降機塔などを建築面積の8分の1以内なら12m まで不算入にできますが(施行令2条1項6号ロ)、33条の高さ算定はその除外から明示的に外されており、塔屋を含めて数えます。本体18m のビルに3m の塔屋を載せれば対象です。ただし書の免除は周囲の状況による安全上の支障のなさを技術的に立証する必要があり、実務で認められる例は限られます。

解説

高さ20mを「こえる」建築物、つまり20.00mちょうどはセーフで、20.01mからアウトになる。だが本当の落とし穴は数字ではなく測り方にある。建築基準法施行令2条1項6号ロは、屋上の階段室・昇降機塔・装飾塔などを建築面積の8分の1以内なら12mまで高さに算入しないと定めているが、法33条に規定する高さの算定はその適用から明示的に外されている。つまり避雷設備の判定だけは、塔屋を足した高さで数える。本体18mのビルに3mの塔屋を載せた瞬間、あなたの建物は設置義務の対象だ。設けなければ確認済証が下りず、既存建物で後から発覚すれば特定行政庁の是正命令(9条、役所があなたに直接下す具体的な決定)が飛んでくる。ただし書の「周囲の状況によつて安全上支障がない場合」という逃げ道は条文上存在するが、実務で認められる例は限られ、その運用は特定行政庁ごとに解釈が分かれている。

法的な位置づけ

建築基準法33条は、高さ20メートルをこえる建築物に有効な避雷設備を設けることを義務づける単体規定である。保護対象の範囲は同法施行令129条の14により高さ20メートルをこえる部分と定められ、構造方法は同令129条の15を経て平成12年建設省告示第1425号に委任される。周囲の状況によつて安全上支障がない場合は、ただし書により適用が除外される。

手順

  1. 1.基本設計の段階で塔屋を含む33条上の高さを確定する 軒高や階数ではなく、屋上の階段室・昇降機塔・装飾塔を含めた実高で20m 超かを判定する。施行令2条1項6号ロの12m 不算入は法33条には及ばないため、日影規制や高さ制限の検討結果をそのまま流用しない
  2. 2.20m 超なら保護レベルを決め、屋上防水・構造と同時に設計する JIS A 4201に基づき受雷部・引下げ導線・接地極の構成と保護レベルを決定する。避雷設備は屋上防水の貫通部と構造体の利用可否に直結するため、実施設計に入る前に意匠・構造・設備の三者で納まりを確定させる
  3. 3.既存建物は定期調査報告書と接地抵抗の測定記録を先に取り寄せる 既存建物の適合性を論じる前に、建築基準法12条の定期調査報告書、検査済証、直近の接地抵抗測定記録を書面で確認する。記録が存在しないこと自体が、維持保全(8条)の不備を示す事実として後に効いてくる
  4. 4.不適合が判明したら是正命令が出る前に改修計画を自主提出する 33条上の高さが20m 超で避雷設備がない、または保守放置が判明した場合、特定行政庁の建築指導担当へ自主的に相談し改修計画とスケジュールを提出する。9条の是正命令が出る前であれば、命令ではなく指導で収まる余地が残る

よくある質問 AI による整理

Q1避雷設備とは何ですか?

雷撃を安全に大地へ導くための建築設備で、受雷部・引下げ導線・接地極で構成されます。建築基準法2条3号の建築設備に含まれ、構造方法は平成12年建設省告示第1425号が JIS A 4201を引用して定めています。

Q2建築基準法の高さ20メートルはどこから測りますか?

原則として地盤面からの高さで測ります。33条の判定では、他の高さ制限と異なり屋上の階段室・昇降機塔などの塔屋も算入するため、設計図の軒高ではなく屋上突出物を含む実高で確認する必要があります。

Q3避雷設備の点検は義務ですか?

所有者・管理者には建築基準法8条の維持保全の責務があり、特定建築物等では12条の定期調査・検査報告の対象になります。周期は特定行政庁が定め、報告時には接地状態や外観の確認記録が実務上重要になります。

Q4避雷設備の維持管理は誰の責任ですか?

建築基準法8条により、建築物の所有者・管理者・占有者が適法状態を保つ責務を負います。分譲マンションでは屋上の避雷設備は共用部分にあたるため、通常は管理組合が修繕・更新の意思決定を担います。

Q5危険物を扱う工場にも避雷設備は必要ですか?

建築基準法33条とは別に、消防法10条4項に基づく危険物の規制に関する政令が、指定数量の一定倍数以上を扱う製造所等に避雷設備を要求します。建物の高さが20m 以下でも対象になり得ます。

Q6落雷で家電が壊れたら管理組合に請求できますか?

避雷設備の未設置や保守放置が「設置又は保存の瑕疵」と評価されれば、民法717条の工作物責任を根拠に請求できる余地があります。判断材料として定期調査報告書と接地抵抗の測定記録の開示請求が出発点になります。

Q7避雷設備の構造基準はどこに書かれていますか?

建築基準法33条 → 施行令129条の14(保護対象=20m をこえる部分)→ 施行令129条の15(構造の大臣委任)→ 平成12年建設省告示第1425号という順で降りていき、告示が JIS A 4201を引用します。

Q8中古マンションの避雷設備はどうやって確認しますか?

重要事項説明では触れられないことが多いため、管理組合に定期調査報告書、接地抵抗の測定記録、長期修繕計画の避雷設備の項目を照会します。手付解除期限前に開示を求めるのが現実的な手順です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1うちのマンション7階建てなんですけど、避雷針って要るんですか?

階数ではなく高さで決まる。住戸階高3m前後なら本体は20mの境界線上にあり、そこに屋上の階段室や昇降機塔が加わる。33条の高さ算定では塔屋を算入する(建築基準法施行令2条1項6号ロ)ため、結果として必要になる建物が多い。実務のポイント:他の高さ制限では塔屋は建築面積の8分の1以内なら12mまで不算入。33条だけこの除外が外れているので、日影規制はセーフだったのに避雷はアウト、が普通に起きる

Q2昔からある建物なんですが、今のJISに合ってないとダメですか?

施行時点で適法だった建物は建築基準法3条2項の既存不適格として直ちに違法にはならない。ただし増築や大規模の修繕・模様替えを行えば3条3項で現行規定が適用される。実務のポイント:構造方法は平成12年建設省告示第1425号がJIS A 4201を引用しており、1992年版の保護角法中心の設計と2003年版の回転球体法・メッシュ法では保護範囲の考え方が違う。旧設計のままの建物は違法ではないが保護が薄い状態にあり、賠償の場面ではこの差が効く(最新の改正状況をご確認ください)

Q3「周囲の状況によつて安全上支障がない場合」って、実際どういうときですか?

隣接する高い建築物や工作物の雷保護範囲に完全に入る場合などが想定されるが、認められる例は限られる。JIS A 4201の回転球体法等で保護範囲を技術的に示す必要があり、判断は特定行政庁ごとに解釈が分かれている。実務のポイント:隣の建物はいつでも取り壊される。免除の前提が消えた瞬間に不適合へ転落するリスクを審査側は嫌うので、事前相談で感触を取ってあるかどうかが、設計のやり直しが起きるかを分ける

Q4避雷設備を付けてないと、罰金とか取られるんですか?

実務では、まず確認済証・検査済証が下りないという形で効く(6条、7条)。既存建物で発覚した場合は特定行政庁による是正命令(9条)となり、その命令に従わないことが罰則の対象になる。実務のポイント:検査済証がない建物は金融機関の融資審査や売却時の評価で不利に扱われる。罰金より先に、建物の資産価値のほうが削られる(罰則の具体的条項は最新の条文でご確認ください)

間違えやすい点 AI による整理

  • 避雷針を付ければ落雷被害は防げる、という理解は間違ってはいない。深刻なのはその先だ。JIS A 4201が定める雷保護の主目的は直撃雷から建物と人命を守ることで、雷サージによる電子機器の破壊は別の話。等電位ボンディングやSPD(サージ防護デバイス)が整っていなければ、避雷設備が設計どおり働いた結果として接地電位が上昇し、機器側が損傷することがある。法適合と実害防止は同じ線ではない
  • 「うちのビルは20mを超えているか」という問いの立て方自体が半分ずれている。施行令129条の14が定める保護対象は建物全体ではなく「高さ20mをこえる部分」である。問うべきは何mかではなく、20mを超える部分をどの保護レベルで覆うか。ここを取り違えると、設計の出発点から見積の根拠が狂う
  • ただし書があるから周りに高い建物があれば免除される、と読む人がいる。実務ではこの免除はほとんど機能しない。隣接建築物の雷保護範囲に確実に入ることを技術的に立証する必要があり、しかもその隣の建物はいつでも取り壊せる。前提が消えた瞬間に不適合へ転落する構造であり、この点の運用は特定行政庁によって解釈が分かれている
比較の観点この条文ほかの条文
義務の根拠と判定基準建築基準法33条:高さ20m をこえる建築物(塔屋を算入して判定)建築基準法3条:着工時期を基準に既存不適格か現行適用かを判定
消防法10条4項:建物の高さと無関係に、危険物の指定数量倍数で判定
いつ効いてくるか確認申請時(6条・7条)に設計段階で効き、済証が下りない形で現れる増築・大規模の修繕・模様替えを行った時点で3項により現行規定が及ぶ
危険物施設の許可・完成検査および維持段階で消防機関が確認する
違反時の効果特定行政庁の是正命令(9条)、命令不服従が罰則の対象既存不適格なら直ちに違法とはならないが、遡及後は9条の対象
消防法に基づく措置命令・許可取消し等、建築基準法とは別系統で作動
事後の監視手段建築基準法12条の定期調査報告+ 8条の維持保全で状態を維持既存不適格の建物ほど記録が乏しく、改修時に一括で問題が顕在化しやすい
危険物施設は定期点検義務が別途課され、記録保存が求められる

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
建築技術規則 建築設備編 第20条

台湾も高さ基準(20m 以上)で避雷設備の設置対象を切る点で日本に近い。ただし日本が法律本体に置くのに対し、台湾は行政命令である建築技術規則に置く構成の違いがある

韓国
건축물의 설비기준 등에 관한 규칙 제20조

韓国は建築法の委任を受けた規則で高さ20m 以上の建築物に피뢰설비を求める。日本と同様に KS 規格を通じて IEC 62305系の技術基準に接続している

ドイツ
Musterbauordnung § 46(Blitzschutzanlagen)

ドイツは高さの数値基準ではなく、立地・構造・用途から落雷が生じやすいか、生じた場合に重大な結果を招くかという実質判断で義務を課す。日本の機械的な20m 基準と対照的

アメリカ
NFPA 780

米国は任意規格を各管轄が採用する方式で、建築法典に一律の高さ基準を置かない。保険引受条件として事実上強制される場面が多く、規制の担い手が行政ではなく保険市場に寄る

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • あなたが設計事務所で、施主から「コストを削りたい」と言われ軒高19.5mに抑えた計画を出した。確認申請で審査機関から指摘が入る。屋上の階段室が3.2mある。33条の高さ算定では塔屋を算入するため実質22.7m扱いで、避雷設備が必要になる。設計変更と再申請で工期は1か月遅れ、責任の所在は設計者のあなたに向く
  • もし、購入を検討中の中古マンションの避雷設備が、旧JIS(保護角法)のまま一度も更新されていなかったら? 重要事項説明でここに触れられることはまずない。手付解除ができる期限まであと5日。管理組合の長期修繕計画に避雷設備の行があるか、接地抵抗の測定記録が残っているかを確認できるのは今しかない
  • 屋上に機械室を増築した。塔屋の分だけ33条上の高さが20mを超えた。その日から、建物は避雷設備の設置義務の対象になる。
  • 落雷でマンション最上階の家電が全滅し、住人が管理組合に詰め寄る。避雷設備は設置済みだったが、接地抵抗の測定記録が10年以上ない。維持保全(8条)と定期調査報告(12条)の双方が問われ、輪番でその年の理事だったあなたが総会で説明する側に立つ
  • 指定数量の10倍以上の危険物を扱う工場。建物の高さは15mなので33条の対象外だが、消防法10条4項に基づく危険物の規制に関する政令が別建てで避雷設備を要求する。建築基準法をクリアしたから安心、という読み方が抜け落ちを作る

取るべき行動

被害を受けた側:1. 被害直後に屋上の受雷部・引下げ導線・接地端子箱を写真で記録し、管理会社に直近の接地抵抗測定記録と定期調査報告書(12条)の開示を書面で求める2. 建物の33条上の高さを、塔屋を含めて再計算する(施行令2条1項6号ロは法33条を12m不算入の対象から外している) 3. 未設置または保守放置が裏付けられれば、所有者に対する民法717条の工作物責任を軸に請求を組み立てる4. 並行して特定行政庁の建築指導担当へ違反の情報提供を行い、9条の是正措置の端緒をつくる

訴えられた側:1. まず33条上の高さを実測で確定させる。設計図の軒高ではなく、屋上突出物を含む数値で判定する2. 20m超なら着工時期を確認。当時適法なら3条2項の既存不適格に当たりうるが、増築や大規模の修繕・模様替えを行えば3条3項で現行規定が及ぶ3. ただし書での免除を主張するなら、周囲の建築物の保護範囲に入ることをJIS A 4201の回転球体法等で立証した書面を用意する。口頭の説明では通らない4. 是正命令が出る前に改修計画を自主提出すれば、命令ではなく指導で収まる余地が残る

時効(請求できる期限):本条自体に時効はない。違反状態は是正されるまで継続し、特定行政庁の是正命令(9条)はいつでも出しうる。落雷被害の損害賠償は民法724条により損害および加害者を知った時から3年(人の生命または身体の侵害は5年、724条の2)、不法行為時から20年。特定建築物の定期調査報告は特定行政庁が定める周期(おおむね3年ごと)で、起算点は前回報告日

改正沿革 AI による整理

  • (人的検証が必要) 本条文自体の改正履歴は原典での確認を要する。実務上意味のある変化は下位規範側で起きており、構造方法を定める平成12年建設省告示第1425号が引用するJIS A 4201について、1992年版の保護角法を中心とした設計から、2003年版の回転球体法・メッシュ法および保護レベル区分を含む体系へと考え方が拡張された。既存建物の保護範囲評価に直結する

改正の年表

  1. 1.昭和25年(1950年) 新設:建築基準法(昭和25年法律第201号)の制定に伴い、高さの基準を超える建築物への避雷設備設置義務として本条が置かれた。その後の条文文言の変遷は原典での確認を要する

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

建築基準法の全文を見る所属する編章節を開く:第二章 建築物の敷地、構造及び建築設備

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›