地方税法 第274条(道府県法定外普通税の減免)
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道府県知事は、天災その他特別の事情がある場合において道府県法定外普通税の減免を必要とすると認める者、貧困に因り生活のため公私の扶助を受ける者その他特別の事情がある者に限り、当該道府県の条例の定めるところにより、当該道府県法定外普通税を減免することができる。但し、特別徴収義務者については、この限りでない。
この条文の基本情報
道府県法定外普通税の減免とは何ですか?
定義道府県法定外普通税の減免とは、地方税法第274条に定められた規定で、「道府県知事は、天災その他特別の事情がある場合において道府県法定外普通税の減免を必要とすると認める者、貧困に因り生活のため公私の扶助を受ける者その他特別の事情があ…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第274条(道府県法定外普通税の減免)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第274条の条文原文は「道府県知事は、天災その他特別の事情がある場合において道府県法定外普通税の減免を必要とすると認める者、貧困に因り生活のため公私の扶助を受ける者その他特別の事情があ…」で始まります。
- 地方税法第274条は第二章 道府県の普通税に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第274条の前の条は地方税法第273条です。
- 地方税法第274条の次の条は地方税法第274条の2です。
- 地方税法第274条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第274条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第274条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/274
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法274条は、天災や生活保護など特別の事情がある者に限り、知事が条例に基づき道府県法定外普通税を減免できると定める。特別徴収義務者は対象外である。
Q · 災害で被災したら、県の独自税(法定外普通税)はまけてもらえるの?
条例に減免規定があり、申請すれば減免されうる
地方税法274条により、天災その他特別の事情がある者、貧困により公私の扶助を受ける者などに限り、道府県知事は条例の定めるところにより法定外普通税を減免できます。条例に減免規定がなければ減免はできず、適用には原則として申請が必要です。また、客から税を預かる特別徴収義務者は減免の対象外です。納期限が迫る場合は、徴収猶予(同法15条)も併せて相談すべきです。
解説
道府県が独自に作る税、つまり法定外普通税にも「まけてもらう道」は用意されている。ただし、その扉を開けるには鍵が二本要る。一本目は事情である。天災、公私の扶助(生活保護など、公的・私的な援助)を受けて暮らすほどの貧困、その他の特別な事情がこれにあたる。二本目は条例である。知事が「気の毒だ」と思っても、その道府県の条例に減免の定めがなければ扉そのものが存在しない。核燃料税のように納税者が電力会社などの事業者に偏る税が多いため、この条文を自分ごとだと思う人は少ない。だが、工場や店舗が災害で止まった後に課税通知が届いたとき、最初に開くべきは税額の計算書ではなく、県税条例の減免規定である。さらに但書が効いてくる。他人から預かった税を納める特別徴収義務者(客などから税を受け取り、本人に代わって県へ納める立場の者)は、本条の減免の対象外である。預かった税を「被災して苦しいから」と手元に残す道は、本条では開かない。
法的な位置づけ
地方税法第274条は道府県法定外普通税の減免を定める規定であり、天災その他特別の事情により減免を必要とする者、貧困により生活のため公私の扶助を受ける者その他特別の事情がある者に限り、道府県知事が当該道府県の条例の定めるところにより減免できる旨を規定する。特別徴収義務者は対象から除外される。
よくある質問 AI による整理
Q1法定外普通税とは何ですか?
地方税法に税目が定められていない、自治体が条例で独自に設ける普通税です。道府県では核燃料税などが代表例で、新設・変更には総務大臣の同意が必要です(同法259条)。
Q2法定外普通税の減免は誰が決めますか?
道府県知事が決定しますが、条例の定めるところによる場合に限られます。知事の裁量だけで減免することはできず、条例に減免規定があることが前提です。
Q3法定外普通税の減免申請はいつまでですか?
申請期限は各道府県の条例で定められます。納期限前までとする例が多いため、被災後はただちに県税条例と施行規則を確認することが重要です。
Q4特別徴収義務者は減免を受けられますか?
受けられません。地方税法274条但書が特別徴収義務者を減免の対象外としています。客から預かった税は県に納めるべき預かり金として扱われます。
Q5生活保護受給者は県の独自税が免除されますか?
自動では免除されません。生活保護は減免事由の典型例ですが、条例の規定に該当し、かつ所定の申請をして初めて減免が認められます。
Q6法定外普通税の減免を却下されたらどうすればいい?
却下処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求を検討できます(行政不服審査法18条)。地方税法19条の不服申立ての特則も併せて確認しましょう。
Q7県によって減免の基準が違うのはなぜですか?
本条は減免の具体的な要件を各道府県の条例に委ねているためです。条例の文言や内部の取扱要領が異なるため、隣県で認められる減免が認められないこともあります。
Q8減免が難しいときに使える制度はありますか?
災害等による徴収猶予(地方税法15条)があります。減免とは別の制度で、納付を一定期間猶予してもらうもので、特別徴収義務者も利用を相談できる場合があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1生活保護を受けてたら、県の独自税って自動でゼロになるんですか?
自動ではない。地方税法274条は減免を「条例の定めるところにより」できるとしているだけで、実際に適用するには条例の規定と本人の申請が必要になる。実務のポイント:「その他特別の事情」の中身は、条例の下にある県の内部基準(取扱要領など)で運用されていることが多い。窓口では「該当しますか」と聞くより、要領のどの項目にあたるかを尋ねるほうが話が早い
Q2客から預かってた県の税金、災害で店が潰れたら払わなくてよくなりませんか?
本条の但書により、特別徴収義務者は減免の対象にならない。客から受け取った時点で、その税は県に納めるべき預かり金である。資金繰りの手当ては、徴収猶予(地方税法15条)を利用できるかの相談から始めることになる。実務のポイント:預かった税を納めない滞納は、自分の税を払えないケースより実務上厳しく見られやすい。被災直後に自分から県税事務所へ連絡を入れておくかどうかで、その後の対応の温度が変わる
間違えやすい点 AI による整理
- 「知事に事情を話せば減免してもらえるか」という問い方そのものがずれている。本条は知事の情けで減免を許す条文ではない。条例の定めるところによる場合に限って減免できる。交渉すべき相手は人ではなく条文であり、最初に確かめるべきは条例の減免規定に自分の事情が書かれているかどうかである
- 事業者の目には、特別徴収で客から受け取った税も売上と一緒に口座へ入るお金に見える。だが法律は、それを県に渡すまで一時的に預かっている他人の金として扱う。但書が特別徴収義務者を減免から外すのはそのためである。この認識の落差を放置すると、災害時に「納めなくていい金」と誤解し、延滞金や滞納処分(差押えなど)を招く
- 災害や生活保護で減免がありうることは知っていても、減免が原則として申請しなければ受けられないものだという重みは見落とされがちである。要件を満たしていても、条例の定める期限内に申請しなければ減免は受けられない。被災直後の混乱で申請の存在を忘れることが、税額そのものより大きな損失になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 制度の性質 | 地方税法274条:個別事情による法定外普通税の減免 | 地方税法6条:公益等による課税免除・不均一課税 地方税法15条:災害等による徴収猶予 |
| 効果 | 税額そのものを減額または免除 | 特定の対象への課税自体をしない、または税率等を変える 税額は残り、納付時期のみ猶予される |
| 根拠となる判断 | 天災・公私の扶助を受ける貧困・特別の事情+条例の定め | 公益上その他の事由+条例 災害・病気・事業の休廃止等による納付困難 |
| 特別徴収義務者の扱い | 但書で明示的に除外 | 課税対象の設計の問題であり個別救済ではない 利用の可否は要件次第で相談の余地あり |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾でも地方自治団体は地方稅法通則に基づき特別税課等を設けられるが、個別救済は主に納付期限の延長・分割納付で対応する点で、条例による減免を明記する日本と異なる
韓国は地方税の減免を法律(地方税特例制限法)で集中的に定める方式であり、自治体条例への委任範囲は日本より狭い
ドイツは租税の徴収が事案に照らして不衡平な場合に Erlass(免除)を認める一般条項を持ち、地方税にも各州法を通じて準用される
フランスは困窮等を理由とする remise gracieuse(恩恵的免除)を行政が個別に認める制度を持つ
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 豪雨で事業所が床上浸水し、操業は二か月止まった。県の独自税の納期限まで残り十日。罹災証明書を取り、条例の減免申請様式を探し、県税事務所に連絡する。三つとも今週中に動かさなければ、納期限を過ぎた時点で申請の道が閉じる条例もある
- 県の独自税を客から預かる立場の事業者が、資金繰りに詰まって預かり分を運転資金に回してしまったら、減免申請で帳消しにできるのか? 本条の但書がはっきり答えている。特別徴収義務者は減免の対象外である。預かった税は最初からあなたの金ではない
- 隣の県では減免が通ったのに、自分の県では「規定がない」と断られた。違いを生んだのは知事の人柄ではなく、条例の一行である
取るべき行動
被害を受けた側:1. 当該税の県条例と施行規則で、減免の要件、申請期限、必要書類を確認する2. 罹災証明書、保護受給証明書、売上減少の資料など、事情を裏づける書類を集める3. 納期限前に県税事務所へ減免を申請する。間に合わない、または減免が難しい場合は徴収猶予(地方税法15条)を相談する4. 却下されたら、却下通知を受けた日の翌日から3か月以内に審査請求を検討する
訴えられた側:特別徴収義務者として減免を否定された場合:1. 但書により、預かった税の減免は原則として争えないことを前提に動く2. 預かり分を自社資金と分けて管理し、使い込みを防ぐ3. 資金繰りが厳しければ、徴収猶予を利用できるかを早めに県税事務所へ確認する4. 自分が納税者として負う独自税については、別途減免を申請できるかを条例で確かめる
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。減免の申請期限は各道府県の条例が定める(納期限前までとする例が多い。各条例をご確認ください)。減免の却下処分に対する審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)。地方税の徴収権は法定納期限の翌日から5年で時効により消滅する(地方税法18条)
学説
通説:地方税の減免は租税法律主義(地方税条例主義)の下にあり、条例の根拠なく知事の裁量のみで行うことはできない。本条は減免事由を限定したうえで、具体的要件の設計を議会の議決による条例に委ねたものと解される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:現行地方税法の制定に伴い、道府県法定外普通税の減免規定として設けられた。但書による特別徴収義務者の除外も当初から置かれている。
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