地方税法 第417条(固定資産の価格等の全てを登録した旨の公示の日以後における価格等の決定又は修正等)
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- 市町村長は、第四百十一条第二項の規定による公示の日以後において固定資産の価格等の登録がなされていないこと又は登録された価格等に重大な錯誤があることを発見した場合においては、直ちに固定資産課税台帳に登録された類似の固定資産の価格と均衡を失しないように価格等を決定し、又は決定された価格等を修正して、これを固定資産課税台帳に登録しなければならない。この場合においては、市町村長は、遅滞なく、その旨を当該固定資産に対して課する固定資産税の納税義務者に通知しなければならない。
- 2.道府県知事又は総務大臣は、第三百八十九条第一項の規定による通知をした後において固定資産の価格等の決定がなされていないこと又は決定された価格等に重大な錯誤があることを発見した場合においては、直ちに、類似の固定資産の価格と均衡を失しないように価格等を決定し、又は決定された価格等を修正するとともに、当該決定又は修正に係る固定資産が所在するものとされる市町村を決定し、及び当該決定又は修正に係る価格等を当該市町村に配分し、その配分に係る固定資産及びその配分した価格等を当該市町村の長に通知しなければならない。この場合においては、道府県知事又は総務大臣は、遅滞なく、その旨を当該固定資産の所有者に通知しなければならない。
- 3.第三百八十九条第二項から第五項まで及び同条第六項(第一号に係る部分を除く。)の規定は、前項の場合に準用する。
- 4.第三百九十条の規定は総務大臣が第二項の規定による価格等の決定又は配分についての審査請求に対する裁決をしようとする場合に、第三百九十九条の規定は道府県知事又は総務大臣が同項の規定による価格等の決定又は配分についての審査請求に対する裁決をした場合に準用する。
この条文の基本情報
固定資産の価格等の全てを登録した旨の公示の日以後における価格等の決定又は修正等とは何ですか?
定義固定資産の価格等の全てを登録した旨の公示の日以後における価格等の決定又は修正等とは、地方税法第417条に定められた規定で、「市町村長は、第四百十一条第二項の規定による公示の日以後において固定資産の価格等の登録がなされていないこと又は登録された価格等に重大な錯誤があることを発見した場合…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 地方税法第417条(固定資産の価格等の全てを登録した旨の公示の日以後における価格等の決定又は修正等)は、日本の地方税法に含まれる条文です。
- 地方税法第417条の条文原文は「市町村長は、第四百十一条第二項の規定による公示の日以後において固定資産の価格等の登録がなされていないこと又は登録された価格等に重大な錯誤があることを発見した場合…」で始まります。
- 地方税法第417条は第五款に置かれています。
- 地方税法の公布日は昭和25年7月31日です。
- 地方税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 地方税法第417条の前の条は地方税法第416条です。
- 地方税法第417条の次の条は地方税法第418条です。
- 地方税法第417条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第417条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000226 - 本サイト収録
地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第417条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000226/417
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点地方税法417条は、価格等の登録漏れや重大な錯誤を市町村長が発見した場合、直ちに類似資産と均衡するよう価格等を決定・修正し台帳に登録し、納税義務者へ通知する義務を定める。
Q · 固定資産税の評価額って、3年間は絶対に変わらないんですか?
変わる。登録漏れや重大な錯誤なら年度途中でも修正義務がある
地方税法417条1項により、市町村長は登録完了の公示日以後に固定資産の登録漏れや登録価格等の重大な錯誤を発見した場合、直ちに類似の固定資産の価格と均衡するよう価格等を決定・修正し、課税台帳に登録しなければなりません。修正後は納税義務者に遅滞なく通知され、通知を受けた日から3か月以内であれば固定資産評価審査委員会に審査を申し出ることができます(432条1項)。修正は増額にも減額にも働きます。
解説
固定資産税の評価額は3年に一度の基準年度に決まり、それから3年間は動かない。多くの人はそう思っている。ところが地方税法417条には、その固定を破るルートがある。登録漏れや「重大な錯誤」を市町村長が見つけた場合、市町村長は時期を問わず「直ちに」価格を決め直して台帳に登録しなければならない。しかも、これは「してもよい」ではなく「しなければならない」という義務である。この扉は両方向に開く。増築部分の未登録が見つかれば、あなたの税額は上がる。逆に、住宅用地特例(住宅が建っている土地の課税標準を最大6分の1に下げる制度)の適用漏れが見つかれば、税額は下がり、払いすぎた分が戻ってくる。修正すると市町村長は納税義務者に通知する義務を負い、その通知を受けた日から3か月以内なら、固定資産評価審査委員会(評価額への不服を審査する第三者機関)に審査の申出ができる。「縦覧期間を過ぎたから、もう何もできない」と諦める前に、この条文があることを思い出してほしい。
法的な位置づけ
地方税法417条は固定資産の価格等の修正を定める規定であり、市町村長が登録完了の公示日以後に登録漏れまたは重大な錯誤を発見した場合に、類似資産との均衡を保って価格等を直ちに決定・修正し課税台帳に登録する義務と、納税義務者への通知義務を規定する。道府県知事・総務大臣が価格を決定配分する資産についても同様の修正義務を定める。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.課税明細書と現況・登記を突き合わせる 毎年届く課税明細書の地目・地積・家屋の床面積・住宅用地特例の欄を、登記事項証明書と現況(写真)と照合し、登録漏れや明白な誤りがないかを確認する
- 2.資産税課に書面で修正を申し出る 誤りを見つけたら、該当行と根拠資料を添えて市区町村の資産税課に書面で申し出て、地方税法417条による価格等の修正を求める。口頭の苦情ではなく『重大な錯誤の発見』として記録を残す
- 3.修正通知の受領日を記録し内容を検証する 修正通知が届いたら受領日を記録する。修正の対象・数値・遡及年数の説明を書面で求め、近隣の類似資産との均衡が取れているかを確認する
- 4.不服があれば3か月以内に審査申出 修正後の価格に不服がある場合、通知を受けた日から3か月以内に固定資産評価審査委員会へ審査を申し出る。類似資産と比較した資料を添付する
- 5.減額修正なら還付の範囲を確認する 減額修正で過誤納が生じた場合、還付の対象年数(原則5年)と、自治体の返還金支払要綱の有無を確認する。要綱で足りない分は国家賠償請求を検討する
よくある質問 AI による整理
Q1固定資産税の重大な錯誤とは?
事実誤認や計算誤り、地目・床面積の入力ミスなど、評価の見解の相違を超えた明白な誤りを指すと解されています。どこまで含むかは実務上も解釈が分かれます。
Q2固定資産税の価格修正通知はいつ届く?
市町村長が登録漏れや重大な錯誤を発見し、価格等を修正・登録した後、遅滞なく届きます。評価替えの年に限らず、年度の途中でも届く可能性があります。
Q3固定資産税 評価額 年度途中で変わる?
原則は3年据置きですが、地方税法417条により登録漏れや重大な錯誤が見つかれば年度途中でも修正されます。増額・減額のどちらもあり得ます。
Q4固定資産税 未登録の増築 遡って課税される?
未登録の家屋が見つかれば417条で価格が決定され、過去年度分も課税され得ます。ただし賦課の期間制限(地方税法17条の5)があるため、遡れる年数には上限があります。
Q5固定資産税の課税ミスはどこに相談する?
まず市区町村の資産税課(固定資産税課)に書面で申し出ます。修正後の価格に不服がある場合は、固定資産評価審査委員会に審査を申し出ます。
Q6取り壊した家に固定資産税がかかり続けている。違法?
現況に存在しない家屋への課税は登録の誤りであり、修正の対象です。滅失登記や家屋滅失の届出を行い、資産税課に課税の取消しと還付を求めます。
Q7固定資産税の価格修正に不服申立てはできる?
できます。417条1項の通知を受けた日から3か月以内に固定資産評価審査委員会へ審査を申し出られます(432条1項)。その決定に不服なら取消訴訟へ進みます。
Q8船舶や大規模償却資産の評価ミスは誰が直す?
総務大臣または道府県知事が価格を決定し市町村に配分した資産は、417条2項により総務大臣または知事が修正し、市町村長と所有者に通知します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1固定資産税、10年以上払いすぎてたっぽいんですが、全部戻ってきますか?
地方税法上の還付は原則5年分(18条の3)が上限です。ただし最高裁(最判平成22.6.3)は、課税の誤りが公務員の過失による場合に、審査申出を経ずに国家賠償で取り戻す道を認めました。実務のポイント:多くの自治体は裁判を避けるため、独自の返還金支払要綱で10年から20年分まで返還しています。窓口では最初に「5年を超える分の返還要綱はありますか」と聞くこと
Q2修正の通知が来て税金が上がりました。もう払うしかないんですか?
払うしかないとは限りません。417条1項の通知を受けた日から3か月以内であれば、固定資産評価審査委員会に審査を申し出られます(432条1項)。登録価格への不服は、この審査の決定を経て取消訴訟で争う仕組みです(434条)。実務のポイント:審査申出では、近隣の類似物件と比べた資料が効きます。417条自体が「類似の固定資産との均衡」を要件にしているので、役所の修正を同じ物差しで検証できる
間違えやすい点 AI による整理
- 「市役所の評価なのだから間違いはない」と思われがちだが、固定資産税の課税誤りは全国の自治体で毎年のように報道されている。住宅用地特例の適用漏れ、地目の認定誤り、取り壊した家屋への課税継続が典型である。問題は誤りが存在することではない。その誤りに気付けるのが、課税明細書を実際に読む納税者だけだという点にある
- 「縦覧期間を過ぎたら評価額は3年間争えない」という前提自体が正確ではない。登録漏れや重大な錯誤があれば、市町村長は年度の途中でも修正しなければならない(417条1項)。修正されれば、その通知を受けた日から3か月以内に新たな審査申出の道が開く(432条1項)
- あなたから見れば「隣と比べて高すぎる」は立派な錯誤である。だが法律から見ると、評価基準の当てはめ方に関する見解の違いと、事実誤認や計算誤りのような明白な誤りとは別の問題になる。どこまでが「重大な錯誤」に当たるかは、実務上も解釈が分かれている。窓口で「高い」とだけ訴えても動かない理由はここにある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 417条:公示日以後に登録漏れ・重大な錯誤を発見したときの価格等の修正 | 432条:登録価格に対する納税者の審査申出 411条:価格等の登録と登録完了の公示 |
| 動く主体 | 市町村長(2項は道府県知事・総務大臣)が職権で修正 | 納税者が固定資産評価審査委員会へ申し出る 市町村長が登録・公示する |
| 期限 | 発見したら『直ちに』修正、『遅滞なく』通知 | 通常は公示日から納税通知書交付後3か月、417条修正後は通知受領日から3か月 評価替えの基準年度ごとに登録・公示 |
| 納税者にとっての意味 | 据置き期間中でも誤りを正す例外ルート | 評価額そのものを争う原則的な手続 3年据置きと不服申立期間の起点 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では評定現値の通知に対し納税者が再核計を申請でき、誤課税による溢繳税額は税捐稽徴法により還付される。職権修正と還付が別法に分かれる点が日本と異なる
韓国は納税者による更正請求(경정청구)が中心で、課税標準の誤りを納税者側から是正させる構造
ドイツは評価額の誤りを fehlerbeseitigende Fortschreibung(誤り是正の更新)で修正する制度を持ち、日本の417条と機能的に近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 市役所から「固定資産の価格等の修正について」という封書が届き、5年前に建てたカーポート付きの離れが未登録だったと書かれている。過去分の課税も一緒に来るのか、どこまで遡るのか。通知を受けた日から3か月という審査申出の期限は、封を開けた時点でもう動き始めている
- 実家の土地の課税明細を相続の手続きで初めて見た。住宅が建っているのに「小規模住宅用地」の欄が空欄のまま、何十年も特例なしで課税されていたかもしれない。もしそうなら、取り戻せるのは何年分なのか?
- あなたは市役所の資産税課の職員である。家屋調査の際、前任者が床面積の桁を一つ間違えて入力していたのを見つけた。上司は「次の評価替えで直せばいい」と言う。だが417条1項は「直ちに」と書いている。先送りした年数分だけ、自治体側の国家賠償リスクが積み上がる
- 運航会社の経理担当として、総務大臣が価格を決めて関係市町村に配分した船舶について、総トン数の入力誤りに気付いた。この場合に修正を行うのは市町村長ではなく、総務大臣または道府県知事である(2項)。窓口を間違えると数か月が無駄になる
- 隣家と同じ年に建てた同じ規模の家なのに、評価額が1.5倍違う。これは単なる評価の見解の違いか、それとも重大な錯誤か。この区別で、使える手続が変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 課税明細書の地目・地積・床面積・住宅用地特例欄を、登記事項証明書や現況と突き合わせる2. 誤りを見つけたら、写真と資料を添えて資産税課に書面で申し出て、417条による修正を求める3. 修正通知が届いたら受領日を記録し、内容に不服があれば3か月以内に固定資産評価審査委員会へ審査を申し出る4. 過誤納分は還付の対象年数と返還金要綱の有無を確認する。要綱で足りない分は国家賠償請求も検討する
訴えられた側:1. 未登録や錯誤を理由に増額の修正通知が来たら、まず修正の根拠(どの資産の、どの数値を、どう直したか)の説明を書面で求める2. 「類似の固定資産の価格と均衡を失しないように」という要件に沿っているか、近隣の類似物件と比べる3. 遡って課税される年数が期間制限(地方税法17条の5)の範囲内か確認する4. 納得できなければ、通知を受けた日から3か月以内に審査の申出を行う。期限を過ぎると評価額そのものは原則争えなくなる
時効(請求できる期限):417条1項の通知を受けた日から3か月以内に固定資産評価審査委員会へ審査の申出(地方税法432条1項)。2項の知事・大臣による決定・配分に対しては審査請求(行政不服審査法の一般原則では処分を知った日の翌日から3か月)。過誤納金の還付請求権は5年(同法18条の3)。国家賠償は損害と加害者を知った時から3年、不法行為時から20年(民法724条)(最新の改正状況をご確認ください)
学説
実務・通説的理解:417条の「重大な錯誤」は、評価基準の当てはめに関する見解の相違ではなく、事実誤認・計算誤り・入力誤りなど客観的に明白な誤りを指すとする理解が一般的。ただし境界は事案ごとに判断され、解釈は分かれている
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和25年(1950年) 新設:現行地方税法の制定に伴い、固定資産税制度とともに価格等の修正規定が設けられた
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