民事調停法 第14条(調停の不成立)
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調停委員会は、当事者間に合意が成立する見込みがない場合又は成立した合意が相当でないと認める場合において、裁判所が第十七条の決定をしないときは、調停が成立しないものとして、事件を終了させることができる。
この条文の基本情報
調停の不成立とは何ですか?
定義調停の不成立とは、民事調停法第14条に定められた規定で、「調停委員会は、当事者間に合意が成立する見込みがない場合又は成立した合意が相当でないと認める場合において、裁判所が第十七条の決定をしないときは、調停が成立しないも…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事調停法第14条(調停の不成立)は、日本の民事調停法に含まれる条文です。
- 民事調停法第14条の条文原文は「調停委員会は、当事者間に合意が成立する見込みがない場合又は成立した合意が相当でないと認める場合において、裁判所が第十七条の決定をしないときは、調停が成立しないも…」で始まります。
- 民事調停法第14条は第一節 通則に置かれています。
- 民事調停法の公布日は昭和26年6月9日です。
- 民事調停法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事調停法第14条の前の条は民事調停法第13条です。
- 民事調停法第14条の次の条は民事調停法第15条です。
- 民事調停法第14条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事調停法(昭和二十六年法律第二百二十二号)第14条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000222 - 本サイト収録
民事調停法(昭和二十六年法律第二百二十二号)第14条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC1000000222/14
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事調停法14条は、合意の見込みがない場合や合意が相当でない場合に、裁判所が17条決定をしないとき、調停委員会が調停不成立として事件を終了できると定める。
Q · 調停が不成立になったら、そのあとはどうなるの?
手続は終了。2週間以内に訴えれば申立時に提訴扱い
民事調停法14条により、合意の見込みがないか合意内容が相当でない場合、裁判所が17条の「調停に代わる決定」をしないときは、調停委員会が調停不成立として事件を終了させます。不成立は勝ち負けの判断ではありません。不成立の通知を受けた日から2週間以内に訴えを起こせば、調停申立ての時に訴えを起こしたものとみなされ(19条)、納めた申立手数料も訴訟の手数料に充当できます。
解説
「不成立」の三文字は、負けを意味しない。民事調停で相手が首を縦に振らないとき、調停委員会は事件を打ち切ることができる。これが本条の定める調停不成立である。打ち切りの理由は二つある。一つは合意の見込みがない場合。もう一つは、当事者が合意しても、その内容が相当でないと委員会が判断した場合だ。後者は見落とされがちである。法外な違約金や強行法規(当事者が合意しても排除できない規定)に反する約束は、双方が納得していても調書にしてもらえない。ただし、裁判所が17条の「調停に代わる決定」を出す道を選べば、打ち切りにはならない。そして不成立の通知を受けた日から2週間以内に訴えを起こせば、調停を申し立てた時に訴えを起こしたものとみなされる(19条)。調停に費やした時間も、納めた手数料も無駄にならない。逆にその2週間を寝かせると、この保護は失われる。不成立の日は終わりの日ではなく、カウントダウンが始まる日である。
法的な位置づけ
民事調停法14条は調停不成立による事件終了を定める規定である。調停委員会は、当事者間に合意成立の見込みがない場合または成立した合意が相当でないと認める場合で、裁判所が17条の調停に代わる決定をしないときに、調停が成立しないものとして事件を終了させることができる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.不成立の日付を確認し期限を記録 不成立調書または裁判所からの通知に記載された日付を確認し、その日から2週間後を訴え提起の期限としてカレンダーに記録する。17条決定が出た場合は告知日から2週間を異議期限として別に記録する
- 2.調停記録から争点と証拠を整理 調停で相手が出した主張・書面・提示額を一覧化し、訴訟で争点となる事実と、それを裏付ける証拠を洗い出す。不足する証拠はこの段階で収集に着手する
- 3.訴状を作成し19条の適用を明記 訴状を作成し、民事調停法19条に基づく訴えであることと調停の事件番号を明記する。調停申立手数料を訴訟手数料に充当するよう求め、差額分の収入印紙を用意する
- 4.期限内に管轄裁判所へ提出 不成立の通知を受けた日から2週間以内に、管轄裁判所へ訴状を提出する。期限当日は窓口時間に注意し、郵送の場合は余裕を持って発送する
よくある質問 AI による整理
Q1調停不成立とは何ですか?
民事調停で合意の見込みがない、または合意内容が相当でないとして、調停委員会が事件を終了させることです。民事調停法14条が根拠で、勝ち負けの判断はされません。
Q2調停不成立 その後 どうすればいい?
不成立の通知を受けた日から2週間以内に訴えを起こすのが基本です。期限内なら調停申立時に提訴したものとみなされ、申立手数料も訴訟に充当できます(19条)。
Q3調停不成立2週間 過ぎたらどうなる?
訴える権利自体は消えませんが、19条の「申立時に提訴したとみなす」効果と手数料充当の利益を失います。時効の完成猶予も終了から6か月で切れる点に注意が必要です。
Q4調停不成立に不服申立てはできる?
不成立による終了は裁判ではないため、独立の不服申立て手続はないと解されています。争いたい場合は訴訟を起こすか、事情が変わった時点で改めて調停を申し立てます。
Q5調停に相手が来ない場合 不成立になる?
相手の欠席が続き合意の見込みがなければ不成立で終了することがあります。ただし裁判所が17条の調停に代わる決定を出し、異議がなければ確定する道もあります。
Q6調停不成立 証明書 もらえる?
不成立で終了すると裁判所書記官が当事者に通知し、不成立調書が作成されます。訴訟提起時や賃料増減の調停前置の確認に、不成立証明書の交付を申請して使うのが一般的です。
Q7調停 不成立 時効 どうなる?
民事調停の申立てにより時効の完成は猶予され、不成立で終了した場合もその時から6か月間は猶予が続きます(民法147条1項)。この間に訴えを起こせば時効の更新につながります。
Q8家賃 値上げ 調停 不成立なら裁判できる?
できます。賃料増減の争いは訴訟の前に調停を経る必要があり(民事調停法24条の2)、不成立で終了したことで訴訟へ進む条件が整います。
この条文についての質問 AI による整理
Q1調停不成立って、こっちから不服を申し立てられないんですか?
本条による終了は判決や決定のような裁判ではないため、独立した不服申立ての手続は用意されていないと解されている。その代わりに用意されているのが訴訟への接続で、通知から2週間以内に訴えれば、調停の申立て時に訴えたものとみなされる(19条)。実務のポイント:不成立に抗うより、改めて調停を申し立てる手もある。相手の事情(資金繰り、転居、担当者の交代など)が変わった時期を見計らって申し立て直すと、すんなりまとまることがある
Q2相手も同意してるのに、調停委員に『この内容では成立させられない』って言われることあるんですか?
ある。本条は「成立した合意が相当でないと認める場合」にも事件を終了させられると定めている。成立した調停は裁判上の和解と同じ効力を持ち(16条)、強制執行の根拠にもなる。だから、違法な内容や第三者を害する内容に国がお墨付きを与えるわけにはいかない。実務のポイント:委員会が難色を示したら、どの条項が問題なのかを率直に聞き、文言の修正で通るかを詰める。合意全体を白紙に戻す必要はないことが多い
間違えやすい点 AI による整理
- 「調停不成立=相手の言い分が通った」と受け取る人が多いが、不成立は誰の勝ち負けも判断していない。事実認定も法的判断もされないまま手続が閉じるだけで、訴訟になれば白紙から争える。調停の場での相手の強気な態度は、判決の予告ではない
- 「どうすれば調停委員に不成立にさせずに済むか」と悩む人がいるが、その問いの立て方がずれている。結果を左右するのは不成立になるかどうかより、不成立の後2週間で何をするかを準備できているかだ。相手に譲る気配がない調停を引き延ばすほど、訴訟に向けた証拠集めの時間が削られる
- 合意さえすれば必ず調停が成立すると思われているが、本条は委員会に「相当でない合意」を拒む権限を与えている。違法な内容、第三者を害する内容、一方が状況を理解しないまま結ぼうとしている合意は、双方が署名するつもりでも調書にならない。合意の中身まで審査される重みは軽く見られがちだ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続の終わり方 | 14条:合意見込みなし・合意不相当で調停委員会が打切り | 13条:調停をしない措置(事件が調停に適さない等) 17条:裁判所が調停に代わる決定を出す |
| 判断する主体 | 調停委員会 | 調停委員会 裁判所 |
| 結果の効力 | 何も確定しない。訴訟で白紙から争える | 何も確定しない。事件は終了 2週間以内に異議がなければ裁判上の和解と同一の効力(18条) |
| その後の救済 | 通知から2週間以内の訴えで申立時提訴擬制(19条) | 19条の提訴擬制の対象(通知から2週間以内) 異議で失効、その後2週間以内の訴えで提訴擬制(19条) |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は法院調解の不成立後、一方当事者の申立てで直ちに訴訟の弁論に移行できる仕組みを持ち、日本の19条に近い機能を一体的に規定する
韓国も調停不成立を規定し、調停に代わる決定(제30조)と訴訟への移行を組み合わせる点で日本と構造が近い
ドイツは州法により少額事件等で裁判外和解を前置させ、不調時に証明書を発行して訴訟へ進ませる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 家賃の値上げをめぐる調停の三回目の期日。大家が「この金額以外は一切のまない」と言い放ち、調停委員は不成立で終わらせる構えを見せた。賃料の増減をめぐる争いは、訴訟の前に必ず調停を経る決まりになっている(民事調停法24条の2)。だからこの不成立が、訴訟へ進むための通行証になる
- 相手が期日に一度も来ないまま、調停が行き詰まったらどうなる? 委員会が打ち切らずに、裁判所が17条決定を出すこともある。2週間以内に異議が出なければ、その決定は裁判上の和解と同じ効力で確定する
- あなたは調停を申し立てられた側だ。請求額の半分なら払うつもりだったが、相手は満額以外は受け入れないと言う。不成立の通知が届いた日から、相手にとっての2週間のカウントダウンが始まる。訴状が届く前に反論の証拠を揃えておく時間は、思ったほど残っていない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 不成立調書または通知の日付を確認し、14日後を期限として記録する2. 調停で相手が出した主張と書類を整理し、訴訟での争点を洗い出す3. 金額の差が小さく決着の見込みがあるなら、打ち切られる前に17条決定を求める意見を述べる4. 訴えを起こすときは19条に基づくことを明記し、調停の事件番号を添えて申立手数料の充当を求める
訴えられた側:1. 不成立に終わっても請求そのものは消えていない。相手が2週間以内に訴えてくる前提で、反論の証拠を今のうちに揃える2. 合意の直前に委員会が「相当でない」と止めた場合は、どの点が問題なのかを確認し、修正案を出せば続行の余地がある3. 17条決定が出たら、告知から2週間以内に異議を出すか受け入れるかを決める。放置すれば裁判上の和解と同じ効力で確定し、強制執行の根拠になる
時効(請求できる期限):不成立の通知を受けた日から2週間以内に訴えを起こせば、調停の申立て時に訴えを起こしたものとみなされる(民事調停法19条)。17条決定への異議は、告知を受けた日から2週間以内(同18条)。時効の完成猶予は、調停の終了時から6か月を経過するまで続く(民法147条1項)(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:14条による終了は裁判ではないため独立の不服申立てはできない。「相当でない」合意の判断は、強行法規違反、公序良俗違反、第三者を害する内容、当事者の真意に基づかない合意などを対象とすると解されている
改正沿革 AI による整理
- 昭和26年(1951年) 民事調停法(昭和26年法律第222号)の制定時から、調停不成立の規定として置かれている。その後の文言改正の有無と内容は人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和26年(1951年) 新設:民事調停法(昭和26年法律第222号)の制定により、調停不成立による事件終了の規定として新設。その後の文言改正の有無は要確認
- 民事調停法 第13条調停をしない場合の終了事由
- 民事調停法 第16条調停成立と裁判上の和解の効力
- 民事調停法 第17条不成立に代わる裁判所の決定
- 民事調停法 第18条17条決定への異議と決定の失効
- 民事調停法 第19条不成立後2週間以内の訴え提起擬制
- 民法 第147条調停中と終了後6か月の時効完成猶予
- 民事訴訟費用等に関する法律 第5条調停申立手数料の訴訟手数料への充当
- 家事事件手続法 第272条家事調停不成立の別系統規定
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