地方税法 第367条(固定資産税の減免)
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市町村長は、天災その他特別の事情がある場合において固定資産税の減免を必要とすると認める者、貧困に因り生活のため公私の扶助を受ける者その他特別の事情がある者に限り、当該市町村の条例の定めるところにより、固定資産税を減免することができる。
この条文の基本情報
固定資産税の減免とは何ですか?
定義固定資産税の減免とは、地方税法第367条に定められた規定で、「市町村長は、天災その他特別の事情がある場合において固定資産税の減免を必要とすると認める者、貧困に因り生活のため公私の扶助を受ける者その他特別の事情がある者に限り…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第367条(固定資産税の減免)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第367条の条文原文は「市町村長は、天災その他特別の事情がある場合において固定資産税の減免を必要とすると認める者、貧困に因り生活のため公私の扶助を受ける者その他特別の事情がある者に限り…」で始まります。
- 地方税法第367条は第二款に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第367条の前の条は地方税法第366条です。
- 地方税法第367条の次の条は地方税法第368条です。
- 地方税法第367条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第367条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第367条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/367
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法367条は、天災等の特別の事情がある者や公私の扶助を受ける貧困者に限り、市町村長が条例に基づき固定資産税を減免できると定める。申請期限は条例で決まる。
Q · 災害や生活苦のとき、固定資産税は減らしてもらえるの?
条例の要件を満たし期限内に申請すれば減免される可能性がある
地方税法367条により、市町村長は、天災その他特別の事情がある者や、貧困により生活のため公私の扶助を受ける者などに限り、条例に基づいて固定資産税を減免できます。ただし減免は自動では行われず、各市町村の条例が定める申請期限(多くは各期の納期限前)までに申請する必要があります。すでに納めた分は原則として対象外です。減免割合や対象も自治体ごとに異なります。
解説
固定資産税の税額は毎年1月1日の所有状況で決まる(地方税法359条)。たとえば1月2日に火事で家が全焼しても、5月ごろには建物分を含めた満額の納税通知書が届く。法律上、課税そのものは正しいからだ。その税額を現実に合わせて減らす仕組みが本条の減免である。ただし、本条は自動で発動しない。対象は「天災その他特別の事情」「貧困により公私の扶助を受ける者」「その他特別の事情がある者」に限られ、しかも具体的な中身は各市町村の条例が決める。住む町によって基準は変わるし、条例に定められた申請期限(多くは納期限前)を過ぎると、すでに納めた税額は原則として減免の対象外になる。役所から「減免できますよ」と知らせてくることは通常ない。知っていて、期限内に申請書を出した人だけが受けられる制度である。
法的な位置づけ
地方税法367条は固定資産税の減免を定める規定であり、天災その他特別の事情がある者、貧困により生活のため公私の扶助を受ける者その他特別の事情がある者に限り、市町村長が当該市町村の条例の定めるところにより固定資産税を減免できる旨を規定する。賦課後に個別の事情に応じて税額を軽減・免除する措置であり、地方税法6条の課税免除とは区別される。
よくある質問 AI による整理
Q1固定資産税の減免とは何ですか?
災害や生活困窮などの特別の事情がある場合に、市町村長が条例に基づいて固定資産税を減額・免除する制度です。根拠は地方税法367条で、原則として本人の申請が必要です。
Q2固定資産税の減免申請はいつまでにすればいい?
申請期限は各市町村の条例で決まり、多くは各期の納期限前です。期限後の分やすでに納付した分は、原則として減免の対象外となります。
Q3固定資産税の減免申請に必要な書類は?
減免申請書のほか、罹災証明書、生活保護受給証明書、被害状況の写真など、特別の事情を証明する書類が一般的です。詳細は市町村ごとに異なります。
Q4固定資産税の減免はどこに申請する?
固定資産が所在する市町村の資産税課・税務課が窓口です。東京23区内は都税事務所が固定資産税を扱うため、申請先が異なります。
Q5固定資産税の減免割合はどれくらい?
全国一律の割合はなく、各市町村の条例・規則で決まります。災害の場合は罹災証明書の被害区分(全壊・半壊など)に応じて割合を定める例が多く見られます。
Q6固定資産税の減免は毎年申請が必要?
多くの市町村では年度ごとの申請が必要です。事情が続いていても、申請を忘れると翌年度は満額で課税されることがあるため、条例と運用を確認しましょう。
Q7固定資産税の減免を断られたらどうする?
減免の却下は行政処分にあたるため、行政不服審査法に基づく審査請求ができます。処分を知った日の翌日から3か月以内が原則です。却下理由は書面で求めましょう。
Q8自治会の集会所の固定資産税は減免できる?
多くの市町村の条例は、公益のために直接専用し有料貸出しをしていない固定資産を減免対象としています。要件は自治体ごとに異なるため、条例の確認が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1家が地震で全壊したんだけど、固定資産税って全部なくなるの?
自動ではなくならない。賦課期日の1月1日に建物があれば、その年度の税は課される(地方税法359条)。全壊したときに何割を減免するかは、各市町村の条例と規則が決める(本条)。翌年度以降の土地については、被災住宅用地の特例(地方税法349条の3の3)で住宅用地として軽減が続く場合がある。実務のポイント:減免の割合を判断する材料になるのは、多くの場合罹災証明書の被害区分である。区分に納得できなければ、先に罹災証明の二次調査を申請する方が、減免の割合そのものを動かしやすい
Q2生活保護を受けてる親の家の固定資産税、払わなくていいって聞いたけど本当?
自動で非課税になるわけではない。ただし、本条の「貧困に因り生活のため公私の扶助を受ける者」にあたるため、多くの市町村の条例は生活扶助の受給者を減免の対象にしている。実務のポイント:福祉事務所と税務課は別の部署で、生活保護が始まっても税務課には自動で伝わらないことが多い。保護開始の決定通知書の写しを持って税務課で申請するのが近道である。すでに払ってしまった過去の年度分は、原則として戻らない
Q3コロナや不況で売上が落ちたとき、固定資産税は減免できる?
本条は「その他特別の事情」を認めているが、固定資産税は財産にかかる税なので、売上の減少だけで減免されることは通常ない。令和3年度に中小事業者向けの特例的な軽減が実施されたことはあるが、これは個別の立法措置であり、恒久的な制度ではない。実務のポイント:減免が難しくても、地方税法15条の徴収猶予なら原則1年、延長を含めて最長2年まで納付を先送りできる場合がある。窓口では「減免」ではなく「徴収猶予と分割」と言った方が、話が早く進む
間違えやすい点 AI による整理
- 「収入が減ったのだから、固定資産税も減らしてもらえるはずだ」という考えは、出発点がずれている。固定資産税は所得ではなく財産の保有にかかる税である。本条の貧困要件も「生活のため公私の扶助を受ける」水準を想定している。収入減だけを理由にするなら、減免ではなく地方税法15条の徴収猶予や分割納付の相談に切り替えた方が話は早い
- 災害のときに減免があることは知られている。しかし、申請期限の重さはあまり知られていない。多くの条例は申請期限を各期の納期限前に置いている。すでに納めた分や納期限を過ぎた分は、原則として減免の対象外となる運用が一般的である。罹災直後の混乱の中で第1期を払ってしまうと、その分は戻ってこない可能性がある
- 住民から見ると、減免は役所の温情であり、断られたら諦めるしかないものに見える。しかし法律上は、条例に基づいて市町村長が下す判断であり、却下は行政処分(役所があなたに直接下す具体的な決定)にあたる。そのため、行政不服審査法に基づく審査請求で争う道がある。「お願い」のつもりで窓口に行くと、却下の理由を書面で求めることさえ思いつかない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 制度の性質 | 地方税法367条:課税後に個別事情で税額を減額・免除する(減免) | 地方税法6条:公益上の理由等で、そもそも課税しない・不均一課税とする(課税免除) 地方税法15条:税額はそのままに、納付を一定期間猶予する(徴収猶予) |
| 対象となる事情 | 天災その他特別の事情、公私の扶助を受ける貧困者、その他特別の事情 | 公益上その他の事由により課税を不適当とする場合 災害、病気、事業の休廃止・著しい損失などで一時に納付できない場合 |
| 税負担への効果 | 税額そのものが減る・なくなる | 対象範囲について最初から課税されない 税額は減らず、納付時期が後ろにずれる |
| 手続の起点 | 納税者の申請に基づき市町村長が条例に従って判断 | 条例による一般的な定め 納税者の申請に基づき長が判断 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も災害や公益目的による房屋税・地価税の減免を認めるが、減免基準は中央の法令(土地税減免規則等)で比較的詳しく定められ、日本ほど自治体条例への委任の幅は大きくない
韓国も地方自治体の条例による地方税減免を認めるが、中央の地方税特例制限法が減免の枠組みと限度を管理している
ドイツは文化財・公園等の維持費超過や、賃料収入等の大幅な減少(wesentliche Ertragsminderung)を理由とするGrundsteuerの免除(Erlass)を連邦法で定め、申請制をとる
米国は州ごとに制度が異なる。カリフォルニア州では災害で損壊した不動産について、申請により評価額を再評価して税額を減らす仕組みがある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 台風で屋根が飛び、自宅は半壊の罹災証明を受けた。片付けに追われているうちに、4月末の第1期納期限が近づいている。あと10日で申請期限が切れると、第1期分は減免の対象から外れる可能性がある。まずは罹災証明書を持って、資産税課に相談に行く必要がある
- 親が生活保護を受けながら、古い持ち家にひとりで暮らしている。もし毎年数万円の固定資産税が届き続けていたら、それは支払うしかないのか? 多くの市町村の条例は、生活扶助の受給者を減免の対象に挙げている。ただし、本人か家族が申請しない限り、通知は何年でも届き続ける
- 町内会長を引き受けたら、集会所の土地と建物に毎年固定資産税がかかっていると知った。多くの自治体の条例は、公益のために直接専用している固定資産で有料貸出しをしていないものを減免の対象にしている。ただし、条例ごとの要件を確認する必要がある
- あなたは市役所の資産税課の担当者である。被災した住民から「隣の市では全額免除なのに、なぜここでは半分なのか」と詰め寄られた。答えは一つしかない。減免の割合は各市町村の条例と規則で決まっていて、全国一律ではないのである
- 事業不振で収入が半分になり、工場の土地にかかる固定資産税が重くのしかかっている。減免を申請したが却下された。固定資産税は財産にかかる税なので、収入が減ったことだけでは減免の理由になりにくい。ただし、地方税法15条の徴収猶予という別の制度は残っている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 罹災証明書、生活保護受給証明書、写真などで「特別の事情」を証明できる書類を揃える2. 住んでいる市町村の税条例で、固定資産税の減免の条文と申請期限を確認する(多くは納期限前) 3. 納付する前に減免申請書を提出し、受付印のある控えをもらう4. 却下されたら理由を書面で求め、処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求を検討する(行政不服審査法18条) 5. 減免の対象外になった場合は、地方税法15条の徴収猶予を相談する
訴えられた側:市町村の担当者として申請を受ける立場なら、次の点に注意する。1. 減免は条例の要件に照らして個別に判断し、一律の減免は避ける(総務省の取扱通知の趣旨) 2. 却下するときは、条例のどの要件を満たさないかを理由に明記する。理由が不十分だと審査請求で取り消される危険がある3. 被災時は申請期限の周知を最優先にし、窓口で徴収猶予との違いを説明する4. 似た事情の申請者と判断がぶれないよう、記録を残す
時効(請求できる期限):本条に法律上の時効はない。申請期限は各市町村の条例で決まり、多くは各期の納期限前(納期限の7日前などとする例もある)とされる。期限を過ぎた分やすでに納めた分は、原則として減免の対象外。却下に対する審査請求は、処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)。固定資産税の徴収権の時効は法定納期限の翌日から5年(地方税法18条)(最新の改正状況と各自治体の条例をご確認ください)
学説
通説:本条の減免は、課税要件を満たして適法に課された税について、賦課後の個別事情に応じて税負担を軽減する措置であり、地方税法6条に基づく課税免除・不均一課税とは性質を異にする。対象は「限り」とされる類型に限定され、条例の範囲内で個別に判断されるべきとされる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:シャウプ勧告を受けた地方税法の制定により固定資産税が創設され、その減免規定として設けられた
- 地方税法 第359条賦課期日1月1日、減免が必要になる構造の起点
- 地方税法 第6条公益上の課税免除・不均一課税との区別
- 地方税法 第15条減免の対象外のときの代替策となる徴収猶予
- 地方税法 第323条市町村民税の減免、同じ構造の規定
- 地方税法 第349条の3の3被災住宅用地の特例(現行効力を要確認)
- 生活保護法 第12条生活扶助、「公私の扶助」の典型例
- 行政不服審査法 第18条減免却下に対する審査請求の期間
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