民事調停法 第13条(調停をしない場合)
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調停委員会は、事件が性質上調停をするのに適当でないと認めるとき、又は当事者が不当な目的でみだりに調停の申立てをしたと認めるときは、調停をしないものとして、事件を終了させることができる。
この条文の基本情報
調停をしない場合とは何ですか?
定義調停をしない場合とは、民事調停法第13条に定められた規定で、「調停委員会は、事件が性質上調停をするのに適当でないと認めるとき、又は当事者が不当な目的でみだりに調停の申立てをしたと認めるときは、調停をしないものとして、事件を…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事調停法第13条(調停をしない場合)は、日本の民事調停法に含まれる条文です。
- 民事調停法第13条の条文原文は「調停委員会は、事件が性質上調停をするのに適当でないと認めるとき、又は当事者が不当な目的でみだりに調停の申立てをしたと認めるときは、調停をしないものとして、事件を…」で始まります。
- 民事調停法第13条は第一節 通則に置かれています。
- 民事調停法の公布日は昭和26年6月9日です。
- 民事調停法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事調停法第13条の前の条は民事調停法第12条の7です。
- 民事調停法第13条の次の条は民事調停法第14条です。
- 民事調停法第13条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事調停法(昭和二十六年法律第二百二十二号)第13条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000222 - 本サイト収録
民事調停法(昭和二十六年法律第二百二十二号)第13条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC1000000222/13
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事調停法13条は、事件が性質上調停に適当でないとき又は当事者が不当な目的でみだりに申し立てたとき、調停委員会が調停をせず事件を終了させられると定める。
Q · 調停って、裁判所の判断で途中で打ち切られることがあるの?
ある。調停に不向きな事件や不当目的の申立ては打ち切られる
民事調停法13条により、調停委員会は、事件が性質上調停に適当でないと認めるとき、又は当事者が不当な目的でみだりに申立てをしたと認めるときに、調停をしないものとして事件を終了させることができます。合意不成立による終了(14条)とは異なり、19条の「通知から2週間以内の提訴みなし」が及びません。時効は民法147条により終了から6か月間の完成猶予にとどまるため、早めの訴訟提起が必要です。
解説
調停は「話し合いの場」だと思われているが、その場を閉じる鍵は裁判所側が握っている。民事調停法13条は、調停委員会(裁判官である調停主任1名と民事調停委員2名以上で構成)が次の二つの場合に、調停をしないものとして事件を終了させられると定める。一つは、事件が性質上調停に向かないと認めるとき。もう一つは、当事者が不当な目的でみだりに申立てをしたと認めるときである。これは「話がまとまらなかった」不成立(14条)とは別の終わり方であり、違いが効いてくるのは終了した後だ。不成立で終わった場合、通知を受けてから2週間以内に訴えれば、調停を申し立てた時に提訴したものとみなされる(19条)。13条で終わった事件には、この救済が及ばない。頼れるのは民法147条による「終了から6か月」の時効完成猶予だけになる。競売を止めるための時間稼ぎや、相手を何度も呼び出して疲れさせる嫌がらせは、ここで門前払いされうる。申し立てる側も申し立てられた側も、この扉がどこにあるかを知っておく必要がある
法的な位置づけ
民事調停法13条は「調停をしない措置」を定める規定であり、調停委員会が、事件が性質上調停をするのに適当でないと認めるとき、又は当事者が不当な目的でみだりに調停の申立てをしたと認めるときに、調停をしないものとして事件を終了させる権限を認める。合意不成立による終了(同法14条)とは区別され、同法19条の提訴みなしの対象外となる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.申立書・呼出状の内容を確認する 相手方は申立書の「申立ての趣旨」と「紛争の要点」を読み、確定判決や過去の調停で決着済みの請求の蒸し返しではないか、執行停止だけを狙う内容ではないかを確認する。申立人は、紛争の経緯・交渉履歴・譲歩案が具体的に書かれているかを点検する
- 2.客観資料を集める 相手方は過去の判決書・和解調書・調停調書の写しや、同種申立ての事件番号・時期を整理する。執行停止を求める申立人は、返済原資や返済計画を裏付ける資料を準備する
- 3.第1回期日の前に上申書を出す 相手方は、申立てが不当な目的によるものであることを資料とともに示す上申書を裁判所に提出し、13条による終了の職権発動を促す。当事者に終了を求める申立権はないため、あくまで判断材料を提供する形になる
- 4.期日に出頭して客観的に説明する 期日には出頭し、話し合いの余地がない理由を資料に基づいて淡々と説明する。正当な理由なく欠席すると5万円以下の過料の対象になりうる(34条)
- 5.終了後は時効の期限を管理する 13条で終了した場合、19条の提訴みなしは使えない。請求を続ける側は、民法147条による終了から6か月の完成猶予期間内に訴えを提起する
よくある質問 AI による整理
Q1調停をしない措置とは何ですか?
民事調停法13条に基づき、調停委員会が調停に不向きな事件や不当目的の申立てについて、調停をしないまま事件を終了させる措置です。
Q2調停が打ち切られるのはどんなとき?
事件が性質上調停に適当でないと認められるときと、当事者が不当な目的でみだりに申し立てたと認められるときの2つです(民事調停法13条)。
Q3調停の不成立と打ち切りの違いは?
不成立(14条)は合意の見込みがない場合の終了で、2週間以内に提訴すれば申立時に提訴したものとみなされます。13条の打ち切りにはこの扱いがありません。
Q4調停を申し立てれば競売は止まる?
民事調停規則5条で執行停止を求める余地はありますが、返済計画のない引き延ばし目的と見られると13条で終了し、競売手続は再び進みます。
Q5調停が終了した後、いつまでに訴訟すればいい?
13条で終了した場合、民法147条により終了から6か月間は時効の完成が猶予されます。この期間内に訴えを起こすなどの手当てが必要です。
Q6同じ相手に何度も調停を申し立てるのは違法?
それ自体が直ちに違法とは限りませんが、確定判決のある請求の蒸し返しなどは「不当な目的でみだりに」した申立てとして13条で終了されうる典型例です。
Q7調停の期日を欠席したらどうなる?
正当な理由なく出頭しない当事者は5万円以下の過料の対象になりえます(民事調停法34条)。相手方の欠席は、通常13条ではなく14条の不成立で処理されます。
Q8裁判官だけで行う調停でも打ち切られる?
はい。民事調停法15条により、裁判官だけで調停を行う場合にも13条が準用されるため、同じ理由で調停をしない措置がとられることがあります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1調停を打ち切られたんですが、不服を言う方法ってあるんですか?
民事調停法13条の措置については、即時抗告などの不服申立ての規定が置かれておらず、事実上争えないと解されています。残る道は、同じ請求で訴訟を起こすことです。実務のポイント:13条による終了は14条の不成立と違い、19条の提訴みなしが及びません。時効が迫る請求なら、民法147条の6か月猶予がいつ切れるかを先に確認し、その前に訴状を出します
Q2嫌がらせで何度も調停を起こされてます。裁判所に止めてもらえますか?
当事者に13条による終了を求める申立権はありませんが、上申書で調停委員会の判断を促すことはできます。同じ請求について確定判決がある、短期間に同種の申立てを繰り返している、といった客観資料が判断材料になります。実務のポイント:委員会が見ているのは「話し合いの余地」があるかどうかで、相手への怒りの強さではありません。期日で感情を抑え、記録を淡々と出す相手方のほうが終了を引き出しやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 「調停で話がまとまらなければ、どう終わっても同じ」という問いの立て方そのものが誤っている。不成立(14条)、調停に代わる決定の失効(18条4項)、調停をしない措置(13条)では、その後の訴訟への橋渡しが違う。19条の提訴みなしは、14条の不成立と18条4項の失効だけが対象で、13条による終了は含まれていない
- 不当な目的の申立てが打ち切られうることは知っていても、その判断に不服を申し立てる道が法定されていないことの重さは見落とされがちだ。13条の措置に対する即時抗告などの規定はなく、事実上争えないと解されている。打ち切られてから「誤解だ」と弁明しても間に合わない
- 申し立てられた側から見れば明らかな嫌がらせでも、調停委員会から見れば「まだ話し合う余地のある事件」に映ることは多い。13条による終了は例外的な措置であり、相手方に終了を求める申立権もない。「不当だ」と感情的に訴えるだけでは動かない。客観資料だけが委員会を動かす
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 終了の理由 | 13条:事件が性質上調停に不適当/不当な目的でみだりに申立て | 14条:合意成立の見込みがない/成立した合意が相当でない(17条決定をしない場合) |
| 審理の段階 | 話し合いに入る前後を問わず、調停そのものをしない判断 | 話し合いを試みた結果、まとまらなかったという判断 |
| 19条の提訴みなし | 対象外(2週間以内に提訴しても申立時提訴とはみなされない) | 対象(通知から2週間以内の提訴で申立時に提訴したものとみなす) |
| 時効への影響 | 民法147条により終了から6か月の完成猶予のみ | 19条の提訴みなしにより申立時からの効果を維持しうる |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾では、調解の見込みがない場合や調解の必要が明らかにない場合などに、裁判所が調解の申請を裁定で却下できる。日本の13条と同じく、調解制度の濫用・不適合事件を入口で選別する機能を持つ。
韓国の民事調停法も、事件が性質上調停に適当でない場合や不当な目的で申し立てた場合に「調停をしない決定」で事件を終結させる規定を置き、日本法と構造がほぼ同じ。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 自宅の競売開始決定が届いたので、とりあえず債権者を相手に調停を申し立てて手続を止めようとしたら、どうなる? 返済の原資も計画もないまま執行停止(民事調停規則5条)だけを狙う申立ては「不当な目的」と見られやすい。13条で打ち切られれば、止まっていた競売は再び動き出す。売却期日まで数週間しかなければ、その時間をまるごと失う
- すでに判決で決着した貸金について、元交際相手から三度目の調停を申し立てられた。期日のたびに平日に休みを取らされる。相手方であるあなたは、判決書の写しと過去の申立ての経緯を添えた上申書を出し、13条による終了を促せる
- 近隣トラブルの調停が、相手が一度も出頭しないまま終わった。それは13条の終了ではなく、14条の不成立である。終わり方の名前が、次の一手を変える
取るべき行動
被害を受けた側:1. 呼出状と申立書が届いたら、過去の判決・和解調書・同種申立ての記録を集める2. 第1回期日の前に、申立てが不当な目的によるものだと示す上申書を提出し、13条による終了を促す(申立権ではなく、職権の発動を求める形になる) 3. 期日には出頭し、話し合う余地がない理由を客観資料で説明する。正当な理由なく欠席すると5万円以下の過料の対象になりうる(34条)
訴えられた側:1. 申立書に紛争の経緯、交渉履歴、譲歩案を具体的に書き、話し合いでの解決を真剣に求めていることを示す2. 執行停止を求めるなら、返済原資や計画の裏付け資料を必ず添える3. 13条で終了した場合は19条の提訴みなしが使えない前提で、時効が迫る請求は終了から6か月以内に訴えを起こす4. 性質上調停に向かない事件なら、最初から訴訟など別の手続を選ぶ
時効(請求できる期限):本条自体に期限の定めはない。13条で終了した場合、19条の「通知から2週間以内に提訴すれば申立時に提訴したものとみなす」規定は及ばない。時効は、民法147条1項3号により、調停が終了した時から6か月を経過するまで完成が猶予される。この6か月以内に、訴えの提起などで改めて時効を止める手当てが必要である(最新の改正状況をご確認ください)
学説
実務上の理解:13条の措置は調停委員会の裁量的な判断であり、当事者に終了を求める申立権はなく、措置に対する即時抗告等の不服申立ての規定も置かれていないため、事実上争えないと解されている。
改正沿革 AI による整理
- 昭和26年(1951年)民事調停法制定 制定時から調停をしない場合の規定が置かれている。その後の改正の有無・内容は人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和26年(1951年) 新設:民事調停法の制定とともに、調停をしない場合の規定として設けられた。その後の改正の有無・内容は個別に確認が必要。
- 民事調停法 第14条合意不成立による終了との区別
- 民事調停法 第15条裁判官単独の調停への準用
- 民事調停法 第19条提訴みなしは13条終了を対象外
- 民事調停法 第6条判断主体である調停委員会の構成
- 民事調停法 第34条不出頭に対する過料
- 民法 第147条調停終了後6か月の時効完成猶予
- 特定債務等の調整の促進のための特定調停に関する法律 第11条特定調停独自の打ち切り事由(通称 特定調停法)
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