受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

建築基準法 第86条の6(総合的設計による一団地の住宅施設についての制限の特例)

クイックジャンプ
  1. 一団地の住宅施設に関する都市計画を定める場合においては、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域又は田園住居地域については、第五十二条第一項第一号に規定する容積率、第五十三条第一項第一号に規定する建蔽率、第五十四条第二項に規定する外壁の後退距離及び第五十五条第一項に規定する建築物の高さと異なる容積率、建蔽率、距離及び高さの基準を定めることができる。
  2. 2.前項の都市計画に基づき建築物を総合的設計によつて建築する場合において、当該建築物が同項の規定により当該都市計画に定められた基準に適合しており、かつ、特定行政庁がその各建築物の位置及び構造が当該第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域又は田園住居地域内の住居の環境の保護に支障がないと認めるときは、当該建築物については、第五十二条第一項第一号、第五十三条第一項第一号、第五十四条第一項及び第五十五条第一項の規定は、適用しない。

この条文の基本情報

総合的設計による一団地の住宅施設についての制限の特例とは何ですか?

定義総合的設計による一団地の住宅施設についての制限の特例とは、建築基準法第86条の6に定められた規定で、「一団地の住宅施設に関する都市計画を定める場合においては、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域又は田園住居地域については、第五十二条第一項第一号に規定す…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 建築基準法第86条の6(総合的設計による一団地の住宅施設についての制限の特例)は、日本の建築基準法に含まれる条文です。
  2. 建築基準法第86条の6の条文原文は「一団地の住宅施設に関する都市計画を定める場合においては、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域又は田園住居地域については、第五十二条第一項第一号に規定す…」で始まります。
  3. 建築基準法第86条の6は第六章 雑則に置かれています。
  4. 建築基準法の公布日は昭和25年5月24日です。
  5. 建築基準法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 建築基準法第86条の6の前の条は建築基準法第86条の5です。
  7. 建築基準法第86条の6の次の条は建築基準法第86条の7です。
  8. 建築基準法第86条の6には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第86条の6
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000201
  • 本サイト収録建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第86条の6(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000201/86_6

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点建築基準法86条の6は、一団地の住宅施設の都市計画で容積率・建蔽率・外壁後退距離・高さの独自基準を定められるとし、特定行政庁が住環境に支障なしと認めれば適用を除外する。

Q · 低層住居専用地域の古い団地でも、今より大きく建て替えられるんですか?

一団地の住宅施設の都市計画があれば可能性があります

建築基準法86条の6は、一団地の住宅施設に関する都市計画を定める場合、第一種・第二種低層住居専用地域および田園住居地域について、容積率(52条1項1号)・建蔽率(53条1項1号)・外壁後退距離(54条)・高さ制限(55条1項)と異なる基準を都市計画に書き込めると定めます(1項)。その都市計画に基づき総合的設計で建てる場合、基準適合かつ特定行政庁が住環境の保護に支障がないと認めれば、これら4つの規定は適用されません(2項)。可否は建物の古さではなく都市計画の有無で決まります。

解説

団地の建替え話が持ち上がると、住民説明会で必ず二つの数字が壁になる。容積率と建蔽率である。低層住居専用地域に建つ古い公団・公社団地の多くは、現行の建築基準法をそのまま当てはめると、今建っている建物を同じ規模で建て直すことすらできない。いわゆる既存不適格の状態だ。ここで効くのが86条の6である。1項は、一団地の住宅施設として都市計画を定める場合に、52条の容積率、53条の建蔽率、54条の外壁の後退距離、55条の高さ制限(10メートルまたは12メートル)と異なる独自の基準を、その都市計画の中に書き込むことを認める。2項はさらに進んで、その都市計画に基づき総合的設計で建てる場合、基準に適合し、かつ特定行政庁(建築主事を置く市町村長または都道府県知事)が住環境の保護に支障がないと認めれば、これら四つの制限そのものを適用しないと定める。あなたの団地が建て替えられるかどうかは、建物の古さではなく、市役所に保管された都市計画が生きているかどうかで決まっている。

法的な位置づけ

建築基準法86条の6は、一団地の住宅施設に関する都市計画について、低層住居専用地域および田園住居地域における容積率・建蔽率・外壁後退距離・高さの基準を都市計画で独自に定めることを認める規定である。あわせて、当該都市計画に基づく総合的設計の建築物に対し、特定行政庁の認定を条件として、これら4つの形態規制の適用を除外する特例を定める。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

よくある質問 AI による整理

Q1一団地の住宅施設とは何ですか?

都市計画法11条で定める都市施設の一つで、住宅と関連施設をまとまった一団の土地に計画的に配置するものです。公団・公社団地の多くがこの都市計画で整備されました。

Q2建築基準法86条の6はどんな場合に使うのですか?

低層住居専用地域または田園住居地域にある一団地の住宅施設で、容積率・建蔽率・外壁後退・高さの一般規制のままでは団地全体を合理的に設計できない場合に使います。

Q3総合的設計とはどういう意味ですか?

複数棟を敷地ごとにばらばらに設計せず、団地全体の配置・日照・空地を一体として計画する設計手法です。86条の6の2項はこれを前提に適用除外を認めます。

Q4特定行政庁の認定はどこでもらうのですか?

建築主事を置く市町村長、または都道府県知事です。窓口は建築指導課で、住環境の保護に支障がないかを日照・通風・隣地関係まで含めて実質審査します。

Q5自分の団地に都市計画があるか調べる方法は?

市町村の都市計画課で都市計画図と計画書を閲覧します。無料で確認でき、一団地の住宅施設の指定範囲と定められた基準値を見られます。

Q6田園住居地域も86条の6の対象ですか?

対象です。2018年4月施行の改正で田園住居地域が用途地域に新設されたことに伴い、本条1項・2項の適用対象地域に加えられました。

Q786条の6が適用されると高さ制限はどうなりますか?

2項の認定があれば55条1項の10メートルまたは12メートルの制限は適用されません。低層住居専用地域でもこれを超える建物が適法に建ち得ます。

Q8都市計画の変更にはどれくらいかかりますか?

素案公表、公聴会、2週間の縦覧、都市計画審議会を経るため、実務上1年から2年程度かかるのが一般的です。資金計画の前提に織り込む必要があります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1うちの団地、建替えの話が出るたびに「容積率が足りない」で止まるんですけど、どうにもならないんですか?

一団地の住宅施設の都市計画が定められた団地なら、86条の6の1項で都市計画自体に独自の容積率を書き込める。止まっているのは建築基準法ではなく都市計画の側であることが多い。実務のポイント:昭和40年代に定めたまま実態と合わなくなった都市計画が全国に相当数残っている。市町村も見直しの必要性は認識しているが、住民からの要望がないと優先順位が上がらない。管理組合名義の要望書一通で順番が動く。

Q286条の総合設計と86条の6って、何が違うんですか?

86条は複数の敷地を一の敷地とみなす認定・許可の制度で、特定行政庁の判断だけで完結する。86条の6は前提に一団地の住宅施設の都市計画の存在があり、都市計画で基準を定めた上に2項の認定を重ねる二段構えである。実務のポイント:どちらのルートを選ぶかで所要期間が年単位で変わる。都市計画変更を伴わない86条ルートで足りる案件なら、そちらが圧倒的に速い。最初の振り分けを誤ると数年を失う。

Q3隣の団地、低層住居専用地域なのに高い建物を建ててます。違法じゃないんですか?

86条の6の2項が適用されていれば、55条1項の高さ制限(10メートルまたは12メートル)は適用されない。適法である可能性が高い。確かめるには、その土地に一団地の住宅施設の都市計画があるか、特定行政庁の認定があるかを調べる。実務のポイント:建築計画概要書は誰でも閲覧できる(建築基準法93条の2)。どの条文で緩和を受けたかが記載されており、適法性の検証はここから始まる。

間違えやすい点 AI による整理

  • 「うちの団地は容積率オーバーだから建替えは無理」という問いの立て方自体がずれている。問うべきは、一団地の住宅施設の都市計画が現存するか、現存するならその基準を変更できるか、である。攻め口は建築確認の窓口ではなく都市計画変更の手続であり、相談すべき部署がそもそも違う
  • 住民の視点では建替えは管理組合とデベロッパーの交渉事に見えるが、法律の視点では都市計画決定権者(多くは市町村)が最初の関門に立っている。この落差に気付かないまま民間同士で話を詰めると、都市計画変更に1年から2年かかると後で判明し、資金計画とスケジュールが崩れる
  • 2項の「特定行政庁が支障がないと認めるとき」を形式的な追認だと考える人は多い。実際には日照、通風、圧迫感、隣接地との関係まで見る実質審査であり、1項の都市計画基準に適合していても、この認定が下りなければ四つの制限は一つも外れない。都市計画のハードルと特定行政庁のハードルは別物の二段構えである
比較の観点この条文ほかの条文
制度の性格86条の6:一団地の住宅施設の都市計画で独自基準を定め、認定で4規制を適用除外86条:複数敷地を一の敷地とみなす認定・許可(総合的設計)
52条・53条:敷地単位の容積率・建蔽率の原則規定
前提条件一団地の住宅施設に関する都市計画の存在+低層住居専用地域または田園住居地域都市計画は不要、特定行政庁の認定または許可で完結
用途地域の指定に応じて一律適用
判断主体都市計画決定権者(多くは市町村)+特定行政庁の二段構え特定行政庁のみ(許可の場合は建築審査会の同意)
建築主事の確認審査(数値の機械的あてはめ)
所要期間の目安都市計画変更を伴う場合は年単位認定・許可手続のみで比較的短期
確認申請の通常期間

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
都市計畫法第22條、建築法第11條、都市更新條例第65條

台湾は細部計画(細部計畫)で容積率・建蔽率を地区別に定める枠組みを持ち、老朽団地の再生は都市更新条例の容積奨励で対応する。日本のように建築基準法側に適用除外規定を置く構造ではなく、計画法と更新法の側で完結させる点が異なる

韓国
국토의 계획 및 이용에 관한 법률 제52조(지구단위계획)

韓国は地区単位計画で建蔽率・容積率・高さを緩和でき、機能的に本条1項に近い。ただし老朽団地の建替えは主に도시정비법(都市整備法)の再建築事業として処理され、手続が一本化されている

ドイツ
BauGB § 12(vorhabenbezogener Bebauungsplan)、BauNVO § 17

ドイツは Bebauungsplan(地区詳細計画)が形態規制そのものを定める建付けのため、上位の一般規制を個別に適用除外する必要が構造的に小さい。計画即規範という点で日本と設計思想が異なる

アメリカ
Planned Unit Development (PUD) ordinances

米国の PUD は、敷地単位の zoning 数値を団地全体の一体設計と引き換えに柔軟化する手法で、本条2項の総合的設計+認定と機能的に最も近い。ただし根拠は連邦法ではなく各自治体の条例である

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 築55年の団地に住んでいて、管理組合から「建替えか大規模修繕か」のアンケートが回ってきたとしたら、どちらに丸をつける材料を持っているだろうか。判断の起点は、一団地の住宅施設の都市計画が今も残っているかどうかである。市町村の都市計画課で都市計画図を閲覧すれば、無料で確認できる
  • あなたがデベロッパーの用地担当で、第一種低層住居専用地域にある古い団地を仕入れ候補に挙げた。現行の52条1項1号と53条1項1号だけで収支を組むと採算が合わない。だが一団地の住宅施設の都市計画が生きていれば、86条の6の枠組みで独自基準を設定する道が残っている。事業収支表の前提が丸ごと変わる
  • 隣の団地が建替えで高くなると聞いた。第一種低層住居専用地域なのに10メートルを超えるという。2項で55条1項の適用が外れているなら、それは適法である
  • 都市計画変更の素案説明会が来週にあり、意見書の提出期限まであと14日。ここで出さなかった意見を、決定後に裁判で争おうとしても、都市計画決定そのものには処分性が認められにくい。実質的に土俵が立っているのは、この数週間だけというケースがある

取るべき行動

被害を受けた側:近隣住民として環境の変化を受ける側の場合。1. 市町村の都市計画課で一団地の住宅施設の都市計画の有無と基準値を閲覧する、無料で確認できる2. 変更手続に入っていれば素案説明会と公告縦覧の日程を押さえ、縦覧期間内に意見書を書面で提出する3. 2項の認定については、特定行政庁に対し住環境への支障をどう判断したかの資料を情報公開請求で取り寄せる4. 建築確認が下りた後に争うのは実務上きわめて困難、動くなら都市計画手続の段階で動く

訴えられた側:建替えを進める管理組合・事業者側の場合。1. 対象地に一団地の住宅施設の都市計画が現存するかを最初に確認、廃止済みなら地区計画への移行を含めて組み立て直す2. 都市計画変更は素案公表から公聴会、縦覧、都市計画審議会まで通常1年から2年、資金計画の前提に織り込む3. 2項の認定を通すため、日照・通風・隣地への影響を示す検討資料を早期に準備する4. 近隣同意は法的要件ではないが、支障の有無の実質判断に事実上影響する

時効(請求できる期限):本条自体に期間の定めはない。ただし都市計画の案の縦覧期間は2週間で、住民および利害関係人の意見書はその縦覧期間満了の日までに提出しなければならない(都市計画法17条)。建築確認等の処分を争う場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は6か月以内(行政事件訴訟法14条)。(最新の改正状況をご確認ください)

改正沿革 AI による整理

  • 平成29年(2017年)都市緑地法等一部改正、平成30年(2018年)4月1日施行 用途地域に田園住居地域が新設されたことに伴い、本条1項・2項の適用対象地域に田園住居地域が加えられた

改正の年表

  1. 1.平成29年(2017年)成立・平成30年(2018年)4月1日施行 改正:都市緑地法等の一部改正に伴い用途地域に田園住居地域が新設され、本条1項・2項の適用対象地域に田園住居地域が追加された

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

建築基準法の全文を見る所属する編章節を開く:第六章 雑則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›