受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年4月5日読了 6 分6 分6 分

地方公務員法 第21条の3(昇任の方法)

クイックジャンプ

職員の昇任は、任命権者が、職員の受験成績、人事評価その他の能力の実証に基づき、任命しようとする職の属する職制上の段階の標準的な職に係る標準職務遂行能力及び当該任命しようとする職についての適性を有すると認められる者の中から行うものとする。

この条文の基本情報

昇任の方法とは何ですか?

定義昇任の方法とは、地方公務員法第21条の3に定められた規定で、「職員の昇任は、任命権者が、職員の受験成績、人事評価その他の能力の実証に基づき、任命しようとする職の属する職制上の段階の標準的な職に係る標準職務遂行能力及び当該任…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 地方公務員法第21条の3(昇任の方法)は、日本の地方公務員法に含まれる条文です。
  2. 地方公務員法第21条の3の条文原文は「職員の昇任は、任命権者が、職員の受験成績、人事評価その他の能力の実証に基づき、任命しようとする職の属する職制上の段階の標準的な職に係る標準職務遂行能力及び当該任…」で始まります。
  3. 地方公務員法第21条の3は第二節 任用に置かれています。
  4. 地方公務員法の公布日は昭和25年12月13日です。
  5. 地方公務員法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 地方公務員法第21条の3の前の条は地方公務員法第21条の2です。
  7. 地方公務員法第21条の3の次の条は地方公務員法第21条の4です。
  8. 地方公務員法第21条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第21条の3
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/325AC0000000261
  • 本サイト収録地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第21条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/325AC0000000261/21_3

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点地方公務員法21条の3は、職員の昇任を受験成績や人事評価などの能力の実証に基づき、標準職務遂行能力と職への適性を有する者の中から行うと定める。

Q · 地方公務員の昇進って、結局は年功で決まるんじゃないの?

法律上は年功ではなく、試験成績と人事評価などで決まる

地方公務員法21条の3は、昇任を受験成績、人事評価その他の能力の実証に基づいて行うと定めています。昇任できるのは、その職階の標準的な職をこなす標準職務遂行能力と、そのポストへの適性の両方があると認められた人に限られます。経験年数を受験資格とする運用は残っていますが、在職年数そのものは法定の根拠ではありません。能力の実証によらない任用には同法61条の罰則があります。

解説

役所の係長や課長の椅子は、年功でも上司の好みでもなく「能力の実証」で配ることになっている。地方公務員法21条の3は、昇任の根拠を受験成績や人事評価などの能力の実証に限っている。そのうえで昇任できる人を二つの条件で絞る。一つは、その職階の標準的な職をこなす力(標準職務遂行能力:任命権者があらかじめ公表している、係長ならこれくらいできるべきという物差し)を持っていること。もう一つは、そのポストへの適性があることだ。平成26年改正で勤務評定が人事評価に置き換わり、昇任の判断は毎年の評価記録と紐づけられた。見落とされがちなのは、評価シートの一行一行がそのまま昇任の審査材料として積み上がっていく点である。期首の目標設定面談を形だけで済ませた人と、自分の業績を具体的に記録させた人とでは、数年後の昇任審査に出てくる材料がまるで違う。さらに、能力の実証によらない情実人事は、同法61条で刑事罰の対象になる。

法的な位置づけ

地方公務員法21条の3は、職員の昇任の方法を定める規定である。任命権者は、受験成績、人事評価その他の能力の実証に基づき、任命しようとする職の属する職制上の段階の標準的な職に係る標準職務遂行能力と、当該職への適性を有すると認められる者の中から昇任者を選ばなければならない。

手順

  1. 1.期首面談で測れる目標を文書に残す 期首の目標設定面談の前に、自分で成果指標(件数・期限・成果物)を書き込んだ目標案を用意して臨む。期末の評価で評価者の主観が入り込む余地を小さくできる
  2. 2.期中の業績を日付付きで記録する 担当業務、成果、住民対応などを日付入りで記録しておく。期末の自己評価と面談で具体的な根拠として示す
  3. 3.評価結果を確認し、必要なら開示を求める 評価結果が本人に示されない場合は人事課に照会する。応じてもらえなければ、個人情報保護法に基づく自己情報の開示請求を検討する
  4. 4.疑問があれば苦情処理の窓口を使う 評価に納得できない場合は、自治体の規程で定められた期限内に、庁内の苦情相談窓口または人事委員会(公平委員会)の苦情処理に申し出る

よくある質問 AI による整理

Q1地方公務員の昇任とは何ですか?

職員を、現在より上位の職制上の段階に属する職に任命することです。定義は地方公務員法15条の2にあり、方法は21条の3が定めています。

Q2標準職務遂行能力とは?

職制上の段階ごとの標準的な職の職務を遂行するうえで発揮することが求められる能力として、任命権者が定めるものです(地方公務員法15条の2)。

Q3地方公務員の昇任は何で決まる?

受験成績、人事評価その他の能力の実証です。そのうえで、標準職務遂行能力とポストへの適性があると認められた人の中から任命権者が選びます。

Q4人事評価は昇任に影響する?

影響します。21条の3は人事評価を能力の実証の一つとして明記しています。毎年の評価記録が昇任判断の法定材料になります。

Q5昇任試験を受けないと昇任できない?

職によります。21条の4により、一定の職については昇任試験または選考を行います。すべての昇任に筆記試験が必須というわけではありません。

Q6公務員の縁故人事は違法?

能力の実証によらない任用は15条違反であり、同法61条で刑事罰の対象になります。抜擢自体ではなく、根拠のない任用が問題です。

Q7昇任の見送りは審査請求できる?

昇任しなかったこと自体は不利益処分に当たらないと一般に理解されています。評価への苦情相談や人事委員会の苦情処理を使う方が現実的です。

Q8地方公務員の昇任ルールはいつから変わった?

平成26年(2014年)改正で新設され、平成28年(2016年)4月1日に施行されました。勤務評定に代わって人事評価制度が導入されました。

この条文についての質問 AI による整理

Q1昇任試験に落ち続けてるんですけど、評価が悪いせいなのか試験の点が悪いせいなのか、教えてもらえないんですか?

21条の3は、受験成績と人事評価の両方を能力の実証として並べている。どちらでどれだけ足りなかったのかを本人に知らせる運用は、自治体ごとに大きく違う。自分の評価結果は、個人情報保護法に基づく開示請求の対象になりうる。実務のポイント:試験の点数だけ開示して評価のウエイトは伏せている自治体は多い。評価結果の開示を一度求めるだけで、人事課の説明の具体性が変わることがある

Q2首長のお気に入りが飛び級で課長になりました。これって違法じゃないんですか?

抜擢そのものは違法ではない。ただし、能力の実証(15条、21条の3)によらない任用には、61条の刑事罰がある(3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金、最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:実際に問題になるのは、抜擢の結果よりも、評価記録と昇任判断がつながっているかどうかである。判断の直前に評価記録が書き換えられていないかという点は、情報公開請求で追える場合がある

間違えやすい点 AI による整理

  • 「公務員の昇進は結局年功序列」という感覚は、平成26年改正以降の法律の建て付けとずれている。法律上、昇任の根拠は受験成績と人事評価などの能力の実証に限られていて、在職年数そのものは根拠として書かれていない。実務で経験年数を受験資格の条件にする運用は残っているが、それはあくまで運用であり、年数が昇任を保証するわけではない
  • 人事評価はボーナスの査定程度のものだと思われがちだが、その影響はもっと深い。21条の3によって、評価記録は昇任の法定材料になった。さらに23条の3は任命権者に評価結果に応じた措置を求めており、低評価が続けば分限処分(28条、本人に責任がなくても能力不足などで降任・免職される仕組み)の判断材料にもなりうる。評価シートは給料だけでなく、キャリアの上下両方向を動かす
  • 「なぜ自分は昇任できなかったのか、不服申立てで争えるか」と考える人は多いが、問いの立て方にずれがある。昇任されなかったこと自体は、審査請求の対象となる不利益処分に当たらないという理解が一般的である。現実的な戦場は、昇任の結果ではなくその手前の評価記録だ。評価への苦情相談や人事委員会の苦情処理の段階で動く方が、はるかに実効性がある(救済ルートの範囲については実務上、解釈が分かれている)
比較の観点この条文ほかの条文
規律の対象21条の3:昇任の方法(能力の実証・標準職務遂行能力・適性)15条:採用・昇任・降任・転任を含む任用全般の根本基準
21条の4:一定の職への昇任での昇任試験または選考の実施
判断材料受験成績、人事評価その他の能力の実証受験成績、人事評価その他の能力の実証(総則)
昇任試験の成績または選考の結果
違反時の効果15条違反の任用として61条の罰則の問題になりうる違反して任用した者は61条の刑事罰の対象
手続を欠く昇任は任用の適法性が問題になる

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
公務人員陞遷法・公務人員考績法

台湾は陞遷法で公開・公平・公正の陞遷原則と甄審の手続を定め、考績の結果を陞遷の判断材料とする。評価結果を昇任に結び付ける点は日本と共通する。

韓国
지방공무원법 제38조

韓国の地方公務員法も、昇任を勤務成績の評定などの能力の実証に基づいて行うとする。日本と同じく成績主義を明文で採用している。

ドイツ
Grundgesetz Art. 33 Abs. 2・Beamtenstatusgesetz § 9

ドイツは憲法レベルで適性・能力・業績による公職への平等なアクセスを保障し(Bestenauslese)、選考から漏れた候補者が裁判所で争う競合者訴訟(Konkurrentenstreit)も発達している。

アメリカ
5 U.S.C. § 2301(Merit System Principles)

米国連邦ではメリットシステム原則が選抜と昇進を能力・知識・技能で行うよう求める。州・地方の公務員は各州法で規律され、扱いは州ごとに異なる。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 同期の中で自分だけ係長に上がれなかった。理由を聞いても「総合的判断」としか言われない。もし評価記録を見せてほしいと求めたら、どうなる? 多くの自治体は人事評価の結果を本人に開示する運用をとっており、個人情報保護法に基づく開示請求という道もある。ただし評価者のコメント欄などは不開示とされることがある
  • あなたは課長で、部下の人事評価をつける側である。気の合う部下に高評価を付け、苦手な部下の実績は書き漏らした。評価記録は昇任審査の公式な材料になる。偏った評価が積み重なれば、任用の根本基準(15条)を歪める行為として、自分自身が責任を問われうる
  • 首長の後援会幹部の親族が、昇任試験を受けずに異例の抜擢を受けた。職員組合がこれを問題視している。能力の実証によらない任用には、地方公務員法61条で刑事罰がある
  • 期首面談まであと3日。今期の目標を上司任せにすると、一年後の評価で「目標未達」と書かれる余地を自分から残すことになる。測れる形で目標を書かせておけるかどうかが、数年後の昇任候補者名簿に載るかどうかを分ける
  • 育児休業から復帰したら、同期は全員主査に上がっていた。評価期間のほとんどを休業していたために評価が付かなかった可能性がある。休業を理由とする不利益な取扱いは法律で禁止されているので、評価の扱いをどう処理したのか人事課に確認する価値がある

取るべき行動

被害を受けた側:1. 過去の人事評価結果を人事課に照会する。応じてもらえなければ、個人情報保護法に基づいて自己情報の開示を請求する2. 評価に疑問があれば、自治体内の苦情相談窓口や人事委員会(公平委員会)の苦情処理を使う3. 情実人事が疑われる場合は、事実を時系列で記録し、職員団体に相談するか、地方公務員法61条違反として告発を検討する4. 次期の目標設定で、測れる成果指標を文書に残す

訴えられた側:1. 評価者の立場なら、評価の根拠となった具体的な事実(日付、業務、成果)を評価記録と一緒に残しておく2. 昇任判断の根拠が、受験成績、評価結果、標準職務遂行能力への当てはめ、適性判断の順で説明できるかを点検する3. 首長や議員からの口利きは記録して、人事担当部署に報告する。受け入れれば61条の刑事責任を問われうる

時効(請求できる期限):昇任そのものについて特定の申立期限はない。ただし降任など不利益処分を受けた場合、審査請求は処分説明書を受け取った日の翌日から3か月以内、処分があった日の翌日から1年以内に限られる(地方公務員法49条の3)。評価への苦情申出の期限は自治体ごとの規程で決まっているので、評価結果を受け取ったらすぐ確認すること(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:21条の3は、15条の能力実証主義を昇任の場面で具体化した規定である。標準職務遂行能力という客観的な物差しと、適性という任命権者の判断を二段で組み合わせ、成績主義と組織運営の裁量を両立させている。

実務上の理解:昇任されなかったこと自体は審査請求の対象となる不利益処分に当たらないと一般に解されている。評価をめぐる不満は、人事評価の苦情相談や人事委員会の苦情処理で扱うのが通常の経路とされる。

改正沿革 AI による整理

  • 平成26年(2014年)公布、平成28年(2016年)4月1日施行 地方公務員法及び地方独立行政法人法の一部を改正する法律により新設。勤務評定に代えて人事評価制度を導入し、昇任を受験成績と人事評価などの能力の実証、標準職務遂行能力、適性に基づいて行うことを明文化した

改正の年表

  1. 1.平成26年(2014年) 新設:地方公務員法及び地方独立行政法人法の一部を改正する法律により新設(平成28年(2016年)4月1日施行)。勤務評定に代えて人事評価制度を導入し、昇任を能力の実証、標準職務遂行能力、適性に基づいて行うことを明文化した。

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

地方公務員法の全文を見る所属する編章節を開く:第二節 任用

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›