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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 7 分7 分7 分

地方税法 第20条の7(債権者の代位及び詐害行為の取消し)

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民法第三編第一章第二節第二款及び第三款の規定は、地方団体の徴収金の徴収について準用する。

この条文の基本情報

債権者の代位及び詐害行為の取消しとは何ですか?

定義債権者の代位及び詐害行為の取消しとは、地方税法第20条の7に定められた規定で、「民法第三編第一章第二節第二款及び第三款の規定は、地方団体の徴収金の徴収について準用する。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 地方税法第20条の7(債権者の代位及び詐害行為の取消し)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
  2. 地方税法第20条の7の条文原文は「民法第三編第一章第二節第二款及び第三款の規定は、地方団体の徴収金の徴収について準用する。」で始まります。
  3. 地方税法第20条の7は第十四節 雑則に置かれています。
  4. 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
  5. 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 地方税法第20条の7の前の条は地方税法第20条の6です。
  7. 地方税法第20条の7の次の条は地方税法第20条の8です。
  8. 地方税法第20条の7には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第20条の7
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226
  • 本サイト収録地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第20条の7(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/20_7

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点地方税法20条の7は、民法の債権者代位権と詐害行為取消権を地方税の徴収に準用する規定。滞納者が名義変更で移した財産も、訴訟で取り消せば差押えの対象に戻る。

Q · 税金を滞納中に家を家族名義に変えたら、役所はもう差し押さえできないの?

取り消されれば差押え対象に戻る。名義変更では逃げ切れない

地方税法20条の7により、自治体は民法の詐害行為取消権(民法424条以下)を使えます。滞納者が債権者を害すると知りながら行った贈与などは、受け取った家族を被告とする訴訟で取り消され、財産は滞納者の責任財産に戻って差押え・公売の対象になります。ただし受益者が行為時に詐害の事情を知らなかった場合は取消しが認められず、詐害を知った時から2年、行為から10年の出訴期間もあります。

解説

住民税や固定資産税を滞納した人が、差押えの直前に自宅を妻へ贈与し、預金を親へ移す。役所はもう手を出せないと考える人は多い。実際はそう単純ではない。条文は一行だけだが、民法の「債権者代位権」と「詐害行為取消権」を、地方団体(都道府県・市町村)の税金の取立てにそのまま使えるようにしている。債権者代位権とは、滞納者本人が放置している権利を役所が代わりに行使できる権利である。詐害行為取消権とは、滞納者が債権者を害すると知りながら行った財産の移転を、裁判所に取り消してもらう権利である。そのため、名義を移した不動産も、取り消されれば再び差押えの対象になる。取消判決の効力は滞納者とすべての債権者にも及ぶ(民法425条)。ただし取消しは訴訟でしか実現できず、役所が自分だけで決めることはできない。財産を逃がす側にとっても、受け取る側にとっても、どの行為が取消しの対象になり得るかを知っておく必要がある。

法的な位置づけ

地方税法20条の7は、民法第三編第一章第二節第二款(債権者代位権)および第三款(詐害行為取消権)の規定を、地方団体の徴収金の徴収について準用する規定である。これにより地方団体は、一般債権者と同一の要件のもとで、滞納者の権利の代位行使と、責任財産を減少させる行為の裁判上の取消しを行うことができる。

手順

  1. 1.訴状と取消対象の行為を確認する 訴状で、取消しを求められている行為(贈与・売買・遺産分割協議など)、被保全債権となる滞納税の内訳、請求内容(現物返還か価額償還か)を確認する
  2. 2.出訴期間と要件の欠落を点検する 自治体が詐害を知ってから2年、行為から10年を過ぎていないか(民法426条)、行為時に滞納者が無資力だったか、行為が財産権を目的とするものか(相続放棄は対象外)を確認する
  3. 3.善意または相当価格の証拠を集める 受益者として、行為時に滞納の事実を知らなかったこと(民法424条1項ただし書)を示す生活実態の証拠、対価を払った場合は相当価格であったこと(民法424条の2)を示す資料を揃える
  4. 4.滞納の解消交渉を並行して進める 滞納者本人による一括納付、または分納誓約・換価猶予の申請により被保全債権を消す・減らす交渉を自治体の収納担当と進める。早期に弁護士へ相談する

よくある質問 AI による整理

Q1詐害行為取消権とは何ですか?

債務者が債権者を害すると知りながら行った財産の移転を、債権者が裁判所に請求して取り消す権利です。民法424条以下に定められ、地方税にも準用されます。

Q2税金滞納中の贈与は取り消されますか?

取り消される可能性があります。滞納者が詐害を知って贈与し、受益者も事情を知っていれば、自治体の訴訟で取り消され、財産は差押えの対象に戻ります。

Q3詐害行為取消訴訟の期限はいつまで?

自治体が詐害の事実を知った時から2年、行為の時から10年を過ぎると提起できません(民法426条)。どちらか早く到来した時点で終わります。

Q4役所は滞納者の代わりに相続登記できますか?

できます。債権者代位権(民法423条)の準用により、自治体は滞納者に代わって相続登記を申請し、そのうえで差押えの登記を行うことがあります。

Q5相続放棄は詐害行為になりますか?

最高裁昭和49年9月20日判決は、相続放棄は詐害行為取消しの対象にならないとしました。一方、遺産分割協議は対象になり得ます。

Q6離婚の財産分与は税金滞納で取り消される?

原則として対象外ですが、民法768条3項の趣旨に反して不相当に過大な部分は取消しの対象になり得ます(最判昭和58年12月19日)。

Q7財産を受け取った家族は訴えられますか?

訴えられます。詐害行為取消訴訟の被告は財産を受け取った受益者であり(民法424条の7)、滞納者本人ではありません。

Q8取消訴訟中に滞納を払えば訴訟は終わる?

一括納付などで滞納税が消えれば、取消しの前提となる被保全債権がなくなり、訴訟を続ける実益が失われます。分納誓約も交渉材料になります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1親が税金を滞納してたなんて知らなかったんです。それでも家を返さないといけませんか?

受益者が、行為の時点で債権者を害することを知らなかった場合、詐害行為取消請求は認められない(民法424条1項ただし書)。ただし実務では、親子間の無償贈与で「知らなかった」が通ることは多くない。実務のポイント:裁判所は同居の有無、督促状の受取状況、贈与の時期と督促時期の近さから知っていたと推認する。主張の中心になるのは、当時の生活実態を示す客観的な証拠である

Q2役所って、税金のために民事裁判まで起こすんですか?

起こす。本条により、民法の詐害行為取消権は地方税の徴収にそのまま準用される。国税にも同じ趣旨の規定がある(国税通則法42条)。実務のポイント:自治体は訴訟の前に、無償譲受人等の第二次納税義務(地方税法11条の8)という行政処分で済ませられないかを先に検討することが多い。訴訟より手間がかからないためである。「訴訟がないから安心」とはいえず、先に第二次納税義務の告知書が届く可能性もある

Q3相続した実家、登記しないでおけば差し押さえられないって聞いたんですけど

そうはならない。地方団体は債権者代位権(民法423条)を使い、滞納者に代わって相続登記を申請できる。登記簿には代位者として記録される(不動産登記法59条7号)。そのうえで差押えの登記が行われる。実務のポイント:2024年4月から相続登記は義務化されている(不動産登記法76条の2)。登記を放置しても差押えは防げず、別に過料のリスクを負うことになる(最新の運用状況をご確認ください)

間違えやすい点 AI による整理

  • 「登記を移してしまえば役所はもう手出しできない」と考える人は多い。実際には、取消判決が確定すれば財産は滞納者の責任財産に戻り、改めて滞納処分(差押え・公売)の対象になる。名義変更は財産を守る方法として機能しない
  • 詐害行為取消しは、悪意で財産を隠した場合だけの話だと思われがちである。しかし相当な価格での売却(民法424条の2)や、特定の債権者だけへの返済(同424条の3)も、隠匿や通謀といった要件を満たせば取消しの対象になる。親族への「借金返済」という形をとっても、安全とは限らない
  • 受け取った側は「自分は税金を滞納していないので関係ない」と考えるが、法律上は受益者として訴訟の被告になる。滞納者の事情を知らなかったことを立証できなければ、財産を返還する(または価額を償還する、民法424条の6)責任を負う
比較の観点この条文ほかの条文
手段の性質地方税法20条の7:民法の代位権・詐害行為取消権を準用(裁判上の請求)地方税法11条の8:無償譲受人等の第二次納税義務(行政処分)
国税通則法42条:国税における同旨の準用規定
裁判所の関与必要。取消しは訴訟でのみ実現不要。納付通知書による告知で足りる
必要。税務署長等が訴訟を提起
受益者の主観受益者が善意なら取消し不可(民法424条1項ただし書)主観は問わず、受けた利益の限度で納税義務
民法の要件に従い、善意なら取消し不可
期間制限知った時から2年/行為から10年(民法426条)徴収権の時効(地方税法18条)の範囲内
知った時から2年/行為から10年(民法426条)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
民法第242条・第244条、稅捐稽徵法第24条

台湾では税捐債権にも民法の代位権・撤銷権が用いられ、加えて稅捐稽徵法の保全措置(財産移転禁止・仮差押え等)が行政側の手段として併存する

韓国
민법 제404조・제406조、국세징수법

韓国は税法自体に사해행위취소の規定を置き、税務当局が民法の債権者取消権を行使できる構造で日本と類似する

ドイツ
Anfechtungsgesetz、AO § 191

ドイツでは税務当局が訴訟によらず Duldungsbescheid(受忍命令)という行政処分で取消しの効果を実現でき、日本より行政寄りの設計である

アメリカ
Uniform Voidable Transactions Act、28 U.S.C. § 3304

米国では州法の UVTA と連邦法の詐害移転規定により、政府債権者も詐害的移転の取消しを裁判所に求める

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 市役所の収納課から、滞納中の住民税と国保税の督促が届いた。焦った父親が、唯一の財産である実家の土地を長男名義へ贈与登記した。半年後、長男のもとに市が原告となった詐害行為取消訴訟の訴状が届く。被告は父親ではなく、土地を受け取った長男である(民法424条の7)
  • 遺産分割協議で、滞納している兄があえて何も相続せず、実家をすべて妹が取得する内容でまとめた。これは詐害行為取消しの対象になるのか。最判平成11.6.11は、遺産分割協議も詐害行為取消権の対象になり得ると判断している
  • 滞納者が亡くなった親の不動産を相続しても、相続登記をしないまま放置している。市は滞納者に代わって相続登記を申請し(債権者代位、民法423条)、そのうえで差押えをすることがある。登記を放置しても財産は守れない
  • 固定資産税を200万円滞納したまま離婚し、財産分与として自宅と預金のほぼすべてを元配偶者に渡した。取消訴訟が起きるかどうかは、その分与が民法768条3項の趣旨に反して不相当に過大かどうかで決まる(最判昭和58.12.19)
  • 取消訴訟の期限は、詐害の事実を役所が知った時から2年である。役所の担当者が登記簿を確認した日から時計は動いており、受益者が時間切れを待って逃げ切れることは多くない

取るべき行動

被害を受けた側:同じ滞納者に貸金などを持つ民間の債権者である場合、自治体の取消判決はすべての債権者にも効力を持つ(民法425条)。財産が責任財産に戻った時点で自らも強制執行や配当要求を検討できる。訴訟の進行を把握し、債務名義(判決・公正証書)を手元に準備しておく。自治体の税債権が優先されること(地方税法14条)も踏まえ、回収できる見込み額を試算しておく

訴えられた側:受益者として訴えられた場合、1. 行為の時点で滞納者が債権者を害することを知らなかったという善意の主張を立てる(民法424条1項ただし書) 2. 対価を払った取引であれば相当価格であることを示す(同424条の2) 3. 出訴期間(2年/10年)が過ぎていないかを確認する4. 滞納者本人による一括納付や分納の合意で被保全債権を消すことを検討する。早い段階で税理士ではなく弁護士に相談する

時効(請求できる期限):詐害行為取消請求は、債務者が債権者を害することを知って行為をしたことを地方団体が知った時から2年、行為の時から10年を経過すると提起できない(民法426条)。前提となる地方税の徴収権は法定納期限の翌日から5年で時効消滅する(地方税法18条、時効の完成猶予・更新あり)。債権者代位権は、被保全債権の期限が到来していることが要件である(民法423条2項)

学説

通説:本条は地方団体に特別な取消権を創設するものではなく、民法上の一般債権者と同一の要件・効果で代位権と詐害行為取消権を行使させる趣旨である。したがって善意の受益者保護や出訴期間など民法の制限はそのまま及ぶ

実務上の整理:訴訟を要する詐害行為取消しより、行政処分で足りる無償譲受人等の第二次納税義務(地方税法11条の8)が先に検討されることが多く、両者は補完関係に立つ

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成29年(2017年) 改正:民法(債権法)改正に伴う整備により、準用対象が民法第三編第一章第二節第二款(債権者代位権)及び第三款(詐害行為取消権)の規定全体を指す形に改められた(2020年4月1日施行)

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地方税法の全文を見る所属する編章節を開く:第十四節 雑則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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