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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

建築基準法 第85条の3(伝統的建造物群保存地区内の制限の緩和)

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文化財保護法第百四十三条第一項又は第二項の伝統的建造物群保存地区内においては、市町村は、同条第一項後段(同条第二項後段において準用する場合を含む。)の条例において定められた現状変更の規制及び保存のための措置を確保するため必要と認める場合においては、国土交通大臣の承認を得て、条例で、第二十一条から第二十五条まで、第二十八条、第四十三条、第四十四条、第五十二条、第五十三条、第五十五条、第五十六条、第六十一条、第六十二条及び第六十七条第一項の規定の全部若しくは一部を適用せず、又はこれらの規定による制限を緩和することができる。

この条文の基本情報

伝統的建造物群保存地区内の制限の緩和とは何ですか?

定義伝統的建造物群保存地区内の制限の緩和とは、建築基準法第85条の3に定められた規定で、「文化財保護法第百四十三条第一項又は第二項の伝統的建造物群保存地区内においては、市町村は、同条第一項後段(同条第二項後段において準用する場合を含む。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 建築基準法第85条の3(伝統的建造物群保存地区内の制限の緩和)は、日本の建築基準法に含まれる条文です。
  2. 建築基準法第85条の3の条文原文は「文化財保護法第百四十三条第一項又は第二項の伝統的建造物群保存地区内においては、市町村は、同条第一項後段(同条第二項後段において準用する場合を含む。」で始まります。
  3. 建築基準法第85条の3は第六章 雑則に置かれています。
  4. 建築基準法の公布日は昭和25年5月24日です。
  5. 建築基準法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 建築基準法第85条の3の前の条は建築基準法第85条の2です。
  7. 建築基準法第85条の3の次の条は建築基準法第86条です。
  8. 建築基準法第85条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第85条の3
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000201
  • 本サイト収録建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第85条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000201/85_3

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点建築基準法85条の3は、伝統的建造物群保存地区で市町村が国土交通大臣の承認を得て条例を定めれば、接道義務や防火規制など十数か条を適用除外・緩和できる。構造耐力は緩和対象外。

Q · 伝建地区の町家って、建築基準法が緩くなるから建て替えも改修も自由になるんですか?

市町村が条例を作っていれば緩む。なければ通常どおり適用される。

建築基準法85条の3により、伝統的建造物群保存地区では市町村が国土交通大臣の承認を得て条例を定めれば、21条〜25条、28条、43条、44条、52条、53条、55条、56条、61条、62条、67条1項を適用除外または緩和できます。接道義務も容積率も建蔽率も斜線制限も防火規制も外せます。ただし条例がなければ建築基準法はフル適用で、幅員不足の路地に面する町家は再建築不可のままです。また20条(構造耐力)と27条(特殊建築物の耐火)は列挙外のため緩和できず、耐震と用途変更時の耐火は所有者側の負担として残ります。

解説

格安で売りに出ている町家には、たいてい理由がある。幅2メートルの路地にしか面していない、隣家と壁がくっついている。現行の建築基準法をそのまま当てれば接道義務(43条)で再建築不可、防火地域なら外壁も屋根も作り直しだ。そこで効いてくるのがこの条文である。文化財保護法143条の伝統的建造物群保存地区の中では、市町村が国土交通大臣の承認を得て条例を作れば、21条から25条、28条、43条、44条、52条、53条、55条、56条、61条、62条、67条1項を、適用しないか緩められる。接道義務も容積率も建蔽率も斜線制限も防火規制も外れる。だが本当に見るべきは、外せない条文の方だ。20条の構造耐力と27条の特殊建築物の耐火規定は、この列挙に入っていない。町並みは法律で守られても、耐震と、宿に転用するときの耐火は、あなたの側に残り続ける。

法的な位置づけ

建築基準法85条の3は、伝統的建造物群保存地区における建築規制の特例を定める規定である。市町村は、文化財保護法143条の条例で定めた現状変更の規制および保存のための措置を確保するため必要と認める場合、国土交通大臣の承認を得たうえで、条例により建築基準法の列挙された規定の全部または一部を適用せず、もしくはその制限を緩和することができる。

よくある質問 AI による整理

Q1伝統的建造物群保存地区とは?

文化財保護法143条に基づき市町村が条例で定める、町並みを面的に保存する地区です。個々の建物だけでなく、道や石垣、樹木を含む環境全体が保存の対象になります。

Q2建築基準法85条の3で緩和できる規定は?

21条〜25条、28条、43条、44条、52条、53条、55条、56条、61条、62条、67条1項です。接道義務、容積率、建蔽率、斜線制限、防火地域の規制が含まれます。

Q3伝建地区の古民家は建て替えできる?

緩和条例で43条(接道義務)が外れていれば建築確認上は可能です。条例がなければ幅員不足の路地に面する町家は再建築不可のまま。さらに現状変更の許可も別途必要です。

Q4伝建地区の緩和条例があるか調べる方法は?

市町村の例規集を「伝統的建造物群保存地区」「建築基準法の制限の緩和」で検索します。条例本文に適用除外される条番号が列挙されているので、43条と61条の有無を確認してください。

Q5伝建地区の建物を解体してもいい?

文化財保護法143条に基づく市町村条例で、伝統的建造物の解体は現状変更として許可対象とされるのが通例です。無許可解体は条例上の措置命令や罰則の対象になり得ます。

Q6伝建地区の修理・修景に補助金は出る?

多くの市町村が修理(当初の姿への復原)と修景(町並みに調和させる改修)の補助要綱を持っています。補助率・上限・対象は市町村ごとに異なり、着工後の申請は原則不可です。

Q7伝建地区の建物は火災保険に入れる?

加入自体は可能ですが、緩和条例で61条等の防火規定が外れた木造密集建物は、構造級別や所在地条件により料率が高くなる場合があります。緩和条例の有無は査定で聞かれます。

Q8伝建地区に指定されると固定資産税はどうなる?

伝統的建造物に対する固定資産税の減免は市町村の条例・要綱によるため、一律ではありません。相続税評価や登録免許税の扱いも含め、税務は市町村と税理士への個別確認が必要です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1重伝建に選ばれている町なら、建築基準法は自動的に緩くなるんですか?

なりません。文化庁の選定は文化財保護法144条の手続き、建築基準法の緩和は本条に基づく市町村の条例と国土交通大臣の承認という別ルートです。選定地区でも条例がなければ接道義務も防火規定もそのまま適用されます。実務のポイント:条例の有無は市町村の例規集を検索すれば数分で分かる。業者が「伝建地区だから大丈夫です」と言ったら条例名を聞き返す。答えられない業者は確認していない

Q2緩和されると耐震性はどうなるんですか。古い家なので不安です

本条の列挙に20条(構造耐力)は入っていません。構造の安全性を条例で免除することはできず、確認申請が必要な規模の増改築なら現行の構造規定がかかります。実務のポイント:伝統構法の町家は現代の壁量計算にそのまま乗せると不適合になりやすい。限界耐力計算など伝統的構法向けの設計手法を扱える設計者かどうかで補強費が数百万円変わる。設計者選びが実質的に耐震予算を決めている

Q3緩和条例があれば、好きなようにリフォームできますよね?

逆です。建築基準法の規制が外れる代わりに、文化財保護法143条の条例に基づく現状変更の許可が前面に出ます。外観の材料・色・建具まで審査対象になり、建基法より細かい場合すらあります。実務のポイント:多くの伝建地区に修理・修景の補助制度があり、外観を基準に合わせる工事ほど補助が手厚い。同じ条例を「規制」と読むか「補助金の設計図」と読むかで、出費にも収入にも変わる

間違えやすい点 AI による整理

  • 伝建地区では建築基準法が緩くなる、そこまでは知られている。知られていないのは緩和の代償だ。建基法の規制が外れた分、文化財保護法143条の条例に基づく現状変更の許可が全面に出てくる。窓サッシの素材、屋根の葺き方、エアコン室外機の位置まで許可事項になりうる。規制が消えたのではなく、審査の窓口が建築指導課から文化財部局へ移っただけである
  • 「うちの町は重要伝統的建造物群保存地区だから建築基準法は緩いはず」という問いの立て方そのものが誤っている。文化庁の選定(文化財保護法144条)と建築基準法の緩和は別の手続きだ。選定地区であっても、市町村が本条の条例を制定し国土交通大臣の承認を得ていなければ、建築基準法はフルで適用される。調べるべきは選定の有無ではなく、条例の有無である
  • 所有者から見れば「規制が緩和されて助かった」だが、法律から見れば「安全基準の一部を免除された建物が密集して並ぶ区域」である。この落差は火災保険の料率、金融機関の担保評価、そして実際に火が出たときの延焼速度に表れる。緩和は贈り物ではなく、リスクの引き受けとセットの取引だ
比較の観点この条文ほかの条文
適用単位85条の3:地区単位(面的に保存地区全体)3条:個別の指定建築物単位
85条の2:個別の景観重要建造物単位
前提となる保存制度文化財保護法143条1項・2項の保存地区条例文化財保護法等による国宝・重要文化財等の指定
景観法19条の景観重要建造物の指定
建築基準法上の効果条例で列挙規定を適用除外または緩和(大臣承認あり)建築基準法令の規定そのものが適用されない
条例で列挙規定を適用除外または緩和
外せない規定20条(構造耐力)・27条(特殊建築物の耐火)は列挙外適用除外のため建築基準法上の制限は及ばない
列挙外の規定はそのまま適用

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
文化資產保存法 第26條・第3條(聚落建築群)

台湾は「聚落建築群」という面的保存カテゴリーを持ち、その修復・再利用について建築法・消防法・都市計画法等の全部または一部の制限を受けないとする。日本のように市町村条例+主務大臣承認を要求せず、法律が直接に適用制限を宣言する点で構造が異なる

韓国
한옥 등 건축자산의 진흥에 관한 법률(韓屋等建築資産振興法)

韓国は建築資産振興区域を指定し、その区域内で建築法・駐車場法等の基準特例を認める。日本の本条と同様、面的な保存区域と建築規制特例をセットにする設計

ドイツ
Landesdenkmalschutzgesetze + Landesbauordnung の Abweichung

ドイツは文化財保護が州の権限であり、連邦法に本条のような一括規定はない。建築規制の免除は州建築法の個別の Abweichung(逸脱許可)として建築監督官庁が判断する。条例による地区単位の一律適用除外ではなく、建物ごとの裁量判断である点が日本と異なる

アメリカ
National Historic Preservation Act + International Existing Building Code Ch.12

米国は歴史地区の外観規制を自治体の historic district ordinance が担い、建築規制の緩和は IEBC の historic buildings 章が既存歴史的建築物への基準適用を調整する。連邦法が緩和を直接授権するのではなく、モデルコードの採用を通じて機能する点が日本と異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 決済まであと10日という段階で仲介業者から「この地区は伝建地区です」と言われたら、何を確認する? 重要事項説明書に緩和条例の有無まで書かれているとは限らない。条例がなければ接道義務(43条)は生きたままで、その家は建て替えられない。確認先は市町村の建築指導課と文化財部局の両方で、片方だけでは答えが出ない
  • あなたが施主として、町家の二階に窓を増やしたいと工務店に頼んだ。建築基準法の側は緩和条例で通るのに、文化財保護法143条の条例に基づく現状変更の許可で止まる。建基法が緩んだ分、外観の自由は市町村が握っている。設計前に文化財部局へ足を運ばなかった時点で、図面は一度捨てることになる
  • 隣家が全焼した。あなたの家の外壁は、緩和条例で61条の適用を外された木のままだ。保険の査定担当者が最初に聞いてくるのは、その緩和条例の有無である
  • 友人が地方移住を決め、町並みの美しい地区で店舗付き住宅を買うと言い出した。飲食店に用途変更した瞬間に27条(特殊建築物の耐火)が緩和リストの外から戻ってくること、20条の構造耐力も緩和対象外で耐震補強費が別枠で要ることを、あなたは契約前に伝えられる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 市町村の例規集で本条に基づく緩和条例を検索し、除外・緩和されている条番号を控える2. 建築指導課で接道義務(43条)の扱いを、文化財部局で現状変更許可の運用基準を、同じ日に確認する3. 20条の構造耐力と27条の耐火は緩和対象外なので、耐震診断の要否と用途変更の可否を設計者へ先に投げる4. 修理・修景の補助要綱を入手し、着工前に事前協議を入れる

訴えられた側:1. 許可を取らずに外観を変えてしまったなら、工事を止めて自ら文化財部局へ申し出る。原状回復の範囲は協議で決まることが多く、通報される前に出た方が着地は軽い2. 緩和条例で外れていない条文(20条、26条、27条、48条など)の違反が併発していないかを設計者に検証させる。建基法違反が乗ると是正命令の重さが変わる3. 補助金を受けた工事なら、返還請求の可否も同時に確認する

時効(請求できる期限):本条自体に期限の定めはない。実務で効いてくるのは、文化財保護法143条の条例に基づく現状変更許可の事前申請期限(着手の一定日数前と条例で定める市町村が多い)と、補助金の年度予算枠である。年度をまたぐと採択が翌年度に回る(市町村ごとに条例・要綱の期限が異なるため、最新の運用をご確認ください)

改正沿革 AI による整理

  • 昭和50年(1975年)ごろ(要検証) 文化財保護法改正による伝統的建造物群保存地区制度の創設に伴い、建築基準法側に制限緩和の規定が新設された。当初の条番号は現行と異なる可能性があるため、制定時条文の確認が必要
  • 平成16年(2004年)ごろ(要検証) 景観法制定に伴う関係法律整備で、景観重要建造物の緩和規定が85条の2に置かれ、伝統的建造物群保存地区の緩和規定が85条の3へ繰り下げられたとみられる
  • 平成30年(2018年)改正(要検証) 防火・準防火地域規定の再編と条番号の整理に伴い、本条が引用する条番号(61条、62条、67条1項など)が現行の形に改められた

改正の年表

  1. 1.昭和50年(1975年) 新設:文化財保護法の改正により伝統的建造物群保存地区制度が創設されたことに伴い、建築基準法側に保存地区内の制限緩和規定が置かれた。その後の法改正で条番号が繰り下げられ現行の85条の3となったが、制定時の条番号および各改正の正確な施行日は原典での確認が必要

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建築基準法の全文を見る所属する編章節を開く:第六章 雑則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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