建築基準法 第37条(建築材料の品質)
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- 建築物の基礎、主要構造部その他安全上、防火上又は衛生上重要である政令で定める部分に使用する木材、鋼材、コンクリートその他の建築材料として国土交通大臣が定めるもの(以下この条において「指定建築材料」という。)は、次の各号のいずれかに該当するものでなければならない。
- 一その品質が、指定建築材料ごとに国土交通大臣の指定する日本産業規格又は日本農林規格に適合するもの
- 二前号に掲げるもののほか、指定建築材料ごとに国土交通大臣が定める安全上、防火上又は衛生上必要な品質に関する技術的基準に適合するものであることについて国土交通大臣の認定を受けたもの
この条文の基本情報
建築材料の品質とは何ですか?
定義建築材料の品質とは、建築基準法第37条に定められた規定で、「建築物の基礎、主要構造部その他安全上、防火上又は衛生上重要である政令で定める部分に使用する木材、鋼材、コンクリートその他の建築材料として国土交通大臣が定めるもの…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 建築基準法第37条(建築材料の品質)は、日本の建築基準法に含まれる条文です。
- 建築基準法第37条の条文原文は「建築物の基礎、主要構造部その他安全上、防火上又は衛生上重要である政令で定める部分に使用する木材、鋼材、コンクリートその他の建築材料として国土交通大臣が定めるもの…」で始まります。
- 建築基準法第37条は第二章 建築物の敷地、構造及び建築設備に置かれています。
- 建築基準法の公布日は昭和25年5月24日です。
- 建築基準法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 建築基準法第37条の前の条は建築基準法第36条です。
- 建築基準法第37条の次の条は建築基準法第38条です。
- 建築基準法第37条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第37条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000201 - 本サイト収録
建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第37条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000201/37
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点建築基準法37条は、主要構造部など重要な部分に使う指定建築材料は、JIS 又は JAS に適合するか国土交通大臣の認定を受けたものに限ると定める。同等品という抜け道はない。
Q · 業者に「JAS と同じ品質だから大丈夫」と言われたら、そのまま任せていい?
任せてはいけない。入口は規格適合か大臣認定の二つだけ
建築基準法37条は、基礎や主要構造部など政令で定める重要な部分に使う指定建築材料について、国土交通大臣が指定する日本産業規格(JIS)若しくは日本農林規格(JAS)に適合するもの、又は大臣が定める技術的基準への適合について大臣の認定を受けたもののいずれかでなければならないと定めます。「実質的に同等」という第三の入口は条文上存在しません。違反した建築物は特定行政庁の是正命令(同法9条)の対象となり、命令の名宛人は施工業者ではなく建築主です。着工前に認定番号の書面提出を求めてください。
解説
リフォーム業者が「この木材、JAS 規格品じゃないけど問題ないですよ、見た目も強度も同じですから」と言ったとする。その一言で、あなたの家は建築基準法違反の建物になりうる。建築基準法37条は、基礎・柱・梁・耐力壁といった構造上の要である部分に使う木材・鋼材・コンクリートについて、国土交通大臣が「指定建築材料」として指定したものは、(1)JIS または JAS に適合するか、(2)大臣認定を受けたものか、そのどちらかでなければならないと定める。「同等の品質です」という第三の道は存在しない。ここが実務で最も誤解される点だ。性能が同じでも、規格適合か大臣認定かという書類上の資格を持たない材料は、この条文の下では使えない。建物が完成してから検査済証が出ない、住宅ローンの本融資が下りない、売却時に重要事項説明で買主が逃げる。素材一本の選択が、数年後のあなたの資産価値に直結する。
法的な位置づけ
建築基準法37条は、指定建築材料の品質要件を定める規定である。建築物の基礎、主要構造部その他安全上・防火上・衛生上重要であると政令で定める部分に使用され、かつ国土交通大臣が定めた建築材料は、大臣の指定する日本産業規格若しくは日本農林規格に適合するもの、又は大臣の定める技術的基準への適合について認定を受けたもののいずれかに限られる。
手順
- 1.見積・契約段階で認定番号の提出を条項化する 工事請負契約を結ぶ前に「構造材の JIS・JAS 認定番号または大臣認定番号を、着工前に書面で提出すること」を契約書または特記仕様書に一文入れる。この一文があるだけで、業者は材料調達の段階から証拠を残す運用に切り替わる
- 2.指定建築材料に該当するかを設計者と確認する 使用予定の木材・鋼材・コンクリートが、政令の定める重要な部分に使われる指定建築材料に当たるかを建築士に確認する。該当しない部位の材料まで過剰な証明を求めると、工期とコストが不要に膨らむ
- 3.搬入時に納品書とミルシートを現場で記録する 材料が現場に入った日に、納品書・出荷証明・ミルシート(鋼材の品質証明書)と梱包の認証マークをスマートフォンで撮影して日付とともに保存する。検査時に書類が見つからない事態の大半は、搬入時に誰も記録しなかったことが原因
- 4.完了検査前に書類一式を突合する 完了検査の前に、設計図書で指定された材料と実際に搬入された材料の認定番号・製造工場が一致しているかを突合する。同じ商品名でも製造工場が変われば認定番号が異なるため、工場名まで確認する
よくある質問 AI による整理
Q1指定建築材料とは何ですか?
建築物の基礎・主要構造部など政令で定める重要な部分に使う材料のうち、国土交通大臣が定めたものです。木材、鋼材、コンクリートなどが対象で、JIS・JAS 適合か大臣認定が必要になります。
Q2建築基準法37条に違反するとどうなりますか?
違反建築物として特定行政庁から使用禁止・使用制限・除却などの是正命令を受ける可能性があります(同法9条)。命令の名宛人は建築主であり、施工した業者ではない点が実務上の最大の落とし穴です。
Q3検査済証が出ないとどんな不利益がありますか?
住宅ローンの本融資や住宅瑕疵担保責任保険の審査で不利になり、将来の増改築の確認申請も通りにくくなります。売却時にも重要事項説明で買主が離れる要因となり、資産価値に直結します。
Q4指定建築材料はどの告示で決まっていますか?
平成12年建設省告示第1446号「指定建築材料及びその品質に関する技術的基準を定める件」で材料が列挙され、品質基準が具体化されています。対象部分は建築基準法施行令が定めます。
Q5内装材やフローリングも37条の対象になりますか?
原則として対象外です。37条が縛るのは、政令が定める安全上・防火上・衛生上重要な部分に使われ、かつ大臣が指定建築材料として指定した材料に限られます。どこに使うかが先に決まります。
Q637条の責任は施主と業者のどちらが負いますか?
行政上の是正命令は建築主に向けられます。一方、業者に対しては請負契約の契約不適合責任(民法559条、562条)で修補や損害賠償を請求できます。行政責任と民事責任は別ルートで進みます。
Q7コンクリートの品質はどう証明しますか?
レディーミクストコンクリートの日本産業規格に適合する工場からの出荷であることを、配合報告書・納入書・試験成績表で示すのが実務です。規格外なら大臣認定を受けた材料である必要があります。
Q8中古住宅の購入時に37条の適合をどう確認しますか?
建築確認申請書の副本、設計図書の仕様書、検査済証の三点を売主に求めます。検査済証がない場合、当時の材料が要件を満たしていたか誰も証明できず、融資審査で不利になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1大臣認定って、要するに誰がどうやって取るものなんですか?
材料の製造者が指定性能評価機関の性能評価を受け、その結果をもとに国土交通大臣の認定を受けます(建築基準法37条2号、68条の25)。施主や工務店が個別に取るものではありません。実務のポイント:認定は製造者・工場ごとに与えられるため、同じ商品名でも製造工場が変われば認定番号が違う。納品書の認定番号と、大臣認定書に記載された工場が一致しているかまで確認する業者は少数派である
Q2古い家をリフォームするとき、この条文は関係ありますか?
主要構造部に手を入れる大規模の修繕・模様替え(建築基準法2条14号、15号)に該当すれば確認申請が必要になり、新たに使う構造材は37条の対象になります。内装のみの改修なら対象外です。実務のポイント:既存部分は建築当時の基準で足りる(既存不適格、法3条2項)が、増築や大規模改修をきっかけに建物全体が現行基準の適用対象に引き戻される場合がある。工事範囲の切り方ひとつで、必要な工事費が数百万円変わる
Q3輸入した木材や鋼材は使えないんですか?
使えます。海外の工場でも JAS・JIS の認証を取得している例は多く、また大臣認定を受けた輸入材も流通しています(37条1号、2号)。国産か輸入かは要件ではありません。実務のポイント:問題になりやすいのは、認証取得工場の製品であっても、輸入商社の段階で認証表示のない同等品と混ざるケース。梱包の認証マークと出荷証明の突合まで見るかどうかが、建築士の実力差として現れる
間違えやすい点 AI による整理
- 「品質が同じなら規格外の材料でも使える」というのが最も多い誤解だが、37条はそもそも品質の実質を現場で判定させない構造になっている。JIS・JAS 適合か大臣認定か、入口は二つだけ。実質的同等性という第三の抜け道は条文上存在しない
- 37条違反は「書類の不備」程度に思われがちだが、深刻度はそこではない。違反建築物は特定行政庁から使用禁止・使用制限、除却命令まで命じられうる(建築基準法9条)。そして命令の名宛人は建築主、つまりあなたである。施工した業者ではない
- 「すべての建築材料が規制対象」と思っている人が多いが、問いの立て方が誤っている。37条が縛るのは、政令が定める重要な部分に使われ、かつ大臣が指定建築材料として指定したものだけだ。内装のクロスも、床のフローリングも、この条文の対象ではない。どこに使うか、が先にある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 37条:重要な部分に使う指定建築材料そのものの品質 | 20条:建築物全体が備えるべき構造耐力 9条:違反建築物に対する行政の措置 |
| 判断の方法 | JIS・JAS 適合か大臣認定かという書類上の資格で判定 | 構造計算・仕様規定により性能で判定 違反の事実認定に基づき特定行政庁が判断 |
| 登場する場面 | 材料の調達・搬入・完了検査 | 設計・構造計算・確認申請 違反発覚後の是正・使用制限 |
| 違反時の帰結 | 検査済証が出ず、是正命令の対象となりうる | 確認が下りない、構造安全性そのものが否定される 使用禁止・使用制限・除却命令、命令違反には罰則 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も構造材料の品質を CNS 国家標準に結びつけて規律する点で日本と同型。規格適合の証明書類を検査段階で求める運用も近い
韓国は建築資材の品質管理・試験成績書の提出義務を法令レベルで明文化しており、KS 標準が日本の JIS に相当する位置を占める
ドイツは EU 建築製品規則による CE マーキングと、各州建築法令が援用する技術的建築規定(VV TB)の二層構造。EU 法が上位にある点が日本と決定的に異なる
米国は州・自治体が採用するモデルコードが ASTM 等の民間規格を参照指定する方式。連邦の統一規格ではなく、採用年版が自治体ごとに異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 新築の引渡し直前、完了検査で「この構造用集成材の JAS 認定番号が確認できない」と指摘された。工事は止まり、検査済証が出ない。検査済証がなければフラット35は使えず、将来の増改築の確認申請も通りにくくなる。残り10日で住宅ローンの実行日、材料の出所を証明する納品書とミルシートを今日中に揃えなければ引渡しが飛ぶ
- 工務店の側に立ってみてほしい。腕のいい大工が「この地元の製材所の杉は JAS より質がいい」と言う。事実その通りかもしれない。だがそれを構造材に使って確認申請を出せば、37条違反として是正命令(法9条)の対象になり、最悪は建築士の懲戒処分まで届く。品質の良さは、規格の代わりにならない
- 中古住宅を買おうとして検査済証がないと分かったら、どうなる? 建築当時の材料が37条をクリアしていたか誰も証明できない状態で、金融機関はリスクを取らない。売買価格の値引き交渉材料になるだけでなく、そもそも融資審査を通らないことがある
- DIY で自宅のウッドデッキを作った。これは主要構造部ではないので37条の直接の射程外。だが柱を抜いて大空間を作る、耐力壁を撤去して窓にする、こうしたリフォームは主要構造部に手を入れることになり、材料の規格適合が問われる場面に一気に変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 建築確認申請書の副本と設計図書の仕様書を入手し、構造材に何が指定されていたかを特定する2. 実際に使われた材料の納品書・出荷証明・ミルシートの提出を業者に書面で請求、拒否されたら建築士事務所の所属する建築士会または特定行政庁の建築指導課に相談3. 規格不適合が確認できたら、請負契約の契約不適合責任(民法559条、562条)で修補または損害賠償を請求4. 並行して特定行政庁に違反是正の申出を行う。行政の是正命令が出れば、業者との交渉力が一段変わる
訴えられた側:1. まず指定建築材料に該当するか、政令が定める重要な部分への使用かを確認。該当しなければ37条の射程外という反論が成立する2. 該当する場合、大臣認定を事後に取得できる材料かを製造者に確認3. 是正命令が出る前の段階であれば、特定行政庁と是正方法を協議、全面やり直しではなく部分補強で済むケースもある4. 施主への説明と補償の枠組みを先に提示する。行政手続と民事紛争が同時進行すると、対応コストが跳ね上がる
時効(請求できる期限):37条自体に期限の定めはない。ただし施工の契約不適合責任の通知期間は、住宅の構造耐力上主要な部分について引渡しから10年(住宅の品質確保の促進等に関する法律95条)。一般の契約不適合は不適合を知った時から1年以内の通知が必要(民法566条)。特定行政庁の是正命令には時効による制限がなく、何十年後でも命じられうる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:建築基準法制定(昭和25年法律第201号)。旧市街地建築物法を全面的に改め、建築物の敷地・構造・設備・用途に関する最低基準を定める現行法体系が成立した
- 2.平成10年(1998年) 改正:性能規定化を柱とする大改正。仕様への適合だけでなく、大臣が定める技術的基準への適合を大臣認定で確認するルートが体系的に整備され、新素材・新工法が個別認定により市場に入る設計となった
- 3.令和元年(2019年) 改正:産業標準化法の施行に伴い、本条が参照する規格の名称が「日本工業規格」から「日本産業規格」に改められた(JIS の略称自体は維持)
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