建築基準法 第97条の5(事務の区分)
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- 第十五条第四項及び第十六条の規定により都道府県が処理することとされている事務並びに第十五条第一項から第三項までの規定により市町村が処理することとされている事務は、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。
- 2.第七十条第四項(第七十四条第二項(第七十六条の三第六項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)及び第七十六条の三第四項において準用する場合を含む。)、第七十一条(第七十四条第二項及び第七十六条の三第四項において準用する場合を含む。)、第七十二条(同条第二項の規定により建築協定書に意見を付する事務に係る部分を除き、第七十四条第二項及び第七十六条の三第四項において準用する場合を含む。)及び第七十三条第三項(第七十四条第二項、第七十五条の二第四項及び第七十六条の三第四項において準用する場合を含む。)の規定により市町村(建築主事等を置かない市町村に限る。)が処理することとされている事務は、地方自治法第二条第九項第二号に規定する第二号法定受託事務とする。
この条文の基本情報
事務の区分とは何ですか?
定義事務の区分とは、建築基準法第97条の5に定められた規定で、「第十五条第四項及び第十六条の規定により都道府県が処理することとされている事務並びに第十五条第一項から第三項までの規定により市町村が処理することとされている事務は…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 建築基準法第97条の5(事務の区分)は、日本の建築基準法に含まれる条文です。
- 建築基準法第97条の5の条文原文は「第十五条第四項及び第十六条の規定により都道府県が処理することとされている事務並びに第十五条第一項から第三項までの規定により市町村が処理することとされている事務は…」で始まります。
- 建築基準法第97条の5は第六章 雑則に置かれています。
- 建築基準法の公布日は昭和25年5月24日です。
- 建築基準法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 建築基準法第97条の5の前の条は建築基準法第97条の4です。
- 建築基準法第97条の5の次の条は建築基準法第97条の6です。
- 建築基準法第97条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第97条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000201 - 本サイト収録
建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第97条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000201/97_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点建築基準法第97条の5は、第15条・第16条の届出と統計に係る事務を第1号法定受託事務、建築主事等を置かない市町村の建築協定認可事務を第2号法定受託事務と定める。
Q · 町が認可した建築協定に不服があるとき、審査請求書の宛先は町長ですか、県知事ですか?
町に建築主事等がなければ、宛先は町長ではなく都道府県知事です
建築基準法第97条の5第2項により、建築主事等を置かない市町村が行う建築協定の認可等は第2号法定受託事務です。法定受託事務に係る処分への審査請求は、地方自治法第255条の2により、処分庁ではなくその上級である都道府県知事に対して行います。逆に、条例で建築主事等を置いている市であれば同項の適用外となり、同じ建築協定の認可でも自治事務として扱われ、宛先が変わります。審査請求の期間は処分を知った日の翌日から3か月です(行政不服審査法第18条)。
解説
条文の見た目の八割が括弧の入れ子で埋まっている。読み飛ばして当然の一条だが、ここに置かれた「第1号法定受託事務」「第2号法定受託事務」という二語が、あなたが役所と交渉するときの土俵を決める。法定受託事務とは、本来は国(または都道府県)が果たすべき仕事を、法律で地方に下ろしたものである。自治事務との違いは二点。第一に、国は処理基準を定められ、従わない自治体には是正の指示、最終的には代執行まで打てる(地方自治法245条の7、245条の8)。「この町の裁量ですから」で押し切られにくい領域だということだ。第二に、処分に不服があるときの審査請求の宛先が一段上に跳ぶ。市町村長の第2号法定受託事務に係る処分であれば、宛先は町長本人ではなく都道府県知事になる(同255条の2)。そして第2項の括弧書きに目を留めてほしい。「建築主事等を置かない市町村に限る」。まったく同じ建築協定の認可事務が、建築主事のいる市では自治事務、いない町村では法定受託事務になる。
法的な位置づけ
建築基準法第97条の5は、同法の事務区分を定める規定である。第15条第1項から第4項まで及び第16条に基づく建築工事届・除却届の受理と統計に係る事務を第1号法定受託事務とし、建築主事等を置かない市町村が第70条から第73条までの規定により処理する建築協定の認可等の事務を第2号法定受託事務とする。事務区分は地方自治法第2条第9項の定義に従う。
よくある質問 AI による整理
Q1法定受託事務とは何ですか?
本来は国や都道府県が果たすべき事務を、法律または政令で地方公共団体に処理させるものです。地方自治法第2条第9項が定義し、国が処理基準を定められる点で自治事務と異なります。
Q2第1号法定受託事務と第2号法定受託事務の違いは?
本来の担い手が国であれば第1号、都道府県であれば第2号です。建築基準法97条の5では、届出・統計事務が第1号、建築主事等を置かない市町村の建築協定認可が第2号とされています。
Q3建築協定の認可に不服があるとき、どこに審査請求しますか?
建築主事等を置かない市町村の処分であれば第2号法定受託事務にあたり、地方自治法第255条の2により都道府県知事に対して審査請求します。処分庁である町長宛ではありません。
Q4建築主事等とは何ですか?
建築確認などを担当する建築基準法上の職で、令和4年改正により建築主事に建築副主事が加わり「建築主事等」と総称されます。市町村が条例で置くかどうかで事務区分が変わります。
Q5法定受託事務でも条例は制定できますか?
できます。地方自治法第14条第1項の範囲内で条例を制定できますが、国の処理基準と衝突しない範囲に限られると運用されています。権限そのものが消えるわけではありません。
Q6国は法定受託事務にどこまで関与できますか?
処理基準の設定(地方自治法245条の9)、是正の指示(同245条の7)に加え、代執行(同245条の8)まで可能です。自治事務では是正の要求が上限で、代執行の手段はありません。
Q7建築基準法97条の5はいつできた条文ですか?
平成11年の地方分権一括法で機関委任事務が廃止され、地方が処理する事務を自治事務と法定受託事務に区分する必要が生じたことに伴って置かれた規定です。
Q8建築工事届は誰の事務として処理されますか?
第15条第1項から第3項までにより市町村が、第15条第4項と第16条により都道府県が処理する事務で、いずれも第1号法定受託事務です。統計の基礎資料として国に集約されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1法定受託事務だと、住民の側からすると何が変わるんですか?
一番大きいのは不服申立ての宛先です。市町村長の第2号法定受託事務に係る処分なら、審査請求は都道府県知事に対して行います(地方自治法255条の2)。自治事務だと原則として処分庁の側に出すことになり、審査の距離が近くなります。実務のポイント:教示欄の宛先が誤っている例は実務で起こります。誤った教示に従って出した場合の救済(行政不服審査法22条)はありますが、その間に日数は確実に削られる。出す前に事務区分を自分で確認するのが最短です
Q2建築工事届って、確認申請とは別物なんですか?
まったく別の手続です。確認申請(6条)は建ててよいかの審査、建築工事届(15条)は都道府県知事への届出で、統計の基礎になります。床面積の合計が10平方メートル以内なら届出は不要ですが、確認が不要かどうかは別の要件(6条2項)で判断されます。実務のポイント:建築主事等を経由するため、設計者が代理で確認申請と一緒に処理してしまうのが通例です。自分で手続する小規模工事のときだけ、抜けが表に出る
間違えやすい点 AI による整理
- 法定受託事務は国の下請けだという程度の理解は広まっている。だがその深刻度は知られていない。国土交通大臣は処理基準を定めることができ(地方自治法245条の9)、それに沿わない処理には是正の指示(同245条の7)、さらに代執行(同245条の8)まで打てる。自治事務なら是正の要求が上限で、代執行という手段は用意されていない。関与の階段が一段高いところまで伸びている。
- 窓口から見れば同じ一枚の届出でも、法律から見れば国の事務を都道府県が代行している場面である。この落差を知らないまま「県の判断次第でしょう」と食い下がると、担当者は動けない。相手が守っているのは町の慣行ではなく国の処理基準だという前提に話を組み替えないと、交渉は一歩も進まない。
- 法定受託事務には条例を作れないと思われがちだが、法定受託事務についても条例は制定できる(地方自治法14条1項の範囲内)。狭まるのは内容の範囲であって、権限そのものが消えるわけではない。ただし実務上、国の処理基準と衝突しない範囲に限られると運用されている点は押さえておくべきである。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 97条の5:同法に基づき地方が処理する事務を第1号・第2号法定受託事務に振り分ける | 97条の2:市町村が条例で建築主事等を置く根拠を定める 15条:建築主に建築工事届・除却届の提出義務を課す |
| 住民への直接の影響 | 直接の義務は生じないが、不服申立先と国の関与の強さを決める | 確認や協定認可の窓口が市町村になるかを決める 床面積合計10平方メートル超の工事で届出が必要になる |
| 事務区分への効果 | 区分そのものを定める条文 | 条例で建築主事等を置いた瞬間、97条の5第2項の適用外となり自治事務へ転換 1項〜3項は市町村、4項は都道府県が処理する第1号法定受託事務 |
| 不服申立てとの関係 | 第2号に該当すれば審査請求先は都道府県知事(地方自治法255条の2) | 建築主事等を置けば処分庁側への審査請求という通常ルートに戻る 届出は処分ではなく、通常は審査請求の対象にならない |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も自治事項と委辦事項を区分し、委辦事項には中央の指揮監督が及ぶ。建築行政は直轄市・県市の主管建築機関が担うが、中央法令の解釈基準に拘束される点は日本の法定受託事務に近い
韓国は自治事務・団体委任事務・機関委任事務の三分類を維持しており、機関委任事務には国の指揮監督が直接及ぶ。日本が1999年に廃止した機関委任事務が制度として残っている点が最大の差
ドイツの建築監督は多くの州で「指示に従って遂行する義務的事務」とされ、上級官庁の専門監督(Fachaufsicht)が合法性だけでなく合目的性にも及ぶ。日本の法定受託事務の関与構造に近い
米国は建築規制を州のポリスパワーとし、州が採択したモデルコードを地方政府が執行する。連邦が処理基準を定める構造はなく、事務区分という概念自体が存在しない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 建築協定の認可に不服があるとき、審査請求書の宛名には誰の名前を書くのか? 町役場が近隣一帯の建築協定を認可し公告した。あなたの土地も区域に入っている。期限は処分を知った日から三か月(行政不服審査法18条)。その町が建築主事等を置いていなければ、これは第2号法定受託事務であり、相手は町長ではなく都道府県知事である。宛先を探すだけで一か月溶かす人が毎年いる。
- 庭に12平方メートルの物置を建てる。あなたが窓口に出す建築工事届は、市町村を経由して都道府県で処理され、国土交通大臣まで上がる。紙一枚の行き先が、法律上は国の統計事務である。
学説
通説:法定受託事務も地方公共団体の事務であり、国の事務ではない。したがって条例制定権は及ぶが、国が処理基準を定め、是正の指示・代執行という強い関与手段を持つ点で自治事務と質的に異なると解されている。
改正沿革 AI による整理
- 平成11年(1999年)地方分権一括法 機関委任事務の廃止に伴い、地方公共団体が処理する事務を自治事務と法定受託事務に区分する必要が生じ、建築基準法にも事務区分を明示する規定が置かれた。国の関与の範囲と審査請求先が、この区分で決まる構造になった
- 令和4年(2022年)改正(2025年4月1日施行) 建築副主事の新設に伴い、条文中の「建築主事」が「建築主事等」に改められた。第2項の適用対象(建築主事等を置かない市町村)の外縁が、この語の定義に連動する
改正の年表
- 1.平成11年(1999年) 新設:地方分権一括法による機関委任事務の廃止に伴い、地方公共団体が処理する事務を自治事務と法定受託事務に区分する必要が生じ、建築基準法にも事務区分を明示する規定が置かれた
- 2.令和4年(2022年) 改正:建築副主事の新設に伴い、条文中の「建築主事」が「建築主事等」に改められた(2025年4月1日施行)。第2項の適用対象の外縁がこの語の定義に連動する
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